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公開番号2025035773
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-14
出願番号2023143023
出願日2023-09-04
発明の名称電動圧縮機
出願人サンデン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類F04B 39/00 20060101AFI20250307BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】インバータ一体型の電動圧縮機において、ノイズフィルタ回路部の放熱性を向上させるとともに、ノイズフィルタ回路部に対する放熱シートの貼り付け作業性を向上させる。
【解決手段】電動圧縮機1は、複数の電解コンデンサ51が直立状態で実装されたノイズフィルタ回路部30を含むインバータ6と、ハウジング5と、インバータ6を収容するインバータ収容部7と、その開口部75を閉塞するカバー部材8と、を有している。ノイズフィルタ回路部30は、電解コンデンサ51を覆う第1ケース部材37を含み、回路基板31に対する電解コンデンサ51の実装方向から見た第1ケース部材37の一面は、電解コンデンサ51の輪郭を直線で結んだ多角形に形成され、第1ケース部材37とカバー部材8との間に、第1ケース部材37の一面の形状に倣った第1放熱シート37が配置されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
電動モータと、
前記電動モータによって回転する回転軸と、
前記回転軸によって駆動される圧縮機構と、
前記電動モータを駆動するインバータ回路部、及び電磁ノイズを低減する複数の電解コンデンサが直立状態で第１回路基板に実装されたノイズフィルタ回路部を含むインバータと、
前記電動モータ、前記回転軸及び前記圧縮機構を収容するハウジングと、
前記ハウジングと一体的に設けられ、前記インバータを収容する開口部を有するインバータ収容部と、
前記インバータ収容部の開口部を閉塞するカバー部材と、
を有する電動圧縮機であって、
前記ノイズフィルタ回路部は、前記第１回路基板に実装された複数の電解コンデンサを覆う第１樹脂カバーを含み、
前記第１回路基板に対する前記複数の電解コンデンサの実装方向から見た前記第１樹脂カバーの一面は、前記複数の電解コンデンサの輪郭を直線で結んだ多角形に形成され、
前記第１樹脂カバーの一面と前記カバー部材の内面及び前記インバータ収容部の底壁の一方との間に、前記第１樹脂カバーの一面の形状に倣った第１放熱シートが配置された、
電動圧縮機。
続きを表示（約 600 文字）【請求項２】
前記第１樹脂カバーの一面に形成された多角形は、少なくとも２つの角部が９０°を有する、
請求項１に記載の電動圧縮機。
【請求項３】
前記第１放熱シートが、前記第１樹脂カバーの一面に貼り付けられた、
請求項１に記載の電動圧縮機。
【請求項４】
前記ノイズフィルタ回路部は、
少なくとも１つのコイルが実装された第２回路基板と、
前記第２回路基板に実装された少なくとも１つのコイルを覆う第２樹脂カバーと、
前記複数の電解コンデンサ及び前記少なくとも１つのコイルが反対方向を向いた状態で、前記第１回路基板及び前記第２回路基板との間に配置された樹脂部材と、
前記第２回路基板に対する前記少なくとも１つのコイルの実装方向から見た前記第２樹脂カバーの一面と前記カバー部材の内面及び前記インバータ収容部の底壁の他方との間に配置された第２放熱シートと、
を更に含む、請求項１に記載の電動圧縮機。
【請求項５】
前記樹脂部材は、前記第１回路基板と前記第２回路基板とを電気的に接続するバスバーを含む、
請求項４に記載の電動圧縮機。
【請求項６】
前記第１放熱シートは、前記第１樹脂カバーの一面と前記カバー部材の内面との間に配置された、
請求項１に記載の電動圧縮機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、冷媒を圧縮する電動圧縮機に関する。
続きを表示（約 2,100 文字）【背景技術】
【０００２】
インバータ一体型の電動圧縮機では、インバータから電動モータへと供給される交流電流に重畳する電磁ノイズ対策のために、少なくとも複数の電解コンデンサを含むノイズフィルタ回路が取り付けられている。ノイズフィルタ回路では、特開２０１３－３６３９４号公報（特許文献１）に記載されているように、耐震補強のために電解コンデンサを樹脂製のカバーで覆い、かつ放熱性向上のために樹脂製のカバーとハウジングとの間に放熱シートが配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１３－３６３９４号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
ところで、特許文献１に記載された電動圧縮機では、電解コンデンサを覆う樹脂製のカバーの上面より大きな放熱シートが使用されていたため、ノイズフィルタ回路からハウジングへの熱伝達に寄与しない部分があった。そこで、ノイズフィルタ回路の上面形状に倣った放熱シートを使用することが考えられる。しかし、電解コンデンサの配置によっては放熱シートの形状が複雑になるため、例えば、ノイズフィルタ回路の上面に対する放熱シートの貼り付け基準が不明確となり、貼り付け位置がずれたり撚れが発生したりする可能性があった。このような不具合が発生すると、ノイズフィルタ回路からハウジングへの熱伝達効率が低下し、例えば、所要の放熱性を確保できなくなるおそれがある。
【０００５】
そこで、本発明は、ノイズフィルタ回路の放熱性を向上させるとともに、ノイズフィルタ回路に対する放熱シートの貼り付け作業性を向上させた、電動圧縮機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
電動圧縮機は、電動モータと、電動モータによって回転する回転軸と、回転軸によって駆動される圧縮機構と、電動モータを駆動するインバータ回路部、及び電磁ノイズを低減する複数の電解コンデンサが直立状態で第１回路基板に実装されたノイズフィルタ回路部を含むインバータと、電動モータ、回転軸及び圧縮機構を収容するハウジングと、を有している。また、電動圧縮機は、ハウジングと一体的に設けられ、インバータを収容する開口部を有するインバータ収容部と、インバータ収容部の開口部を閉塞するカバー部材と、を更に有している。そして、ノイズフィルタ回路部は、第１回路基板に実装された複数の電解コンデンサを覆う第１樹脂カバーを含み、第１回路基板に対する複数の電解コンデンサの実装方向から見た第１樹脂カバーの一面は、複数の電解コンデンサの輪郭を直線で結んだ多角形に形成されている。さらに、第１樹脂カバーの一面とカバー部材の内面及びインバータ収容部の底壁の一方との間に、第１樹脂カバーの一面の形状に倣った第１放熱シートが配置されている。
【発明の効果】
【０００７】
本発明によれば、インバータ一体型の電動圧縮機において、ノイズフィルタ回路の放熱性を向上させるとともに、ノイズフィルタ回路に対する放熱シートの貼り付け作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
インバータ一体型の電動圧縮機の一例を示す縦断面図である。
インバータ及びインバータ収容部の一例を示す斜視図である。
ノイズフィルタ回路部の一例を示す分解斜視図である。
樹脂部材の一例を示す斜視図である。
樹脂部材のバスバー周辺の拡大断面図である。
係合部材の一例を示す斜視図である。
係合部材の一例を示す縦断面図である。
係合部材の他の例を示す斜視図である。
係合部材の他の例を示す縦断面図である。
係合部材を一体成型する金型の説明図である。
複数の電解コンデンサのレイアウトの一例を示す平面図である。
ノイズフィルタ回路部及び放熱シートの一例を示す斜視図である。
複数の電解コンデンサのレイアウトの第１変形例を示す平面図である。
複数の電解コンデンサのレイアウトの第２変形例を示す平面図である。
ノイズフィルタ回路部の変形例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
以下、添付された図面を参照し、本発明を実施するための実施形態について詳述する。なお、以下の説明で使用する「第１」、「第２」などの用語は、単に類似の要素を区別するために用いられ、それらが付された要素を限定するものではないことに留意されたい。また、以下で説明する実施形態は、あくまで一例であって、その構成に限定されると解釈すべきではない。
【００１０】
図１は、本発明が適用可能な、インバータ一体型の電動圧縮機１の一例を示している。電動圧縮機１は、例えば、車両に搭載された空調機器の冷媒回路（図示せず）に組み込まれ、冷媒を圧縮して吐出するように構成されている。
（【００１１】以降は省略されています）

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