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公開番号2025035260
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023142189
出願日2023-09-01
発明の名称横軸円筒型ポンプ
出願人株式会社ANBEC
代理人個人
主分類F04D 29/043 20060101AFI20250306BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】より有用性の高い横軸円筒型ポンプを提供する。
【解決手段】横軸円筒型ポンプ100は、内部を封止する胴体102sから縦方向に入力軸102a及び横方向に出力軸102bをそれぞれ突出させた直交軸歯車減速機102と、出力軸102bに直接支持された羽根車104と、羽根車104による圧力水を整流する案内翼110と、羽根車104、案内翼110及び直交軸歯車減速機102を囲繞して胴体102sとの間に圧力水を流す水路を形成するとともに、内部を封止した状態で直交軸歯車減速機102の入力軸102aを外部に露出させる円筒形状の外胴106,108,112,114とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
内部を封止する胴体から縦方向に入力軸及び横方向に出力軸をそれぞれ突出させた直交軸歯車減速機と、
前記直交軸歯車減速機の出力軸に直接支持された羽根車と、
前記羽根車による圧力水を整流する案内翼と、
前記羽根車、前記案内翼及び前記直交軸歯車減速機を囲繞して前記直交軸歯車減速機の胴体との間に圧力水を流す水路を形成するとともに、内部を封止した状態で前記直交軸歯車減速機の入力軸を外部に露出させる円筒形状の外胴と
を備えた横軸円筒型ポンプ。
続きを表示（約 270 文字）【請求項２】
請求項１に記載の横軸円筒型ポンプにおいて、
前記外胴には円周方向に合わせ目を有しない円管材料が用いられており、
前記外胴の内部で前記直交軸歯車減速機と前記外胴とが相互に連結された一体型の構造であることを特徴とする横軸円筒型ポンプ。
【請求項３】
請求項１又は２に記載の横軸円筒型ポンプにおいて、
前記外胴の横方向の全長は、少なくとも前記羽根車及び前記案内翼を囲繞する区間と前記直交軸歯車減速機を囲繞する区間とを合わせた長さで構成されていることを特徴とする横軸円筒型ポンプ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、例えば河川の水位調整や各所の排水等に用いられる横軸円筒型ポンプに関する。
続きを表示（約 1,900 文字）【背景技術】
【０００２】
この種の横軸円筒型ポンプは、チューブラポンプとも呼ばれ、従来は内筒（内胴）に主軸軸受や減速機、軸継手（カップリング）及び駆動機（モーター）を内蔵し、主軸に羽根車を連結したインライン式ポンプの構造が主流となっている（例えば、非特許文献１参照。）。各種の機器を内蔵する内筒及び羽根車は、全体がさらに外胴で囲繞され、羽根車の駆動に伴って生じる圧力水を流す水路が外胴と内筒との間に形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
“クボタチューブラポンプＴＤＦ斜流形・ＴＳＰ軸流形”，［online］，昭和５３年１２月３日付，久保田鉄工株式会社＜ポンプ営業部＞，［令和５年９月１日検索］，インターネット＜URL：https://www.kubota.co.jp/product/pumps/products/land/pdf/catalog_land_08.pdf＞
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
従来型の横軸円筒型ポンプ（チューブラポンプ）の難点として、複雑な構造とそれに伴う設置の困難さ、維持コストの大きさ等が挙げられる。すなわち、歯車減速機を用いて羽根車を駆動する場合、歯車減速機回転軸と歯車回転軸とはカップリングを介して接続されており、また、羽根車の回転軸用の軸受を複数箇所に設置し、軸受やカップリング、歯車減速機、駆動機等は全て封水シールを設けた内胴体に据え付ける必要がある。さらに外側に胴体を設けて羽根車からの圧送水の流水路を形成する必要があり、極めて複雑な構造設計が求められる。これにより、全体として長大なポンプ形状・寸法となってしまい、ポンプを据付設置するポンプ場の構造物も大規模になりがちである。さらには、設置後の維持管理に要する負担が大きく、また、複雑な構造から分解、点検作業も困難であり、そのためのコストも大きくなっている。
【０００５】
その他にも、この種のポンプの使用目的が洪水対策を中心とすることから、今後の地球気候変動に伴って世界的に雨量の多い地域での導入が進められていくことを考えると、ポンプ場ごとに大規模な設備構造と莫大な維持管理コストを必要とする点は、近年注目されるＳＤＧｓ（持続可能な開発目標）の観点からも好ましいといえない。
【０００６】
そこで本発明は、より有用性の高い横軸円筒型ポンプを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明は、以下の横軸円筒型ポンプを提供する。なお、以下の括弧書き等はあくまで例示であり、本発明はこれに限られるものではない。
【０００８】
本発明の横軸円筒型ポンプは、直交軸歯車減速機を採用する。直交軸歯車減速機は、内部を封止する胴体を有し、この胴体の内部に歯車減速機構を備える。胴体からは、縦方向（垂直方向）に入力軸が突出し、横方向（水平方向）に出力軸が突出する。また、横軸円筒型ポンプは羽根車及び案内翼を備える。羽根車は、直交軸歯車減速機の出力軸に直接支持された構造である。案内翼は、水流方向でみて羽根車の直後に配置されて圧力水を整流する。そして、横軸円筒型ポンプは円筒形状の外胴を備え、この外胴は羽根車、案内翼及び直交軸歯車減速機を囲繞する。この状態で、外胴は直交軸歯車減速機の胴体との間に圧力水を流す水路を形成するとともに、内部を封止した状態で直交軸歯車減速機の入力軸を外部に露出させる。
【０００９】
本発明の横軸円筒型ポンプによれば、ポンプ胴体が外胴のみの構造となり、圧力水は直交軸歯車減速機の胴体と外胴とで形成される水路を流れるので、従来型のように内胴と外胴といった二重かつ上下二つ割りケーシング構造とする必要がなく、小型化や長さ寸法の短縮化、構造の簡素化を図ることができる。
【００１０】
また、直交軸歯車減速機の出力軸に羽根車を直結した一軸構造を採用するため、従来型のように軸継手（カップリング）を介して歯車減速機の出力軸と羽根車の回転軸を連結する必要がなく、さらには別途設けた羽根車の回転軸もないため、軸受を各所に設置する必要もなくなり、部品点数の削減とともに製造コストの低減や軽量化も図ることができる。そして、このような直交軸歯車減速機の出力軸に羽根車を直結して全長を短縮した構造でも、羽根車の直後には必要な案内翼を設けることで、ポンプとしての所望の効率を得ることができる。
（【００１１】以降は省略されています）

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