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公開番号2025068790
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-30
出願番号2023178793
出願日2023-10-17
発明の名称空気入りタイヤ
出願人TOYO TIRE株式会社
代理人個人,個人
主分類B60C 11/13 20060101AFI20250422BHJP(車両一般)
要約【課題】ブリスターによるショルダー陸のブロック欠けが抑制されて操縦安定性の向上が図られる空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】タイヤ軸方向断面において、ラグ溝92の第1溝110は、ショルダー主溝82のタイヤ軸方向外側端に対応する位置から、タイヤ規格がETRTOでの最大荷重の88%荷重時におけるトレッド接地端88Eに対応する位置までの領域を有し、第1溝110の深さは、タイヤ軸方向外側に向かうにつれて漸減しており、ラグ溝92の山部130は、トレッド接地端88Eに対応する位置付近を起点130aとし、起点130aから少なくともタイヤ規格がETRTOでの最大荷重の120%荷重時におけるトレッド接地端120Eに対応する位置付近まで、タイヤ軸方向外側に向かうにつれてトレッド面36に近付くようにせり上がることにより、ラグ溝92の深さをタイヤ軸方向外側に向かうにつれて漸減する斜面131を有する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
ビードと、
前記ビードからタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォールと、
一対の前記サイドウォールの間に配置され、路面に接地するトレッド面を含むトレッドと、
前記トレッドから前記サイドウォールに移行する部分のショルダーと、を備える空気入りタイヤであって、
前記トレッド面は、タイヤ周方向に延在する複数の陸と、タイヤ周方向に延在し複数の前記陸をタイヤ軸方向に区画する複数の主溝と、を含み、
前記陸は、前記トレッド面のタイヤ軸方向の端に配置されるショルダー陸を有し、
前記主溝は、前記ショルダー陸のタイヤ軸方向内側に隣接するショルダー主溝を有し、
前記ショルダー陸は、タイヤ周方向に交差する方向に延びタイヤ周方向に並ぶ複数のラグ溝を有し、
前記ラグ溝は、第1溝と、前記第1溝のタイヤ軸方向外側に配置され前記サイドウォールに連続する第2溝と、前記第1溝と前記第2溝とを区画する山部と、を有し、
タイヤ軸方向断面において、
前記第1溝は、前記ラグ溝のタイヤ軸方向内側端に対応する位置から、タイヤ規格がETRTOでの最大荷重の88%荷重時におけるトレッド接地端に対応する位置までの領域を有し、当該第1溝の深さは、タイヤ軸方向外側に向かうにつれて漸減しており、
前記山部は、タイヤ規格がETRTOでの最大荷重の88%荷重時におけるトレッド接地端に対応する位置付近を起点とし、当該起点から少なくともタイヤ規格がETRTOでの最大荷重の120%荷重時におけるトレッド接地端に対応する位置付近まで、タイヤ軸方向外側に向かうにつれて前記トレッド面に近付くようにせり上がることにより当該ラグ溝の深さをタイヤ軸方向外側に向かうにつれて漸減する斜面を有する、空気入りタイヤ。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
前記ラグ溝のタイヤ軸方向外側端は、タイヤ規格がETRTOでの最大荷重の130%荷重時におけるトレッド接地端よりも、タイヤ軸方向外側に位置する、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
【請求項3】
前記トレッドは、補強層をさらに含み、
前記第2溝のタイヤ軸方向外側端付近の深さTEと、前記補強層のタイヤ軸方向外側端からタイヤ外表面までの最短距離H3との比率:TE/H3は、10%以上80%以下である、請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
【請求項4】
前記第2溝の、タイヤ軸方向内側端の深さH4と、タイヤ軸方向外側端の深さTEとの比率:H4/TEは、1以上3以下である、請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
【請求項5】
タイヤ規格がETRTOでの最大荷重の120%荷重時におけるトレッド接地端と前記ラグ溝の底面との間のタイヤ径方向距離H5と、タイヤ規格がETRTOでの最大荷重の88%荷重時におけるトレッド接地端と前記ラグ溝の底面との間のタイヤ径方向距離H2との比率:H5/H2は、45%以上60%以下である、請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
【請求項6】
前記山部の頂部は、タイヤ規格がETRTOでの最大荷重の130%荷重時におけるトレッド接地端よりもタイヤ軸方向外側に配置されている、請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
【請求項7】
前記ラグ溝は、そのタイヤ軸方向内側端が前記ショルダー主溝に連通している、請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、空気入りタイヤに係り、特に比較的高荷重の乗用車用として好適な空気入りタイヤに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、トレッド内に補強用のベルトを有し、そのトレッドのタイヤ軸方向両側の端のショルダー陸に、タイヤ周方向に交差する方向に延びる複数のラグ溝がタイヤ周方向に並ぶ車両用の空気入りタイヤが知られている。特許文献1には、そのようなラグ溝におけるベルトのタイヤ軸方向外側端に対応する位置に底上げ部を設けることにより、ウェット性能を維持しながら軽量化を図った空気入りタイヤが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開2012/026546
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、撓み変形を繰り返し受ける空気入りタイヤにおいては、ベルト端近傍での歪みが比較的大きい。このため、ベルト端付近では、歪みにより発熱してブリスターと呼ばれる気泡が生じ、これに起因して、ラグ溝を有するショルダー陸では、ゴムが剥離するブロック欠け(チャンクアウトとも呼ばれる)という現象が生じる場合がある。この現象は、EV(Electric Vehicle)やハイブリッド車等の比較的車重が大きい高荷重型の車両に生じやすい。ブロック欠けは、操縦安定性の低下を招くことから回避せねばならない課題であるが、上記特許文献1には、ショルダー陸でのブロック欠けへの対策は十分とはいえず、改善の余地がある。
【0005】
本発明は、高荷重型の乗用車の場合にも、ブリスターによるショルダー陸のブロック欠けが抑制されて操縦安定性の向上が図られる空気入りタイヤを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の空気入りタイヤは、ビードと、前記ビードからタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォールと、一対の前記サイドウォールの間に配置され、路面に接地するトレッド面を含むトレッドと、前記トレッドから前記サイドウォールに移行する部分のショルダーと、を備える空気入りタイヤであって、前記トレッド面は、タイヤ周方向に延在する複数の陸と、タイヤ周方向に延在し複数の前記陸をタイヤ軸方向に区画する複数の主溝と、を含み、前記陸は、前記トレッド面のタイヤ軸方向の端に配置されるショルダー陸を有し、前記主溝は、前記ショルダー陸のタイヤ軸方向内側に隣接するショルダー主溝を有し、前記ショルダー陸は、タイヤ周方向に交差する方向に延びタイヤ周方向に並ぶ複数のラグ溝を有し、前記ラグ溝は、第1溝と、前記第1溝のタイヤ軸方向外側に配置され前記サイドウォールに連続する第2溝と、前記第1溝と前記第2溝とを区画する山部と、を有し、タイヤ軸方向断面において、前記第1溝は、前記ショルダー主溝のタイヤ軸方向外側端に対応する位置から、タイヤ規格がETRTOでの最大荷重の88%荷重時におけるトレッド接地端に対応する位置までの領域を有し、当該第1溝の深さは、タイヤ軸方向外側に向かうにつれて漸減しており、前記山部は、タイヤ規格がETRTOでの最大荷重の88%荷重時におけるトレッド接地端に対応する位置付近を起点とし、当該起点から少なくともタイヤ規格がETRTOでの最大荷重の120%荷重時におけるトレッド接地端に対応する位置付近まで、タイヤ軸方向外側に向かうにつれて前記トレッド面に近付くようにせり上がることにより当該ラグ溝の深さをタイヤ軸方向外側に向かうにつれて漸減する斜面を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、高荷重型の乗用車の場合にも、ブリスターによるショルダー陸のブロック欠けが抑制されて操縦安定性の向上が図られる空気入りタイヤを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施形態に係る空気入りタイヤのタイヤ軸方向半断面図である。
実施形態に係る空気入りタイヤのトレッドパターンを示す図であって、当該タイヤの一部平面図である。
図1のトレッド側(タイヤ径方向外側)の領域を切り取った図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、実施形態に係る車両用の空気入りタイヤであるタイヤ1の内部構造を示す図であって、タイヤ軸方向の半断面を示している。図2は、タイヤ1を上から見た平面図の一部拡大図であって、トレッドパターン39が形成されたタイヤ1のトレッド面36を示している。なお、図1の半断面図は、厳密にいうと、後述する各横溝90がある部分は、それら横溝90の延在方向に沿った断面をタイヤ周方向から見た状態で示している。実施形態に係るタイヤ1は、例えば、乗用車用の空気入りタイヤである。なお、実施形態のタイヤ1の構成は、ライトトラック、トラック、バス等の各種車両用のタイヤにも適用可能である。
【0010】
はじめに、図1を参照しながらタイヤ1の内部構造を説明する。図1の断面図は、タイヤ1を図示しない正規リムに装着して正規内圧を充填した無負荷状態のタイヤ軸方向断面図である。
(【0011】以降は省略されています)

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