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公開番号2025067887
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-24
出願番号2024178803
出願日2024-10-11
発明の名称ブタンジオール組成物の製造方法及びポリエステルの製造方法
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人
主分類C08G 63/16 20060101AFI20250417BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】ブタンジオールへの酸化防止剤の分散性を良好にし、酸化防止剤の機能を十分に発揮することができる、ブタンジオール組成物の製造方法を提供する。この方法で製造されたブタンジオール組成物を用いて、色調の良好なポリエステルを製造する方法を提供する。
【解決手段】25℃における粘度がブタンジオールの粘度以下の溶剤と、酸化防止剤とを、前記溶剤に対し前記酸化防止剤を50質量ppm以上、200質量%以下の量で混合し、得られた混合物とブタンジオールとを混合する、ブタンジオール組成物の製造方法。
このブタンジオール組成物の製造方法で製造されたブタンジオール組成物を用いた、ポリエステルの製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
25℃における粘度がブタンジオールの粘度以下の溶剤と、酸化防止剤とを、前記溶剤に対し前記酸化防止剤を50質量ppm以上、200質量%以下の量で混合し、
得られた混合物とブタンジオールとを混合する、ブタンジオール組成物の製造方法。
続きを表示(約 800 文字)【請求項2】
前記ブタンジオール組成物中の前記溶剤と前記ブタンジオールとの合計の含有割合が80質量%以上である、請求項1に記載のブタンジオール組成物の製造方法。
【請求項3】
前記ブタンジオール組成物中の前記溶剤と前記ブタンジオールとの合計に対する前記酸化防止剤の含有割合が35質量%以下である、請求項1に記載のブタンジオール組成物の製造方法。
【請求項4】
前記溶剤が、ブタンジオール、テトラヒドロフラン及び水からなる群より選択される1種類以上である、請求項1に記載のブタンジオール組成物の製造方法。
【請求項5】
前記ブタンジオールが発酵によって製造されたブタンジオールである、請求項1に記載のブタンジオール組成物の製造方法
【請求項6】
前記ブタンジオールが糖の直接発酵によって製造されたブタンジオールである、請求項5に記載のブタンジオール組成物の製造方法。
【請求項7】
前記ブタンジオールがバイオマス資源を用いて製造されたコハク酸又はコハク酸ジアルキルを水素還元することによって製造されたブタンジオールである、請求項1に記載のブタンジオール組成物の製造方法。
【請求項8】
前記ブタンジオールがポリエステルの解重合によって製造されブタンジオールである、請求項1に記載のブタンジオール組成物の製造方法。
【請求項9】
請求項1~8のいずれかに記載のブタンジオール組成物の製造方法で製造されたブタンジオール組成物を用いた、ポリエステルの製造方法。
【請求項10】
前記ブタンジオール組成物と、テレフタル酸又はテレフタル酸ジメチルを主成分とするジカルボン酸成分とを反応させる、請求項9に記載のポリエステルの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ブタンジオール組成物の製造方法に関する。詳しくは、酸化防止剤、溶剤及びブタンジオールを含有するブタンジオール組成物の製造方法に関する。
本発明の方法により製造されたブタンジオール組成物は、ポリエステル及びポリカーボネートなどの樹脂原料や、ポリテトラメチレングリコール、テトラヒドロフラン、γ-ブチルラクトン等の原料としても有用である。
本発明はまた、本発明のブタンジオール組成物の製造方法により製造されたブタンジオール組成物を用いたポリエステルの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
ブタンジオールは、様々な工業的な製造方法により製造されている。
従来、ブタンジオールは、石油(化石燃料)を原料として製造されてきた。例えば、化石燃料から製造されたアセチレンからブタンジオールを製造する方法がある。
しかし、循環型(サステイナブル)社会の構築を求める声の高まりにより、石油などの化石燃料由来の原料からの脱却が望まれるようになり、近年は化石燃料を原料としない、植物などを原料とするバイオマス資源由来のブタンジオールの製造方法が種々提案されている。
例えば、糖の直接発酵によりブタンジオールを製造する方法、或いはバイオマス資源からコハク酸を製造した後に水素還元によりブタンジオールを製造する方法が提案されている。
【0003】
従来、1,4-ブタンジオールに酸化防止剤を添加して1,4-ブタンジオールの自動酸化反応に対して安定化させることが提案されている(特許文献1)。特許文献1には、酸化防止剤を少なくとも1ppm、好ましくは約10~100ppmの割合で存在させることにより、1,4-ブタンジオールを安定化させると記載されているが、酸化防止剤の添加混合方法についての検討はなされていない。
【0004】
しかし、本発明者らの検討により、ブタンジオールに酸化防止剤を添加しても、酸化防止剤が凝集したり、スケーリングを起こしたりして、酸化防止剤の機能を十分に発揮することができないことが見出された。
また、従来法で酸化防止剤を添加したブタンジオールを原料として用いてポリエステルを製造すると、得られたポリエステルは著しく色調が悪化することが見出された。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開昭54-122213号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、ブタンジオールへの酸化防止剤の分散性を良好にし、酸化防止剤の機能を十分に発揮することができる、ブタンジオール組成物の製造方法を提供することを目的とする。本発明はまた、本発明で製造されたブタンジオール組成物を用いて、色調の良好なポリエステルを製造する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、酸化防止剤を、予め25℃における粘度がブタンジオールの粘度以下の溶剤と所定の混合割合となるように混合し、次いで、得られた混合物をブタンジオールと混合することにより、酸化防止剤の分散性が良好なブタンジオール組成物が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。また、この酸化防止剤の分散性が良好なブタンジオール組成物を原料として用いることで、色調の良いポリエステルを製造することができた。
すなわち、本発明は以下の発明に係るものである。
【0008】
[1] 25℃における粘度がブタンジオールの粘度以下の溶剤と、酸化防止剤とを、前記溶剤に対し前記酸化防止剤を50質量ppm以上、200質量%以下の量で混合し、
得られた混合物とブタンジオールとを混合する、ブタンジオール組成物の製造方法。
【0009】
[2] 前記ブタンジオール組成物中の前記溶剤と前記ブタンジオールとの合計の含有割合が80質量%以上である、[1]に記載のブタンジオール組成物の製造方法。
【0010】
[3] 前記ブタンジオール組成物中の前記溶剤と前記ブタンジオールとの合計に対する前記酸化防止剤の含有割合が35質量%以下である、[1]または[2]に記載のブタンジオール組成物の製造方法。
(【0011】以降は省略されています)

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