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公開番号2025067654
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-24
出願番号2023177794
出願日2023-10-13
発明の名称コンクリートの製造方法及び骨材の改質方法
出願人オリエンタル白石株式会社
代理人個人,個人
主分類C04B 28/02 20060101AFI20250417BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】乾燥収縮に対する抵抗性を有するコンクリートの製造方法及び骨材の改質方法を提供する。
【解決手段】実施形態に係るコンクリートの製造方法は、骨材を、ラテックス材とC-S-H(ケイ酸カルシウム水和物)系硬化促進剤との少なくとも何れかを含む浸漬液に1日以上浸漬して乾燥させる浸漬工程と、乾燥させた前記骨材を用いてコンクリートを製造するコンクリート製造工程と、を備えることを特徴とする。実施形態に係る骨材の改質方法は、骨材を、ラテックス材とC-S-H系硬化促進剤との少なくとも何れかを含む浸漬液に1日以上浸漬して乾燥させる浸漬工程を備えることを特徴とする。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
骨材を、ラテックス材とC-S-H(ケイ酸カルシウム水和物)系硬化促進剤との少なくとも何れかを含む浸漬液に1日以上浸漬して乾燥させる浸漬工程と、
乾燥させた前記骨材を用いてコンクリートを製造するコンクリート製造工程と、を備えること
を特徴とするコンクリートの製造方法。
続きを表示(約 510 文字)【請求項2】
前記浸漬工程では、前記骨材を、前記ラテックス材のみで構成される浸漬液に浸漬して乾燥させること
を特徴とする請求項1記載のコンクリートの製造方法。
【請求項3】
前記浸漬工程では、前記骨材を、前記C-S-H(ケイ酸カルシウム水和物)系硬化促進剤のみで構成される浸漬液に浸漬して乾燥させること
を特徴とする請求項1記載のコンクリートの製造方法。
【請求項4】
前記浸漬工程では、前記骨材を、前記ラテックス材と前記C-S-H(ケイ酸カルシウム水和物)系硬化促進剤とで構成される浸漬液に浸漬して乾燥させること
を特徴とする請求項1記載のコンクリートの製造方法。
【請求項5】
前記浸漬工程は、浸漬した前記骨材を水洗いし、水洗いした前記骨材を乾燥させること
を特徴とする請求項1記載のコンクリートの製造方法。
【請求項6】
骨材を、ラテックス材とC-S-H(ケイ酸カルシウム水和物)系硬化促進剤との少なくとも何れかを含む浸漬液に1日以上浸漬して乾燥させる浸漬工程を備えること
を特徴とする骨材の改質方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリートの製造方法及び骨材の改質方法に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
高度経済成長期に建設された構造物の更新等により、解体コンクリート塊の発生量が増加すると予測される。そこで、解体コンクリート塊を再利用する一手法として、破砕や磨砕を行うことでモルタル部を除去し製造される再生骨材としての利用が挙げられる。再生骨材は絶対密度と吸水率によりH品、M品、L品に分類される。H品は普通骨材と同様に使用できる一方、M品およびL品は適用可能範囲が限定される。M品およびL品は、H品と比較して処理工程が少ないため安価である一方、コンクリートの性能へ及ぼす影響として、強度発現性の低下、乾燥収縮の増大、アルカリシリカ反応(以下、ASRともいう)が発生する可能性が報告される。強度発現性の低下および乾燥収縮の増大の要因となるのは、再生骨材の製造過程で除去されなかった付着モルタル分とされており、その存在により骨材の吸水率が高いことで強度の低下および乾燥収縮の増大が懸念される。また、付着モルタル分の配合が未知であることからASR発生のリスクが懸念点として挙げられる。
【0003】
これらの問題点に対し、再生骨材をはじめとした骨材の改質を目的とした検討が多く行われている。非特許文献1では、例えば付着モルタル分を改質することを目的として、C-S-H(ケイ酸カルシウム水和物)系硬化促進剤を添加する手法が開示される。C-S-H系硬化促進剤は、C-S-Hナノ粒子を主成分とし、初期強度発現性の向上に寄与する混和材である。非特許文献1では、C-S-H系硬化促進剤を再生コンクリートに混和材として練り混ぜ時に添加することで、圧縮強度および乾燥収縮が改善すると報告される。しかしながら、付着モルタルの混入率によりC-S-H系硬化促進剤の練り混ぜ時の添加による改質の程度が異なり、付着モルタル混入率が40%程度の場合は、乾燥収縮の抑制効果が期待できない結果が示される。
【0004】
また、非特許文献2では、練り混ぜの際にラテックス材をコンクリートに混入することで乾燥収縮を改善する検討が行われる。単位水量の120kg/m
3
をラテックス材で置換することにより、182日時点で乾燥収縮が200μ改善する結果が示される。この理由として、練り混ぜ時におけるラテックス材の混和により物質透過経路となる空隙構造が緻密化したか、もしくはラテックス材によるゴム膜の形成により空隙構造の連続性が寸断されたためと考察される。
【0005】
特許文献1には、再生骨材の改質に関する技術として、ラテックス材を1回又は複数回塗布した骨材を用いたコンクリートの製造方法が開示される。しかしながら、特許文献1の製造方法では、ラテックス材が塗布されることからムラが生じるおそれがあり、乾燥収縮に対する抵抗性が発揮できないおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2005-82467号公報
【非特許文献】
【0007】
湯屋蓮、松田信広、杉山知巳、伊代田岳史:低品質再生細骨材を用いたモルタルの強度や耐久性向上方法の検討、コンクリート工学年次論文集、Vol.43、No.1、pp.965-970、2021
郭度連、森山守、菊池徹、李春鶴:ラテックス改質速硬コンクリートの基礎物性と耐久性能に関する基礎的検討、コンクリート工学年次論文集、Vol.37、No.1、pp.1939-1944、2015
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明は、前述した問題に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、乾燥収縮に対する抵抗性を有するコンクリートの製造方法及び骨材の改質方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るコンクリートの製造方法は、骨材を、ラテックス材とC-S-H(ケイ酸カルシウム水和物)系硬化促進剤との少なくとも何れかを含む浸漬液に1日以上浸漬して乾燥させる浸漬工程と、乾燥させた前記骨材を用いてコンクリートを製造するコンクリート製造工程と、を備えることを特徴とする。
【0010】
本発明に係る骨材の改質方法は、骨材を、ラテックス材とC-S-H系硬化促進剤との少なくとも何れかを含む浸漬液に1日以上浸漬して乾燥させる浸漬工程を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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