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公開番号2025066238
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-23
出願番号2023175682
出願日2023-10-11
発明の名称電極構造、圧電振動片、圧電デバイス、圧電デバイス製造用の中間体ウエハ
出願人日本電波工業株式会社
代理人
主分類H03H 9/19 20060101AFI20250416BHJP(基本電子回路)
要約【課題】水晶片11及び、この水晶片11の表裏に設けられ下層としてのコバルト膜13aと、このコバルト膜に積層された金膜13bとで構成される励振用電極13を備える圧電振動片10であって、励振用電極13の比抵抗及び応力が従来に比べ改善された圧電振動片を提供する。
【解決手段】コバルト膜の膜厚を0.5nm以上5nm以下、好ましくは0.5nm以上3nm以下としてあり、より好ましくは0.5nm以上1nm以下としてあり、金膜の膜厚を10nm以上100nm以下、好ましくは10nm以上60nm以下としてある。水晶片11はATカットの水晶片である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
コバルト膜と、このコバルト膜に積層された金膜とを含むことを特徴とする電極構造。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
前記電極構造を、コバルト膜と、このコバルト膜に積層された金膜とで構成したことを特徴とする請求項1に記載の電極構造。
【請求項3】
前記コバルト膜の膜厚を、0.5nm以上5nm以下とすることを特徴とする請求項1に記載の電極構造。
【請求項4】
前記金膜の膜厚を、10nm以上100nm以下とすることを特徴とする請求項1に記載の電極構造。
【請求項5】
前記コバルト膜の膜厚を、0.5nm以上5nm以下とし、
前記金膜の膜厚を、10nm以上100nm以下とすることを特徴とする請求項1に記載の電極構造。
【請求項6】
圧電性を有する基板と、この基板の表裏に設けられ下層としてのコバルト膜及びこのコバルト膜に積層された金膜を含む励振用電極と、を備えることを特徴とする圧電振動片。
【請求項7】
前記励振用電極を、コバルト膜と、このコバルト膜に積層された金膜とで構成したことを特徴とする請求項6に記載の圧電振動片。
【請求項8】
前記コバルト膜の膜厚を、0.5nm以上5nm以下とすることを特徴とする請求項6に記載の圧電振動片。
【請求項9】
前記金膜の膜厚を、10nm以上100nm以下とすることを特徴とする請求項6に記載の圧電振動片。
【請求項10】
前記コバルト膜の膜厚を、0.5nm以上5nm以下とし、
前記金膜の膜厚を、10nm以上100nm以下とすることを特徴とする請求項6に記載の圧電振動片。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば圧電デバイスの励振用電極として用いて好適な電極構造、これを用いた圧電振動片、この圧電振動片を用いた圧電デバイス並びに圧電デバイスの製造に用いて好適な中間体ウエハに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
圧電デバイスの一種として、厚み滑りモードで振動するものがある。厚み滑りモードで振動する圧電デバイスは、圧電片とその表裏に設けた励振用電極とで構成される圧電振動片を含んでいる。励振用電極を構成する電極構造の典型例は、圧電片上に設けたクロム(Cr)膜とこのクロム膜上に設けた金膜とから成る積層膜である。クロム膜は圧電片と金膜との密着層として機能する(例えば特許文献1の段落14)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-179958号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通信速度の高速化に伴い、通信機器の基準信号源である圧電デバイスの高周波化の要求が益々高まっている。厚み滑りモードでかつ基本波で振動する圧電デバイスの高周波化を達成するためには、圧電片の厚さは益々薄くなる。それに伴い圧電片の表裏に設ける励振用電極の、圧電デバイスの特性に及ぼす影響が問題になる。具体的には、高周波用の圧電デバイの場合、低周波用のものに比べて、電極構造の比抵抗や膜応力が圧電デバイスの特性に大きく影響する。従って、比抵抗や膜応力がなるべく小さい電極構造が望まれる。この要望に対し、クロム膜と金膜とで構成された電極構造は、必ずしも好ましいものではなかった。特許文献1には、クロム膜と金膜との間に中間膜としてニッケル膜を設けることによって、クロム膜と金膜とを含む電極構造の改善を図ることが記載されているが(段落42等)、中間膜を設ける分、製造工数の増加やコスト高を招くので、好ましくない。
【0005】
この出願は上記の点に鑑みなされたものであり、従って、この出願の目的は、従来に比べ、特性の改善が期待できる電極構造を提供することにある。さらにこの出願の目的は、上記新規な電極構造を有する圧電振動片を提供することにある。さらにこの出願の目的は、上記圧電振動片を用いた圧電デバイスを提供することにある。さらにこの出願の目的は、上記圧電デバイスを量産性良く製造できる中間体ウエハを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、この出願の第1発明の電極構造によれば、コバルト膜と、このコバルト膜に積層された金膜とを含む電極構造であることを特徴とする。
ここで、含むとは、コバルト膜と金膜とが接していることを前提にして、他の材質の膜を含んでも良い意味である。すなわち、3層以上の場合があっても良い意味である。しかし、典型的には、第1発明の電極構造は、下層としてのコバルト膜とこの上に積層された金膜とで構成されるものである。
【0007】
また、この出願の第2発明の圧電振動片によれば、圧電性を有する基板と、この基板の表裏に設けた第1発明に係る電極構造と、を備えることを特徴とする。
また、この出願の第3発明である圧電デバイスによれば、第2発明の圧電振動片と、この圧電振動片を内包する容器と、を備えることを特徴とする。
ここで、圧電デバイスとは、圧電振動子、圧電発振器、温度センサ付きの圧電振動子、温度補償機能付きの圧電発振器等であり、典型例としては、ATカットの水晶振動子に代表される厚み滑りモードで振動する水晶振動子(温度センサ付きのものも含む)や水晶発振器(温度補償機能を有するものも含む)である。
【0008】
また、この出願の第4発明である圧電デバイス製造用の中間体ウエハによれば、圧電性を有するウエハであって上記の第2発明の圧電振動片をマトリクス状に多数備えるウエハであることを特徴とする。この第4発明において、圧電性を有するウエハとは、水晶、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム等の圧電性を有する材料から成るウエハであるが、典型的には、ATカットの水晶ウエハに代表される厚み滑りモードで振動する水晶振動子用の水晶ウエハである。
【発明の効果】
【0009】
この出願の第1発明である電極構造によれば、コバルト膜と、このコバルト膜に積層された金膜とを含むものであるため、後述する実験結果から明らかなように、所望の比抵抗や応力を示す電極構造を実現できる。従って、例えば圧電デバイスを始めとする種々の電子部品の電極としての利用が期待できる。
また、この出願の第2発明である圧電振動片によれば、第1発明の電極構造を備えているため、従来に比べ特性が改善された圧電振動片の実現が期待できる。
また、この出願の第3発明である圧電デバイスによれば、第2発明の圧電振動片を用いているため、従来に比べ特性が改善された圧電デバイス、例えば発振周波数が数100MHzオーダーの高周波圧電デバイスの実現が期待できる。
また、この出願の第4発明である圧電デバイス製造用の中間体ウエハによれば、第2発明の圧電振動片をマトリクス状に多数備えているため、このウエハから個片化した圧電振動片を容器に実装することで第3発明の圧電デバイスを量産性良く製造できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
電極構造及び圧電振動片の各発明の実施形態を説明するための図である。
電極構造及び圧電振動片の各発明の要件を見出した実験及びその結果を説明するための図である。
圧電デバイスの発明の実施形態を説明するための図である。
圧電振動片の製法例と、圧電デバイス製造用の中間体ウエハを説明するための図である。
変形例の圧電振動片を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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