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公開番号2025065677
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-22
出願番号2023175048
出願日2023-10-10
発明の名称車両用温調システム及び車両
出願人本田技研工業株式会社
代理人弁理士法人航栄事務所
主分類B60K 11/02 20060101AFI20250415BHJP(車両一般)
要約【課題】回転電機の冷却が必要な場合は回転電機を冷却しつつ、回転電機の冷却が不必要な場合は車両の燃費を向上できる車両用温調システムを提供する。
【解決手段】車両用温調システム10は、第1温調媒体TCM1が循環して電動機20及び変速装置40の温調を行う第1温調回路61と、第2温調媒体TCM2が循環する第2温調回路62と、第1温調媒体TCM1と第2温調媒体TCM2との間で熱交換を行う熱交換器63と、熱交換器63を流れる第2温調媒体TCM2の流量を調整するバルブ装置626と、バルブ装置626の開弁及び閉弁を制御する弁開閉制御部73を有する制御装置ECUと、を備える。弁開閉制御部73は、第1温調媒体TCM1の温度が所定温度Tset1未満の場合、バルブ装置626を閉弁するように制御し、第1温調媒体TCM1の温度が所定温度Tset1以上になると、バルブ装置626を開弁するように制御する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
回転電機と、変速装置と、前記回転電機に供給する電力を制御する電力変換装置と、を備える車両に搭載される、車両用温調システムであって、
前記車両用温調システムは、
第1ポンプが設けられ、第1温調媒体が循環して前記回転電機及び前記変速装置の温調を行う第1温調回路と、
第2ポンプが設けられ、第2温調媒体が循環して前記電力変換装置の温調を行う第2温調回路と、
前記第1温調媒体と前記第2温調媒体との間で熱交換を行う熱交換器と、
前記熱交換器を流れる前記第2温調媒体の流量を調整する流量調整弁と、
前記流量調整弁を制御する制御装置と、を備え
前記第2温調回路は、
前記第2ポンプが設けられ、一端部に分岐部が設けられ、他端部に合流部が設けられた圧送流路と、
前記電力変換装置が設けられ、一端部が前記分岐部に接続し、他端部が前記合流部に接続する第1分岐流路と、
前記熱交換器及び前記流量調整弁が設けられ、一端部が前記分岐部に接続し、他端部が前記合流部に接続して、前記第1分岐流路と並列に形成される第2分岐流路と、を有し、
前記圧送流路には、前記第2温調媒体と外気との間で熱交換を行うラジエータが設けられており、
前記制御装置は、
前記第1温調媒体の温度を検出する第1温調媒体温度検出部と、
前記流量調整弁の開弁及び閉弁を制御する弁開閉制御部と、を有し、
前記弁開閉制御部は、
前記第1温調媒体温度検出部において検出された前記第1温調媒体の温度が所定温度未満の場合、前記流量調整弁を閉弁するように制御し、
前記流量調整弁が閉弁しているときに、前記第1温調媒体温度検出部において検出された前記第1温調媒体の温度が前記所定温度以上になると、前記流量調整弁を開弁するように制御する、
車両用温調システム。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
請求項1に記載の車両用温調システムであって、
前記制御装置は、
前記車両の車速を検出する車速検出部と、
前記車両が走行している路面の勾配角度を検出する勾配角度検出部と、
前記車速検出部及び前記勾配角度検出部における検出値に基づいて、前記車両が登坂走行を行っているか否かを判定する登坂走行判定部と、をさらに有し、
前記弁開閉制御部は、
前記第1温調媒体温度検出部において検出された前記第1温調媒体の温度が前記所定温度未満であっても、前記登坂走行判定部において前記車両が登坂走行を行っていると判定された場合、前記流量調整弁を開弁するように制御する、
車両用温調システム。
【請求項3】
請求項1に記載の車両用温調システムであって、
前記制御装置は、
前記車両の少なくとも1つの車輪が空転しているか否かを判定するスリップ判定部をさらに有し、
前記弁開閉制御部は、
前記第1温調媒体温度検出部において検出された前記第1温調媒体の温度が前記所定温度未満であっても、前記スリップ判定部において、前記車両の少なくとも1つの車輪が空転していると判定された場合、前記流量調整弁を開弁するように制御する、
車両用温調システム。
【請求項4】
請求項1に記載の車両用温調システムであって、
前記制御装置は、
前記車両の駆動トルクを検出する駆動トルク検出部をさらに有し、
前記弁開閉制御部は、
前記第1温調媒体温度検出部において検出された前記第1温調媒体の温度が前記所定温度未満であっても、前記駆動トルク検出部において検出された前記駆動トルクが所定値以上である場合、前記流量調整弁を開弁するように制御する、
車両用温調システム。
【請求項5】
回転電機と、変速装置と、前記回転電機に供給する電力を制御する電力変換装置と、車両用温調システムと、を備える車両であって、
前記車両用温調システムは、
第1ポンプが設けられ、第1温調媒体が循環して前記回転電機及び前記変速装置の温調を行う第1温調回路と、
第2ポンプが設けられ、第2温調媒体が循環して前記電力変換装置の温調を行う第2温調回路と、
前記第1温調媒体と前記第2温調媒体との間で熱交換を行う熱交換器と、
前記熱交換器を流れる前記第2温調媒体の流量を調整する流量調整弁と、
前記流量調整弁を制御する制御装置と、を備え
前記第2温調回路は、
前記第2ポンプが設けられ、一端部に分岐部が設けられ、他端部に合流部が設けられた圧送流路と、
前記電力変換装置が設けられ、一端部が前記分岐部に接続し、他端部が前記合流部に接続する第1分岐流路と、
前記熱交換器及び前記流量調整弁が設けられ、一端部が前記分岐部に接続し、他端部が前記合流部に接続して、前記第1分岐流路と並列に形成される第2分岐流路と、を有し、
前記圧送流路には、前記第2温調媒体と外気との間で熱交換を行うラジエータが設けられており、
前記制御装置は、
前記第1温調媒体の温度を検出する第1温調媒体温度検出部と、
前記流量調整弁の開弁及び閉弁を制御する弁開閉制御部と、を有し、
前記弁開閉制御部は、
前記第1温調媒体温度検出部において検出された前記第1温調媒体の温度が所定温度未満の場合、前記流量調整弁を閉弁するように制御し、
前記流量調整弁が閉弁しているときに、前記第1温調媒体温度検出部において検出された前記第1温調媒体の温度が前記所定温度以上になると、前記流量調整弁を開弁するように制御する、
車両。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電動車両などに搭載される車両用温調システム及び車両に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、低炭素社会又は脱炭素社会の実現に向けた取り組みが活発化し、車両においてもCO2排出量の削減やエネルギー効率の改善のために、車両の電動化技術に関する研究開発が行われている。
【0003】
一般に、電動車両は、回転電機と、回転電機に供給する電力を制御する電力変換装置と、を備える。電動車両が駆動すると回転電機や電力変換装置が発熱するため、電動車両においては、回転電機や電力変換装置を温調する車両用温調システムが搭載されるものが多い。
【0004】
車両の電動化技術においては、回転電機や電力変換装置をより効率的に冷却すること同時に、車両のより一層の燃費向上が求められる。車両の燃費向上を図る1つの方法として、回転電機及びギヤボックスのフリクションロスの増加を抑制することが挙げられる。そこで、例えば特許文献1には、回転電機及びギヤボックスの温調を行う第1温調媒体の温度と、電力変換装置の温調を行う第2温調媒体の温度と、に基づいて流量調整弁を制御し、回転電機及びギヤボックスのフリクションロスの増加を抑制する車両用温調システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第7314222号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の車両用温調システムにおいては、第1温調媒体の温度が所定温度以下の場合であっても、バルブ装置が開弁される場合があるため、ギヤボックスにおけるフリクションロスの増加を抑制するために、さらなる改善の余地があった。特に、第1温調媒体の温度が所定温度以下の場合は、回転電機の冷却が不必要であるため、より早期に第1温調媒体の温度を上昇させて第1温調媒体の粘性を減少させることが好ましい。
【0007】
本発明は、回転電機の冷却が必要な場合は回転電機を冷却しつつ、回転電機の冷却が不必要な場合は車両の燃費を向上できる車両用温調システム及び車両を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1態様は、
回転電機と、変速装置と、前記回転電機に供給する電力を制御する電力変換装置と、を備える車両に搭載される、車両用温調システムであって、
前記車両用温調システムは、
第1ポンプが設けられ、第1温調媒体が循環して前記回転電機及び前記変速装置の温調を行う第1温調回路と、
第2ポンプが設けられ、第2温調媒体が循環して前記電力変換装置の温調を行う第2温調回路と、
前記第1温調媒体と前記第2温調媒体との間で熱交換を行う熱交換器と、
前記熱交換器を流れる前記第2温調媒体の流量を調整する流量調整弁と、
前記流量調整弁を制御する制御装置と、を備え
前記第2温調回路は、
前記第2ポンプが設けられ、一端部に分岐部が設けられ、他端部に合流部が設けられた圧送流路と、
前記電力変換装置が設けられ、一端部が前記分岐部に接続し、他端部が前記合流部に接続する第1分岐流路と、
前記熱交換器及び前記流量調整弁が設けられ、一端部が前記分岐部に接続し、他端部が前記合流部に接続して、前記第1分岐流路と並列に形成される第2分岐流路と、を有し、
前記圧送流路には、前記第2温調媒体と外気との間で熱交換を行うラジエータが設けられており、
前記制御装置は、
前記第1温調媒体の温度を検出する第1温調媒体温度検出部と、
前記流量調整弁の開弁及び閉弁を制御する弁開閉制御部と、を有し、
前記弁開閉制御部は、
前記第1温調媒体温度検出部において検出された前記第1温調媒体の温度が所定温度未満の場合、前記流量調整弁を閉弁するように制御し、
前記流量調整弁が閉弁しているときに、前記第1温調媒体温度検出部において検出された前記第1温調媒体の温度が前記所定温度以上になると、前記流量調整弁を開弁するように制御する、
車両用温調システムである。
【0009】
本発明の第2態様は、
回転電機と、変速装置と、前記回転電機に供給する電力を制御する電力変換装置と、車両用温調システムと、を備える車両であって、
前記車両用温調システムは、
第1ポンプが設けられ、第1温調媒体が循環して前記回転電機及び前記変速装置の温調を行う第1温調回路と、
第2ポンプが設けられ、第2温調媒体が循環して前記電力変換装置の温調を行う第2温調回路と、
前記第1温調媒体と前記第2温調媒体との間で熱交換を行う熱交換器と、
前記熱交換器を流れる前記第2温調媒体の流量を調整する流量調整弁と、
前記流量調整弁を制御する制御装置と、を備え
前記第2温調回路は、
前記第2ポンプが設けられ、一端部に分岐部が設けられ、他端部に合流部が設けられた圧送流路と、
前記電力変換装置が設けられ、一端部が前記分岐部に接続し、他端部が前記合流部に接続する第1分岐流路と、
前記熱交換器及び前記流量調整弁が設けられ、一端部が前記分岐部に接続し、他端部が前記合流部に接続して、前記第1分岐流路と並列に形成される第2分岐流路と、を有し、
前記圧送流路には、前記第2温調媒体と外気との間で熱交換を行うラジエータが設けられており、
前記制御装置は、
前記第1温調媒体の温度を検出する第1温調媒体温度検出部と、
前記流量調整弁の開弁及び閉弁を制御する弁開閉制御部と、を有し、
前記弁開閉制御部は、
前記第1温調媒体温度検出部において検出された前記第1温調媒体の温度が所定温度未満の場合、前記流量調整弁を閉弁するように制御し、
前記流量調整弁が閉弁しているときに、前記第1温調媒体温度検出部において検出された前記第1温調媒体の温度が前記所定温度以上になると、前記流量調整弁を開弁するように制御する、
車両である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、回転電機の冷却が必要な場合は、第1温調媒体によって回転電機を冷却しつつ、回転電機の冷却が不必要な場合は、第1温調媒体の温度を上昇させて、車両の燃費を向上できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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