TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025063428
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-16
出願番号2023172612
出願日2023-10-04
発明の名称缶体、製品缶、及び、缶体の製造方法
出願人東洋製罐株式会社,東洋製罐グループホールディングス株式会社
代理人弁理士法人エビス国際特許事務所
主分類B65D 1/46 20060101AFI20250409BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約【課題】内容物の所望の充填量を確保しつつ充分な耐圧強度及び充分な落下強度を確保することが可能な缶体、製品缶、及び、缶体の製造方法を提供する。
【解決手段】缶体は、缶底と、缶底の外周から缶軸に沿って延びる缶軸を中心とした円筒状の缶胴とを有し、缶底は、缶底の中央部に設けられるドーム部と、ドーム部の外周縁部から連続し缶軸方向に略沿って缶体の外側に環状に突出する環状凸部とを有し、環状凸部は、ドーム部に連続して設けられ缶体の径方向外側に凸となる曲面を有するリセス部と、缶体を支持する接地部と、接地部からリセス部に至る内周壁部とを有する有底円筒状の缶体である。この缶体の缶軸を含む縦断面視において、缶軸と平行で内周壁部の最内部に接する仮想線L1がドーム部の外面と交差する位置におけるドーム部の外面に対する接線Mの缶軸に直交する平面に対する角度θは、45°以上65°以下である。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
缶底と、前記缶底の外周から缶軸に沿って延びる缶軸を中心とした円筒状の缶胴とを有し、
前記缶底は、前記缶底の中央部に設けられるドーム部と、前記ドーム部の外周縁部から連続し缶軸方向に略沿って缶体の外側に環状に突出する環状凸部とを有し、
前記環状凸部は、前記ドーム部に連続して設けられ前記缶体の径方向外側に凸となる曲面を有するリセス部と、前記缶体を支持する接地部と、前記接地部から前記リセス部に至る内周壁部とを有する有底円筒状の缶体であって、
前記缶軸を含む縦断面視において、缶軸と平行で前記内周壁部の最内部に接する仮想線L1が前記ドーム部の外面と交差する位置における前記ドーム部の外面に対する接線Mの缶軸に直交する平面に対する角度θは、45°以上65°以下であることを特徴とする缶体。
続きを表示(約 990 文字)【請求項2】
缶軸を含む縦断面視で、前記仮想線L1と、缶軸と平行で前記リセス部の最外部に接する仮想線L2との径方向距離であるリセス深さdは0.50mm以上0.85mm以下であり、
前記接地部の直径である接地径φは42.0mm以上47.0mm以下であり、
前記リセス部の最外部付近の曲率半径R3は0.3mm以上2.0mm以下であり、
前記缶体は、アルミニウム合金層の単層からなるアルミ合金製絞りしごき缶体、又は、アルミニウム合金層の両面をポリエチレンテレフタレート(PET)層で被覆してなるPET被覆アルミ合金製絞りしごき缶体であり、前記ドーム部の缶軸と交差する箇所のアルミニウム合金層の厚さは0.18mm以上0.26mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の缶体。
【請求項3】
前記リセス部の最外部付近の曲率半径R3は、0.3mm以上1.2mm以下であることを特徴とする請求項2に記載の缶体。
【請求項4】
請求項1に記載の缶体に内容物を充填し、前記缶胴の開口部に成形したフランジ部と蓋部とを巻き締めてなることを特徴とする製品缶。
【請求項5】
缶底と、前記缶底の外周から缶軸に沿って延びる缶軸を中心とした円筒状の缶胴とを有する有底円筒状の缶体の製造方法であって、
前記缶底の中央部に設けられるドーム部を成形すると共に、前記ドーム部の外周縁部から連続し缶軸方向に略沿って前記缶体の外側に環状に突出する環状凸部として、前記ドーム部に連続して設けられ前記缶体の径方向外側に凸となる曲面を有するリセス部と、前記缶体を支持する接地部と、前記接地部から前記リセス部に至る内周壁部とを有する前記環状凸部を成形する工程と、
前記ドーム部及び前記環状凸部を成形する工程よりも後に、前記缶軸を含む縦断面視において、缶軸と平行で前記内周壁部の最内部に接する仮想線L1が前記ドーム部の外面と交差する位置における前記ドーム部の外面に対する接線Mの缶軸に直交する平面に対する角度θが45°以上65°以下となるように、前記ドーム部に対して、前記缶体の内側から前記ドーム部の曲面に沿った加工面を有する成形ツールを、缶軸方向に沿って押し当てるボトムリフォームを行う工程と、を有することを特徴とする缶体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、缶底にボトムリフォームを施した缶体、その缶体に内容物が充填された製品缶、及び、その缶体の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、飲料等の内容物を充填する容器として、アルミ合金製絞りしごき缶体及び樹脂被覆アルミ合金製絞りしごき缶体(2ピース缶)が知られている。この缶体(缶容器)は、金属板を円形状に打ち抜き、絞り加工を施して深さの浅い有底円筒状のカップに成形した後、そのカップに絞りしごき加工を施して缶底と缶胴とを一体的に成形する処理及びその他の処理により得られる。
【0003】
このような缶体では、省資源化の観点から缶胴の板厚の薄肉化が要請されているが、薄肉化した缶体においても充分な耐圧強度を確保することが要請されている。特に、缶底にドーム部を設けた缶体において、炭酸飲料等を内容物とする場合には、炭酸ガスによる内圧が上昇した場合に、缶底のドーム部が反転する現象(バックリング)が生じ得る。そのため、缶底にドーム部を設けた缶体においては、内圧に耐え得る充分な耐圧強度が求められており、缶体の缶底に対し、耐圧強度を確保するための工夫が施されている。
【0004】
具体的には、缶底に、中央部が缶体内部側に凹むドーム部及びドーム部の周囲に環状凸部を設けた缶体において、その環状凸部に対してボトムリフォームを施すことにより薄肉化に伴う耐圧強度の確保を行っている(例えば、特許文献1~3)。
【0005】
ところで、薄肉化した缶体は、例えば搬送時等において落下した場合、内容物によるウォーターハンマー現象が生じることにより、缶胴の傾斜やドーム部の反転等の不具合が生じる虞が高くなる。そこで、落下した場合の衝撃に耐え得る充分な落下強度を確保することが要請されている(例えば、特許文献4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2000-190961号公報
特開2023-9470号公報
特開2020-121761号公報
米国特許7740148号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の缶底にドーム部を設けた缶体においては、落下時にウォーターハンマー現象によるドーム部の反転を防止可能とする構成の充分な検討がなされていなかった。例えば特許文献2には、一次缶体の筒状胴部の外径が66.1mm以上66.3mm以下であるとともに、ドーム部の外周縁部の内面における接線の缶軸に直交する平面に対する角度が27°以上29°以下であり、押圧面の内壁部より一次缶体の半径方向内方に配置される部位の半径方向の幅が2.0mm以上3.0mm以下、押圧面の平面に対する傾斜角度が20°以上接線の平面に対する角度(=29°)以下である点が記載されている。しかしながら、この特許文献2における数値限定によっても、成形される缶体において充分な落下強度を確保することが難しいことが判明している。
【0008】
本発明は、このような事情に対処することを課題としている。本発明者は、鋭意努力してその解析を進めた結果、落下時に生じるウォーターハンマー現象によるドーム部の反転が、ドーム部の外周側に起因して起きることを突き止めた。この点を踏まえ、内容物の所望の充填量を確保しつつ充分な耐圧強度及び充分な落下強度を確保することが可能な缶体、製品缶、及び、缶体の製造方法を提供すること、が本発明の課題である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
このような課題を解決するために、本発明に係る缶体は、缶底と、前記缶底の外周から缶軸に沿って延びる缶軸を中心とした円筒状の缶胴とを有し、前記缶底は、前記缶底の中央部に設けられるドーム部と、前記ドーム部の外周縁部から連続し缶軸方向に略沿って缶体の外側に環状に突出する環状凸部とを有し、前記環状凸部は、前記ドーム部に連続して設けられ前記缶体の径方向外側に凸となる曲面を有するリセス部と、前記缶体を支持する接地部と、前記接地部から前記リセス部に至る内周壁部とを有する有底円筒状の缶体であって、前記缶軸を含む縦断面視において、缶軸と平行で前記内周壁部の最内部に接する仮想線L1が前記ドーム部の外面と交差する位置における前記ドーム部の外面に対する接線Mの缶軸に直交する平面に対する角度θは、45°以上65°以下であることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る製品缶は、本発明に係る缶体に内容物を充填し、前記缶胴の開口部に成形したフランジ部と蓋部とを巻き締めてなることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

東洋製罐株式会社
シームレス金属缶
12日前
東洋製罐株式会社
巻締寸法測定装置
12日前
東洋製罐株式会社
スタンディングパウチ
19日前
東洋製罐株式会社
超軽量シームレスアルミ缶
10日前
東洋製罐株式会社
缶体、製品缶、及び、缶体の製造方法
11日前
東洋エアゾール工業株式会社
エアゾール製品、エアゾール製品の製造方法
18日前
個人
6か月前
個人
ゴミ箱
6か月前
個人
包装体
6か月前
個人
容器
3か月前
個人
ゴミ収集器
26日前
個人
段ボール箱
24日前
個人
段ボール箱
1か月前
個人
折り畳み水槽
6か月前
個人
パウチ補助具
6か月前
個人
土嚢運搬器具
2か月前
個人
宅配システム
26日前
個人
閉塞装置
4か月前
個人
コード類収納具
2か月前
個人
ゴミ処理機
3か月前
株式会社和気
包装用箱
2か月前
個人
貯蔵サイロ
1か月前
積水樹脂株式会社
接着剤
6か月前
個人
搬送システム
18日前
三甲株式会社
蓋体
1か月前
個人
輸送積荷用動吸振器
4日前
株式会社イシダ
搬送装置
10日前
個人
包装箱
4か月前
株式会社新弘
容器
6か月前
個人
塗料容器用蓋
6か月前
個人
袋入り即席麺
1か月前
株式会社イシダ
包装装置
6か月前
三甲株式会社
蓋体
3か月前
株式会社新弘
容器
6か月前
日東精工株式会社
供給装置
3か月前
個人
テープカッター
1か月前
続きを見る