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公開番号2025060671
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2024216397,2023523157
出願日2024-12-11,2021-10-11
発明の名称架橋ゲル配合物
出願人エシロール・アンテルナシオナル
代理人個人,個人,個人
主分類C08L 101/08 20060101AFI20250403BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明は、少なくとも1種の非水性溶媒;架橋反応を行うことができる少なくとも2つのカルボキシル部位を含む多官能性ポリマーと、ポリカルボジイミド又は非毒性のポリアジリジンから選択される架橋剤との反応により得られる架橋ポリマー;を含有する新規なゲル媒体に関し、そのようなゲル媒体は、電池又はエレクトロクロミックデバイス又はフォトクロミックデバイスなどの物品の製造に適している。
【解決手段】本発明は、少なくとも1種の非水性溶媒;架橋反応を受けることができる少なくとも2つのカルボキシル部位を含む多官能性ポリマーであって、2,000g/mol~3,000,000g/molの重量平均分子量を有する多官能性ポリマーと、ポリカルボジイミド又はポリアジリジンから選択される架橋剤との反応により得られる架橋ポリマー;を含有するゲル媒体に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
・ゲル媒体の総重量に対して少なくとも30重量%で前記ゲル媒体中に存在する少なくとも1種の非水性溶媒;
・架橋ポリマーであって、
- 架橋反応を受けることができる少なくとも2つのカルボキシル部位を含む多官能性ポリマーであって、2,000g/mol~3,000,000g/molの重量平均分子量を有する多官能性ポリマーと、
- ポリカルボジイミド又は非毒性のポリアジリジンから選択される架橋剤と、
の反応により得られる架橋ポリマー;
・前記溶媒中の溶液中で前記架橋ポリマー中に散在するレドックス化学混合物であって、前記混合物が、少なくとも1種のエレクトロクロミック還元性化合物と少なくとも1種のエレクトロクロミック酸化性化合物とから構成され、及び印加電圧の存在下では活性化状態にあり、印加電圧の不存在下では不活性化状態に退色する、混合物;
を含有するエレクトロクロミックゲル媒体。
続きを表示(約 2,200 文字)【請求項2】
前記少なくとも2つのカルボキシル部位を含む多官能性ポリマーが、カルボン酸官能性ポリエステル、カルボン酸官能性ポリエーテル、カルボン酸官能性ポリウレタン、カルボン酸官能性ポリアクリレート、カルボン酸官能性ポリメタクリレート、カルボン酸官能性ポリビニルアセテートコポリマー、イオン液体モノマーから作られたコポリマー、それらの組み合わせ若しくはそれらの反応生成物若しくはコポリマーから選択される、請求項1に記載のエレクトロクロミックゲル媒体。
【請求項3】
前記多官能性ポリマーが、
a.(メタ)アクリル酸モノマー又はC

~C

置換(メタ)アクリル酸モノマーと、
- 3~9個の炭素原子及び少なくとも1つのカルボキシル基を含む少なくとも1種のエチレン性不飽和有機カルボキシルモノマー、又は
- 少なくとも1種のC

~C
12
アルキル(メタ)アクリレートモノマー、又は
- 少なくとも1種のエチレン性不飽和C

~C
12
アルケン、又は
- 少なくとも1種の芳香族モノアルケニルモノマー
とから調製されたコポリマー;
b.酢酸ビニルモノマーと、3~9個の炭素原子及び少なくとも1つのカルボキシル基を含む少なくとも1種のエチレン性不飽和有機カルボキシルモノマーとから調製されるコポリマー;
c.C

~C
12
アルキルビニルエーテルモノマーと、3~9個の炭素原子及び少なくとも1つのカルボキシル基を含む少なくとも1種のエチレン性不飽和有機カルボキシルモノマーとから調製されるコポリマー;
d.カルボキシ二官能性PEG又はPPG誘導体;
e.マルチアームPEG又はPPGカルボン酸末端誘導体:
f.ポリ(ラクチド-co-グリコリド)(PLGA)カルボン酸末端誘導体;
g.マルチアームPLGAカルボン酸末端誘導体;
h.ポリ(ε-カプロラクトン)-PEGカルボン酸末端誘導体、
i.PLGA-PEGカルボン酸末端誘導体;
j.PLA-PEGカルボン酸末端誘導体;
k.コアとして2,2-ビス(ヒドロキシメチル)プロパン酸(ビス-MPA)、トリメチロールプロパン、又はペンタエリスリトールを有するポリエステルデンドリマー;
l.ポリオールとアルキレンオキシドイソシアネート化合物との反応から得られる、少なくとも2つのカルボキシル部位を含むポリウレタンマトリックス;
又はこれらの混合物若しくは反応生成物;
である、請求項1又は2に記載のエレクトロクロミックゲル媒体。
【請求項4】
前記多官能性ポリマーが、酢酸ビニルとクロトン酸とのコポリマーである、請求項3に記載のエレクトロクロミックゲル媒体。
【請求項5】
前記架橋剤が、カルボジイミド官能基と、カルボジイミド官能基に対する反応性を有さない親水性セグメント基とを含むオリゴマー系材料から選択されるポリカルボジイミドである、請求項1から4のいずれか一項に記載のエレクトロクロミックゲル媒体。
【請求項6】
カルボジイミド官能基を含む前記オリゴマー系材料が、少なくともアルキルアルコキシシラン基又はアルコキシシラン基によってさらに置換されている、請求項5に記載のエレクトロクロミックゲル媒体。
【請求項7】
前記エレクトロクロミック還元性化合物が、フェロセン、及びそれらの誘導体、フェノキサジン、及びそれらの誘導体、フェナジン、及びそれらの誘導体、フェノチアジン、及びそれらの誘導体、チオアントレン、チオフェン及びテトラチアフルバレンから選択される、請求項1から6のいずれか一項に記載のエレクトロクロミックゲル媒体。
【請求項8】
前記エレクトロクロミック酸化性化合物が、モノビオロゲン又はビスビオロゲン(すなわち4,4’-ビピリジニウム塩又はビス[4,4’-ビピリジニウム]塩)、アントラキノン、ベンザゾール、イミダゾ[1,2-α]ピリジン、2,1,3-ベンゾチアジアゾール、イミダゾール、ベンゾセレナジアゾール、ベンゾセレナゾール、及びそれらの誘導体から選択される、請求項1から7のいずれか一項に記載のエレクトロクロミックゲル媒体。
【請求項9】
前記レドックス化学混合物が、10-メチルフェノチアジンと2種のエレクトロクロミック酸化性化合物とから構成され、前記2種のエレクトロクロミック酸化性化合物が、式(I-10)の化合物と式(II-10)の化合物又は式(I-38)の化合物と式(II-10)の化合物のいずれかである、請求項1から8のいずれか一項に記載のエレクトロクロミックゲル媒体:
JPEG
2025060671000034.jpg
136
170
【請求項10】
前記非水性溶媒が、プロピレンカーボネートである、請求項1から9のいずれか一項に記載のエレクトロクロミックゲル媒体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1種の非水性溶媒;架橋反応を行うことができる少なくとも2つのカルボキシル部位を含む多官能性ポリマーと、ポリカルボジイミド又は非毒性のポリアジリジンから選択される架橋剤との反応により得られる架橋ポリマー;を含有する新規なゲル媒体に関し、そのようなゲル媒体は、電池又はエレクトロクロミックデバイス又はフォトクロミックデバイスなどの物品の製造に適している。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
エレクトロクロミズムは周知の物理現象であり、これは電圧が印加されると可逆的に色が変化する特定の分類の化合物で観察される。この材料は、酸化と還元によって光学特性が可逆的に変化する。
【0003】
エレクトロクロミック系は、様々な用途に利用することができる。例えば、眼科分野においては、UV照射の下で受動的に暗くなり、さらにUV照射を停止したときに再び退色するのに一定の時間を要するフォトクロミックレンズとは異なり、エレクトロクロミックレンズでは、使用者が、ある照明条件下でレンズの暗色化を能動的に制御して目を保護し、これらの条件が変化したときに迅速に切り替えることができる。エレクトロクロミックガラスは、「スマートウィンドウ」又は「バックミラー」の製造にも使用されている。通常、エレクトロクロミックデバイスは、エレクトロクロミック化合物に加えて、液体電解質又は固体電解質のいずれかを含むエレクトロクロミック組成物から製造される。
【0004】
液体電解質は、通常、エレクトロクロミックデバイスの予め組み立てられた機能性エレクトロクロミックセルに表面毛細管現象によって導入され、例えば、充填が大気圧で行われる場合には、2つの小さな開口部が対向する角に配置される。液体電解質が開口部の1つと接触すると、セル内部の空洞を上昇する。しかしながら、充填が進むのに伴い電解質のポテンシャルエネルギーが大きくなることに起因して上昇しにくくなるため、この方法ではデバイスのサイズが制限され、気泡のリスクが高くなる。さらに、前記液体電解質を含む層は、エレクトロクロミックデバイスに導入されると、変形に対して低い機械的抵抗を示すことがある。逆に、固体電解質を剛直な電極基板に組み付けることは、それらの非変形性のため非常に困難である。このため、電極基板とエレクトロクロミック材料との電子的接触が制限され、着色状態で無色の領域が生じ、これは大面積のエレクトロクロミックデバイスの場合により顕著になる。さらに、固体電解質の別の欠点は、イオン伝導度が低いこと、色の変化が遅い若しくは不均一であることである。
【0005】
液体又は固体状態のいずれかのフォトクロミック系の場合においても、非常に類似した問題に遭遇する可能性がある。
【0006】
パッシブフォトクロミックデバイスは、UV光の有無のみに依存する吸光度を持つフォトクロミック色素を含むデバイスである。フォトクロミック色素は、通常、眼科用基材には適さない吸収(又は含浸)又はコーティングプロセスによって眼科用レンズに組み込まれる。そのような色素は、典型的には急速な活性化(すなわち着色)を示すが、フォトクロミックデバイスが不活性(すなわち無色)状態に戻るためには、通常は数分、さらには数十分を要する。
【0007】
光学レンズの場合、フォトクロミック眼鏡の使用者は、明るい環境から暗い場所に急に移動する際に眼鏡を外さざるを得ないため、この遅い失活(すなわち退色)が問題になる。他の光学物品の場合にも、不活性化が遅いため最終使用者が満足できない長時間の待機時間が生じるという同じ問題が発生することがある。フォトクロミック色素の不活性化速度は、それらの化学構造のみならず、それらが存在するマトリックスにも少なからず依存する。したがって、フォトクロミック色素の退色は、固体媒体中でよりも液体媒体中での方が事実上常に速いことを示すことができた。しかしながら、液体媒体の使用は、最終物品内で組み立て後に欠陥が発生したり、変形に対する機械的抵抗が低かったりするなど、複数の欠点を有している。
【0008】
したがって、活性色素を含む系内の望ましいイオン伝導性を確保したままでありながらも、活性色素を含む層又は組成物の変形、すなわちエレクトロクロミックデバイス内のエレクトロクロミック層若しくはエレクトロクロミック組成物の取り扱い時の変形、又はフォトクロミックデバイス内のフォトクロミック層若しくはフォトクロミック組成物の取り扱い時の変形を回避するために、強い凝集性媒体を得ることが必要である。これは、例えばスキー用ゴーグルのようなゴーグルなど、フレキシブルでありその結果変形可能なデバイスの場合に特に重要である。そうでない場合には、デバイスがアクティブになったときに、白欠陥や気泡などの光学的欠陥が発生することがあり、これは使用者に美しくないとみなされる。
【0009】
良好なイオン伝導性と耐変形性の両方を示す電解質系を提供するという同様のニーズには、電池においても遭遇する。実際、全固体電解質は通常イオン伝導度が低いため、電池として実用化されることはほとんどない。
【0010】
ゲル又は半固体電解質は、液体電解質よりも取り扱いが容易であり、固体電解質よりも電極との相互作用が優れているため(粘着性及び/又は接着性のため)、これらを使用すると上述した懸念は回避され、工業化段階への新しい可能性が開かれる。
(【0011】以降は省略されています)

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