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公開番号
2025060473
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-10
出願番号
2024168136
出願日
2024-09-27
発明の名称
冷媒回路システム
出願人
ダイキン工業株式会社
代理人
個人
主分類
F25B
7/00 20060101AFI20250403BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約
【課題】必要な暖房能力に応じて冷凍サイクルの切り替えが可能な冷媒回路システムを提案する。
【解決手段】高元側回路(40)と低元側回路(30)とがカスケード熱交換器(67)を介して接続されてなる、2種類の冷媒を用いる2元式の冷媒回路システムにおいて、前記高元側回路(40)に高元側圧縮機(69)と、高元側利用熱交換器(70)と、高元側膨張機構(71)と、を備え、前記低元側回路(30)に低元側圧縮機(51)と、低元側利用熱交換器(68)と、低元側膨張機構(54、55)と、低元側熱源熱交換器(52)とを備え、前記低元側圧縮機(51)から前記カスケード熱交換器(67)に冷媒を流す第1サイクルと、前記低元側圧縮機(51)から前記低元側利用熱交換器(68)に流した冷媒をカスケード熱交換器(67)に流す第2サイクルとの切替回路(80)を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
第1冷媒を用いる高元側回路(40)と第2冷媒を用いる低元側回路(30)とがカスケード熱交換器(67)を介して接続されてなる、2元式の冷媒回路システムにおいて、
前記高元側回路(40)に高元側圧縮機(69)と、高元側利用熱交換器(70)と、高元側膨張機構(71)と、を備え、
前記低元側回路(30)に低元側圧縮機(51)と、低元側利用熱交換器(68)と、低元側膨張機構(54、55)と、低元側熱源熱交換器(52)とを備え、
前記低元側圧縮機(51)から前記カスケード熱交換器(67)に冷媒を流す第1サイクルと、
前記低元側圧縮機(51)から前記低元側利用熱交換器(68)に流した冷媒をカスケード熱交換器(67)に流す第2サイクル
との切替回路(80)を有することを特徴とする冷媒回路システム。
続きを表示(約 930 文字)
【請求項2】
前記高元側利用熱交換器(70)と前記低元側利用熱交換器(68)とは水熱交換器であり、
熱媒配管(85、86、87、89)、ポンプ(84)、タンク(82)を備える熱媒体回路(50)をさらに備える、
請求項1に記載の冷媒回路システム。
【請求項3】
前記低元側回路(30)はさらに、バイパス流路(811)と、第1コック(65)と、第2コック(66)とを備える、請求項2に記載の冷媒回路システム。
【請求項4】
前記第1サイクルを利用した暖房運転時に必要暖房能力に到達しないと判断したときに、前記第2サイクルに切り替える請求項1又は2に記載の冷媒回路システム。
【請求項5】
前記必要暖房能力は、ユーザが設定する目標出湯温度、現在の入水温度、水流量の3つに基づき決定される、請求項4に記載の冷媒回路システム。
【請求項6】
前記高元側圧縮機(69)の回転数が上限値もしくはある閾値以上であり、かつ熱媒体流量を制御するポンプ指令値もある閾値以下であるが、熱媒配管(87)からの第1熱媒温度が目標値に届いていないときに、前記第2サイクルに切り替える請求項4に記載の冷媒回路システム。
【請求項7】
前記高元側圧縮機(69)の回転数が上限値もしくはある閾値以上であり、かつ入水温度と出湯温度とポンプ指令値とから推定する暖房能力が目標能力に到達しておらず、かつ一定時間暖房能力が向上していないと判断した場合に、前記第2サイクルに切り替える請求項4に記載の冷媒回路システム。
【請求項8】
前記第1サイクルから前記第2サイクルに切り替える判断に使用するポンプ指令値は熱媒配管長設定により変更する請求項4に記載の冷媒回路システム。
【請求項9】
前記高元側回路(40)で異常が発生した際には前記低元側回路(30)のみで暖房運転を行う請求項2に記載の冷媒回路システム。
【請求項10】
前記高元側回路(40)で異常が発生した際には異常発報を行う請求項2に記載の冷媒回路システム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、冷媒回路システムに関する。
続きを表示(約 4,600 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、プロパンを用いた高元側冷媒回路と、二酸化炭素を用いた低元側冷媒回路と、熱媒体回路とを備え、冷暖とも高能力化が可能、とする冷凍サイクル装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第7146117号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば特許文献1の冷凍サイクル装置を用いてその冷房能力または暖房能力をさらに向上させるためには、冷媒の充填量を増やす必要がある。しかしながら、例えばプロパンのような可燃性の自然性冷媒は、可燃性であるためにその使用に制限が設けられる。そのため例えば可燃性の自然性冷媒を使用する冷凍サイクル等においては、冷媒をある一定量以上充填することができず、能力が制限されてしまう。
本開示は、必要な暖房能力に応じて冷凍サイクルの切り替えが可能な冷媒回路システムを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の冷媒回路システムは、第1冷媒を用いる高元側回路(40)と第2冷媒を用いる低元側回路(30)とがカスケード熱交換器(67)を介して接続されてなる、2元式の冷媒回路システムにおいて、前記高元側回路(40)に高元側圧縮機(69)と、高元側利用熱交換器(70)と、高元側膨張機構(71)と、を備え、前記低元側回路(30)に低元側圧縮機(51)と、低元側利用熱交換器(68)と、低元側膨張機構(54、55)と、低元側熱源熱交換器(52)とを備え、前記低元側圧縮機(51)から前記カスケード熱交換器(67)に冷媒を流す第1サイクルと、前記低元側圧縮機(51)から前記低元側利用熱交換器(68)に流した冷媒をカスケード熱交換器(67)に流す第2サイクルとの切替回路(80)を有する。この場合、必要な暖房能力に応じて冷凍サイクルの切り替えを行うことができる。
ここで、本開示の冷媒回路システムは、前記高元側利用熱交換器(70)と前記低元側利用熱交換器(68)は水熱交換器であり、熱媒配管(85、86、87、89)、ポンプ(84)、タンク(82)を備える熱媒体回路(50)をさらに備える。
ここで、本開示の冷媒回路システムにおいて、前記低元側回路(30)はさらに、バイパス流路(811)と、第1コック(65)と、第2コック(66)とを備える。
ここで、本開示の冷媒回路システムは、前記第1サイクルを利用した暖房運転時に必要暖房能力に到達しないと判断したときに、前記第2サイクルに切り替える。この場合、現在の暖房能力と必要な暖房能力の比較により冷凍サイクルの切り替えを行うことができる。
ここで、本開示の冷媒回路システムにおいて、前記必要暖房能力は、ユーザが設定する目標出湯温度、現在の入水温度、水流量の3つに基づき決定される。
ここで、本開示の冷媒回路システムは、前記高元側圧縮機(69)の回転数が上限値もしくはある閾値以上であり、かつ熱媒体流量を制御するポンプ指令値もある閾値以下であるが、熱媒配管(87)からの第1熱媒温度が目標値に届いていないときに、前記第2サイクルに切り替えを行うことができる。
また、本開示の冷媒回路システムは、前記高元側圧縮機(69)の回転数が上限値もしくはある閾値以上であり、かつ入水温度と出湯温度とポンプ指令値とから推定する暖房能力が目標能力に到達しておらず、かつ一定時間暖房能力が向上していないと判断した場合に、前記第2サイクルに切り替える。この場合、暖房能力が上がりきる前に冷凍サイクルを切り替えることを防ぐことができる。
また、本開示の冷媒回路システムは、前記第1サイクルから前記第2サイクルに切り替える判断に使用するポンプ指令値は熱媒配管長設定により変更する。この場合、熱媒配管長が異なる場合にも同じ流量の水を流すことができる。
また、本開示の冷媒回路システムは、前記高元側回路(40)で異常が発生した際には前記低元側回路(30)のみで暖房運転を行う。この場合、高元側回路が使用できない場合でも低元側回路のみである程度の暖房能力を確保することができる。
また、本開示の冷媒回路システムは、前記高元側回路(40)で異常が発生した際には異常発報を行う。この場合、異常の発生を現場でなくても確認することができ、また、ユーザ側でも低元側回路のみで暖房運転を行う判断を実施することができる。
また、本開示の冷媒回路システムは、前記高元側回路(40)は屋内に設けられる。この場合、高元側回路に可燃性冷媒を用いた場合でも可燃性冷媒の充填量規制をクリアでき、ある程度の換気しかできない屋内にでも設置することが可能である。
また、本開示の冷媒回路システムは、2種の前記冷媒にはいずれも自然冷媒を用いる。
また、本開示の冷媒回路システムは、前記高元側回路(40)にプロパン、前記低元側回路(30)に二酸化炭素を用いる。
また、本開示の冷媒回路システムは、前記熱媒体回路(50)において、前記ポンプ(84)から供給される熱媒体は、前記低元側利用熱交換器(68)、前記高元側利用熱交換器(70)の順に流れる。この場合、熱媒体回路(50)側では流路の切り替えを行うことなく、切替回路(80)の切り替えによって必要暖房能力に応じた冷凍サイクルの切り替えを行うことができる。
また、本開示の冷媒回路システムは、四路切替弁(53)をさらに備え、当該四路切替弁(53)を切り替えることで暖房運転と冷房運転とを切り替える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本実施の形態に係る冷媒回路システムの構成例を示す冷媒回路図である。
本実施の形態に係る熱媒体回路の構成例を示す熱媒体回路図である。
本実施の形態に係る第1サイクルにおける暖房運転時の冷媒の流れを示す冷媒回路図である。
第1サイクルにおける暖房運転時の圧力-比エンタルピー線図であり、(a)は高元側回路における圧力-比エンタルピー線図であり、(b)は低元側回路における圧力-比エンタルピー線図である。
本実施の形態に係る第2サイクルにおける暖房運転時の冷媒の流れを示す冷媒回路図である。
第2サイクルにおける暖房運転時の圧力-比エンタルピー線図であり、(a)は高元側回路における圧力-比エンタルピー線図であり、(b)は低元側回路における圧力-比エンタルピー線図である。
本実施の形態に係る主要機器の構成例を示すブロック図である。
暖房運転時の第1サイクルから第2サイクルへの切り替えのフローチャートであり、(a)は高元側圧縮機の回転数の上限値を用いる場合の例を、(b)は高元側圧縮機の回転数の閾値を用いる場合の例を示す。
暖房運転時の第2サイクルから第1サイクルへの切り替えのフローチャートであり、(a)は必要暖房能力を用いる場合の例を、(b)は目標出湯温度を用いる場合の例を示す。
本実施の形態に係る冷媒回路システム起動時のフローチャートである。
変形例1に係る冷媒回路システムにおける切替回路の概略冷媒回路図である。
変形例2に係る冷媒回路システムにおける切替回路の概略冷媒回路図である。
変形例3に係る冷媒回路システムにおける切替回路の概略冷媒回路図である。
変形例4に係る冷媒回路システムにおける概略熱媒体回路図である。
変形例5に係る冷媒回路システムにおける概略熱媒体回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、添付図面を参照して、実施の形態について詳細に説明する。
<冷媒回路システムの構成>
図1は、本実施の形態に係る冷媒回路システムの構成例を示す冷媒回路図である。
本実施の形態に係る冷媒回路システム1は、例えば、給湯システムである。給湯システムは、対象に温水を供給する。本実施形態における対象は、蛇口、シャワー、風呂などの温水の給湯対象、温水を用いた暖房装置を含む。本実施の形態に係る冷媒回路システム1は、例えば屋外に設置される室外機10と、屋内に設置される室内機20とからなる。室外機10は低元側回路30を備え、低元側回路30はその一部が室内機20につなぎこまれる。室内機20は、高元側回路40と熱媒体回路50とを備える。本実施の形態に係る冷媒回路システム1は、制御部100(図7A参照)を備えていても良い。
高元側回路40に充填される第1冷媒および低元側回路30に充填される第2冷媒には、例えば自然冷媒が用いられる。低元側回路30には例えば二酸化炭素が充填され、高元側回路40には例えばプロパンが充填される。
【0008】
低元側回路30は、低元側圧縮機51と、低元側熱源熱交換器52と、四路切替弁53と、第1膨張弁54と、閉鎖弁61,62,63,64と、第1コック65と、第2コック66と、カスケード熱交換器67と、低元側利用熱交換器68とを備える。また、低元側回路30は、低元側利用熱交換器68に冷媒を流さずにカスケード熱交換器67に冷媒を流す切替回路80を備える。低元側回路30は、さらに、第2膨張弁55と、レシーバタンク56と、逆止弁57,58,59,60とを備えていてもよい。
なお、低元側回路30は、上記した構成に限定されない。例えば、低元側回路30は、フィルターやヒートシンク、オイルセパレータ等を備える構成としても良い。また、圧力センサや保護用検出器である高圧圧力開閉器などを備える構成としても良い。
【0009】
低元側圧縮機51は、吸入側から冷媒を吸入し、圧縮した冷媒を吐出側から吐出する。低元側圧縮機51はその吸入側に冷媒を気体と液体とに分離するアキュムレータを備えても良い。低元側圧縮機51はその吐出側が四路切替弁53の第1ポート(P1)に接続され、その吸入側は四路切替弁53の第3ポート(P3)に接続される。
低元側熱源熱交換器52は、冷媒と外気との間で熱交換を行う。低元側熱源熱交換器52は、暖房運転時には蒸発器として機能する。低元側熱源熱交換器52は、室外ファンを備える構成としても良い。
【0010】
四路切替弁53は、第1ポート(P1)と、第2ポート(P2)と、第3ポート(P3)と、第4ポート(P4)とを備え、第1ポート(P1)と第2ポート(P2)とが連通し、かつ第3ポート(P3)と第4ポート(P4)とが連通する状態と、第1ポート(P1)と第4ポート(P4)とが連通し、かつ第2ポート(P2)と第3ポート(P3)とが連通する状態とを切り替えることができる。暖房運転時には、四路切替弁53は、第1ポート(P1)と第2ポート(P2)とが連通し、かつ第3ポート(P3)と第4ポート(P4)とが連通する状態である。
(【0011】以降は省略されています)
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