特許ウォッチ

公開番号2025079047
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-21
出願番号2023191457
出願日2023-11-09
発明の名称冷蔵庫
出願人アクア株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類F25D 17/08 20060101AFI20250514BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約【課題】食品等の被貯蔵物に対して集中的に送風することで、鮮度を維持した凍結を行うことができる冷蔵庫を提供する。
【解決手段】冷蔵庫10において、貯蔵室12は、冷蔵室121と、冷凍室122と、急速冷凍室123と、供給風路14と、を有する。供給風路14は、空気が冷蔵室121に向けて送風される冷蔵室供給風路141と、空気が急速冷凍室123に向けて送風される急速冷凍風路143と、を有する。冷蔵室供給風路141には、空気の流量を調整する冷蔵室ダンパ25が介装される。演算制御部70は、急速冷凍室123に貯蔵された被貯蔵物を急速冷凍する際には、遮蔽装置50を閉じることにより冷凍室122への送風を停止し、冷蔵室ダンパ25を閉鎖状態にすると共に、急速冷凍室123に送風する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
貯蔵室と、冷却室と、前記冷却室の内部で空気を冷却する冷却器と、前記冷却室から前記空気を前記貯蔵室に向けて送風する送風機と、前記送風機を遮蔽する遮蔽装置と、前記送風機から前記貯蔵室に向けて送風される前記空気が通過する供給風路と、演算制御部と、を具備し、
前記貯蔵室は、冷蔵室と、冷凍室と、急速冷凍室と、を有し、
前記供給風路は、前記空気が前記冷蔵室に向けて送風される冷蔵室供給風路と、前記空気が前記急速冷凍室に向けて送風される急速冷凍風路と、を有し、
前記冷蔵室供給風路には、前記空気の流量を調整する冷蔵室ダンパが介装され、
前記演算制御部は、前記急速冷凍室に貯蔵された被貯蔵物を急速冷凍する際には、前記遮蔽装置を閉じることにより前記冷凍室への送風を停止し、前記冷蔵室ダンパを閉鎖状態にし、前記急速冷凍室に送風することを特徴とする冷蔵庫。
続きを表示（約 830 文字）【請求項２】
前記急速冷凍風路は、前記供給風路から分岐して前記急速冷凍室に向かって伸びるように形成され、
前記急速冷凍風路の下面部分を開口することにより急速冷凍開口部が形成され、
前記急速冷凍開口部には整流部が配設され、
前記整流部は、前記急速冷凍風路から前記急速冷凍室に送風される前記空気を整流するように配設された板状の整流板部を有することを特徴とする請求項１に記載の冷蔵庫。
【請求項３】
上下方向に沿って前記整流板部を見た場合、前記整流板部によりハニカム形状の風洞が形成されることを特徴とする請求項２に記載の冷蔵庫。
【請求項４】
前記遮蔽装置は、遮蔽カバーを有し、
前記遮蔽カバーは、主面部と、前記主面部の周縁部から前記送風機の側に向けて立設された側面部と、前記主面部の前記周縁部において前記側面部が設けられない部分であるカバー開口部と、を有し、
前記遮蔽カバーが前記送風機を覆うことで、前記冷凍室への前記空気の供給が停止され、且つ、前記カバー開口部を経由して前記急速冷凍室のみに前記空気が送風されることを特徴とする請求項１に記載の冷蔵庫。
【請求項５】
前記急速冷凍風路に介装された急速冷凍室ダンパを更に具備し、
前記急速冷凍を行う際には前記急速冷凍室ダンパは開状態となることを特徴とする請求項１に記載の冷蔵庫。
【請求項６】
前記冷蔵室と前記冷凍室とを区画する断熱仕切壁を更に具備し、
前記急速冷凍風路は、前記断熱仕切壁の内部に形成されることを特徴とする請求項１に記載の冷蔵庫。
【請求項７】
前記断熱仕切壁は、その内部に断熱材を有し、
前記急速冷凍風路と前記冷蔵室との間に存在する前記断熱材は、前記急速冷凍風路と前記冷凍室との間に存在する前記断熱材よりも厚いことを特徴とする請求項６に記載の冷蔵庫。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、冷蔵庫に関し、特に、急速冷凍機能を有する冷蔵庫に関する。
続きを表示（約 1,800 文字）【背景技術】
【０００２】
冷蔵庫の中には、急速冷凍機能を有するものがある。急速冷凍機能は、肉や魚等の食品を凍結するに際し、通常の冷却時よりも冷却能力を高める機能である。急速冷凍機能により食品を凍結することで、冷凍された食品を解凍する際に発生するドリップの量を低減し、解凍された食品の鮮度を高めることができる。
【０００３】
急速冷凍機能を備えた冷蔵庫の一例が特許文献１に記載されている。特許文献１に記載された冷蔵庫では、小冷凍室の温度の変化に基づき、小冷凍室に食品等が投入されたと判断したら、小冷凍室の冷却能力を高める自動クイック冷凍機能を実行する。これにより、小冷凍室に被冷凍物が貯蔵されたことを良好に検知でき、更に、被冷凍物を効果的に凍結することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０２３－０３４７８９号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかしながら、前述した特許文献１に記載された冷蔵庫では、急速冷凍により被貯蔵物である食品を凍結するに際し、食品の鮮度を良好に保つ観点から改善の余地があった。
【０００６】
具体的には、特許文献１に記載された冷蔵庫では、ＯＦＦ点を下げてから小冷凍室を冷却することにより自動クイック冷凍機能を実行していた。よって、冷却室において冷却された空気は、小冷凍室のみならず冷凍室全体にも送風されていた。このことから、小冷凍室に対して集中的に送風することができず、食品の凍結に長時間を要する。従って、食品の温度が最大氷結晶温度帯を早急に脱することが難しく、食品の鮮度を良好に維持しつつ凍結することが依然として難しい課題があった。
【０００７】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、食品等の被貯蔵物に対して集中的に送風することで、鮮度を維持した凍結を行うことができる冷蔵庫を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
（１）本発明の実施形態にかかる冷蔵庫は、貯蔵室と、冷却室と、前記冷却室の内部で空気を冷却する冷却器と、前記冷却室から前記空気を前記貯蔵室に向けて送風する送風機と、前記送風機を遮蔽する遮蔽装置と、前記送風機から前記貯蔵室に向けて送風される前記空気が通過する供給風路と、演算制御部と、を具備し、前記貯蔵室は、冷蔵室と、冷凍室と、急速冷凍室と、を有し、前記供給風路は、前記空気が前記冷蔵室に向けて送風される冷蔵室供給風路と、前記空気が前記急速冷凍室に向けて送風される急速冷凍風路と、を有し、前記冷蔵室供給風路には、前記空気の流量を調整する冷蔵室ダンパが介装され、前記演算制御部は、前記急速冷凍室に貯蔵された被貯蔵物を急速冷凍する際には、前記遮蔽装置を閉じることにより前記冷凍室への送風を停止し、前記冷蔵室ダンパを閉鎖状態にし、前記急速冷凍室に送風することを特徴とする。本発明の実施形態にかかる冷蔵庫によれば、急速冷凍を行う際に、冷蔵室および冷凍室への送風を停止し、急速冷凍室に向けて送風することにより、急速冷凍室に送風される空気の流量を増大させることができる。
【０００９】
（２）また、実施形態にかかる冷蔵庫では、前記急速冷凍風路は、前記供給風路から分岐して前記急速冷凍室に向かって伸びるように形成され、前記急速冷凍風路の下面部分を開口することにより急速冷凍開口部が形成され、前記急速冷凍開口部には整流部が配設され、前記整流部は、前記急速冷凍風路から前記急速冷凍室に送風される前記空気を整流するように配設された板状の整流板部を有することを特徴とする。本発明の実施形態にかかる冷蔵庫によれば、急速冷凍風路を通過して整流部により下方に向かって整流された空気を、被貯蔵物に吹き付けることができることから、被貯蔵物を早期に凍結させることができる。
【００１０】
（３）また、実施形態にかかる冷蔵庫では、上下方向に沿って前記整流板部を見た場合、前記整流板部によりハニカム形状の風洞が形成されることを特徴とする。本発明の実施形態にかかる冷蔵庫によれば、整流板部によりハニカム形状の風洞が形成されることにより、この風洞を経由して下方に向かって良好に送風することができ、被貯蔵物を早期に凍結させることができる。
（【００１１】以降は省略されています）

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