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公開番号2025070597
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-02
出願番号2023181044
出願日2023-10-20
発明の名称冷却庫
出願人フクシマガリレイ株式会社
代理人個人
主分類F25D 21/14 20060101AFI20250424BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約【課題】冷却庫において、本体ケースと床面との間の空隙の有無とは無関係に排水トラップを設置することができるとともに、排水トラップから伸びて庫外に導出される排水ホースの引き出し方向を右と左とで容易に切り換えることができるようにする。
【解決手段】流路配設構造27は、断熱箱体15の後壁15Aを構成する内箱12に部分的に後方に凹み形成されて、排水トラップ25が収容される凹入部37と、凹入部37を横切るように内箱12の前面に固定された断面ハット状のカバープレート38により区画されて、その内部に排水ホース26が収容されるホース収容部40と、ホース収容部40の左右端に臨む断熱箱体15の左右の側壁15B・15Cのそれぞれに通設されて、排水ホース26の挿通を許すホース孔41とを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
前方開口(3)を有する四角箱形の断熱箱体(15)からなる本体ケース(2)と、本体ケース(2)の内部に設けられて貯蔵物が収容される収納庫(2A)と、収納庫(2A)の上方に配されて庫内を冷却する蒸発器(9)と、蒸発器(9)から排出されたドレン水(W)を受けるドレンパン(23)と、ドレンパン(23)から下方に伸びる受水管(24)と、受水管(24)の下端に連結された排水トラップ(25)と、排水トラップ(25)に連結されて本体ケース(2)の外部に導出される排水ホース(26)と、これら排水トラップ(25)と排水ホース(26)とを本体ケース(2)に組み付けるための流路配設構造(27)とを備え、蒸発器(9)から排出されてドレンパン(23)に受け止められたドレン水(W)が、受水管(24)、排水トラップ(25)、および排水ホース(26)を介して庫外に排出される冷却庫であって、
本体ケース(2)を構成する断熱箱体(15)は、外箱(13)と、この外箱(13)の内部に所要の対向間隔を存して設けられた内箱(12)と、両箱(13・12)の間の充填空間内に充填された発泡樹脂からなる断熱材(14)とで構成されており、
流路配設構造(27)が、断熱箱体(15)の後壁(15A)を構成する内箱(12)に部分的に後方に凹み形成されて、排水トラップ(25)が収容される凹入部(37)と、凹入部(37)を横切るように内箱(12)の前面に固定された断面ハット状のカバープレート(38)により区画されて、その内部に排水ホース(26)が収容されるホース収容部(40)と、ホース収容部(40)の左右端に臨む断熱箱体(15)の左右の側壁(15B・15C)のそれぞれに通設されて、排水ホース(26)の挿通を許すホース孔(41)とを含み、
カバープレート(38)は、内箱(12)の右端から左端に至る左右横長に形成されており、凹入部(37)を挟む左右両側にホース収容部(40B・40A)が形成されており、
排水トラップ(25)に連結された排水ホース(26)が、左右のホース収容部(40B・40A)のいずれか一方の内部に配設され、ホース孔(41)を通って本体ケース(2)の左右側面の外側に導出されていることを特徴とする冷却庫。
続きを表示(約 620 文字)【請求項2】
流路配設構造(27)は、カバープレート(38)の左右端に臨む断熱箱体(15)の外箱(13)に左右の内方向に凹み形成された陥没部(42・42)を含み、
陥没部(42)とホース収容部(40)とを連結するようにホース孔(41)が形成されており、
排水ホース(26)が、ホース孔(41)と陥没部(42)とを介して本体ケース(2)の左右側面の外部に導出されている、請求項1記載の冷却庫。
【請求項3】
各陥没部(42)には、左右の外方向に臨むように縦長の開口(42E)が形成されており、各陥没部(42)の開口(42E)は、カバー部材(51)で覆われており、
一方のカバー部材(51A(51))の上下方向の長さ寸法は、他方のカバー部材(51B(51))の上下方向の長さ寸法よりも短く設定されており、
排水ホース(26)が導出されている一方の側の陥没部(42)の外面に短尺のカバー部材(51A(51))が固定され、他方の側の陥没部(42)の外面に長尺のカバー部材(51B(51))が固定されており、
一方の側の陥没部(42)の開口(42E)の下端に短尺のカバー部材(51A(51))で覆われていない排水ホース(26)の導出口(52)が形成され、
他方の側の陥没部(42)の開口(42E)の全体が長尺のカバー部材(51B(51))で覆われている、請求項2記載の冷却庫。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、冷蔵ショーケースや業務用冷蔵庫などの冷却庫において、特に排水構造の改良に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
一般的に、多くの冷却庫の本体ケースの下端には、床面から冷却庫本体を浮き離れた姿勢状態とするとともに、冷却庫の据付姿勢を安定化するための脚が設けられている。このような脚を備える冷却庫では、本体ケースと床面との間には空隙が形成されることとなるが、当該空隙に排水構造を構成する排水トラップを設けることは、例えば特許文献1に公知である。排水トラップに溜まったドレン水は、排水ホースを通って庫外に排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-156958号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、冷却庫が設置される床の単位面積当たりの荷重強度が小さい場合には、脚を廃して本体ケースが床面に密着する状態で、冷却庫は設置される。また、食品トレーが搭載されたカートを収納して、当該カートごと食品トレー上の食品に対して冷却処理や加熱処理を行うカート棚式の食品加工装置では、カートの出し入れを容易にするため、脚を廃して、本体ケースが床面に密着する状態で、冷却庫が設置されることがある。これらのような脚を具備しない冷却庫では、本体ケースと床面との間の空隙に排水トラップを設けることは不可能であるため、特許文献1のような排水構造を適用することはできない。
【0005】
加えて、排水トラップから導出される排水ホースの引き出し方向は、排水溝の位置、或いは冷却庫に隣接する壁面位置といったような冷却庫の設置条件により、本体ケースの右側方或いは左側方のいずれか一方に選択されるが、この排水ホースの引き出し方向を容易に変更できることができれば、冷却庫はより利便性に富んだものとなる。
【0006】
本発明は、以上のような従来の冷却庫の抱える問題を解決することを目的としてなされたものであり、冷却庫において、本体ケースと床面との間の空隙の有無とは無関係に排水トラップを設置することができるとともに、排水トラップから伸びて庫外に導出される排水ホースの引き出し方向を右と左とで容易に切り換えることができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前方開口3を有する四角箱形の断熱箱体15からなる本体ケース2と、本体ケース2の内部に設けられて貯蔵物が収容される収納庫2Aと、収納庫2Aの上方に配されて庫内を冷却する蒸発器9と、蒸発器9から排出されたドレン水Wを受けるドレンパン23と、ドレンパン23から下方に伸びる受水管24と、受水管24の下端に連結された排水トラップ25と、排水トラップ25に連結されて本体ケース2の外部に導出される排水ホース26と、これら排水トラップ25と排水ホース26とを本体ケース2に組み付けるための流路配設構造27とを備え、蒸発器9から排出されてドレンパン23に受け止められたドレン水Wが、受水管24、排水トラップ25、および排水ホース26を介して庫外に排出される冷却庫を対象とする。本体ケース2を構成する断熱箱体15は、外箱13と、この外箱13の内部に所要の対向間隔を存して設けられた内箱12と、両箱13・12の間の充填空間内に充填された発泡樹脂からなる断熱材14とで構成されている。流路配設構造27は、断熱箱体15の後壁15Aを構成する内箱12に部分的に後方に凹み形成されて、排水トラップ25が収容される凹入部37と、凹入部37を横切るように内箱12の前面に固定された断面ハット状のカバープレート38により区画されて、その内部に排水ホース26が収容されるホース収容部40と、ホース収容部40の左右端に臨む断熱箱体15の左右の側壁15B・15Cのそれぞれに通設されて、排水ホース26の挿通を許すホース孔41とを含む。カバープレート38は、内箱12の右端から左端に至る左右横長に形成されており、凹入部37を挟む左右両側にホース収容部40B・40Aが形成されている。そして、排水トラップ25に連結された排水ホース26が、凹入部37を挟んで形成された左右のホース収容部40B・40Aのいずれか一方の内部に配設され、ホース孔41を通って、本体ケース2の左右側面の外側に導出されていることを特徴とする。
【0008】
流路配設構造27は、カバープレート38の左右端に臨む断熱箱体15の外箱13に左右の内方向に凹み形成された陥没部42・42を含む。陥没部42とホース収容部40とを連結するようにホース孔41が形成されている。排水ホース26は、ホース孔41と陥没部42とを介して本体ケース2の左右側面の外部に導出されている。
【0009】
各陥没部42には、左右の外方向に臨むように縦長の開口42Eが形成されており、各陥没部42の開口42Eは、カバー部材51で覆われている。一方のカバー部材51A(51)の上下方向の長さ寸法は、他方のカバー部材51B(51)の上下方向の長さ寸法よりも短く設定されている。排水ホース26が導出されている一方の側の陥没部42の外面に短尺のカバー部材51A(51)が固定され、他方の側の陥没部42の外面に長尺のカバー部材51B(51)が固定されている。一方の側の陥没部42の開口42Eの下端に短尺のカバー部材51A(51)で覆われていない排水ホース26の導出口52が形成され、他方の側の陥没部42の開口42Eの全体が長尺のカバー部材51B(51)で覆われている。
【発明の効果】
【0010】
本発明のように、断熱箱体15の後壁15Aを構成する内箱12に部分的に凹入部37を後方に凹み形成して、当該凹入部37に排水トラップ25を配していると、例えば冷却庫が脚を具備しないものであり、本体ケース2と床面Fとの間に空隙が存在しない構成であっても、本体ケース2に排水トラップ25を設置することができる。つまり、本体ケース2と床面Fとの間の空隙の有無とは無関係に、本体ケース2に排水トラップ25を設置することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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