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公開番号2025060197
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2023170765
出願日2023-09-29
発明の名称回転電機、圧縮機、送風機、冷凍機
出願人ダイキン工業株式会社
代理人個人,個人
主分類H02K 19/10 20060101AFI20250403BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】一体として成形された圧粉磁心を用いた回転子鉄心における回転電機の出力に寄与しない磁束を抑制することが可能な技術を提供する。
【解決手段】本開示の一実施形態に係る回転電機1は、固定子10と、回転軸心AXを中心に回転自在であり、一体として圧縮成形された圧粉磁心である回転子鉄心21を含む回転子20と、を備える。そして、回転子鉄心21は、軸方向の一端と他端との間の全範囲を貫通する孔部28Aが設けられ、軸方向に沿って見たときに、軸方向の全範囲が鉄心である鉄心部23,24と、鉄心部23,24と孔部28Aとに隣接し、軸方向の全範囲の一部分が鉄心であり、軸方向に隣接する他の部分に孔部28Bが設けられる鉄心部25とを含む。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項１】
固定子と、
回転軸心を中心に回転自在であり、一体として圧縮成形された圧粉磁心である回転子鉄心を含む回転子と、を備え、
前記回転子鉄心は、軸方向の一端と他端との間の全範囲を貫通する第１の空隙部が設けられ、軸方向に沿って見たときに、軸方向の前記全範囲が鉄心である第１の鉄心部と、前記第１の鉄心部と前記第１の空隙部とに隣接し、軸方向の前記全範囲の一部分が鉄心であり、軸方向に隣接する他の部分に第２の空隙部が設けられる第２の鉄心部とを含む、
回転電機。
続きを表示（約 1,000 文字）【請求項２】
軸方向に見たときに、前記第２の鉄心部の面積は、前記第１の鉄心部の面積の１０分の１以下である、
請求項１に記載の回転電機。
【請求項３】
前記第２の鉄心部は、前記回転子鉄心の軸方向の前記全範囲のうちの連続する一部分に一体としてある
請求項１又は２に記載の回転電機。
【請求項４】
前記回転子鉄心は、前記第１の空隙部又は前記第２の空隙部によって区切られる、２つの前記第１の鉄心部を含み、
前記第２の鉄心部は、２つの前記第１の鉄心部同士が面している方向と直交する方向の端部で、２つの前記第１の鉄心部同士を接続する、
請求項１又は２に記載の回転電機。
【請求項５】
前記回転子鉄心は、前記第１の空隙部又は前記第２の空隙部によって区切られる、２つの前記第１の鉄心部を含み、
前記第２の鉄心部は、２つの前記第１の鉄心部同士が面している方向と直交する方向の中央部で、２つの前記第１の鉄心部同士を接続する、
請求項１又は２に記載の回転電機。
【請求項６】
前記第２の鉄心部は、前記回転子鉄心の軸方向の一端と他端との間の中間部に設けられる、
請求項１又は２に記載の回転電機。
【請求項７】
前記第２の鉄心部は、前記回転子鉄心の軸方向の前記全範囲のうちの一端を起点とする一部分の範囲に設けられる、
請求項１又は２に記載の回転電機。
【請求項８】
前記回転子鉄心は、２つの前記第２の鉄心部を含み、
２つの前記第２の鉄心部は、軸方向において、互いに重複しない範囲に配置される、
請求項１又は２に記載の回転電機。
【請求項９】
前記回転子鉄心は、２つの前記第２の鉄心部を含み、
２つの前記第２の鉄心部は、軸方向において、互いに重複する範囲に配置される
請求項１又は２に記載の回転電機。
【請求項１０】
前記第２の空隙部は、軸方向において、前記回転子鉄心の一端と前記第２の鉄心部とに亘る範囲に設けられ、
前記第２の空隙部が設けられる、前記回転子鉄心の軸方向の一端部において、前記第１の鉄心部を軸方向の外側から保持する保持部材を備える、
請求項１又は２に記載の回転電機。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、回転電機等に関する。
続きを表示（約 1,700 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、回転電機の回転子鉄心には、埋込磁石型の回転電機の磁石用のスロットやシンクロナスリラクタンス機（同期リラクタンス機）のフラックスバリア（磁気障壁）として機能するスリット等の孔部が設けられる場合がある。
【０００３】
埋込磁石の漏れ磁束を抑制する観点から、磁石用のスロットにおける磁石の主磁束と直交する方向の端部には、フラックスバリアが設けられる場合がある。そして、軸方向に沿うように見たときに、磁石用のスロット及びフラックスバリアを含む孔部の両端が径方向の外側或いは内側に貫通していることが望ましい。また、シンクロナスリラクタンス機のスリットについても、その機能の観点から、軸方向に沿って見たときに、両端が径方向の外側に開放されていることが望ましい。但し、軸方向に沿うように見たときに、回転子鉄心に設けられる孔部の両端が径方向の外側或いは内側に開放されている場合、回転子鉄心が複数の部材に分割される可能性がある。そのため、コストの観点や製造上の制約の観点等から、孔部によって本来分割される部分同士を接続するブリッジ部が設けられる場合がある。この場合、ブリッジ部は、埋込磁石の短絡磁束や固定子から作用する磁束等の回転電機の出力に寄与しない磁束の通り道として機能してしまう。
【０００４】
例えば、特許文献１では、電磁鋼板の積層体として構成される回転子鉄心について、ブリッジ部を極力省略し、回転電機の出力に寄与しない磁束を抑制する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
特開２００４－２５４４０３号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
しかしながら、一体として成形された圧粉磁心を用いた回転子鉄心の場合、電磁鋼板の積層体として構成される回転子鉄心を前提とする技術をそのまま採用することはできない。
【０００７】
本開示は、一体として成形された圧粉磁心を用いた回転子鉄心における回転電機の出力に寄与しない磁束を抑制することが可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本開示の第１の態様では、
固定子と、
回転軸心を中心に回転自在であり、一体として圧縮成形された圧粉磁心である回転子鉄心を含む回転子と、を備え、
前記回転子鉄心は、軸方向の一端と他端との間の全範囲を貫通する第１の空隙部が設けられ、軸方向に沿って見たときに、軸方向の前記全範囲が鉄心である第１の鉄心部と、前記第１の鉄心部と前記第１の空隙部とに隣接し、軸方向の前記全範囲の一部分が鉄心であり、軸方向に隣接する他の部分に第２の空隙部が設けられる第２の鉄心部とを含む、
回転電機が提供される。
【０００９】
本開示の第１の態様によれば、回転子鉄心において、回転電機の軸方向の一部分のみに、ブリッジ部に相当する第２の鉄心部を設け、軸方向の他の部分には、磁石スロットやスリット等に相当する第１の空隙部に隣接する第２の空隙部を設けることができる。そのため、軸方向の一断面において、第１の空隙部及び第２の空隙部により、回転子鉄心が２つの部分に分離されているとしても、他の断面では、その分離されている２つの部分が第２の鉄心部により接続される構造を実現することができる。その結果、回転子鉄心は複数の部分に分離されることなく、一体として成形された圧粉磁心である回転子鉄心において、ブリッジ部に相当する第２の鉄心部を回転電機の軸方向の一部分のみに限定することができる。よって、回転電機は、一体として成形された圧粉磁心を用いた回転子鉄心における回転電機の出力に寄与しない磁束を抑制することができる。
【００１０】
また、本開示の第２の態様では、上述の第１の態様を前提として、
軸方向に見たときに、前記第２の鉄心部の面積は、前記第１の鉄心部の面積の１０分の１以下であっていてもよい。
（【００１１】以降は省略されています）

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