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公開番号2025058412
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-09
出願番号2023168327
出願日2023-09-28
発明の名称スイッチング素子とその製造方法
出願人株式会社デンソー,トヨタ自動車株式会社,株式会社ミライズテクノロジーズ
代理人弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類H10D 30/66 20250101AFI20250402BHJP()
要約【課題】 電界緩和層を有するスイッチング素子において、チャネル抵抗を低減する。
【解決手段】 スイッチング素子であって、トレンチ内に配置されているゲート絶縁膜とゲート電極を有する。半導体基板が、前記トレンチの側面で前記ゲート絶縁膜に接するソース層、ボディ層、ドリフト層を有する。半導体基板が、前記トレンチの底面の下部に配置されている電界緩和層を有する。基板平面に対する前記側面の角度Aが、前記側面が逆テーパとなる場合にA>90°となる向きで測定されるものとして定義される。前記ソース層が前記ゲート絶縁膜に接する範囲内の少なくとも一部において、A>90°である。前記ボディ層が前記ゲート絶縁膜に接する範囲内のうちの前記ボディ層の下端を含む範囲内において、87°≦A≦90°である。前記ドリフト層が前記ゲート絶縁膜に接する範囲内において、A≦90°である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
スイッチング素子であって、
上面(12a)にトレンチ(14)が設けられた半導体基板(12)と、
前記トレンチの内面を覆うゲート絶縁膜(17)と、
前記トレンチ内に配置されており、前記ゲート絶縁膜によって前記半導体基板から絶縁されているゲート電極(18)、
を有し、
前記半導体基板が、
前記トレンチの側面で前記ゲート絶縁膜に接する第1導電型のソース層(30)と、
前記ソース層の下側の前記側面で前記ゲート絶縁膜に接する第2導電型のボディ層(32)と、
前記ボディ層の下側の前記側面で前記ゲート絶縁膜に接する第1導電型のドリフト層(34)と、
前記トレンチの底面の下部に配置されている第2導電型の電界緩和層(36)、
を有し、
基板平面に対する前記側面の角度Aを、前記側面が逆テーパの場合にA>90°となる向きで測定されるものとして定義した場合において、以下の条件、すなわち、
・前記ソース層が前記ゲート絶縁膜に接する範囲内の少なくとも一部において、A>90°である、
・前記ボディ層が前記ゲート絶縁膜に接する範囲内のうちの前記ボディ層の下端を含む範囲内において、87°≦A≦90°である、
・前記ドリフト層が前記ゲート絶縁膜に接する範囲内において、A≦90°である、
という条件が満たされるスイッチング素子。
続きを表示(約 970 文字)【請求項2】
前記半導体基板の前記上面と前記トレンチの前記側面との境界に位置する肩部(90)が、前記半導体基板の前記上面と前記トレンチの前記側面とを接続する曲面形状を有している、請求項1に記載のスイッチング素子。
【請求項3】
前記トレンチの前記側面と前記トレンチの前記底面との境界に位置するコーナー部(92)が、前記トレンチの前記側面と前記トレンチの前記底面とを接続する曲面形状を有している、請求項1または2に記載のスイッチング素子。
【請求項4】
前記トレンチの開口部の幅(W1)が前記トレンチの前記底面の幅(W2)よりも狭い、請求項1または2に記載のスイッチング素子。
【請求項5】
前記ボディ層が前記ゲート絶縁膜に接する範囲内全体において、87°≦A≦90°である、請求項1または2に記載のスイッチング素子。
【請求項6】
スイッチング素子の製造方法であって、
第1導電型のソース層と、前記ソース層の下側に位置する第2導電型のボディ層と、前記ボディ層の下側に位置する第1導電型のドリフト層を有する半導体基板の表面に、前記ソース層と前記ボディ層を貫通して前記ドリフト層に達するトレンチを形成する工程であって、
基板平面に対する前記側面の角度Aを、前記側面が逆テーパの場合にA>90°となる向きで測定されるものとして定義した場合において、以下の条件、すなわち、
・前記側面に前記ソース層が露出する範囲内の少なくとも一部において、A>90°である、
・前記側面に前記ボディ層が露出する範囲内のうちの前記ボディ層の下端を含む範囲内において、87°≦A≦90°である、
・前記側面に前記ドリフト層が露出する範囲内において、A≦90°である、
という条件を満たすように前記トレンチを形成する工程と、
前記トレンチの底面に第2導電型不純物をイオン注入することによって、前記トレンチの前記底面の下部に第2導電型の電界緩和層を形成する工程と、
前記トレンチ内に、前記トレンチの内面を覆うゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜によって前記半導体基板から絶縁されているゲート電極、を形成する工程、
を有する製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書に開示の技術は、スイッチング素子とその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【0002】
特許文献1には、トレンチ型のゲート電極を有するスイッチング素子が開示されている。また、特許文献1には、トレンチの底面に不純物を注入することによって、トレンチの下部に電界緩和層(底面保護層とも称する)を形成することが開示されている。トレンチの下部に電界緩和層を形成することで、トレンチの底面近傍における電界強度を低減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-253929号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電界緩和層の形成工程においては、トレンチの底面だけでなく、トレンチの側面にも不純物が注入される。ボディ層の範囲内のトレンチの側面は、チャネルが形成される領域である。このため、トレンチの側面に不純物が注入されると、スイッチング素子のチャネル抵抗が高くなる。本明細書では、電界緩和層を有するスイッチング素子において、チャネル抵抗を低減する技術を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書が開示するスイッチング素子は、上面にトレンチが設けられた半導体基板と、前記トレンチの内面を覆うゲート絶縁膜と、前記トレンチ内に配置されているとともに前記ゲート絶縁膜によって前記半導体基板から絶縁されているゲート電極、を有する。前記半導体基板が、前記トレンチの側面で前記ゲート絶縁膜に接する第1導電型のソース層と、前記ソース層の下側の前記側面で前記ゲート絶縁膜に接する第2導電型のボディ層と、前記ボディ層の下側の前記側面で前記ゲート絶縁膜に接する第1導電型のドリフト層と、前記トレンチの底面の下部に配置されている第2導電型の電界緩和層、を有する。基板平面に対する前記側面の角度Aを、前記側面が逆テーパの場合にA>90°となる向きで測定されるものとして定義した場合において、以下の条件、すなわち、
・前記ソース層が前記ゲート絶縁膜に接する範囲内の少なくとも一部において、A>90°である、
・前記ボディ層が前記ゲート絶縁膜に接する範囲内のうちの前記ボディ層の下端を含む範囲内において、87°≦A≦90°である、
・前記ドリフト層が前記ゲート絶縁膜に接する範囲内において、A≦90°である、
という条件が満たされる。
【0006】
なお、本明細書において、基板平面は、半導体基板の上面に平行な面を意味する。また、本明細書において、第1導電型と第2導電型の一方がn型であり、他方がp型である。
【0007】
このスイッチング素子では、ソース層の範囲内のトレンチの側面の少なくとも一部に、A>90°となる逆テーパ部が形成されている。したがって、トレンチの底面に不純物を注入するときに、ボディ層の範囲内のトレンチの側面が逆テーパ部の陰になる。このため、ボディ層の範囲内のトレンチの側面への不純物注入が抑制される。また、ボディ層の範囲内のトレンチの側面に87°≦A≦90°(すなわち、基板平面に対して略垂直)となる部分が設けられているので、チャネル長が短い。したがって、このスイッチング素子の構造によれば、チャネル抵抗を低減することができる。
【0008】
また、本明細書は、スイッチング素子の製造方法を開示する。この製造方法は、トレンチ形成工程、電界緩和層形成工程、及び、ゲート電極形成工程を有する。トレンチ形成工程では、第1導電型のソース層と、前記ソース層の下側に位置する第2導電型のボディ層と、前記ボディ層の下側に位置する第1導電型のドリフト層を有する半導体基板の表面に、前記ソース層と前記ボディ層を貫通して前記ドリフト層に達するトレンチを形成する。トレンチ形成工程では、基板平面に対する前記側面の角度Aを、前記側面が逆テーパの場合にA>90°となる向きで測定されるものとして定義した場合において、以下の条件、すなわち、
・前記側面に前記ソース層が露出する範囲内の少なくとも一部において、A>90°である、
・前記側面に前記ボディ層が露出する範囲内のうちの前記ボディ層の下端を含む範囲内において、87°≦A≦90°である、
・前記側面に前記ドリフト層が露出する範囲内において、A≦90°である、
という条件を満たすように前記トレンチを形成する。電界緩和層形成工程では、前記トレンチの底面に第2導電型不純物をイオン注入することによって、前記トレンチの前記底面の下部に第2導電型の電界緩和層を形成する。ゲート電極形成工程では、前記トレンチ内に、前記トレンチの内面を覆うゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜によって前記半導体基板から絶縁されているゲート電極、を形成する。
【0009】
この製造方法では、電界緩和層形成工程において、逆テーパ部によってボディ層の範囲内のトレンチの側面への不純物注入が抑制される。また、ボディ層の範囲内のトレンチの側面に87°≦A≦90°(すなわち、基板平面に対して略垂直)となる部分が設けられているので、チャネル長を短くすることができる。したがって、この製造方法によれば、チャネル抵抗が低いスイッチング素子を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
スイッチング素子10の断面図。
トレンチ14の拡大断面図。
スイッチング素子10の製造工程の説明図。
スイッチング素子10の製造工程の説明図。
スイッチング素子10の製造工程の説明図。
スイッチング素子10の製造工程の説明図。
スイッチング素子10の製造工程の説明図。
スイッチング素子10の製造工程の説明図。
スイッチング素子10の製造工程の説明図。
第1変形例のスイッチング素子の断面図。
第2変形例のスイッチング素子の断面図。
第3変形例のスイッチング素子の断面図。
第4変形例のスイッチング素子の断面図。
第5変形例のスイッチング素子の断面図。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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