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公開番号2025052670
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-07
出願番号2023161494
出願日2023-09-25
発明の名称発光素子
出願人豊田合成株式会社
代理人弁理士法人あいち国際特許事務所
主分類H10H 20/812 20250101AFI20250328BHJP()
要約【課題】逆バイアス時の特性悪化が低減された発光素子を提供する。
【解決手段】III族窒化物半導体を用いた紫外発光の発光素子は、n型のAlを含むIII族窒化物半導体からなるn型層11と、n型層11上に位置し、Alを含むIII族窒化物半導体からなり、井戸層141と障壁層140を有する量子井戸構造である活性層14と、活性層14上に位置し、p型のAlを含むIII族窒化物半導体からなるp型層(p型コンタクト層17)と、を有し、障壁層14は、ノンドープまたはn型不純物がドープされた第1障壁層140Aと、第1障壁層140A上に位置し、井戸層141に接し、第1障壁層140Aよりも高濃度にn型不純物がドープされた第2障壁層140Bと、を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
III族窒化物半導体を用いた紫外発光の発光素子において、
n型のAlを含むIII族窒化物半導体からなるn型層と、
前記n型層上に位置し、Alを含むIII族窒化物半導体からなり、井戸層と障壁層を有する量子井戸構造である活性層と、
前記活性層上に位置し、p型のAlを含むIII族窒化物半導体からなるp型層と、
を有し、
前記障壁層は、
ノンドープまたはn型不純物がドープされた第1障壁層と、
前記第1障壁層上に位置し、前記井戸層表面のうち前記n型層側の面に接し、前記第1障壁層よりも高濃度にn型不純物がドープされた第2障壁層と、を有する発光素子。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
前記障壁層のうち最も前記p型層側の層である最上障壁層は、ノンドープのIII族窒化物半導体である、請求項1に記載の発光素子。
【請求項3】
前記第1障壁層はノンドープであり、前記第2障壁層のSi濃度は1×10
18
~2×10
19
cm
-3
である、請求項1または請求項2に記載の発光素子。
【請求項4】
前記第1障壁層の厚さは2~20nm、前記第2障壁層の厚さは2~20nmである、請求項1または請求項2に記載の発光素子。
【請求項5】
前記n型層と前記活性層との間に前記活性層に接して位置し、前記障壁層よりもAl組成の高いAlGaNまたはAlNからなるホールブロック層を有する、請求項1または請求項2に記載の発光素子。
【請求項6】
前記n型層と前記ホールブロック層との間に前記ホールブロック層に接して位置し、Al組成の異なるIII族窒化物半導体を交互に積層させた超格子層をさらに有する、請求項5に記載の発光素子。
【請求項7】
前記活性層は、MQW構造である請求項5に記載の発光素子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、発光素子に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
III族窒化物半導体を用いた固体発光素子の紫外線の波長は約210~400nmの範囲の波長帯に対応している。特にUVC(波長100~280nm)は効率的に殺菌、除菌できることが知られており、発光波長がUVCに対応する紫外光を放射するIII族窒化物半導体LEDの需要が高まっている。紫外線LEDは、サファイア基板上にAlN層を形成し、AlN層上にAlGaNからなるn型層、活性層、p型層を積層した構成である。
【0003】
III族窒化物半導体を用いたLEDでは、活性層の井戸層と障壁層の格子不整合差による歪によりピエゾ電界が発生し、QCSE(量子閉じ込めシュタルク効果)により発光効率が低下する。紫外線LEDではAlGaNのAl組成が高くなるため、QCSEによる発光効率の低下がより顕著となる。
【0004】
QCSEによる発光効率低下を抑制する方法として、井戸層を薄くする方法や障壁層にSiをドープする方法が知られている。特許文献1には、障壁層にSiをドープすることにより井戸層のバンド(基板主面に垂直な方向でのエネルギーバンド)の傾斜をフラットに近づけ、深紫外LEDの光出力向上を図ることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-34732号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
活性層上には電子ブロック層などMgドープのp型層が形成される。特許文献1の方法では、障壁層にSiをドープするためn型とp型の距離が小さくなり、逆バイアス時に種々の特性悪化が生じてしまう。たとえば、リーク電流の増大、降伏電圧の低下、ESD特性の悪化、信頼性の悪化などが生じてしまう。
【0007】
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、逆バイアス時の特性悪化が低減された発光素子を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、
III族窒化物半導体を用いた紫外発光の発光素子において、
n型のAlを含むIII族窒化物半導体からなるn型層と、
前記n型層上に位置し、Alを含むIII族窒化物半導体からなり、井戸層と障壁層を有する量子井戸構造である活性層と、
前記活性層上に位置し、p型のAlを含むIII族窒化物半導体からなるp型層と、
を有し、
前記障壁層は、
ノンドープまたはn型不純物がドープされた第1障壁層と、
前記第1障壁層上に位置し、前記井戸層表面のうち前記n型層側の面に接し、前記第1障壁層よりも高濃度にn型不純物がドープされた第2障壁層と、を有する発光素子にある。
【発明の効果】
【0009】
上記態様では、障壁層についてノンドープまたはn型不純物がドープされた第1障壁層と、第1障壁層上に位置し、井戸層に接し、第1障壁層よりも高濃度にn型不純物がドープされた第2障壁層と、を有する構造としている。そのため、発光再結合確率を向上させつつ、逆バイアス時の特性悪化の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施形態1における発光素子の構成を示した断面図であって、基板主面に垂直な方向での断面。
活性層の構成を示した断面図であって、基板主面に垂直な方向での断面。
6Vを印加した場合における発光素子のバンド図およびキャリア濃度の厚さ方向分布を示した図。
6Vを印加した場合における発光素子のバンド図およびキャリア濃度の厚さ方向分布を示した図。
6Vを印加した場合における発光素子のバンド図およびキャリア濃度の厚さ方向分布を示した図。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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