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公開番号2025059410
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2023169484
出願日2023-09-29
発明の名称空調用レジスタ
出願人豊田合成株式会社
代理人弁理士法人明成国際特許事務所
主分類B60H 1/34 20060101AFI20250403BHJP(車両一般)
要約【課題】分流部によって分岐された流路間に規定される空間を有効に活用することができる空調用レジスタを提供する。
【解決手段】車両に用いられる空調用レジスタが提供される。この空調用レジスタは、リテーナ通風路を規定する筒状のリテーナと、リテーナの内部に配置され、リテーナ通風路を第一リテーナ通風路と第二リテーナ通風路とに分流するための分流部と、空調用レジスタの機能を変化させる機能部と、空調用レジスタを含む車両に設けられる装置を操作するための操作部とのうち少なくともいずれかを含む機能部材と、を備える。機能部材の少なくとも一部は、第一リテーナ通風路と第二リテーナ通風路との間に規定される空間に配置される。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
車両に用いられる空調用レジスタであって、
リテーナ通風路を規定する筒状のリテーナと、
前記リテーナの内部に配置され、前記リテーナ通風路を第一リテーナ通風路と第二リテーナ通風路とに分流するための分流部と、
前記空調用レジスタの機能を変化させる機能部と、前記空調用レジスタを含む前記車両に設けられる装置を操作するための操作部とのうち少なくともいずれかを含む機能部材と、を備え、
前記機能部材の少なくとも一部は、前記第一リテーナ通風路と前記第二リテーナ通風路との間に規定される空間に配置される、
空調用レジスタ。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
請求項1に記載の空調用レジスタであって、
前記機能部材は、前記機能部として、前記第一リテーナ通風路を流動する気流の方向を調節するための第一フィンと、前記第二リテーナ通風路を流動する気流の方向を調節するための第二フィンと、前記第一フィンと前記第二フィンとを連結するフィン連結部とを有するフィンを含み、
前記フィン連結部の少なくとも一部は、前記空間に配置される、
空調用レジスタ。
【請求項3】
請求項2に記載の空調用レジスタであって、
前記フィン連結部は、棒状の軸体であり、
前記軸体は、前記空間に配置される、
空調用レジスタ。
【請求項4】
請求項1に記載の空調用レジスタであって、
前記機能部材は、前記機能部として、前記第一リテーナ通風路を流動する気流の方向を調節するための第一フィン、前記第二リテーナ通風路を流動する気流の方向を調節するための第二フィン、および前記第一フィンと前記第二フィンとを連結するフィン連結部を有する複数のフィンと、前記複数のフィンのフィン連結部を互いに連結して前記複数のフィンの動作を同期させる同期部とを含み、
前記同期部の少なくとも一部は、前記空間に配置される、
空調用レジスタ。
【請求項5】
請求項1に記載の空調用レジスタであって、
前記機能部材は、前記操作部として、前記空調用レジスタから吹き出される気流の温度を調節するための操作パネルを含み、
前記操作パネルは、前記空間に配置される、
空調用レジスタ。
【請求項6】
請求項1に記載の空調用レジスタであって、
前記分流部は、軸部材を含む中心軸を備え、
前記軸部材は、前記分流部を前記中心軸周りに回転させることによって、前記第一リテーナ通風路に連通する流路の開度を小さくして前記第二リテーナ通風路に連通する流路の開度を大きくする第一分流状態と、前記第一リテーナ通風路に連通する流路の開度を大きくして前記第二リテーナ通風路に連通する流路の開度を小さくする第二分流状態とに切り替え可能とする前記機能部として機能し、
前記軸部材は、前記空間に配置される、
空調用レジスタ。
【請求項7】
請求項1に記載の空調用レジスタであって、
さらに、前記分流部の移動を規制する規制部を備え、
前記分流部は、中心軸を中心に回転することによって、前記第一リテーナ通風路に連通する流路の開度を小さくして前記第二リテーナ通風路に連通する流路の開度を大きくする第一分流状態と、前記第一リテーナ通風路に連通する流路の開度を大きくして前記第二リテーナ通風路に連通する流路の開度を小さくする第二分流状態とに切り替え可能であり、
前記規制部は、
前記空間に配置され、
前記分流部の移動を前記第一分流状態から前記第二分流状態までの範囲に規制する、
空調用レジスタ。
【請求項8】
請求項7に記載の空調用レジスタであって、
前記分流部は、
前記リテーナ通風路の上流側に向かって突出する突出部と、
前記突出部に連続する第一斜面と、
前記突出部に連続し、前記第一斜面とは逆側の第二斜面と、を備え、
前記規制部は、前記第一斜面および前記第二斜面によって覆われている、
空調用レジスタ。
【請求項9】
前記同期部は、長尺な平板状である、請求項4に記載の空調用レジスタ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、空調用レジスタに関する。
続きを表示(約 4,500 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、第一開口部と第二開口部との2つの開口部から車室内に空調用空気を供給する吹出口装置が開示されている。この吹出口装置では、上流側のダクトに接続された導入筒部から、第一開口部に連通する第一筒部と、第二開口部に連通する第二筒部との2つの流路に分岐されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2006-206008号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術では、分岐された2つの流路の間に規定される空間には、板状部材をケースに係合するための取付具が設けられているだけに過ぎず、当該空間を有効活用することについて充分に検討されていないのが実情である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
【0006】
(1)本開示の一形態によれば、車両に用いられる空調用レジスタが提供される。この空調用レジスタは、リテーナ通風路を規定する筒状のリテーナと、前記リテーナの内部に配置され、前記リテーナ通風路を第一リテーナ通風路と第二リテーナ通風路とに分流するための分流部と、前記空調用レジスタの機能を変化させる機能部と、前記空調用レジスタを含む前記車両に設けられる装置を操作するための操作部とのうち少なくともいずれかを含む機能部材と、を備える。前記機能部材の少なくとも一部は、前記第一リテーナ通風路と前記第二リテーナ通風路との間に規定される空間に配置される。
この形態の空調用レジスタによれば、第一リテーナ通風路と第二リテーナ通風路との間に規定される空間に、機能部と操作部との少なくともいずれかを配置することにより、当該空間を有効に活用することができる。
(2)上記形態の空調用レジスタにおいて、前記機能部材は、前記機能部として、前記第一リテーナ通風路を流動する気流の方向を調節するための第一フィンと、前記第二リテーナ通風路を流動する気流の方向を調節するための第二フィンと、前記第一フィンと前記第二フィンとを連結するフィン連結部とを有する少なくとも一のフィンを含んでよい。前記フィン連結部の少なくとも一部は、前記空間に配置されてよい。
この形態の空調用レジスタによれば、第一リテーナ通風路と、第二リテーナ通風路との間にフィン連結部を設けることにより、フィン連結部が空間以外の場所に設けられる場合と比較して、フィン連結部の長さを短縮することができる。
(3)上記形態の空調用レジスタにおいて、前記フィン連結部は、前記空間に配置される棒状の軸体であってよい。前記軸体は、前記空間に配置されてよい。
この形態の空調用レジスタによれば、フィン連結部を棒状の軸体にすることにより、フィン連結部を板状部材などにする構成よりも、空間におけるフィン連結部が占有する領域を小さくすることができ、より有効に空間を活用することができる。
(4)上記形態の空調用レジスタにおいて、前記機能部材は、前記機能部として、前記第一リテーナ通風路を流動する気流の方向を調節するための第一フィン、前記第二リテーナ通風路を流動する気流の方向を調節するための第二フィン、および前記第一フィンと前記第二フィンとを連結するフィン連結部を有する複数のフィンと、前記複数のフィンのフィン連結部を互いに連結して前記複数のフィンの動作を同期させる同期部とを含んでよい。前記同期部の少なくとも一部は、前記空間に配置されてよい。
この形態の空調用レジスタによれば、空間に機能部としての同期部を備えることにより、同期部が空間以外の場所に設けられる場合よりも空間を有効活用することができる。
(5)上記形態の空調用レジスタにおいて、前記機能部材は、前記操作部として、前記空調用レジスタから吹き出される気流の温度を調節するための操作パネルを含んでよい。前記操作パネルは、前記空間に配置されてよい。
この形態の空調用レジスタによれば、空間に操作部を配置することにより、空調用レジスタを小型化することができる。
(6)上記形態の空調用レジスタにおいて、前記分流部は、軸部材を含む中心軸を備えてよい。前記軸部材は、前記分流部を前記中心軸周りに回転させることによって、前記第一リテーナ通風路に連通する流路の開度を小さくして前記第二リテーナ通風路に連通する流路の開度を大きくする第一分流状態と、前記第一リテーナ通風路に連通する流路の開度を大きくして前記第二リテーナ通風路に連通する流路の開度を小さくする第二分流状態とに切り替え可能とする前記機能部として機能してよい。前記軸部材は、前記空間に配置されてよい。
この形態の空調用レジスタによれば、分流部の回転軸の耐久性を高めつつ、分流部が回転するための軸体が空間を占有する領域を小さくすることができる。
(7)上記形態の空調用レジスタにおいて、さらに、前記分流部の移動を規制する規制部を備えてよい。前記分流部は、中心軸を中心に回転することによって、前記第一リテーナ通風路に連通する流路の開度を小さくして前記第二リテーナ通風路に連通する流路の開度を大きくする第一分流状態と、前記第一リテーナ通風路に連通する流路の開度を大きくして前記第二リテーナ通風路に連通する流路の開度を小さくする第二分流状態とに切り替え可能であってよい。前記規制部は、 前記空間に配置されてよく、前記分流部の移動を前記第一分流状態から前記第二分流状態までの範囲に規制してよい。
この形態の空調用レジスタによれば、分流部による第一分流状態から第二分流状態までの流量調整を容易にすることができる
(8)上記形態の空調用レジスタにおいて、前記分流部は、前記リテーナ通風路の上流側に向かって突出する突出部と、前記突出部に連続する第一斜面と、前記突出部に連続し、前記第一斜面とは逆側の前記第二斜面と、を備えてよい。前記規制部は、前記第一斜面および前記第二斜面によって覆われてよい。
この形態の空調用レジスタによれば、空調用空気が規制部に導かれることを抑制または防止することができる。
(9)上記形態の空調用レジスタにおいて、前記同期部は、長尺な平板状であってよい。
この形態の空調用レジスタによれば、同期部が空間を占有する領域を小さくすることができる。
本開示は、空調用レジスタ以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、空調用レジスタの製造方法、空調用レジスタを備える移動体、空調装置等の形態で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本開示の第1実施形態に係る空調用レジスタの設置例を示す説明図。
空調用レジスタの外観構成を示す斜視図。
空調用レジスタの各部の構成を示す分解斜視図。
蓋部材の各部の構成を示す分解斜視図。
図2のV-V位置の断面図。
中立状態の空調用レジスタの内部での空調用空気の流動方向を示す説明図。
中立状態の空調用レジスタにおける気流の流速シミュレーション結果を示す説明図。
第一回転状態の空調用レジスタ内の空気の流動方向を模式的に示す説明図。
第一回転状態の空調用レジスタにおける気流の流速シミュレーション結果を示す説明図。
第2実施形態に係る空調用レジスタの構成を示す斜視図。
第3実施形態に係る空調用レジスタの外観構成を示す斜視図。
図11のXII-XII位置の断面図。
中立状態の空調用レジスタ内での空気の流動方向を模式的に示す説明図。
中立状態の空調用レジスタにおける気流の流速シミュレーション結果を示す説明図。
第一分流状態の空調用レジスタの流速のシミュレーション結果を示す説明図。
第二分流状態の空調用レジスタの流速のシミュレーション結果を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
A.第1実施形態:
図1は、本開示の第1実施形態に係る空調用レジスタ100の設置例を示す説明図である。空調用レジスタ100は、例えば、車両などの移動体の車室内に設置される。図1の例では、空調用レジスタ100は、例えば、車両のハンドル12近傍のインストルメントパネル10に組み込まれている。空調用レジスタ100は、車両に備えられる図示しない空調装置から送風ダクトを通じて供給される空調用空気を車室内に吹き出す。なお、図1ならびに図1以降の各図に示すX、Y、Zは、互いに直交する3つの空間軸を表している。本明細書では、これらの軸に沿った方向をX方向、Y方向、及びZ方向とも呼ぶ。向きを特定する場合には、正の方向を「+」、負の方向を「-」として、方向表記に正負の符合を併用し、各図の矢印が向かう向きを+方向、その反対方向を-方向として説明する。本開示では、X方向が、車両の車幅方向と一致し、+X方向が車両を後方から見た右方向と一致し、-X方向が左方向と一致し、Y方向が、車両の進行方向と一致し、+Y方向が後進方向と一致し、-Y方向が前進方向と一致する場合を例に説明する。Z方向は、鉛直方向と一致し、+Z方向は鉛直下向きと一致し、-Z方向は鉛直上向きと一致する。ただし、各方向は、空調用レジスタ100が配置される向きを限定するものではない。
【0009】
図2は、空調用レジスタ100の外観構成を示す斜視図である。図2に示すように、空調用レジスタ100は、リテーナ30と、ベゼル20と、蓋部材60と、露出面606と、第一吹出口101と、第二吹出口102と、を備えている。
【0010】
図3は、空調用レジスタ100の各部の構成を示す分解斜視図である。図3に示すように、リテーナ30は、リテーナ通風路30Sが内部に形成された筒状の構造体である。リテーナ30は、第一壁部302と、第二壁部304と、側壁部303とを有している。第一壁部302は、リテーナ30を構成する鉛直方向上側の壁面である。第二壁部304は、鉛直方向下側の壁面である。側壁部303は、第一壁部302と第二壁部304とを接続する。側壁部303には、後述するように、蓋部材60に設けられる突出部646と嵌合するための嵌合孔308が設けられている。各壁部302,303,304の内壁面を総称して「リテーナ内壁30W」とも呼ぶ。リテーナ内壁30Wは、リテーナ通風路30Sを規定している。第一壁部302の内壁面を「第一リテーナ内壁302W」とも呼び、第二壁部304の内壁面を「第二リテーナ内壁304W」とも呼ぶ。
(【0011】以降は省略されています)

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