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公開番号2025056873
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-09
出願番号2023166382
出願日2023-09-27
発明の名称路面摩擦推定装置
出願人株式会社デンソー,トヨタ自動車株式会社,株式会社ミライズテクノロジーズ
代理人弁理士法人ゆうあい特許事務所
主分類B60W 40/068 20120101AFI20250401BHJP(車両一般)
要約【課題】路面と車両のタイヤとの間の推定される摩擦係数の最大値である推定摩擦最大値を、非周期的な外乱の影響を抑えて得る。
【解決手段】範囲決定部16は、繰り返し算出された複数の暫定摩擦最大値μpmdから得られる平均値μpmdavと標準偏差σpmdとに基づき、その平均値μpmdavを含む判定範囲Rjを定める。そして、第2推定部22は、暫定摩擦最大値μpmdがその判定範囲Rj内である場合には、その暫定摩擦最大値μpmdを推定摩擦最大値μpとして決定する。その一方で、第2推定部22は、暫定摩擦最大値μpmdが判定範囲Rjから外れている場合には、判定範囲Rj内の値である修正値を推定摩擦最大値μpとして決定する。これにより、暫定摩擦最大値μpmdが非周期的にばらついた場合には、上記修正値が推定摩擦最大値μpになるので、非周期的な外乱の影響を抑えて推定摩擦最大値μpを得ることができる。
【選択図】図10
特許請求の範囲【請求項1】
車両(80)が走行する路面(84)と該車両のタイヤ(81)との間の摩擦係数(μ)の最大値(μmx)を推定し、該推定した摩擦係数の最大値を推定摩擦最大値(μp)として得る路面摩擦推定装置であって、
前記路面と前記タイヤとの摩擦に関連し前記車両の走行中に検出される物理量(Xa、Xb)に基づいて、前記推定摩擦最大値の暫定値である暫定摩擦最大値(μpmd)を繰り返し算出する第1推定部(11)と、
前記第1推定部によって算出された複数の前記暫定摩擦最大値から得られる前記暫定摩擦最大値の平均値(μpmdav)と標準偏差(σpmd)とに基づき、前記平均値を含む前記暫定摩擦最大値の判定範囲(Rj)を定める範囲決定部(16)と、
前記暫定摩擦最大値が前記判定範囲内である場合には該暫定摩擦最大値を前記推定摩擦最大値として決定し、前記暫定摩擦最大値が前記判定範囲から外れている場合には、前記判定範囲内の値である修正値を前記推定摩擦最大値として決定する第2推定部(22)とを備える、路面摩擦推定装置。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記第2推定部は、前記推定摩擦最大値を時間経過に従って繰り返し決定し、
前記修正値は前記推定摩擦最大値の前回値である、請求項1に記載の路面摩擦推定装置。
【請求項3】
前記修正値は前記平均値である、請求項1に記載の路面摩擦推定装置。
【請求項4】
車両(80)が走行する路面(84)と該車両のタイヤ(81)との間の摩擦係数(μ)の最大値(μmx)を推定し、該推定した摩擦係数の最大値を推定摩擦最大値(μp)として得る路面摩擦推定装置であって、
前記路面と前記タイヤとの摩擦に関連し前記車両の走行中に検出される物理量(Xa、Xb)に基づいて、前記推定摩擦最大値の暫定値である暫定摩擦最大値(μpmd)を繰り返し算出する第1推定部(11)と、
前記第1推定部によって算出された複数の前記暫定摩擦最大値から得られる前記暫定摩擦最大値の平均値(μpmdav)と標準偏差(σpmd)とに基づき、前記平均値を含む前記暫定摩擦最大値の判定範囲(Rj)を定める範囲決定部(16)と、
前記暫定摩擦最大値が前記判定範囲内である場合には該暫定摩擦最大値を前記推定摩擦最大値として決定し、前記暫定摩擦最大値が前記判定範囲から外れている場合には、前記平均値の基になった複数の前記暫定摩擦最大値の中央値(μpmid)を前記推定摩擦最大値として決定する第2推定部(22)とを備える、路面摩擦推定装置。
【請求項5】
前記範囲決定部は、前記暫定摩擦最大値が算出される毎に、所定期間(PDx)内に算出された複数の前記暫定摩擦最大値から得られる前記平均値と前記標準偏差とに基づき、前記判定範囲を定め、
前記所定期間は、前記暫定摩擦最大値が算出される毎に、時間の経過する側(Atp)へずれる、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の路面摩擦推定装置。
【請求項6】
前記範囲決定部は、
前記第1推定部が前記暫定摩擦最大値を算出する毎に該暫定摩擦最大値を蓄えるデータ保存部(17)を有し、
前記暫定摩擦最大値が前記データ保存部に所定の算出回数(Nc)分蓄えられる毎に、該データ保存部に蓄えられた複数の前記暫定摩擦最大値から得られる前記平均値と前記標準偏差とに基づき、前記判定範囲を定める、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の路面摩擦推定装置。
【請求項7】
前記路面と前記タイヤとの間の摩擦の状況が所定限度を超えて変化する前記路面の状態変化が発生したか否かを判定する路面判定部(24)を備え、
前記範囲決定部は、時間の経過する側(Atp)へ時間経過に従ってずれる所定期間(PDx)内に算出された複数の前記暫定摩擦最大値である期間内暫定値から得られる前記平均値と前記標準偏差とに基づき前記判定範囲を繰り返し定め、
前記路面の状態変化が発生したと前記路面判定部によって判定された場合には、前記範囲決定部は、前記路面の状態変化が発生する前に得られた前記暫定摩擦最大値を複数の前記期間内暫定値から除いた1つ以上の前記暫定摩擦最大値から得られる前記平均値と前記標準偏差とに基づき、前記判定範囲を定める、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の路面摩擦推定装置。
【請求項8】
前記第1推定部は、前記物理量に基づいて前記摩擦係数と前記タイヤのスリップ率(S)とを算出し、該摩擦係数と該スリップ率とに基づいて前記暫定摩擦最大値を算出する、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の路面摩擦推定装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、路面と車両のタイヤとの間の摩擦係数の最大値を推定する路面摩擦推定装置に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車両の走行を制御する車両走行制御を行う制御装置を備えた運転支援システムが記載されている。その運転支援システムの制御装置は、路面と車両のタイヤとの間の摩擦係数の最大値を推定し、その推定した摩擦係数の最大値に基づいて、タイヤの空転が発生しない上限加速度を算出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-124998号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の運転支援システムでは摩擦係数の最大値が推定されるが、その推定される摩擦係数の最大値である推定摩擦最大値は、車両走行中に得られる種々の物理量に基づいて算出されるものである。そして、その推定摩擦最大値の基になる物理量は外乱の影響を受けるので、特許文献1の運転支援システムで得られる推定摩擦最大値も外乱の影響を受けて算出される。
【0005】
しかし、推定摩擦最大値が、非周期的な外乱の影響を受けて算出されると、その推定摩擦最大値を車両走行制御などに用いる上で、推定摩擦最大値のバラツキが過剰に大きくなってしまう。発明者の詳細な検討の結果、以上のようなことが見出された。なお、非周期的な外乱としては例えば、車両のタイヤが小石に乗り上げることや、車両のタイヤが路面の窪みに落ち込むことなどを挙げることができる。
【0006】
本開示は上記点に鑑みて、非周期的な外乱の影響を抑えて推定摩擦最大値を得ることができる路面摩擦推定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本開示の1つの観点による路面摩擦推定装置は、
車両(80)が走行する路面(84)とその車両のタイヤ(81)との間の摩擦係数(μ)の最大値(μmx)を推定し、その推定した摩擦係数の最大値を推定摩擦最大値(μp)として得る路面摩擦推定装置であって、
路面とタイヤとの摩擦に関連し車両の走行中に検出される物理量(Xa、Xb)に基づいて、推定摩擦最大値の暫定値である暫定摩擦最大値(μpmd)を繰り返し算出する第1推定部(11)と、
第1推定部によって算出された複数の暫定摩擦最大値から得られる暫定摩擦最大値の平均値(μpmdav)と標準偏差(σpmd)とに基づき、平均値を含む暫定摩擦最大値の判定範囲(Rj)を定める範囲決定部(16)と、
暫定摩擦最大値が判定範囲内である場合にはその暫定摩擦最大値を推定摩擦最大値として決定し、暫定摩擦最大値が判定範囲から外れている場合には、判定範囲内の値である修正値を推定摩擦最大値として決定する第2推定部(22)とを備える。
【0008】
このようにすれば、暫定摩擦最大値が非周期的にばらついた場合には、第2推定部は、その非周期的なバラツキが除かれた上記修正値を推定摩擦最大値として決定することになる。従って、非周期的な外乱の影響を抑えて推定摩擦最大値を得ることができる。
【0009】
また、本開示の別の観点による路面摩擦推定装置は、
車両(80)が走行する路面(84)とその車両のタイヤ(81)との間の摩擦係数(μ)の最大値(μmx)を推定し、その推定した摩擦係数の最大値を推定摩擦最大値(μp)として得る路面摩擦推定装置であって、
路面とタイヤとの摩擦に関連し車両の走行中に検出される物理量(Xa、Xb)に基づいて、推定摩擦最大値の暫定値である暫定摩擦最大値(μpmd)を繰り返し算出する第1推定部(11)と、
第1推定部によって算出された複数の暫定摩擦最大値から得られる暫定摩擦最大値の平均値(μpmdav)と標準偏差(σpmd)とに基づき、平均値を含む暫定摩擦最大値の判定範囲(Rj)を定める範囲決定部(16)と、
暫定摩擦最大値が判定範囲内である場合にはその暫定摩擦最大値を推定摩擦最大値として決定し、暫定摩擦最大値が判定範囲から外れている場合には、平均値の基になった複数の暫定摩擦最大値の中央値(μpmid)を推定摩擦最大値として決定する第2推定部(22)とを備える。
【0010】
このようにすれば、暫定摩擦最大値が非周期的にばらついた場合には、第2推定部は、その暫定摩擦最大値の非周期的なバラツキの影響が薄められた上記中央値を推定摩擦最大値として決定することになる。従って、非周期的な外乱の影響を抑えて推定摩擦最大値を得ることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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