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公開番号2025052773
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-07
出願番号2023161664
出願日2023-09-25
発明の名称表皮の吊り込み構造及び車両用シート
出願人日本発條株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類B60N 2/58 20060101AFI20250328BHJP(車両一般)
要約【課題】吊り込み布の先端側に固定される硬材が吊り込み布より短い構成であっても、表皮にシワが発生することを抑制する。
【解決手段】表皮の吊り込み構造では、クッションパッド22の吊り込み溝24内にクッション表皮26の吊り込み部26Aが配置され、当該吊り込み部26Aに固定された不織布スリット38がホグリング42によってインサートワイヤ44に係止されている。この吊り込み構造は、吊り込み布である不織布スリット38よりも硬質な材料によって不織布スリット38よりも不織布スリット38の長手方向に短く形成され、不織布スリット38の先端側で不織布スリット38に固定された第1硬材46と、不織布スリット38よりも硬質な材料によって第1硬材46と同等以上の長さに形成され、第1硬材46よりも不織布スリット38の基端側で不織布スリット38に固定された第2硬材48と、を備えている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
車両用シートのクッション材を構成し、吊り込み溝が形成されると共に、前記吊り込み溝の底部に線材が埋め込まれたパッド材と、
前記パッド材に被せられ、前記吊り込み溝内に配置される長尺な吊り込み部を有する表皮と、
前記吊り込み部に固定され、係止具によって前記線材に係止された長尺な吊り込み布と、
前記吊り込み布よりも硬質な材料によって前記吊り込み布よりも前記吊り込み布の長手方向に短く形成され、前記吊り込み布の先端側で前記吊り込み布に固定された第1硬材と、
前記吊り込み布よりも硬質な材料によって前記第1硬材と同等以上の長さに形成され、前記第1硬材よりも前記吊り込み布の基端側で前記吊り込み布に固定された第2硬材と、
を備えた表皮の吊り込み構造。
続きを表示(約 380 文字)【請求項2】
前記第2硬材は、前記係止具よりも前記吊り込み布の基端側で前記吊り込み布に固定されている請求項1に記載の表皮の吊り込み構造。
【請求項3】
前記第2硬材は、前記吊り込み布における前記吊り込み部との固定部に固定されている請求項2に記載の吊り込み構造。
【請求項4】
前記パッド材には、前記第1硬材に対して前記パッド材の厚さ方向に重ならず且つ前記第2硬材に対して前記厚さ方向に重なる箇所に、電装部品が配設されている請求項1又は請求項2に記載の吊り込み構造。
【請求項5】
乗員が着座するシートクッションと、
前記乗員の背部を支持するシートバックと、
を備え、
前記シートクッション及び前記シートバックの少なくとも一方が請求項1又は請求項2に記載の吊り込み構造を有する車両用シート。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用シートに関し、特に表皮の吊り込み構造に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、車両用シートのカバー部材の吊り込み時に、パッド部材の吊り込み溝内で固定ワイヤに固定されるトリムコード(吊り込み布)が開示されている。吊り込み布は、不織布からなり、幾分膨張した先端部がホグリングによって固定ワイヤに固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-112179号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の先行技術では、吊り込み布の先端部を幾分膨張させて補強しているが、吊り込み布の先端部にプラスチック板等の硬材を固定して補強する場合がある。また、パッド部材には、ヒータが配設される場合があるが、上記のような硬材がヒータと接触すると、ヒータが断線する可能性がある。このため、例えば硬材がヒータと重ならないように、硬材の長さを吊り込み布の長さよりも短く設定することが行われている。しかしながら、硬材を短くすると、吊り込み布の吊り込み範囲が狭くなるため、吊り込み布端部の吊り込みが安定しなくなり、表皮にシワが発生する原因となる。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、吊り込み布の先端側に固定される硬材が吊り込み布より短い構成であっても、表皮にシワが発生することを抑制できる表皮の吊り込み構造及び車両用シートを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様の表皮の吊り込み構造は、車両用シートのクッション材を構成し、吊り込み溝が形成されると共に、前記吊り込み溝の底部に線材が埋め込まれたパッド材と、前記パッド材に被せられ、前記吊り込み溝内に配置される長尺な吊り込み部を有する表皮と、前記吊り込み部に固定され、係止具によって前記線材に係止された長尺な吊り込み布と、前記吊り込み布よりも硬質な材料によって前記吊り込み布よりも前記吊り込み布の長手方向に短く形成され、前記吊り込み布の先端側で前記吊り込み布に固定された第1硬材と、前記吊り込み布よりも硬質な材料によって前記第1硬材と同等以上の長さに形成され、前記第1硬材よりも前記吊り込み布の基端側で前記吊り込み布に固定された第2硬材と、を備えている。
【0007】
第1の態様の表皮の吊り込み構造によれば、車両用シートのクッション材を構成するパッド材は、吊り込み溝が形成されると共に、当該吊り込み溝の底部に線材が埋め込まれている。このパッド材に被せられた表皮は、吊り込み溝内に配置される長尺な吊り込み部を有している。この吊り込み部に固定された吊り込み布は、係止具によって線材に係止されている。この吊り込み布よりも硬質な材料によって吊り込み布よりも吊り込み布の長手方向に短く形成された第1硬材は、吊り込み布の先端側で吊り込み布に固定されている。また、吊り込み布よりも硬質な材料によって第1硬材と同等以上の長さに形成された第2硬材は、第1硬材よりも吊り込み布の基端側で吊り込み布に固定されている。これにより、吊り込み布の先端側に固定された第1硬材が吊り込み布より短い構成であっても、第1硬材と同等以上の長さの第2硬材によって吊り込み布が補強されるので、表皮にシワが発生することを抑制可能となる。
【0008】
第2の態様の表皮の吊り込み構造は、第1の態様において、前記第2硬材は、前記係止具よりも前記吊り込み布の基端側で前記吊り込み布に固定されている。
【0009】
第2の態様の表皮の吊り込み構造によれば、第1硬材よりも長い第2硬材は、係止具よりも吊り込み布の基端側(すなわち表皮側)で吊り込み布に固定されている。これにより、吊り込み布が表皮の近くで第2硬材によって補強されるので、表皮にシワが発生することを効果的に抑制可能となる。
【0010】
第3の態様の表皮の吊り込み構造は、第2の態様において、前記第2硬材は、前記吊り込み布における前記吊り込み部との固定部に固定されている。
(【0011】以降は省略されています)

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