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公開番号2025047691
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-03
出願番号2023156326
出願日2023-09-21
発明の名称振動監視装置、過給機及び振動監視方法
出願人三菱重工マリンマシナリ株式会社
代理人SSIP弁理士法人
主分類G01H 17/00 20060101AFI20250326BHJP(測定;試験)
要約【課題】演算能力が高い機器を用いることなく、回転機械の回転体の振動成分を精度良く取得できる振動監視装置、該振動監視装置を備える過給機及び振動監視方法を提供する。
【解決手段】回転機械の羽根車部を含む回転体の振動を監視するための振動監視装置は、
羽根車部との間に径方向において間隔をあけて配置された回転センサであって、回転体の回転に同期する回転信号を出力するとともに、羽根車部と回転センサとの間の距離に応じて回転信号の出力が変化するように構成された回転センサと、回転信号のうち、出力が所定の閾値を超える複数のセグメントを取得するセグメント取得部と、複数のセグメントの各々からピーク値を検出するとともに、ピーク値の変化に基づいた羽根車部の振動に関する信号である振動信号を取得する振動信号取得部と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
回転機械の羽根車部を含む回転体の振動を監視するための振動監視装置であって、
前記羽根車部との間に径方向において間隔をあけて配置された回転センサであって、前記回転体の回転に同期する回転信号を出力するとともに、前記羽根車部と前記回転センサとの間の距離に応じて前記回転信号の出力が変化するように構成された回転センサと、
前記回転信号のうち、前記出力が所定の閾値を超える複数のセグメントを取得するセグメント取得部と、
前記複数のセグメントの各々からピーク値を検出するとともに、前記ピーク値の変化に基づいた前記羽根車部の振動に関する信号である振動信号を取得する振動信号取得部と、を備える、
振動監視装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記回転信号から算出される前記回転体の回転数に応じたフィルタ指令値を出力するフィルタ指令値出力部と、
前記振動信号と前記フィルタ指令値とが入力されることで、前記フィルタ指令値に応じて設定される中心周波数を含む通過帯域の信号を、前記羽根車部の回転に同期する振動に関する信号である回転同期振動信号として前記振動信号から抽出するバンドパスフィルタと、をさらに備える、
請求項1に記載の振動監視装置。
【請求項3】
前記振動信号は、前記複数のピーク値のうちの第1のピーク値から前記第1のピーク値の次の第2ピーク値までの間、前記第1のピーク値がホールドされる、
請求項1又は2に記載の振動監視装置。
【請求項4】
前記中心周波数をFB、前記回転体の前記回転数をNとすると、0.8N≦FB≦1.2Nを満たす、
請求項2に記載の振動監視装置。
【請求項5】
前記回転同期振動信号に基づいて、前記回転同期振動信号の振幅と位相角とを表示する表示部をさらに備える、
請求項2又は4に記載の振動監視装置。
【請求項6】
前記振動信号に基づいて、前記振動信号の振幅を表示する表示部をさらに備える、
請求項1、2又は4の何れか1項に記載の振動監視装置。
【請求項7】
前記閾値をTLと定義し、前記羽根車部の設計ピーク値をSPと定義した場合において、前記閾値TLは、40%SP≦TL≦60%SPの条件を満たす、
請求項1、2又は4の何れか1項に記載の振動監視装置。
【請求項8】
前記フィルタ指令値は、前記回転信号から算出される前記回転体の前記回転数を変換した電圧値又は電流値である、
請求項2又は4の何れか1項に記載の振動監視装置。
【請求項9】
請求項1、2又は4の何れか1項に記載の振動監視装置と、
前記回転体の一端部に設けられる前記羽根車部を含む圧縮機と、
前記回転体の他端部に設けられるタービンと、を備える、
過給機。
【請求項10】
回転機械の羽根車部を含む回転体の振動を監視するための振動監視方法であって、
前記羽根車部との間に径方向において間隔をあけて配置された回転センサに、前記回転体の回転に同期する回転信号であって、前記羽根車部と前記回転センサとの間の距離に応じて出力が変化した前記回転信号を出力させる回転信号出力ステップと、
前記回転信号のうち、前記出力が所定の閾値を超える複数のセグメントを取得するセグメント取得ステップと、
前記複数のセグメントの各々からピーク値を検出するとともに、前記ピーク値の変化に基づいた前記羽根車部の振動に関する信号である振動信号を取得する振動信号取得部ステップと、を備える、
振動監視方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、回転機械の回転体の振動を監視するための振動監視装置、該振動監視装置を備える過給機及び振動監視方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
ターボ機械等の回転機械には、ロータと一体に回転する羽根車が設けられる。この羽根車は、複数の翼を有し、ケーシングに収容されている(例えば、特許文献1)。特許文献1には、羽根車(遠心圧縮機のインペラ)の外周側にクリアランスを介して配置された1つの回転センサを用いて、羽根車(回転体)の回転数、振動、羽根車とのクリアランスを取得する発明が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-224847号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の発明では、回転センサからの出力から、回転センサと羽根車とのクリアランスが極小となるピーク値を検出する際に、アナログ回路を用いると検出精度が良好ではない可能性がある。また、回転センサからの出力を電子制御装置などのコンピュータを用いてデジタル処理する場合には、回転センサからの出力を時系列データとして、記憶部に保存した上で、上記時系列データからピーク値を検出し、振動波形を検出することが行われる。上記ピーク値の検出や振動波形の検出は、電子制御装置の信号処理(演算の処理速度)に依存するため、演算能力が比較的高い機器が必要となり、監視装置本体のコスト増を招くという問題がある。
【0005】
上述の事情に鑑みて、本開示の少なくとも一実施形態は、演算能力が高い機器を用いることなく、回転機械の回転体の振動成分を精度良く取得できる振動監視装置、該振動監視装置を備える過給機及び振動監視方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の少なくとも一実施形態に係る振動監視装置は、
回転機械の羽根車部を含む回転体の振動を監視するための振動監視装置であって、
前記羽根車部との間に径方向において間隔をあけて配置された回転センサであって、前記回転体の回転に同期する回転信号を出力するとともに、前記羽根車部と前記回転センサとの間の距離に応じて前記回転信号の出力が変化するように構成された回転センサと、
前記回転信号のうち、前記出力が所定の閾値を超える複数のセグメントを取得するセグメント取得部と、
前記複数のセグメントの各々からピーク値を検出するとともに、前記ピーク値の変化に基づいた前記羽根車部の振動に関する信号である振動信号を取得する振動信号取得部と、を備える。
【0007】
本開示の少なくとも一実施形態に係る過給機は、
前記振動監視装置と、
前記回転体の一端部に設けられる前記羽根車部を含む圧縮機と、
前記回転体の他端部に設けられるタービンと、を備える。
【0008】
本開示の少なくとも一実施形態に係る振動監視方法は、
回転機械の羽根車部を含む回転体の振動を監視するための振動監視方法であって、
前記羽根車部との間に径方向において間隔をあけて配置された回転センサに、前記回転体の回転に同期する回転信号であって、前記羽根車部と前記回転センサとの間の距離に応じて出力が変化した前記回転信号を出力させる回転信号出力ステップと、
前記回転信号のうち、前記出力が所定の閾値を超える複数のセグメントを取得するセグメント取得ステップと、
前記複数のセグメントの各々からピーク値を検出するとともに、前記ピーク値の変化に基づいた前記羽根車部の振動に関する信号である振動信号を取得する振動信号取得部ステップと、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示の少なくとも一実施形態によれば、演算能力が高い機器を用いることなく、回転機械の回転体の振動成分を精度良く取得できる振動監視装置、該振動監視装置を備える過給機及び振動監視方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示の一実施形態に係る振動監視装置を備える回転機械の構成を概略的に示す図である。
本開示の一実施形態における回転センサの配置を説明するための説明図である。
本開示の一実施形態における回転センサの出力を説明するための説明図である。
本開示の一実施形態における複数のセグメントを説明するための説明図である。
本開示の一実施形態における振動信号を説明するための説明図である。
本開示の一実施形態におけるパルス信号及び回転パルス信号を説明するための説明図である。
バンドパスフィルタの振幅-周波数特性を示す図である。
本開示の一実施形態に係る振動監視方法の一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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