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公開番号2025059158
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2023168988
出願日2023-09-29
発明の名称試験体の熱特性を測定する試験装置
出願人大陽日酸株式会社
代理人個人
主分類G01N 25/18 20060101AFI20250403BHJP(測定;試験)
要約【課題】真空環境下において任意の大きさの押圧力を試験体に生じさせることができ、かつ、試験体に対して均一な面圧で押圧を生じさせて試験体の熱特性を正確に測定することができる試験装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る試験装置1は、試験体3が物体に押し付けられたときに発生する接触圧力によって試験体3の接触熱抵抗が変化する場合において、試験体3に接触圧力を作用させるために試験体3を物体に押し付けて試験体3の熱特性を測定するものであって、内外の圧力差によって伸縮することで試験体3を物体に所定の圧力で押し付ける複数の金属製ベローズ13a、13bと、金属製ベローズ13a、13bの内部圧力を調整する圧力調整装置15a、15bと、接触圧力を測定する面圧センサ17a、17bと、面圧センサ17a、17bの情報に基づいて接触圧力が所定の圧力になるように圧力調整装置15a、15bを制御する制御装置19と、を備える。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
真空容器内に形成された真空環境下で、試験体が物体に押し付けられたときに前記物体との間に発生する接触圧力によって前記試験体の接触熱抵抗が変化する場合において、前記試験体に前記接触圧力を作用させるために、前記試験体を前記物体に押し付けて前記試験体の熱特性を測定する試験装置であって、
内外の圧力差によって伸縮することで、前記試験体を前記物体に所定の圧力で押し付ける複数の金属製ベローズと、
該金属製ベローズの内部圧力を調整する圧力調整装置と、
前記接触圧力を測定する面圧センサと、
該面圧センサの情報に基づいて、前記接触圧力が所定の圧力になるように、前記圧力調整装置を制御する制御装置と、を備えたことを特徴とする試験装置。
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
前記試験体は、断熱材であり、前記熱特性は鉛直方向の通過熱量であることを特徴とする請求項1記載の試験装置。
【請求項3】
前記金属製ベローズ内のガスを排気して真空にするための真空排気設備を備え、前記真空容器内を大気圧から真空にするときに、前記金属製ベローズが膨らむことにより前記試験体に意図しない押圧が発生することを防ぐようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の試験装置。
【請求項4】
前記面圧センサは、前記試験体と前記物体との間に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の試験装置。
【請求項5】
前記面圧センサは、前記複数の金属製ベローズと前記試験体との間に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の試験装置。
【請求項6】
前記制御装置は、前記複数の金属製ベローズに設けられた面圧センサの情報に基づいて、前記複数の金属製ベローズの押圧力が均等になるように、前記圧力制御装置を制御する機能をさらに備えたことを特徴とする請求項5記載の試験装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
真空容器内に形成された真空環境下で、試験体を物体に押し付けて前記試験体の熱特性を測定する試験装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、試験体(断熱材等)の断熱性能を評価するために、断熱性能測定装置を使用するケースがある。断熱性能測定装置は、真空環境を形成する真空容器と、真空容器に収容された高熱板及び測定容器などから構成される。高熱板は断熱性能を評価するための熱源であり、測定容器には伝熱量を測定するための液化ガスが充填されている。
【0003】
断熱性能試験においては、真空容器内に設置された高熱板の上に試験体を載置し、この試験体の上に液化ガスが入った測定容器を設置する。このように試験体の下面に高熱板、上面に測定容器を当接させることで、高熱板の熱が試験体を介して測定容器に伝わり、この熱によって測定容器内の液化ガスが蒸発する。この蒸発量を測定することにより試験体の通過熱量を測定し、断熱性能を評価する。
【0004】
試験体と測定容器との界面には接触熱抵抗が存在しており、この接触熱抵抗は、上記界面に生じる押圧力によって変化する。
したがって、断熱性能を正確に評価するためには、試験体が実際に使用される環境(実機)と同等の接触熱抵抗を再現する必要があり、そのためには、実機と同等の押圧を上記界面に発生させる必要がある。
【0005】
そこで、真空環境下で試験体に押圧を発生させる方法が、例えば非特許文献1に開示されている。
非特許文献1に記載の試験装置(以後、装置Aとする)は、低温における断熱材の断熱性能を評価することを目的としたものである。非特許文献1のFig.2に示されるように、測定対象の断熱材(Test specimen)は、Hot plateの上部に搭載されており、そのHot plateはSupport beam上に設置されている。このSupport beamはTension rodにより装置上部から懸垂されている。測定対象の断熱材の上部は、同心円状の保護用低温液化ガス貯槽(Guard vessel)及び測定用低温液化ガス貯槽(Measuring vessel、前述した測定容器に相当)と接し、断熱材が所定の温度に冷却されている。
【0006】
上記の装置Aにおいては、測定用低温液化ガス貯槽(Measuring vessel)を囲うように保護用低温液化ガス貯槽(Guard vessel)が設けられているので、断熱材の中心から外周方向への熱伝導が実質的に無い状態となっている。この状態で測定用低温液化ガス貯槽(Measuring vessel)における液化ガスの蒸発量を測定することで、鉛直方向の通過熱量を測定できる。これにより、当該断熱材の低温での断熱性能を評価している。
【0007】
上記性能評価を正しく行うためには、測定用低温液化ガス貯槽(Measuring vessel)の下面全体を断熱材に当接させる事が重要である。
そこで装置Aでは、Tension rodに備えているハンドルを調整することで、Support beam、Hot plate及び測定対象の断熱材を鉛直方向に位置調整することができる。つまり、当該ハンドルの調整によって、測定対象の断熱材を測定用低温液化ガス貯槽(Measuring vessel)に押しつける事が可能となり、測定用低温液化ガス貯槽(Measuring vessel)の下面全体に断熱材を接触させることができる。
【0008】
また、試験体に押圧を発生させる他の方法が、例えば特許文献1に開示されている。
特許文献1における熱電特性評価装置(以後、装置Bという)では、ばねを内装したシリンダ状の部材(接触圧調整部材)により、試験体に押圧を発生させている。装置Bを用いれば、接触圧調整部材により適切な圧力で試験体と測定プローブとを接触させた状態で、試験体の電気抵抗率、ゼーベック係数及び熱拡散率の熱電特性を評価することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2020-139834号公報
【非特許文献】
【0010】
「液体水素貯槽用断熱性能試験装置の開発」、神谷祥二(川崎重工業)ら、2000年6月23日、低温工学、Vol.35、No.9
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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