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公開番号
2025043901
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-01
出願番号
2023151475
出願日
2023-09-19
発明の名称
重合体組成物、成形体および成形体の製造方法
出願人
三井化学株式会社
代理人
弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類
C08L
23/20 20250101AFI20250325BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】機械的特性、耐衝撃性、透明性および耐熱性にバランスよく優れながらも、低熱収縮性を有する成形体を形成することができる、成形性に優れる重合体組成物を提供すること。
【解決手段】(A-i)~(A-ii)を満たす共重合体15~45質量%と、(B-i)~(B-iii)を満たす共重合体35~80質量%と、(C-i)~(C-iii)を満たす共重合体5~30質量%とを含む、重合体組成物。
(A-i):4-メチル-1-ペンテン由来の構成単位(i)の含量が97.5モル%以上100モル%未満、C2~20のα-オレフィン由来の構成単位(ii)の含量が0モル%超2.5モル%以下
(A-ii):極限粘度が1.0~5.0dl/g
(B-i):構成単位(i)の含量が91.0モル%以上97.5モル%未満、構成単位(ii)の含量が2.5モル%超9.0モル%以下
(B-ii):極限粘度が2.0~5.0dl/g
(B-iii):融点が180℃以上210℃未満
(C-i):構成単位(i)の含量が75.0モル%以上91.0モル%未満、構成単位(ii)の含量が9.0モル%超25.0モル%以下
(C-ii):極限粘度が0.1dl/g以上2.0dl/g未満
(C-iii):融点が観測されない
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記要件(A-i)および(A-ii)を満たす4-メチル-1-ペンテン系共重合体(A)15~45質量%と、
下記要件(B-i)~(B-iii)を満たす4-メチル-1-ペンテン系共重合体(B)35~80質量%と、
下記要件(C-i)~(C-iii)を満たす4-メチル-1-ペンテン系共重合体(C)5~30質量%と(ただし、前記共重合体(A)~(C)の合計を100質量%とする。)
を含む、重合体組成物(X)。
要件(A-i):4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位(i)の含有量が97.5モル%以上100モル%未満であり、エチレンおよび炭素数3~20のα-オレフィン(ただし、4-メチル-1-ペンテンを除く。)から導かれる構成単位(ii)の含有量が0モル%超2.5モル%以下である(ただし、前記構成単位(i)と前記構成単位(ii)の含有量との合計を100モル%とする。)
要件(A-ii):135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]
A
が1.0~5.0dl/gである
要件(B-i):4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位(iii)の含有量が91.0モル%以上97.5モル%未満であり、エチレンおよび炭素数3~20のα-オレフィン(ただし、4-メチル-1-ペンテンを除く。)から導かれる構成単位(iv)の含有量が2.5モル%超9.0モル%以下である(ただし、前記構成単位(iii)と前記構成単位(iv)の含有量との合計を100モル%とする。)
要件(B-ii):135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]
B
が2.0~5.0dl/gである
要件(B-iii):示差走査熱量計(DSC)で測定した融点(Tm
B
)が180℃以上210℃未満である
要件(C-i):4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位(v)の含有量が75.0モル%以上91.0モル%未満であり、エチレンおよび炭素数3~20のα-オレフィン(4-メチル-1-ペンテンを除く)から導かれる構成単位(vi)の含有量が9.0モル%超25.0モル%以下である(ただし、前記構成単位(v)と前記構成単位(vi)の含有量との合計を100モル%とする。)
要件(C-ii):135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]
C
が0.1dl/g以上2.0dl/g未満である
要件(C-iii):示差走査熱量計(DSC)により融点(Tm
C
)が観測されない
続きを表示(約 550 文字)
【請求項2】
前記重合体組成物(X)に含まれる4-メチル-1-ペンテンから導かれる全ての構成単位(I)の含有量の合計が90.0~96.0モル%であり、
前記重合体組成物(X)に含まれるエチレンおよび炭素数3~20のα-オレフィン(ただし、4-メチル-1-ペンテンを除く。)から導かれる全ての構成単位(II)の含有量の合計が4.0~10.0モル%である(ただし、前記構成単位(I)と前記構成単位(II)の含有量との合計を100モル%とする。)、
請求項1に記載の重合体組成物(X)。
【請求項3】
請求項1または2に記載の重合体組成物(X)を含む成形体。
【請求項4】
ブロー成形体である、請求項3に記載の成形体。
【請求項5】
延伸ブロー成形体であり、
該延伸ブロー成形体の縦方向の延伸倍率と横方向の延伸倍率との積が1.2~6.0倍である、
請求項3に記載の成形体。
【請求項6】
請求項1または2に記載の重合体組成物(X)を射出成形することでプリフォームを形成する工程と、
得られたプリフォームをブロー成形することでブロー成形体を形成する工程と
を含む、成形体の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、重合体組成物、成形体および成形体の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
4-メチル-1-ペンテン(共)重合体は、ポリエチレンやポリプロピレンに比べて、耐熱性、透明性、軽量性、耐薬品性、離型性、防汚性、耐スチーム性、ガス透過性、電気特性等に優れる特徴を有する樹脂として、食品容器、電子・情報部材用副資材、実験器具、文房具、架橋用工程部材、離型フィルム、電子・情報部材用フィルム、食品包材、合成紙、籠体等の様々な分野で利用されている。
【0003】
従来、樹脂製容器の原材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンおよびポリエチレンテレフタレート等のポリエステルが主に使用されてきた。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンは、液体容器、燃料タンク等に広く使用されており、射出成形やブロー成形で成形されるのが一般的である。しかし、該成形体は透明性に劣ることがあった。
【0004】
一方、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルは、主に飲料用容器として広く使用されており、射出ブロー成形(以下「インジェクションブロー成形」ともいう。)で成形されている。この成形方法は、射出成形によりプリフォームと呼ばれる成形体を作製した後、プリフォームを再加熱後ブロー成形して成形体を作製する。しかし、該成形体は透明性に優れるものの、耐熱性に問題があった。
【0005】
ここで、ポリエチレンテレフタレートに耐熱性を付与すべく、ポリエチレンテレフタレートに、ポリカーボネート、ポリエーテルスルフィド等のエンジニアリングプラスチック等を添加した組成物を用いて成形体を製造することも行われているが、該成形体は、残存モノマーによる衛生性やコストの面から一部の用途のみの使用に留められている。
【0006】
近年、ポリエチレンテレフタレートの欠点である耐熱性を克服した成形体を得るために、ポリプロピレンを用いた射出ブロー成形体に関する種々の検討が行われている。しかし、ポリプロピレンの場合、成形温度幅が狭いため、成形時のハンドリングが困難であることが多いことに加えて、ホモポリプロピレンを使用した場合、透明性に優れる成形体が得難く、また、ランダムポリプロピレンを使用した場合、耐熱性が低い等、使用可能なポリプロピレン(種類、物性等)が少ないという問題があった。
【0007】
前記の透明性や耐熱性にかかる問題点を解決するために、4-メチル-1-ペンテン系(共)重合体を用いた成形体に関する検討が行われている。しかしながら、4-メチル-1-ペンテン系(共)重合体からブロー成形により成形体を得る場合、同じポリオレフィンであるポリエチレンやポリプロピレンと比較して、4-メチル-1-ペンテン系(共)重合体は融点が高く、溶融張力が低いことに起因して成形が困難であるという問題があった。例えば、4-メチル-1-ペンテン系(共)重合体をインジェクションブロー成形等のブロー成形により成形しようとすると、プリフォームを形成した後、ブロー成形を行う前に、4-メチル-1-ペンテン系(共)重合体が固まってしまい、成形が困難であった。
【0008】
このような問題を解決する技術として、特許文献1に、4-メチル-1-ペンテン(共)重合体および4-メチル-1-ペンテン・α-オレフィン共重合体を特定の割合で配合した4-メチル-1-ペンテン(共)重合体組成物が記載されており、該組成物からなる中空成形体が、透明性、耐熱性、靭性、寸法安定性に優れることが記載されている。
【0009】
特許文献2には、特定の物性を有する2種の4-メチル-1-ペンテン(共)重合体を含む重合体組成物が、透明性および剛性を有しながら高い耐衝撃性を備え、さらに高い耐熱性を有することが記載されている。
【0010】
特許文献3には、特定の4-メチル-1-ペンテン系重合体粒子が、高い立体規則性と優れる耐熱性等の特性を損なうことなく、その剛性を低下させる、すなわち柔軟性を向上させることができることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
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