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公開番号2025068258
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-28
出願番号2023178034
出願日2023-10-16
発明の名称多層二軸延伸フィルムおよびその製造方法
出願人三井化学株式会社
代理人弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類B32B 27/32 20060101AFI20250421BHJP(積層体)
要約【課題】高倍率で延伸した場合であっても、破れ等が生じ難く、また、耐熱性、特にヒートシール耐性(ヒートシール時に低収縮)に優れる多層二軸延伸フィルムを提供すること。
【解決手段】A層とB層とを含み、A層が、(I)~(II)を満たす重合体75~99質量%と、(III)~(IV)を満たす共重合体1~25質量%とを含有する樹脂組成物を含む、多層二軸延伸フィルム。
(I):4-メチル-1-ペンテン由来の構成単位の含有率が90.0~100モル%、4-メチル-1-ペンテン以外のC3~20のα-オレフィン由来の構成単位の含有率が0.0~10.0モル%
(II):融点が200~250℃
(III):4-メチル-1-ペンテン由来の構成単位の含有率が65.0~96.0モル%、C8~20のα-オレフィン由来の構成単位の含有率が4.0~35.0モル%
(IV):融点が観察されないか100~199℃
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
A層とB層とを含み、
前記A層が、
下記要件(A1-I)および(A1-II)を満たす4-メチル-1-ペンテン系重合体(A1)75~99質量%と、
下記要件(A2-I)および(A2-II)を満たす4-メチル-1-ペンテン系共重合体(A2)1~25質量%(ただし、前記重合体(A1)と共重合体(A2)との合計を100質量%とする。)と
を含有する樹脂組成物を含む、多層二軸延伸フィルム。
要件(A1-I):4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位(U1)の含有率が90.0~100モル%であり、炭素数3~20のα-オレフィン(4-メチル-1-ペンテンを除く)から導かれる構成単位(U2)の含有率が0.0~10.0モル%である(ただし、前記構成単位(U1)と(U2)との合計を100モル%とする。)
要件(A1-II):示差走査熱量計(DSC)で測定した融点(Tm
A1
)が200~250℃である
要件(A2-I):4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位(U3)の含有率が65.0~96.0モル%であり、炭素数8~20のα-オレフィンから導かれる構成単位(U4)の含有率が4.0~35.0モル%である(ただし、前記構成単位(U3)と(U4)との合計を100モル%とする。)
要件(A2-II):示差走査熱量計(DSC)で測定した融点(Tm
A2
)が観察されないか100~199℃である
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記構成単位(U2)が炭素数8~20のα-オレフィンから導かれる構成単位である、請求項1に記載の多層二軸延伸フィルム。
【請求項3】
前記B層が2つ以上の層を含む、請求項1または2に記載の多層二軸延伸フィルム。
【請求項4】
前記B層がポリプロピレン層を含む、請求項1または2に記載の多層二軸延伸フィルム。
【請求項5】
前記4-メチル-1-ペンテン系重合体(A1)がさらに下記要件(A1-III)を満たす、請求項1または2に記載の多層二軸延伸フィルム。
要件(A1-III):135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]
A1
が0.5~5.0dl/gである
【請求項6】
前記4-メチル-1-ペンテン系共重合体(A2)がさらに下記要件(A2-III)を満たす、請求項1または2に記載の多層二軸延伸フィルム。
要件(A2-III):135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]
A2
が2.0~6.0dl/gである
【請求項7】
延伸面倍率が30~60倍である、請求項1または2に記載の多層二軸延伸フィルム。
【請求項8】
包装用フィルムである、請求項1または2に記載の多層二軸延伸フィルム。
【請求項9】
前記A層とB層となる層を含む原反フィルムを得る工程(1)と、
前記原反フィルムを30~100倍の面倍率で延伸する工程(2)とを含み、
前記工程(2)が、3~10倍でMD方向に延伸する工程と、3~10倍でTD方向に延伸する工程とを含む、
請求項1または2に記載の多層二軸延伸フィルムの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は多層二軸延伸フィルムおよびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
建材用や光学用の樹脂製品、金属製品、ガラス製品等は表面に表面保護フィルムを貼り付け、輸送、保管や加工による表面の傷や異物混入を防ぐことが一般的である。表面保護フィルムには、柔軟性、機械特性等の性質のほか、保護対象、保護目的、使用環境等に応じて種々の特性が求められる。このため様々な観点から表面保護フィルムの開発が進められている。例えば、ポリエチレン成分を主体とした表面保護フィルム(特許文献1)や、ポリプロピレン成分を主体とした4-メチル-1-ペンテンと1-デセンとのオリゴマーを含む樹脂組成物の表面保護フィルムが検討されている(特許文献2)。
【0003】
二軸延伸ポリプロピレンフィルムは、軽量性、熱的安定性および機械特性に優れているため、包装用、工業用材料フィルムとして広く用いられている。しかし、二軸延伸ポリプロピレンフィルムを包装用フィルムとして用いる場合、耐熱性、特に、ヒートシールを行った時に収縮しやすい傾向があり、さらなる改良が要望されていた。
【0004】
耐熱性に優れるフィルムを得るために、ポリメチルペンテン重合体を用いる試みが種々なされており、例えば、ポリプロピレンにポリメチルペンテン重合体を組み合わせる試みも種々なされてきた。しかしながら、ポリメチルペンテンの含有量を増やすことで二軸延伸性が悪化すること、および、多層フィルムとした場合にデラミ(層間剥離)することが知られている。この問題点を克服するための試みも種々なされている。
【0005】
例えば、特許文献3には、4-メチル-1-ペンテン系重合体とポリプロピレンとを含むA層と、ポリプロピレンを含むB層とを含む多層二軸延伸フィルムが開示されており、この多層二軸延伸フィルムにつき、デラミを抑制することができたこと、および、良好な離型性を有することも開示されている。
【0006】
また、特許文献4には、2種類の4-メチル-1-ペンテン系重合体を含む層と、ポリプロピレンを含む層とを含む多層二軸延伸フィルムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2006-116769号公報
特開2010-275340号公報
特開2018-144351号公報
特開2019-001139号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前記従来の多層二軸延伸フィルムには、高倍率で延伸したフィルムを作製しようとすると、4-メチル-1-ペンテン系重合体を含む層に破れが生じる場合や、耐熱性、特に、ヒートシールを行った際に収縮しやすい傾向があり、さらなる改良の余地があることが分かった。
【0009】
本発明は以上のことに鑑みてなされたものであり、高倍率で延伸した場合であっても、破れ等が生じ難く、また、耐熱性、特にヒートシール耐性(ヒートシール時に低収縮)に優れる多層二軸延伸フィルムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討した。その結果、下記構成例によれば前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明の構成例は、以下の通りである。
(【0011】以降は省略されています)

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