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公開番号
2025070353
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-02
出願番号
2023180596
出願日
2023-10-19
発明の名称
結着材組成物、負極形成用組成物、リチウムイオン二次電池用負極、及びリチウムイオン二次電池
出願人
三井化学株式会社
代理人
弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類
C08F
220/10 20060101AFI20250424BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】結着材(バインダー)として電極活物質、導電助剤等ともに配合されてリチウムイオン二次電池等の電極(電極合材層)に利用された場合において、リチウムイオン二次電池の電気的特性を改善することができる結着材組成物の提供。
【解決手段】(メタ)アクリル酸エステルを含む単量体組成物を重合させてなる共重合体を含有する結着材組成物であって、下記の全ての条件を満たす結着材組成物。
条件a:共重合体が、粒子の形状を形成しており、かつ動的光散乱法によって測定される粒子の体積平均粒子径が、10nm~500nmである。
条件b-1:単量体組成物が、単独重合体としてのガラス転移温度(TgHP)が-15℃以下の(メタ)アクリル酸エステルを含む。
条件b-2:単量体組成物における、ガラス転移温度(TgHP)が-15℃以下の(メタ)アクリル酸エステルの総仕込質量が、単量体全体の総仕込質量を100質量%としたときに40質量%~95質量%である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
(メタ)アクリル酸エステルを含む単量体組成物を重合させてなる共重合体を含有する結着材組成物であって、
下記条件a、下記条件b-1、及び下記条件b-2の全ての条件を満たす、結着材組成物。
条件a:前記共重合体が、粒子の形状を形成しており、かつ動的光散乱法によって測定される前記粒子の体積平均粒子径が、10nm~500nmである。
条件b-1:前記単量体組成物が、単独重合体としてのガラス転移温度(Tg
HP
)が-15℃以下の(メタ)アクリル酸エステルを含む。
条件b-2:前記単量体組成物における、前記ガラス転移温度(Tg
HP
)が-15℃以下の(メタ)アクリル酸エステルの総仕込質量が、単量体全体の総仕込質量を100質量%としたときに40質量%~95質量%である。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
さらに下記条件c-1及び下記条件c-2を満たす、請求項1に記載の結着材組成物。
条件c-1:前記単量体組成物が、ハンセン溶解度パラメータ(HSP値)が17.0MPa
1/2
~20.0MPa
1/2
の(メタ)アクリル酸エステルを含む。
条件c-2:前記単量体組成物における、前記ハンセン溶解度パラメータ(HSP値)が17.0MPa
1/2
~20.0MPa
1/2
の(メタ)アクリル酸エステルの総仕込質量が、単量体全体の総仕込質量を100質量%としたときに60質量%~90質量%である。
【請求項3】
前記ガラス転移温度(Tg
HP
)が-15℃以下の(メタ)アクリル酸エステルが、下記式(I)で表される化合物である、請求項1に記載の結着材組成物。
JPEG
2025070353000006.jpg
40
54
(式(I)中、R
1
は置換基としてオキサ基(-O-)及びカルボニル基(>C=O)からなる群より選択される少なくとも1種の基を含んでいてもよい炭素原子数4~20の炭化水素基を表し、Rは水素原子又はメチル基(-CH
3
)を表す。)
【請求項4】
さらに下記条件d-1及び下記条件d-2を満たす、請求項1に記載の結着材組成物。
条件d-1:前記単量体組成物が、アクリロニトリルを含む。
条件d-2:前記単量体組成物における、アクリロニトリルの仕込質量が、単量体全体の総仕込質量を100質量%としたときに2質量%~60質量%である。
【請求項5】
請求項1~請求項4の何れか1項に記載の結着材組成物及び負極活物質を含有する負極形成用組成物。
【請求項6】
前記負極活物質が、炭素単体粒子、ケイ素単体粒子、酸化ケイ素粒子、及び炭化ケイ素粒子からなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項5に記載の負極形成用組成物。
【請求項7】
請求項5に記載の負極形成用組成物を用いて形成された負極合材層を含むリチウムイオン二次電池用負極。
【請求項8】
正極、負極、非水電解液、及びセパレータを備えるリチウムイオン二次電池であって、
前記負極が、請求項7に記載のリチウムイオン二次電池用負極である、リチウムイオン二次電池。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、結着材組成物、負極形成用組成物、リチウムイオン二次電池用負極、及びリチウムイオン二次電池に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
小型、軽量、高出力であるリチウムイオン二次電池やキャパシタ等の蓄電装置は、近年さらなる高性能化が進んでおり、高性能化にともなって、小型の電気製品のみならず自動車等の大型の製品分野への利用が進んでいる。リチウムイオン二次電池の高性能化は、主に電解液、正極、負極、セパレータ等の電池部材の改良によってもたらされているが、例えば負極1つにおいても、負極活物質、結着材、導電助剤、集電体等の構成材料があり、これらの構成材料のさらなる進化は、リチウムイオン二次電池等の蓄電装置の高性能化に非常に重要になると考えられる。
【0003】
特許文献1には、芳香族ビニル単量体とエチレン性不飽和ニトリル単量体の含有量が特定量以下の重合体を含む電極用導電材分散液に係る発明が開示されており、導電材の分散性と、電極合材層と集電体との結着性に優れることが報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開2019/065471号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の一態様の課題は、結着材(バインダー)として電極活物質等とともに配合されてリチウムイオン二次電池等の電極(電極合材層)に利用された場合において、リチウムイオン二次電池の電気的特性を改善することができる結着材組成物を提供することである。
本発明の別の一態様の課題は、前記結着材組成物及び負極活物質を含有する負極形成用組成物、前記負極形成用組成物を用いて形成された負極合材層を含むリチウムイオン二次電池用負極、並びに、正極、前記リチウムイオン二次電池用負極、非水電解液、及びセパレータを備えるリチウムイオン二次電池を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、(メタ)アクリル酸エステルを含む単量体組成物を重合させて得られた特定の条件を満たす共重合体を、リチウムイオン二次電池等の電極に利用することにより、リチウムイオン二次電池の電気的特性を改善することができることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明の一態様としては、以下のものが挙げられる。
【0007】
<1> (メタ)アクリル酸エステルを含む単量体組成物を重合させてなる共重合体を含有する結着材組成物であって、
下記条件a、下記条件b-1、及び下記条件b-2の全ての条件を満たすことを特徴とする、結着材組成物。
条件a:前記共重合体が、粒子の形状を形成しており、かつ動的光散乱法によって測定される前記粒子の体積平均粒子径が、10nm~500nmである。
条件b-1:前記単量体組成物が、単独重合体としてのガラス転移温度(Tg
HP
)が-15℃以下の(メタ)アクリル酸エステルを含む。
条件b-2:前記単量体組成物における、前記ガラス転移温度(Tg
HP
)が-15℃以下の(メタ)アクリル酸エステルの総仕込質量が、単量体全体の総仕込質量を100質量%としたときに40質量%~95質量%である。
<2> さらに下記条件c-1及び下記条件c-2を満たす、<1>に記載の結着材組成物。
条件c-1:前記単量体組成物が、ハンセン溶解度パラメータ(HSP値)が17.0MPa
1/2
~20.0MPa
1/2
の(メタ)アクリル酸エステルを含む。
条件c-2:前記単量体組成物における、前記ハンセン溶解度パラメータ(HSP値)が17.0MPa
1/2
~20.0MPa
1/2
の(メタ)アクリル酸エステルの総仕込質量が、単量体全体の総仕込質量を100質量%としたときに60質量%~90質量%である。
<3> 前記ガラス転移温度(Tg
HP
)が-15℃以下の(メタ)アクリル酸エステルが、下記式(I)で表される化合物である、<1>又は<2>に記載の結着材組成物。
【0008】
JPEG
2025070353000002.jpg
40
54
【0009】
(式(I)中、R
1
は置換基としてオキサ基(-O-)及びカルボニル基(>C=O)からなる群より選択される少なくとも1種の基を含んでいてもよい炭素原子数4~20の炭化水素基を表し、Rは水素原子又はメチル基(-CH
3
)を表す。)
【0010】
<4> さらに下記条件d-1及び下記条件d-2を満たす、<1>~<3>の何れか1つに記載の結着材組成物。
条件d-1:前記単量体組成物が、アクリロニトリルを含む。
条件d-2:前記単量体組成物における、アクリロニトリルの仕込質量が、単量体全体の総仕込質量を100質量%としたときに2質量%~60質量%である。
<5> <1>~<4>の何れか1つに記載の結着材組成物及び負極活物質を含有する負極形成用組成物。
<6> 前記負極活物質が、炭素単体粒子、ケイ素単体粒子、酸化ケイ素粒子、及び炭化ケイ素粒子からなる群より選択される少なくとも1種を含む、<5>に記載の負極形成用組成物。
<7> <5>又は<6>に記載の負極形成用組成物を用いて形成された負極合材層を含むリチウムイオン二次電池用負極。
<8> 正極、負極、非水電解液、及びセパレータを備えるリチウムイオン二次電池であって、前記負極が、<7>に記載のリチウムイオン二次電池用負極である、リチウムイオン二次電池。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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