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公開番号2025042232
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-27
出願番号2023149113
出願日2023-09-14
発明の名称付加硬化型シリコーン接着剤組成物
出願人信越化学工業株式会社
代理人弁理士法人英明国際特許事務所
主分類C09J 183/00 20060101AFI20250319BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】常温で硬化し、時間経過後も基材への接着性の低下を抑制可能な組成物を提供すること。
【解決手段】(A)(i)、(ii)の少なくとも一方
(i)直鎖状オルガノポリシロキサンViR1 2Si(OR1 2Si)mOSiR1 2Vi(1)(Viは、ビニル基を表す)
(ii)オルガノポリシロキサン(R1 3SiO1/2)p(ViaR1 3-aSiO1/2)q(SiO4/2)r(2)
(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサン(HbR1 3-bSiO1/2)s(R1 3SiO1/2)2-s(HR1 1SiO2/2)t(R1 2SiO2/2)u(3)
(C)触媒
(D)反応制御剤
(E)(メタ)アクリル基等の1つ以上を含むシラン化合物(F)体積基準メジアン径1~50μmのシリカを含む組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)下記(i)および(ii)の少なくとも一方
(i)下記式(1)で表される直鎖状オルガノポリシロキサン
ViR
1
2
Si(OR
1
2
Si)
m
OSiR
1
2
Vi (1)
(式中、R
1
は、それぞれ独立して、付加反応性炭素-炭素不飽和結合を有しない非置換または置換の1価炭化水素基を表し、Viは、ビニル基を表し、mは、1~10,000の整数を表す。)
(ii)下記平均式(2)で示されるオルガノポリシロキサン
(R
1
3
SiO
1/2

p
(Vi
a

1
3-a
SiO
1/2

q
(SiO
4/2

r
(2)
(式中、R
1
は、それぞれ独立して、付加反応性炭素-炭素不飽和結合を有しない非置換または置換の1価炭化水素基を表し、Viは、ビニル基を表し、p、qおよびrは、p>0、q>0、r>0、かつ、p+q+r=1を満たす数を表し、aは、1または2を表す。)
(B)下記平均式(3)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン
(H
b

1
3-b
SiO
1/2

s
(R
1
3
SiO
1/2

2-s
(HR
1
1
SiO
2/2

t
(R
1
2
SiO
2/2

u
(3)
(式中、R
1
は、それぞれ独立して、付加反応性炭素-炭素不飽和結合を有しない非置換または置換の1価炭化水素基を表し、bは、1または2を表し、s、tおよびuは、0≦s≦2、2≦s+t、2≦t+u≦800、かつ、0.05≦t/(t+u)≦0.5を満たす数を表す。)
(C)ヒドロシリル化反応触媒
(D)反応制御剤
(E)1分子中に(メタ)アクリル基、エポキシ基、アルケニル基、アルコキシシリル基およびカルボン酸無水物構造を有する基からなる群のうち1つ以上を含むシラン化合物またはシロキサン化合物:(A)成分および(B)成分の合計100質量部に対して1~10質量部、および
(F)体積基準のメジアン径が1~50μmのシリカ:(A)成分および(B)成分の合計100質量部に対して1~10質量部
を含有し、(A)成分中のビニル基を含む全付加反応性炭素-炭素不飽和結合の合計数に対する、(B)成分のSi-H基を含む全Si-H基数の比が0.8~2.0である付加硬化型シリコーン接着剤組成物。
続きを表示(約 270 文字)【請求項2】
前記(F)成分のシリカが、結晶性シリカである請求項1記載の付加硬化型シリコーン接着剤組成物。
【請求項3】
二剤型の付加硬化型シリコーン接着剤組成物であって、前記(A)成分および(C)成分を含有し、かつ、(B)成分を含有しない第一剤と、前記(A)成分および(B)成分を含有し、かつ、(C)成分を含有しない第二剤とからなる請求項1記載の付加硬化型シリコーン接着剤組成物。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項記載の付加硬化型シリコーン接着剤組成物が硬化してなる接着層を有する物品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、付加硬化型シリコーン接着剤組成物に関する。
続きを表示(約 3,600 文字)【背景技術】
【0002】
付加硬化型のシリコーン接着剤は、白金触媒によるヒドロシリル化反応を硬化のメカニズムとしており、100~150℃の環境下で液状材料を硬化させ、基材への接着が行われることが一般的である。
しかし、加熱装置の導入および運用によるコストアップや、加熱・冷却時間を設けることによる生産性の悪化、さらには環境への配慮といった観点から、2液形態による常温硬化型シリコーン接着剤が提案されている(特許文献1、2)。
【0003】
この2液型の材料では、主剤、白金触媒および架橋剤等の成分が、第一剤、第二剤という形で個別にパッケージ化されており、第一剤および第二剤を混合することで常温でも速やかに硬化および基材への接着を行うことができるという利点を有する。
その一方、23~60℃といった温度帯で硬化させる設計の場合、材料を常温で混合後、基材への接着を行うまでの間に反応が進行し、塗布装置内で硬化してしまうという問題がある。
また、反応触媒や制御剤を調整し、混合後硬化開始まで十分な時間を有するような設計とした場合も、硬化までの時間が長くなるほど接着性が低下するという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-158547号公報
特開2020-169254号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、混合後に常温において硬化して金属や樹脂等の基材への接着性を示し、また、混合後に時間が経過した場合においても、基材への接着性の低下を抑制可能な付加硬化型シリコーン接着剤組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、接着性付与剤として1分子中に(メタ)アクリル基、エポキシ基、アルケニル基、アルコキシシリル基およびカルボン酸無水物構造を有する基からなる群のうち1つ以上を含むシラン化合物またはシロキサン化合物を使用し、また、体積基準のメジアン径が1~50μmのシリカを添加することにより、混合後に時間が経過した場合においても、基材への接着性の低下を抑制できることを見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、
1. (A)下記(i)および(ii)の少なくとも一方
(i)下記式(1)で表される直鎖状オルガノポリシロキサン
ViR
1
2
Si(OR
1
2
Si)
m
OSiR
1
2
Vi (1)
(式中、R
1
は、それぞれ独立して、付加反応性炭素-炭素不飽和結合を有しない非置換または置換の1価炭化水素基を表し、Viは、ビニル基を表し、mは、1~10,000の整数を表す。)
(ii)下記平均式(2)で示されるオルガノポリシロキサン
(R
1
3
SiO
1/2

p
(Vi
a

1
3-a
SiO
1/2

q
(SiO
4/2

r
(2)
(式中、R
1
は、それぞれ独立して、付加反応性炭素-炭素不飽和結合を有しない非置換または置換の1価炭化水素基を表し、Viは、ビニル基を表し、p、qおよびrは、p>0、q>0、r>0、かつ、p+q+r=1を満たす数を表し、aは、1または2を表す。)
(B)下記平均式(3)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン
(H
b

1
3-b
SiO
1/2

s
(R
1
3
SiO
1/2

2-s
(HR
1
1
SiO
2/2

t
(R
1
2
SiO
2/2

u
(3)
(式中、R
1
は、それぞれ独立して、付加反応性炭素-炭素不飽和結合を有しない非置換または置換の1価炭化水素基を表し、bは、1または2を表し、s、tおよびuは、0≦s≦2、2≦s+t、2≦t+u≦800、かつ、0.05≦t/(t+u)≦0.5を満たす数を表す。)
(C)ヒドロシリル化反応触媒
(D)反応制御剤
(E)1分子中に(メタ)アクリル基、エポキシ基、アルケニル基、アルコキシシリル基およびカルボン酸無水物構造を有する基からなる群のうち1つ以上を含むシラン化合物またはシロキサン化合物:(A)成分および(B)成分の合計100質量部に対して1~10質量部、および
(F)体積基準のメジアン径が1~50μmのシリカ:(A)成分および(B)成分の合計100質量部に対して1~10質量部
を含有し、(A)成分中のビニル基を含む全付加反応性炭素-炭素不飽和結合の合計数に対する、(B)成分のSi-H基を含む全Si-H基数の比が0.8~2.0である付加硬化型シリコーン接着剤組成、
2. 前記(F)成分のシリカが、結晶性シリカである1の付加硬化型シリコーン接着剤組成物、
【発明の効果】
【0008】
本発明の付加硬化型シリコーン接着剤組成物は、常温においても硬化および基材への接着が進行するため、加熱炉やそれに付随する排気設備等を必要としない。また、時間が経過した場合においても、基材への接着性の低下を抑制できるため、十分な作業時間と量産性を確保することができる。
このような特性を有する本発明の付加硬化型シリコーン接着剤組成物は、車載用途、電気電子用途等の幅広い分野で一般用接着剤として使用できるほか、シール材、ガスケット材、コーティング材、ポッティング材としても使用できる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明に係る付加硬化型シリコーン接着剤組成物は、
(A)下記(i)および(ii)の少なくとも一方
(i)下記式(1)で表される直鎖状オルガノポリシロキサン
ViR
1
2
Si(OR
1
2
Si)
m
OSiR
1
2
Vi (1)
(ii)下記平均式(2)で示されるオルガノポリシロキサン
(R
1
3
SiO
1/2

p
(Vi
a

1
3-a
SiO
1/2

q
(SiO
4/2

r
(2)
(B)下記平均式(3)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン
(H
b

1
3-b
SiO
1/2

s
(R
1
3
SiO
1/2

2-s
(HR
1
1
SiO
2/2

t
(R
1
2
SiO
2/2

u
(3)
(C)ヒドロシリル化反応触媒
(D)反応制御剤
(E)1分子中に(メタ)アクリル基、エポキシ基、アルケニル基、アルコキシシリル基およびカルボン酸無水物構造を有する基からなる群のうち1つ以上を含むシラン化合物またはシロキサン化合物
(F)体積基準のメジアン径が1~50μmのシリカ
を含むものである。
【0010】
[1](A)成分
(A)成分のオルガノポリシロキサンは、(i)下記式(1)で表される直鎖状オルガノポリシロキサンおよび(ii)下記平均式(2)で示されるオルガノポリシロキサンの少なくとも一方を含む。
(【0011】以降は省略されています)

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