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公開番号2025034910
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023141587
出願日2023-08-31
発明の名称真空浸炭装置および真空浸炭方法
出願人DOWAサーモテック株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C23C 8/22 20060101AFI20250306BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】複数個のワークに対して同時に真空浸炭処理を行う際に、同一ロット内で浸炭処理されるワークの浸炭バラつきを低減させる。
【解決手段】複数個のワークWに対して同時に浸炭処理を行う真空浸炭装置1において、ワークWが装入される処理室10と、ワークWを支持する複数の支持台19と、を設け、処理室10は、第1側壁13と、第2側壁14と、ワークWの装入口11と、を有し、第1領域A1に浸炭ガスを吐出する第1ガス供給管31と、第2領域A2に浸炭ガスを吐出する第2ガス供給管32と、第3領域A3に浸炭ガスを吐出する第3ガス供給管33と、を設け、第3ガス供給管33は、処理室10の天井壁16または装入口11に対向する壁部から処理室10の内方に延びている。
【選択図】図6

特許請求の範囲【請求項1】
複数個のワークに対して同時に浸炭処理を行う真空浸炭装置であって、
前記ワークが装入される処理室と、
前記ワークを支持する複数の支持台と、を備え、
前記処理室は、
第1側壁と、
前記第1側壁に対向する第2側壁と、
前記第1側壁と前記第2側壁以外の壁部に設けられた前記ワークの装入口と、を有し、
前記複数の支持台のうちの前記第1側壁に最も近い支持台を第1支持台、前記第2側壁に最も近い支持台を第2支持台と定義し、前記処理室内に形成される処理空間における前記第1支持台よりも前記第1側壁側の領域を第1領域、前記第2支持台よりも前記第2側壁側の領域を第2領域、前記第1支持台よりも前記第2側壁側、かつ前記第2支持台よりも前記第1側壁側の領域を第3領域と定義すると、
前記第1領域に浸炭ガスを吐出する第1ガス供給管と、
前記第2領域に前記浸炭ガスを吐出する第2ガス供給管と、
前記第3領域に前記浸炭ガスを吐出する第3ガス供給管と、が設けられ、
前記第3ガス供給管は、前記処理室の天井壁または前記装入口に対向する壁部から前記処理室の内方に延びていることを特徴とする、真空浸炭装置。
続きを表示(約 890 文字)【請求項2】
前記第3ガス供給管は、前記天井壁から前記処理室の内方に延び、前記ワークの装入方向に間隔を空けて複数設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の真空浸炭装置。
【請求項3】
前記第3ガス供給管は、前記処理室内の幅方向中央部に位置していることを特徴とする、請求項1または2に記載の真空浸炭装置。
【請求項4】
前記第3ガス供給管は、
前記第1側壁側に前記浸炭ガスを吐出する第1吐出口と、
前記第2側壁側に前記浸炭ガスを吐出する第2吐出口と、を有し、
前記第3ガス供給管の先端は、閉塞されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の真空浸炭装置。
【請求項5】
前記第1吐出口および前記第2吐出口は、それぞれ複数形成され、
各々の前記第1吐出口の穴径および各々の前記第2吐出口の穴径は、前記第3ガス供給管の先端側に近いほど大きいことを特徴とする、請求項4に記載の真空浸炭装置。
【請求項6】
前記第3ガス供給管は、
前記浸炭ガスが供給される内管と、
前記内管の周囲を囲み、前記内管から吐出された前記浸炭ガスを前記処理室内に吐出する外管と、を有することを特徴とする、請求項4に記載の真空浸炭装置。
【請求項7】
前記第3ガス供給管が複数設けられ、
各々の前記第3ガス供給管には、それぞれマスフローコントローラが接続され、
各々の前記第3ガス供給管から吐出される前記浸炭ガスの流量が所定の流量となるように各々のマスフローコントローラの動作を制御する制御部が設けられていることを特徴とする、請求項1または2に記載の真空浸炭装置。
【請求項8】
複数個のワークに対して同時に浸炭処理を行う真空浸炭方法であって、
処理室内に配置された、前記ワークが載置された治具の側方に浸炭ガスを吐出し、かつ前記治具の内方から前記ワークに前記浸炭ガスを吐出して前記浸炭処理を行うことを特徴とする、真空浸炭方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、真空浸炭装置および真空浸炭方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
鋼材料からなる自動車部品や機械部品等の耐摩耗性を向上させる熱処理の一例として、部品(以下「ワーク」という)表面に炭素を固溶させてワーク表面を硬化させる浸炭処理が知られている。また、浸炭処理を行う浸炭装置から排出される二酸化炭素量を削減できる浸炭処理方法として、真空雰囲気下で浸炭処理を行う真空浸炭処理が知られている。
【0003】
真空浸炭処理のコストを削減する手段としては大量生産方式による処理を行うことが一般的であり、1ロットあたりのワークの個数を増加させることが望ましい。特許文献1および特許文献2には、複数個のワークに対して同時に真空浸炭処理を行う真空浸炭装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5976540号公報
特許第6817799号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従前の真空浸炭装置で浸炭処理を行う際には、複数個のワークが載せられた網目状の治具が処理室内に装入され、処理室の側壁に取り付けられたノズルから治具に向けて浸炭ガスが吐出される。このため、ノズルから吐出された浸炭ガスは、先ず治具の外周部に配置された各ワークに供給される。
【0006】
その後、浸炭ガスは、治具の外周部から中央部に向かって流れるが、治具中央部に浸炭ガスが到達する過程で、治具の構成部品や各ワークに接触することによって浸炭ガスの流れが阻害される。これにより、治具の中央部に配置された各ワークには、治具の外周部に配置された各ワークと比較して不均一に浸炭ガスが供給される。この結果、治具の中央部に配置されたワークは、治具の外周部に配置されたよりもワークの浸炭バラつきが生じ易い。特に、治具が多段式の階層構造を有するものである場合には、浸炭ガスの流れが阻害され易く、浸炭バラつきが生じ易い。
【0007】
また、大型のワークを治具に載せる場合には、治具の外周部に配置されたワークの浸炭反応によって浸炭ガス中の炭素成分が消費されるため、治具の中央部に到達した浸炭ガス中の炭素成分の量が不十分となる場合がある。この場合においても、治具の中央部に配置されたワークは、治具の外周部に配置されたワークよりも浸炭バラつきが生じ易い。
【0008】
浸炭バラつきを低減させる手段としては、例えば処理室の側壁に取り付けられたノズルから吐出する浸炭ガスの吐出量を増加させ、処理室内に多量の浸炭ガスを供給する方法が考えられる。
【0009】
しかしながら、処理室内への浸炭ガスの過剰供給は、処理コストの増加を招くと共に、処理室内におけるスーティングの発生頻度の増加を招く。処理室内にスーティングが発生した際には、処理室内に付着した煤を燃焼させるために、定期的なメンテナンス作業としてバーンアウト処理が行われる。バーンアウト処理中はワークの浸炭処理を行うことができないため、浸炭ガスの過剰供給は生産性低下の原因となる。
【0010】
また、真空浸炭処理においては、浸炭ガス供給と真空排気を繰り返すことによってワークの極表面のセメンタイト析出を抑制するパルス制御を行うことがあるが、浸炭ガスの過剰供給をした際に真空排気速度が遅いと、熱分解していない浸炭ガスと熱分解ガスが処理室内に共存する状態が発生し易くなる。その場合、熱分解ガスがワークの近傍に漂っていると、熱分解していない浸炭ガスがワークに接触し難くなり、ワークの浸炭バラつきが生じ易くなったり、ワークの浸炭速度が低下するという問題が生じ得る。この問題に対しては、短時間で処理室内のガスを排気するために大型の真空ポンプを使用するという対策が考えられるが、設備のイニシャルコストとランニングコストの増加が懸念される。
(【0011】以降は省略されています)

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