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公開番号2025032706
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-12
出願番号2023138139
出願日2023-08-28
発明の名称金属調加飾フィルムの製造方法
出願人尾池工業株式会社
代理人弁理士法人朝日奈特許事務所
主分類C23C 14/14 20060101AFI20250305BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】シーアイランド構造を呈しやすいインジウムやスズといった特定の金属に限定されることなく、クラックを発生させる製造方法と異なり、電波の透過路となる金属同士の隙間の位置やサイズの再現性が優れ、フォトリソグラフィ工程のように環境に有害なエッチング液を使用することなく環境に優しい水で洗い流すだけで、簡便に、高品位の電波透過性を有する金属調加飾フィルムを作製し得る、金属調加飾フィルムの製造方法を提供する。
【解決手段】基材上に、所定のパターン形状に沿って水溶性プライマー組成物を付与し、水溶性プライマー層を形成する水溶性プライマー層形成工程と、物理気相成長法により、水溶性プライマー層を覆う第1金属層と、第1金属層以外の第2金属層とからなる金属層を形成する金属層形成工程と、水溶性プライマー層と第1金属層とを除去することにより、電波透過性を発現させる水洗工程と、を含む、電波透過性を有する金属調加飾フィルムの製造方法。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
基材上に、所定のパターン形状に沿って水溶性プライマー組成物を付与し、水溶性プライマー層を形成する水溶性プライマー層形成工程と、
物理気相成長法により、前記水溶性プライマー層を覆う第1金属層と、前記第1金属層以外の第2金属層とからなる金属層を形成する金属層形成工程と、
前記水溶性プライマー層と前記第1金属層とを除去することにより、電波透過性を発現させる水洗工程と、を含む、電波透過性を有する金属調加飾フィルムの製造方法。
続きを表示(約 350 文字)【請求項2】
前記基材は、基体シートと、前記基体シート上に形成されたアンカー層とからなり、
前記水溶性プライマー層形成工程の前に、前記基体シート上にアンカー層を形成するアンカー層形成工程を含む、請求項1記載の電波透過性を有する金属調加飾フィルムの製造方法。
【請求項3】
前記物理気相成長法は、蒸着法である、請求項1または2記載の電波透過性を有する金属調加飾フィルムの製造方法。
【請求項4】
前記物理気相成長法は、スパッタリング法である、請求項1または2記載の電波透過性を有する金属調加飾フィルムの製造方法。
【請求項5】
前記金属層は、アルミニウムを含む、請求項1または2記載の電波透過性を有する金属調加飾フィルムの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、金属調加飾フィルムの製造方法に関する。より詳細には、本発明は、シーアイランド構造を呈しやすいインジウムやスズといった特定の金属に限定されることなく、電波の透過路となる金属同士の隙間の位置やサイズの再現性が優れ、フォトリソグラフィ工程のように環境に有害なエッチング液を使用することなく環境に優しい水で洗い流すだけで、簡便に、高品位の電波透過性を有する金属調加飾フィルムを作製し得る、金属調加飾フィルムの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、電波透過性を有する金属調加飾フィルムが開発されている。電波透過性を示すために、シーアイランド構造を呈しやすい特定の金属が使用される。これに対し、それらのシーアイランド構造を呈しやすい金属以外の金属を用い得る方法も検討されている。特許文献1には、基体シート上に、クラック誘発層と、金属膜層とを設け、引っ張りつつ加熱することで、クラックを有する金属膜加飾シートを得ることが開示されている。また、特許文献2には、表出部となる透明樹脂材、透明樹脂材の内側に配置される加飾体、取付部となる樹脂基材、および透明樹脂材と樹脂基材との間に配置される金属製の電波透過層とを備え、背面側に電波レーダー装置が配置される電波透過カバーの製造方法であって、厚さ60nm以上の金属層とこの金属層に亀裂を誘発する亀裂誘発層とを有する積層体を作製する工程と、透明樹脂材、樹脂基材および積層体の一体成形を行う工程とを有し、一体成形の成形時の温度および圧力で金属層に亀裂を発生させることによって電波透過層を形成する、電波透過カバーの製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2010-5999号公報
特開2019-64100号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1~2に記載の製造方法は、金属層にテンション等を加えてクラックを発生させて電波透過性を発現させる方法であるため、クラック発生の再現性をコントロールし難い。また、金属種によっては、その靭性が異なることから、特許文献1~2に記載の製造方法は、クラックを発生させる条件設定が複雑となる。その結果、得られる金属調意匠は、再現性が乏しい。また、クラック発生後の金属層は、見た目にザラツキ感を生じやすい。その結果、得られる金属調加飾フィルムは、品位が劣りやすい。
【0005】
本発明は、このような従来の発明に鑑みてなされたものであり、シーアイランド構造を呈しやすいインジウムやスズといった特定の金属に限定されることなく、クラックを発生させる製造方法と異なり、電波の透過路となる金属同士の隙間の位置やサイズの再現性が優れ、また、フォトリソグラフィ工程のように環境に有害なエッチング液を使用することなく環境に優しい水で洗い流すだけで、簡便に、高品位の電波透過性を有する金属調加飾フィルムを作製し得る、金属調加飾フィルムの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、鋭意検討した結果、水溶性プライマー組成物を用いて、所定のパターン形状の水溶性プライマー層を形成し、その上に物理気相成長法により金属層を形成し、その後、水洗することにより、上記課題を解決し得る点を見出し、本発明を完成させた。すなわち、上記課題を解決する本発明の金属調加飾フィルムの製造方法には、以下の構成が主に含まれる。
【0007】
(1)基材上に、所定のパターン形状に沿って水溶性プライマー組成物を付与し、水溶性プライマー層を形成する水溶性プライマー層形成工程と、物理気相成長法により、前記水溶性プライマー層を覆う第1金属層と、前記第1金属層以外の第2金属層とからなる金属層を形成する金属層形成工程と、前記水溶性プライマー層と前記第1金属層とを除去することにより、電波透過性を発現させる水洗工程と、を含む、電波透過性を有する金属調加飾フィルムの製造方法。
【0008】
このような構成によれば、金属調加飾フィルムの製造方法は、シーアイランド構造を呈しやすいインジウムやスズといった特定の金属に限定されることなく、電波の透過路となる金属同士の隙間の位置やサイズの再現性が優れる。また、金属調加飾フィルムの製造方法は、フォトリソグラフィ工程のように環境に有害なエッチング液を使用することなく環境に優しい水で洗い流すだけで、簡便に、高品位の電波透過性を発現させ得る。
【0009】
(2)前記基材は、基体シートと、前記基体シート上に形成されたアンカー層とからなり、前記水溶性プライマー層形成工程の前に、前記基体シート上にアンカー層を形成するアンカー層形成工程を含む、(1)記載の電波透過性を有する金属調加飾フィルムの製造方法。
【0010】
このような構成によれば、金属調加飾フィルムの製造方法は、基材と金属層との密着性をより向上させ得る。
(【0011】以降は省略されています)

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