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公開番号2025060843
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2024228872,2022518282
出願日2024-12-25,2020-09-23
発明の名称薄膜堆積装置用流体分配デバイス、関連装置、および方法
出願人ピコサン オーワイ,PICOSUN OY
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C23C 16/455 20060101AFI20250403BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】基板上への前駆体分配の均一性を著しく改善することができる、薄膜堆積装置の反応チャンバの中に流体を導くための流体分配デバイス、関連する装置、システム、および方法を提供する。
【解決手段】薄膜堆積装置の反応チャンバ201の中に流体を導くためのデバイス100は、前駆体流体(単数または複数)がいくつかの入口103を介して入る拡張領域101、および前述の流体を混合するための移行領域102を備える。移行領域から、流体の流れは、反応チャンバ201の中に導かれて、基板10の間を厳密に層流状に伝播する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
薄膜堆積装置用の流体分配デバイス(100)であって、前記流体分配デバイス(100)は、
-各サブ領域に配置された少なくとも1つの入口(103)を介して、流体ストリーム(F1、F2)を受け入れるためのサブ領域(101-1、101-2)を含む拡張領域(101)であって、それによって、前記流体ストリーム(F1、F2)が本質的に互いに向かう方向に前記サブ領域を伝播する、拡張領域(101)と、
-前記サブ領域(101-1、101-2)を介してそこに到達する流体ストリーム(F1、F2)が混合する、移行領域(102)と、
を備える、デバイスであり、
各サブ領域(101-1、101-2)は、それを横断する距離が、断面において各入口(103)と前記移行領域(102)との間で拡張幅(D1)まで流体流(F1、F2)の方向に増加する内部を有し、
前記移行領域(102)は、混合流体ストリーム(F)が層流として前記拡張領域(101)を出るように構成される、流体分配デバイス(100)。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記流体分配デバイス(100)は、反応チャンバ(201)に接続されるように構成される、請求項1に記載の流体分配デバイス(100)。
【請求項3】
前記移行領域(102)は、前記混合流体ストリーム(F)が層流として前記反応チャンバ(201)に導入されることになるように構成される、請求項2に記載の流体分配デバイス(100)。
【請求項4】
前記移行領域(102)は、前記混合流体ストリーム(F)が層流として前記反応チャンバ(201)に導入されることになるように構成される、請求項2または3に記載の流体分配デバイス(100)。
【請求項5】
前記移行領域(102)に入る流体ストリーム(F1、F2)の流れ方向を、本質的に前記反応チャンバ(201)に向かって調節するように構成された流れ成形要素(105)をさらに備える、請求項2~4のいずれか1項に記載の流体分配デバイス(100)。
【請求項6】
前記流れ成形要素(105)は、前記移行領域(102)の中に到達する流体ストリーム(F1、F2)が入口(102A)で衝突するのを防ぐように構成される、請求項5に記載の流体分配デバイス(100)。
【請求項7】
前記移行領域(102)は、幅(d2、d2’)および各サブ領域(101-1、101-2)の拡張幅に対応する距離(D1)に伸びる長さを有する開口として提供される入口(102A)および出口(102B)を備えるチャネル(102A-102B)である、請求項1~6のいずれか1項に記載の流体分配デバイス(100)。
【請求項8】
前記移行領域(102)は、前記距離(D1)で本質的に一定の幅(d3)への、前記チャネル(102A-102B)の側面(112、121)の傾斜によって形成される狭窄領域(104)をさらに備える、請求項1~7のいずれか1項に記載の流体分配デバイス(100)。
【請求項9】
前記チャネル(102A-102B)の少なくとも一部は、ある曲率で傾斜した側面を有する、請求項1~8のいずれか1項に記載の流体分配デバイス(100)。
【請求項10】
前記拡張領域(101)のサブ領域(101-1、101-2)は、前記薄膜堆積装置の長手方向軸(Y)と本質的に直交する一次断面(P1)に配置される、請求項1~9のいずれか1項に記載の流体分配デバイス(100)。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、概して薄層堆積方法および関連する機器に関する。具体的には、本発明は、反応空間内で流体の層流を確立するための、薄膜堆積反応器用流体分配デバイスに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
薄膜コーティングが気相から基板上に堆積する薄膜堆積方法は、当該技術分野において広範囲に記載されている。一般に化学気相蒸着(CVD)のサブクラスとみなされている原子層堆積(ALD)技術は、3次元基板構造上への高品質でコンフォーマルなコーティングの製造におけるその効率性を証明している。
【0003】
ALDは交互の自己飽和表面反応に基づいており、ここでは非反応性(不活性)ガス状担体中の化合物または元素として提供される異なる反応物(前駆体)を、基板を収容する反応空間の中に順次導入する。反応物の堆積後に当該基板を不活性ガスでパージする。従来のALDサイクルは、2つの半反応(第1の前駆体の導入-パージ、第2の前駆体の導入-パージ)で進行し、これにより典型的には0.05~0.2nmの厚さの材料の層が、自己制御(自己飽和)的に形成される。
【0004】
各導入中、特定の前駆体化学物質が、反応空間を通って連続的に流れる不活性(担体)流体の中に注入される。導入は、反応空間を前述の担体ガスでパージして、前の導入からの前駆体化学物質を除去するパージ期間によって分離される。堆積の実行では、1つ以上のサイクルを、所定の厚さを有する膜を得るために必要に応じて何回でも繰り返す。各前駆体のための典型的な基板曝露時間は、(1回の導入当たり)0.01~1秒以内の範囲である。一般的な前駆体としては、金属酸化物、元素金属、金属窒化物、および金属硫化物が挙げられる。
【0005】
化学蒸着法、特にALDによって作製される膜の品質に悪影響を及ぼす場合がある1つの共通の欠点は、反応空間の中への反応性(前駆体)物質の導入時の非コンフォーマルな流れのプロファイルである。反応チャンバの突出した形状特徴および反応空間内の様々な突出構造は、流れを乱し、渦巻運動および/または乱流をもたらし得る。そのようなデバイスでは、流れのプロファイルは、層流から乱流またはその逆に切り替わる傾向があり、これは、(時間、速度、化学組成などの点での)流体流のわずかな変化でも、予測不可能な方法で流れのプロファイルに影響を及ぼしやすいためである。
【0006】
堆積時間は、長いパージ期間によって主に制限される。(例えば1堆積サイクル当たり0.5~20秒などの、1堆積サイクル当たりの時間の点で)堆積速度を最適化するために、堆積反応器を通る流体の流れは、できるだけ均等であるべきである。ALDでは、乱流は、導入された化学物質の排出を遅くする可能性があり、これは、第2の前駆体の送達時に第1の前駆体が反応空間の中に残っている不完全なパージをもたらす。望ましくない状況は、第2の前駆体が第1の前駆体と気相中で反応する場合に生じ、これは粒子形成をもたらす。最悪のシナリオでは、そのような状況は、コーティングされる試料を損なう。いずれにせよ、ALD反応における1種ではなく2種の前駆体の存在は、粒子形成、コーティングの不均一性、ならびにブレークスルー電圧および増加した粒子のような損なわれた膜の特性を有する低品質の膜をもたらしやすい。
【0007】
この点に関して、薄膜堆積反応器での前駆体の効率的な混合を提供しながら乱流を回避することに伴う課題に対処するために、薄膜堆積技術分野の更新がなお望まれている。
【発明の概要】
【0008】
本発明の目的は、関連技術の限界および欠点から生じる問題の各々を解決するか、または少なくとも軽減することである。目的は、薄膜堆積装置用流体分配デバイス、関連する装置、システム、および方法の様々な実施形態によって達成される。したがって、本発明の一態様では、薄膜堆積装置用流体分配デバイスが、独立請求項1に定義される内容に従って提供される。
【0009】
好ましい実施形態では、薄膜堆積装置用流体分配デバイスは、流体ストリームF1、F2が本質的に互いに向かう方向にサブ領域を伝播するように各サブ領域に配置された少なくとも1つの入口を介して、前述の流体ストリームF1、F2を受け入れるためのサブ領域を含む拡張領域と、サブ領域を介してそこに到達する流体ストリームF1、F2が混合する移行領域とを備え、各サブ領域は、それを横断する距離が、断面において各入口と移行領域との間で拡張幅D1まで流体流F1、F2の方向に増加する内部を有し、移行領域は、反応チャンバの入口で確立され、前述の反応チャンバの長さを伝播する流れFが層流であるように、混合流体ストリームを堆積装置の反応チャンバの中に導くように構成される。
【0010】
実施形態では、各サブ領域の内部で、入口と移行領域との間の距離で確立された流体の流れは、層流である。
(【0011】以降は省略されています)

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