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公開番号
2025034360
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-13
出願番号
2023140686
出願日
2023-08-31
発明の名称
DNA検出方法およびDNA検出キット
出願人
株式会社日立製作所
代理人
弁理士法人平木国際特許事務所
主分類
C12Q
1/6844 20180101AFI20250306BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】融解曲線分析を組み合わせたデジタルPCRにおいて、融解温度、蛍光色素の色および蛍光強度により精度よく対象遺伝子を判定し、定量できるDNA検出方法およびキットを提供すること。
【解決手段】対象遺伝子に対する蛍光標識プローブ、対象遺伝子を含む領域を増幅するためのプライマー、被検生体試料、酵素、およびDNAの二次構造形成を阻害する添加剤を混合して反応液を調製する工程と、前記反応液を複数の微小区画に分割し、複数の微小区画のそれぞれの中で増幅反応を行う工程と、温度変化させながら前記複数の微小区画の蛍光強度を測定することにより、前記増幅反応で増幅されたDNAと前記プローブとの結合を測定する工程と、前記測定の結果に基づいて前記微小区画のそれぞれにおいて融解曲線分析を行い、融解温度を算出する工程と、前記微小区画ごとに、蛍光の色、蛍光強度および融解温度から前記対象遺伝子の有無および/または種類を判定する工程とを含むDNA検出方法。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
対象遺伝子に対する蛍光標識プローブ、対象遺伝子を含む領域を増幅するためのプライマー、被検生体試料、酵素、およびDNAの二次構造形成を阻害する添加剤を混合して反応液を調製する工程と、
前記反応液を複数の微小区画に分割し、複数の微小区画のそれぞれの中で増幅反応を行う工程と、
温度変化させながら前記複数の微小区画の蛍光強度を測定することにより、前記増幅反応で増幅されたDNAと前記プローブとの結合を測定する工程と、
前記測定の結果に基づいて前記微小区画のそれぞれにおいて融解曲線分析を行い、融解温度を算出する工程と、
前記微小区画ごとに、蛍光の色、蛍光強度および融解温度から前記対象遺伝子の有無および/または種類を判定する工程と
を含むDNA検出方法。
続きを表示(約 790 文字)
【請求項2】
前記プローブが、蛍光色素および消光色素を含み、
前記蛍光色素の蛍光強度を用いて前記増幅されたDNAと前記プローブとの結合が測定される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記プローブの3’末端配列と5’末端配列とが相補的な配列部分または相互作用する構造を有し、前記プローブは遊離状態において蛍光色素が消光する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記判定による前記複数の微小区画の判定結果を合わせて、前記対象遺伝子の数をカウントする工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記温度変化させながら蛍光強度を測定することが、1℃未満のサンプリング間隔で温度変化させながら蛍光強度を測定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記対象遺伝子が複数の対象遺伝子を含み、
複数の対象遺伝子のそれぞれについて融解曲線分析を行い、それぞれの対象遺伝子の有無および/または種類を判定する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記DNAの二次構造形成を阻害する添加剤が、ベタイン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ホルムアミド、7-deaza dGTP、および非イオン性界面活性剤からなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記増幅反応を行う工程が、非対称核酸増幅反応により行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記増幅反応が、温度変化のサイクルを伴って行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記プローブが複数種類のプローブを含む場合、前記プローブが同じ蛍光色素で標識される、請求項1に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、遺伝子を分析するためのDNA検出方法およびDNA検出キット、より具体的には、蛍光標識プローブを用いて遺伝子を検出するためのDNA検出方法およびDNA検出キットに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
遺伝子検査には、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)やリアルタイムPCR、デジタルPCRなどを利用する手法がある。PCRよりも精度の高い定量を可能とするリアルタイムPCRやデジタルPCRでは、インターカレーターや蛍光標識プローブを用いてDNAを検出している。蛍光標識プローブを用いたDNAの検出法には、加水分解プローブとモレキュラービーコンの2種類がよく用いられる。DNAポリメラーゼのヌクレアーゼ活性を利用してプローブが分解されると蛍光色素がプローブから遊離して蛍光を発する加水分解プローブと異なり、遊離状態ではステムループを形成し、検出対象のDNAとループ部分で結合するモレキュラービーコンは、PCR中に分解されない特徴をもち、PCR後に蛍光強度による増幅可否判定を行うだけでなく融解曲線分析を行うことが可能である。
【0003】
ここで、モレキュラービーコンを用いたDNA検出では、モレキュラービーコンと増幅した検出対象のDNAとの結合量を増やし蛍光強度を増加するために、モレキュラービーコンに相補的な鎖が過剰に増幅するように、フォワードプライマーとリバースプライマーの濃度を非対称にして検出対象のDNAを非対称増幅する方法が報告されている(非特許文献1)。
【0004】
本発明者らは、デジタルPCRにモレキュラービーコンを用いた非対称核酸増幅反応を適用し、増幅後、融解曲線分析により高感度かつ高マルチプレックスに対象遺伝子の遺伝子型を同定する技術を開発した(特許文献1、非特許文献2)。
【0005】
デジタルPCRの検出方法の一例を以下に示す。まず、限界希釈した検体に、PCRに必要となるDNAポリメラーゼ、プライマー、蛍光標識プローブを加え、PCR反応液を調製する。PCR反応液をウェルまたはドロップレットなどの微小区画に分割する。このとき、各区画にそれぞれ、1分子の対象遺伝子が入っているか、入っていないかのいずれかであるようにする。次に、微小区画内の対象遺伝子を、PCRにより増幅する。PCR後に各微小区画の蛍光強度を測定し、閾値を超える蛍光強度をもつ微小区画の数をカウントすることにより、対象遺伝子を定量することができる。
【0006】
モレキュラービーコンを用いた非対称核酸増幅反応を適用すると、PCR後、微小区画内で増幅した対象遺伝子とモレキュラービーコンの融解曲線分析を行い、対象遺伝子の遺伝子型ごとに異なる融解温度(Tm)が観察され、判別可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
US2019/0352699A1(特開2018-108063号公報)
【非特許文献】
【0008】
BMC Microbiol.,13:295,2013
Anal.Chem.,92:11705-11713,2020
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、対象遺伝子の種類やモレキュラービーコンの配列によって、計測データにおける融解温度のばらつき(対象遺伝子が存在する場合または存在しない場合にそれぞれ測定される融解温度の分布)の大きさが異なることを本発明者が初めて認識した(実施例1)。同じ蛍光色素を修飾し、配列の異なるモレキュラービーコンを用いて複数種類の対象遺伝子を融解温度で判別する際に、融解温度のばらつきが大きいと、異なる対象遺伝子の融解温度の分布が重なることになる。その結果、計測した融解温度の測定値から、誤って他方の対象遺伝子として判定し、偽陽性を生じる可能性がある。
【0010】
そこで本発明の目的は、融解温度の違いにより判別したい対象遺伝子の融解温度のばらつきの大きさを低減し、精度よく判定し、定量できるDNA検出方法およびDNA検出キットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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