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公開番号
2025035436
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-13
出願番号
2023142475
出願日
2023-09-01
発明の名称
回転電機
出願人
株式会社日立産機システム
,
株式会社日立製作所
代理人
青稜弁理士法人
主分類
H02K
9/19 20060101AFI20250306BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】液状の冷媒をロータの端面に噴射する回転電機において、ロータとステータの間のギャップに、冷媒が侵入しにくいようにする。
【解決手段】ロータコア31の両側端面に配置される端板35の外周側に、軸線方向に外向きに突出する円筒状の突起部36、39を設けた。回転電機1のエンドブラケット4、5のオイル供給孔4c、5cから供給される冷却油71、72は、ロータ30の矢印71a、72aのようにロータ30の端面に当たり、外周側に流れて、突起部36、39より、矢印71c、72cのように軸線方向にロータコア31から離れた位置(Zrf、Zrr)まで移動してから、ステータコア11側に導かれる。つまり、樹脂24、26の最小内径位置の座標Zsf、Zsrの絶対値が、Zrf、Zrrの座標の絶対値よりそれぞれ大きくなるように、回転電機1を形成する。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
回転軸と、ロータコアを備え前記回転軸に固定されたロータと、
ステータコアとコイルを備え、前記ステータコアの回転軸方向の端部から外側にコイルエンド部が形成され、前記ロータの外周側に前記ロータとギャップを介して配置されるステータと、
前記ロータの軸方向端面に液状冷媒を噴射する冷却機構と、を備えた回転電機であって、
前記ロータの軸線方向中心位置から回転軸方向に見た前記ロータの端部の座標Zrf、Zrrと、前記コイルエンド部の最内周部位の回転軸方向に見た座標Zsf、Zsrが、少なくとも周方向の一カ所で|Zsf|≦|Zrf|かつ|Zsr|≦|Zrr|となるように前記ステータと前記ロータの回転軸方向の長さが設定されることを特徴とする回転電機。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
請求項1の回転電機であって、
前記ロータコアの回転軸方向の端面に端板を設け、前記端板の外周付近に、円筒状であって回転軸方向に突出する突起部を設け、前記突起部の回転軸方向に見た先端座標が前記Zrとなることで、|Zsf|≦|Zrf|かつ|Zsr|≦|Zrr|の関係を満たすようにしたことを特徴とする回転電機。
【請求項3】
請求項2に記載の回転電機であって、
前記突起部の内周に、外径側に向かって内径が直線状、曲線状、又は段差状に拡大するように傾斜部を設けたことを特徴とする回転電機。
【請求項4】
請求項2に記載の回転電機であって、
前記ステータの前記コイルエンド部の出力側、反出力側の形状の差に応じて、前記出力側と反出力側の前記突起部の形状が異なるように形成したことを特徴とする回転電機。
【請求項5】
請求項2から4のいずれか一項に記載の回転電機であって、
前記ロータは前記ロータコアに保持された永久磁石を備え、前記永久磁石の最内径部の半径Rmと、前記突起部の最内径部の半径Rtが、Rm<Rtとなるように前記永久磁石が前記ロータコアに配置されることを特徴とする回転電機。
【請求項6】
請求項1に記載の回転電機であって、
前記ロータコアの回転軸方向の長さを、前記ステータコアの回転軸方向の長さより大きくしたことを特徴とする回転電機。
【請求項7】
請求項1から4のいずれか一項に記載の回転電機であって、
前記コイルエンド部が、コイルエンドと、前記コイルエンドをモールドする樹脂を含んで構成され、
前記樹脂の内周面に、前記ステータコアから前記コイルエンドの先端側に向かって内径が拡大するテーパ部を形成し、前記テーパ部の内径が最小になる頂部が前記Zrを形成することを特徴とする回転電機。
【請求項8】
請求項7に記載の回転電機であって、
前記テーパ部を前記コイルから引き出される引出線の間に設けたことを特徴とする回転電機。
【請求項9】
回転軸と、
前記回転軸に固定され、円筒形のロータコアと、前記ロータコア内に配置される複数の永久磁石と、前記ロータコアの回転軸線方向の端面に設けられる端板を有するロータと、
ステータコアとコイルを備え、前記ステータコアの回転軸方向の端部から外側にコイルエンド部が形成されたステータと、
前記ロータコアの前記端板に液状冷媒を噴射する冷却機構を有する回転電機であって、
前記液状冷媒の前記端板への噴射中心点よりも径方向外側にあたる前記端板の外周部分に、噴射された液状冷媒を前記端板から前記回転軸方向外側に離れる方向に導くための周方向に連続する円筒状の突起部を形成したことを特徴とする回転電機。
【請求項10】
請求項9に記載の回転電機であって、
前記ロータの軸線方向中心位置から回転軸に見た前記ロータの前記突起部の端部の座標Zrと、前記コイルエンド部の最内周部位の回転軸方向の座標Zsが、|Zs|≦|Zr|となるように前記ステータと前記突起部の回転軸方向位置が設定されることを特徴とする回転電機。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転軸方向に液状の冷媒をロータの端面に噴射してロータやステータを冷却するようにした回転電機に関し、特にロータの端面形状とステータのコイルエンド部の形状の改良に関するものである。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
地球温暖化や化石燃料の枯渇を背景に、様々な動力源の電動化や省エネ化が加速している。キーコンポーネントとなるモータには、負荷となる機械装置や駆動回路であるインバータを含めたシステム性能を最大化するような仕様が求められる。なかでも、モータの高速化は、各種用途でニーズの高い仕様である。EV(Electric Vehicle)やHEV(Hybrid Electric Vehicle)に用いられるモータでは、高速化によりモータの出力(∝回転速度×トルク)を稼ぐ仕様とすることで、モータ体格(∝トルク)の縮小を図っている。ギヤの減速比は上がるが、トータルでシステムを小型化できる。ギヤの用役装置として利用される空気圧縮機のモータでは、従来、ギヤで増速して駆動していた圧縮機構(エアエンド)を、増速ギヤを介さずにモータの回転軸(シャフト)に空気圧縮機を直動化することで、システム効率の向上を図っている。
【0003】
一方で、モータの高速化は、周波数の増加や電流高調波の増加によるロータコアや永久磁石の損失増加を招くため、ロータの冷却を強化する必要がある。既に、冷却油を用いた種々のロータ冷却手法が提案されている。比較的低速のモータでは、回転電機の内部にためた冷却油をロータで掻き上げる方法がとられるが、高速回転の場合は流体摩擦損が増加するため適用困難である。これに対し、回転軸内に流路を設け、冷却油を流す方法がある。単純に軸心のみの冷却だと、熱源から遠く、十分な放熱効果を得られないため、流路をロータの外周側まで延伸するものが多い。また、ステータ側の冷却を兼ねて、冷却油をコイルエンド部に噴射するものもある。しかし、回転軸内を冷却油の流路として用いるためには、回転軸端部に冷却油を圧送する必要があり、オイルシールが必要になる。ロータ側まで流路を形成しようとすると、さらに構造が複雑化し、コストアップにつながる。そこで、ロータの端面に冷却油を噴射する手法が考案されている。
【0004】
特許文献1には、モータのハウジングの前後端面(例えばエンドブラケット)に冷却油の流路を貫通させるようにして形成し、この流路を介してロータの端面に向けて冷却油を噴射する手法が開示されている。このため、モータのエンドブラケットに冷却油の流路を形成し、オイルポンプで加圧された冷却油を流路に供給し、流路の出口部分(ノズル)が、ロータの端面に向くように配置され、冷却油はロータの端面に向かって噴射される。本方式は、回転部でのオイルシールや、ロータへの複雑な流路形成を必要としないため、低コストである。さらに、冷却油が、ロータの熱源近くに供給されるため、高い放熱効果が期待できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2006-6091号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載された冷却機構では、ロータ端面に付着した冷却油が、回転方向である周方向速度成分と遠心力による径方向速度成分を受けて、ステータ側に飛散し、回転軸方向に見てロータの中心位置に近づくように移動して、ロータとステータの間の空隙(エアギャップもしくはギャップ)に侵入してしまう虞がある。ロータとステータの間のギャップに空気よりも粘性の大きな冷却油が侵入すると、流体摩擦損が増加する。流体摩擦損は回転速度にも比例するため、特に高速回転時に、回転電機の効率を大きく低下させる要因となる。
【0007】
本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、その目的は、液状の冷媒をロータの端面に噴射する冷却機構を有する回転電機において、ロータの高放熱性の達成と回転電機の効率維持を両立させることにある。
本発明の他の目的は、ロータとステータの間のギャップ部分に、液状の冷媒が侵入しにくいように構成した回転電機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願において開示される発明のうち代表的な特徴を説明すれば次のとおりである。
本発明の一つの特徴によれば、回転軸とロータとステータを備えた回転電機であって、ロータには回転軸に固定されたロータコアに永久磁石が設けられ、ステータはステータコアとコイルを有して、ステータコアの回転軸方向の端部から外側にコイルエンド部が形成される。ロータの軸方向端面には、回転電機の外部から供給される液状冷媒が直接噴射される冷却機構が設けられる。ロータの軸線方向の中心位置から回転軸方向の双方に見たロータの端部の座標Zrと、コイルエンド部の最内周部位の回転軸方向に見た+側又は-側の先端の座標Zsは、それぞれの絶対値が|Zs|≦|Zr|となるようにステータとロータの形状が設定される。これら|Zs|≦|Zr|の関係は、ステータ全周に渡って成立すると良いが、少なくとも周方向の一カ所でこの関係が成り立てば良い。さらに、冷却機構の端部より外径側に位置するロータの回転軸方向端面に、周方向に連続した突起部を設けて、この突起部の回転軸方向端部の座標の絶対値|Zr|を、|Zs|以上にするか、又は、ロータコアの積厚(回転軸方向の長さ)を、ステータコアの積厚(回転軸方向の長さ)より大きくする。
【0009】
本発明の他の特徴によれば、ロータコアの回転軸方向の端面に端板を設け、端板の外周付近に、円筒状であって回転軸方向に突出する突起部を設け、突起部の回転軸方向に見た先端座標の絶対値がZrとなることで、|Zs|≦|Zr|の関係を満たすようにした。突起部の内周には、径方向外側に向かって内径が直線状、曲線状、又は段差状に拡大するように傾斜部を設けると良い。また、ステータのコイルエンド部の出力側、反出力側の形状の差に応じて、出力側と反出力側の突起部の形状を同じとしても良いし、異なるように形成しても良い。ロータのロータコアには、複数の永久磁石が保持され、永久磁石の最内径部の半径Rmと、突起部の最内径部の半径Rtが、Rm<Rtの関係になるように突起部が形成される。
【0010】
本発明のさらに他の特徴によれば、円筒状のロータコアの回転軸線方向の両側端面には、板状の端板が設けられ、ハウジングの外部から専用の冷媒経路によって、液状の冷媒が端板に直接噴射される回転電機であって、液状冷媒の噴射中心点よりも径方向外側部分の端板の外周部分に、噴射された液状冷媒を端板から回転軸方向外側に離れる方向に導くための、周方向に連続する円筒状の突起部を形成した。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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