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公開番号
2025032593
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-12
出願番号
2023137955
出願日
2023-08-28
発明の名称
車両用制御装置
出願人
ダイハツ工業株式会社
代理人
個人
主分類
H02P
29/68 20160101AFI20250305BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】周囲に配置された温度センサにより通電素子の温度を推定可能な車両用制御装置において、温度推定の開始直後であっても精度よく通電素子の温度推定を行うことができる技術を提供する。
【解決手段】車両用制御装置2では、通電素子4a,4bの温度の推定を開始するにあたり、その開始時にRAM3cの読み書きに異常がない場合は、前回推定終了時にRAM3cに記憶された推定温度を、推定開始時の通電素子4a,4bの推定温度に設定した上で推定を開始する。一方、RAM3cの読み書きに異常があった場合は、推定再開時のサーミスタ5の検出温度に応じて設定されている通電素子推定温度ワーストの値をROM3bから読み出し、当該値を推定再開時の通電素子4a,4bの推定温度とした上で推定を開始する。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
周囲温度を検出する温度センサと、
単一の前記温度センサにより検出された周囲温度に基づいて、前記温度センサの周囲に配置された複数の通電素子それぞれの温度を推定する第1の温度推定手段と、
前記第1の温度推定手段により推定された前記複数の通電素子の推定温度をメモリに対して読み書きする読み書き手段と、
前記温度センサにより検出された周囲温度に応じて予想される通電素子予想温度を、前記複数の通電素子それぞれに対して記憶する記憶手段と、
前記第1の温度推定手段による温度の推定が終了した後、所定の温度推定開始条件が成立した場合に前記複数の通電素子の温度の推定を開始する第2の温度推定手段と、
を備え、
前記第2の温度推定手段は、
前記メモリの読み書きに異常がない場合は、前記メモリに書き込まれた前記第1の温度推定手段の推定終了時の前記推定温度に基づいて、前記複数の通電素子それぞれの温度の推定を開始する一方、
前記メモリの読み書きに異常がある場合は、推定開始時に前記温度センサにより検出された周囲温度に応じた前記通電素子予想温度を前記記憶手段から読み出して、当該読み出した前記通電素子予想温度に基づいて前記複数の通電素子それぞれの温度の推定を開始することを特徴とする車両用制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、自車両が備えるモータ等のアクチュエータを制御する車両用制御装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
車両に配設されたモータ等のアクチュエータを制御する各種ECUの制御基板には、MOSFET等の通電素子が実装される。このような通電素子がアクチュエータの伝送経路に設けられる場合、アクチュエータに大電流が流れるとそれに伴って通電素子も大きく発熱する。その結果、通電素子の性能の劣化や短命化を招いたり、破壊に繋がるという不具合が生じ得る。そこで、このような不具合を防止するために、通電素子の温度が所定の温度を超えないように、通電を制限することが一般的に行われる。この場合、通電素子の温度を把握することが必要となるが、コストやレイアウト性により通電素子に温度センサを取り付けるのが難しい場合がある。そこで、通電素子に直接温度センサを取り付けることができない場合は、通電素子の周辺に温度センサを取り付けて、その温度センサにより検出された温度に基づいて通電素子の温度を推定することが行われる。
【0003】
このような通電素子の温度の推定方法では、推定の継続時間が長くなるのに伴って温度推定の精度が安定化するが、推定の開始直後は推定精度が安定しないという問題があった。そこで、従来では、通電素子の温度推定が終了するときに、当該推定温度をメモリなどの記憶手段に記憶させ、温度推定を再開するときには、前回の終了時の推定温度を通電素子の温度推定値の初期値として設定する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このようにすると、推定開始直後の通電素子の温度の推定精度を向上させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2008/153162号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記した特許文献1に記載の技術では、通電素子の温度推定の終了時に、記憶手段への推定温度の書込みに異常があったり、温度推定の再開時のデータの読み出しに異常があったりした場合は、温度の推定が困難になるという問題があった。
【0006】
本発明は、上記した課題を鑑みてなされたものであり、その周囲に配置された温度センサにより通電素子の温度を推定可能な車両用制御装置において、温度推定の開始直後であっても精度よく通電素子の温度推定を行うことができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の目的を達成するため、本発明にかかる車両用制御装置は、周囲温度を検出する温度センサと、単一の温度センサにより検出された周囲温度に基づいて、温度センサの周囲に配置された複数の通電素子それぞれの温度を推定する第1の温度推定手段と、第1の温度推定手段により推定された複数の通電素子の推定温度をメモリに対して読み書きする読み書き手段と、温度センサにより検出された周囲温度に応じて予想される通電素子予想温度を、複数の通電素子それぞれに対して記憶する記憶手段と、第1の温度推定手段による温度の推定が終了した後、所定の温度推定開始条件が成立した場合に複数の通電素子の温度の推定を開始する第2の温度推定手段と、を備え、第2の温度推定手段は、メモリの読み書きに異常がない場合は、メモリに書き込まれた第1の温度推定手段の推定終了時の推定温度に基づいて、複数の通電素子それぞれの温度の推定を開始する一方、メモリの読み書きに異常がある場合は、推定開始時に温度センサにより検出された周囲温度に応じた通電素子予想温度を記憶手段から読み出して、当該読み出した通電素子予想温度に基づいて複数の通電素子それぞれの温度の推定を開始することを特徴としている(請求項1)。
【発明の効果】
【0008】
請求項1の発明によれば、通電素子の温度推定が一旦終了し、再開される場合において、メモリの読み書きに異常がない場合は、第2の温度推定手段によりメモリに書き込まれた前回の推定終了時の推定温度に基づいて各通電素子の温度の推定が開始される。これにより、温度の推定の開始直後であっても、各通電素子の温度を精度よく推定することができる。また、メモリの読み書きに異常がある場合は、第2の温度推定手段により、推定開始時の温度センサの検出温度に応じて予想される通電素子予想温度が記憶手段から読み出され、当該読み出された通電素子予想温度に基づいて各通電素子の温度の推定が開始される。これにより、メモリの読み書きに異常があった場合でも、第2の温度推定手段により精度よく各通電素子の温度を推定することができる。また、複数の通電素子の温度の推定を単一の温度センサで推定するため、温度推定にかかるコストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の一実施形態に係る車両用制御装置の概略構成図である。
従来技術の通電素子の温度推定の一例を説明するためのタイムチャートである。
通電素子の温度推定の比較例を説明するためのタイムチャートである。
本実施形態の通電素子の温度推定の一例を説明するためのタイムチャートである。
本実施形態の各通電素子のサーミスタ温度と通電素子推定温度ワーストとの関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の一実施形態にかかる車両用制御装置について、図1~図5を参照して説明する。なお、図1は本発明の一実施形態に係る車両用制御装置の概略構成図、図2および図3は従来技術および比較例の通電素子への通電制限の一例を説明するためのタイムチャート、図4は本実施形態の通電素子への通電制限の一例を説明するためのタイムチャート、図5は本実施形態の各通電素子のサーミスタ温度と通電素子推定温度ワーストとの関係を示す図である。
(【0011】以降は省略されています)
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