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公開番号
2025070761
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-02
出願番号
2023181284
出願日
2023-10-20
発明の名称
電圧調整装置
出願人
株式会社ダイヘン
代理人
個人
,
個人
主分類
H02J
3/12 20060101AFI20250424BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】変電所が1次側又は2次側のいずれの側に位置するかを判定することが可能な電圧調整装置を提供する。
【解決手段】調整変圧器2及び負荷時タップ切換器3を有する電圧調整装置1において、制御部4は、所定の周期にて1次側電圧V1と2次側電圧V2とを取得し、所定周期に応じて、時系列に並ぶ1次側電圧及び2次側電圧それぞれによる差分を算出し、算出した差分の絶対値が、予め定められた閾値を超えた瞬間を、タップtnの切り換えが行われた切換タイミングとして検出し、検出した切換タイミングを含む期間における1次側電圧の変化量の積算値と、2次側電圧の変化量の積算値を算出し、算出した1次側電圧の変化量の積算値と、2次側電圧の変化量の積算値との差異を示す積算差分に基づき、変電所が1次側又は2次側のいずれの側に位置するかを判定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
交流を変電所から負荷に配電する配電線に配置され、複数のタップを有する調整変圧器を有し、配電線の電圧が規定の電圧範囲を逸脱したときに調整変圧器のタップを切り換えて電圧を電圧範囲内に自動的に調整する電圧調整装置であって、
前記タップに関する処理を行う制御部を備え、
前記制御部は、
所定の周期にて1次側電圧と2次側電圧とを取得し、
前記周期に応じて、時系列に並ぶ1次側電圧及び2次側電圧それぞれによる差分を算出し、
算出した差分の絶対値が、予め定められた閾値を超えた瞬間を、前記タップの切り換えが行われた切換タイミングとして検出し、
検出した前記切換タイミングを含む期間における1次側電圧の変化量の積算値と、2次側電圧の変化量の積算値を算出し、
算出した1次側電圧の変化量の積算値と、2次側電圧の変化量の積算値との差異を示す積算差分に基づき、前記変電所が1次側又は2次側のいずれの側に位置するかを判定する
電圧調整装置。
続きを表示(約 880 文字)
【請求項2】
前記制御部は、
前記積算差分が、予め定められた判定閾幅に収まる場合、前記変電所が1次側又は2次側のいずれの側に位置するかの判定を保留し、
前記積算差分が前記判定閾幅を上回る場合、前記変電所は2次側に位置すると判定し、
前記積算差分が前記判定閾幅を下回る場合、前記変電所は1次側に位置すると判定する
請求項1に記載の電圧調整装置。
【請求項3】
前記制御部は、
現時点における1次側電圧と2次側電圧による電圧比を算出し、
現時点よりも前となる過去の1次側電圧と2次側電圧による電圧比を算出し、
現時点の電圧比から、過去の電圧比を減算することにより、時系列に並ぶ1次側電圧及び2次側電圧それぞれによる差分を算出する
請求項2に記載の電圧調整装置。
【請求項4】
前記制御部は、
現時点における1次側電圧から、現時点よりも前となる過去の1次側電圧を減算した、1次側電圧の変化量を算出し、
現時点における2次側電圧から、現時点よりも前となる過去の2次側電圧を減算した、2次側電圧の変化量を算出し、
2次側電圧の変化量から、1次側電圧の変化量を減算することにより、時系列に並ぶ1次側電圧及び2次側電圧それぞれによる差分を算出する
請求項2に記載の電圧調整装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記タップの切り換えに関する電圧調整指令が出力された際、1次側電圧及び2次側電圧それぞれの変化量の積算値の算出を開始する
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電圧調整装置。
【請求項6】
1次側電圧及び2次側電圧それぞれの変化量の積算値の算出期間は、前記電圧調整指令の出力期間よりも短い
請求項5に記載の電圧調整装置。
【請求項7】
1次側電圧及び2次側電圧それぞれの変化量の積算値の算出期間は、前記周期の5倍以下である
請求項6に記載の電圧調整装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電圧調整装置に関する。
続きを表示(約 3,800 文字)
【背景技術】
【0002】
電圧調整装置は、2次巻線が配電線に直列に接続される直列変圧器と、1次巻線が配電線に並列に接続され、2次巻線に複数のタップが設けられた調整変圧器と、該複数のタップを切り換えて直列変圧器の1次巻線に接続するタップ切換器とを備えている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平11-312612号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された電圧調整装置は、電源となる変電所が、1次側又は2次側のいずれの側に位置するかを効率的に判定する点について考慮されていない。
【0005】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、変電所が、1次側又は2次側のいずれの側に位置するかを効率的に判定することが可能な電圧調整装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る電圧調整装置は、交流を変電所から負荷に配電する配電線に配置され、複数のタップを有する調整変圧器を有し、配電線の電圧が規定の電圧範囲を逸脱したときに調整変圧器のタップを切り換えて電圧を電圧範囲内に自動的に調整する電圧調整装置であって、前記タップに関する処理を行う制御部を備え、前記制御部は、所定の周期にて1次側電圧と2次側電圧とを取得し、前記周期に応じて、時系列に並ぶ1次側電圧及び2次側電圧それぞれによる差分を算出し、算出した差分の絶対値が、予め定められた閾値を超えた瞬間を、前記タップの切り換えが行われた切換タイミングとして検出し、検出した前記切換タイミングを含む期間における1次側電圧の変化量の積算値と、2次側電圧の変化量の積算値を算出し、算出した1次側電圧の変化量の積算値と、2次側電圧の変化量の積算値との差異を示す積算差分に基づき、前記変電所が1次側又は2次側のいずれの側に位置するかを判定する。
【0007】
本態様にあたっては、電圧調整装置は、例えば直接切換方式のSVR(Step Voltage Regulator)であり、複数のタップを含む調整変圧器、コモン端子を含む負荷時タップ切換器、及びこれらタップの切り換えに関する処理を行う制御部を備える。電圧調整装置は、配電線に配置(接続)されるにあたり、1次側の配電線と、2次側の配電線とに接続される。すなわち、負荷時タップ切換器及び調整変圧器が配電線に配置(接続)されるにあたり、負荷時タップ切換器(コモン端子)は1次側の配電線に接続され、調整変圧器(素通しタップ)は2次側の配電線に接続される。制御部は、例えば、10msec等の所定の周期にて、1次側電圧の値(1次側電圧値)と、2次側電圧の値(2次側電圧値)とを実質的に同時点(同じ検出時点)となるように、1次側及び2次側の配電線それぞれに設けられた計測用変圧器(1次側計測用変圧器(PT1)、2次側計測用変圧器(PT2))から取得する。制御部は、取得した1次側電圧値及び2次側電圧値を、取得時点と関連付けて、記憶部に記憶することにより、所定の周期にて実質的に同時点(同じ検出時点)となる1次側電圧値及び2次側電圧値を、時系列に管理するものであってもよい。これら1次側電圧の値(1次側電圧値)及び2次側電圧の値(2次側電圧値)の取得周期(検出周期)は、変電所からの商用電源の周波数におけるハーフサイクルに応じて(ハーフサイクル以上)決定されるものであってもよい。例えば、商用電源の周波数が60Hzの場合、取得周期(検出周期)は16.667msecであり、商用電源の周波数が50Hzの場合、取得周期(検出周期)は20msecであってもよい。当該取得周期(検出周期)によって取得及び検出される1次側電圧値及び2次側電圧値それぞれは、複数の時点(例えば12周期(サイクル))にて取得した実効値(RMS:root mean square value)の平均値であってもよい。この場合、電圧調整装置(制御部)は、1次側電圧値及び2次側電圧値の検出都度、移動平均処理を行うことにより、これら1次側電圧値及び2次側電圧値それぞれにおいて平均化された実効値を算出し、算出した値を各種の演算処理に用いるものであってもよい。制御部は、所定の周期にて取得した、時系列に並ぶ複数の1次側電圧及び2次側電圧それぞれを用いて、これら1次側電圧及び2次側電圧の時間変化量を示す差分を算出する。制御部は、当該算出した差分に基づき、タップの切り換えが行われたタイミングを検出するため、当該検出精度(タップの切り換えが行われた否かの判定精度)を向上させることができる。すなわち、制御部は例えば、記憶部を有するマイコン等により構成されており、当該マイコンの記憶部には、算出した差分との対比に用いられる閾値が、記憶されている。当該閾値は、例えばSVR等の電圧調整装置の型式、機種又は製品仕様に基づき、予め定められているものであってもよい。制御部は、所定の周期にて1次側電圧値及び2次側電圧値を取得(検出)する都度、当該差分を算出し、算出した差分の絶対値が、閾値を超えた瞬間を、タップの切り換えが行われたタイミングとして検出する。これにより、制御部は、1次側電圧値及び2次側電圧値の取得(検出)タイミングと同期させて、タップの切り換えが行われたタイミングとして検出するため、当該検出精度(タップの切り換えが行われた否かの判定精度)を向上させることができる。その上で、制御部は、検出した切換タイミングを含む期間において算出した、1次側電圧の変化量の積算値(Σ|ΔV1|)と2次側電圧の変化量の積算値(Σ|ΔV2|)との差分(積算差分:ΣΔΔV12=Σ|ΔV1|-Σ|ΔV2|)に基づき、変電所が1次側又は2次側のいずれの側に位置するかを判定する。このように、高い精度にて切換タイミングを検出することができるため、当該切換タイミングの時点を含む最短期間でのタップ切換の前後における計測値(1次側電圧の変化量の積算値、2次側電圧の変化量の積算値)を比較することが可能となり、変電所の方向判定の判定精度を向上させることができる。従って、タップ切換の前後における計測値(1次側電圧、2次側電圧)を取得するために要する期間を短縮することができ、計測時点を減少でき、これによりノイズ又は外乱的要素を含む計測値が混入することを抑制することができるため、演算負荷を低減しつつ、変電所の方向判定の判定精度を向上させることができる。
【0008】
本開示の一態様に係る電圧調整装置は、前記制御部は、前記積算差分が、予め定められた判定閾幅に収まる場合、前記変電所が1次側又は2次側のいずれの側に位置するかの判定を保留し、前記積算差分が前記判定閾幅を上回る場合、前記変電所は2次側に位置すると判定し、前記積算差分が前記判定閾幅を下回る場合、前記変電所は1次側に位置すると判定する。
【0009】
本態様にあたっては、制御部は例えば、記憶部を有するマイコン等により構成されており、当該マイコンの記憶部には、変電所の方向判定の処理にて用いられる判定閾幅等、各種のパラメータ又は定数が予め記憶されている。当該判定閾幅は、上限値(例えば、K[Vrms(Voltage Root-Mean-Square)])から下限値(-K[Vrms])が定められた数値範囲(-KからK[Vrms])として定義されている。当該判定閾幅は、電圧調整装置の配置態様に応じて、例えばSVR等の電圧調整装置の型式、機種又は製品仕様に基づき、予め定められているものであってもよい。制御部は、積算差分(ΣΔΔV12)が、判定閾幅を上回る(上限値を超える)場合、変電所は2次側に位置すると判定し、判定閾幅を下回る(下限値を下回る)場合、変電所は1次側に位置すると判定する。更に、制御部は、積算差分(ΣΔΔV12)が、判定閾幅に収まる(下限値以上であって上限値以下)場合、変電所の方向判定を実行することなく、判定保留とするものであってもよい。このようにタップの切り換えが行われた切換タイミングを検出した場合であっても、積算差分(ΣΔΔV12)が判定閾幅を逸脱しない場合は、判定保留とすることにより、変電所の方向判定が過度に実施されることを抑制することができる。制御部は、電圧調整装置の配置態様に応じて入力される判定閾幅を取得し(受付け)、記憶部に記憶することにより、当該判定閾幅は変更可能に設定されるため、電圧調整装置の可用性を向上させることができる。
【0010】
本開示の一態様に係る電圧調整装置は、前記制御部は、現時点における1次側電圧と2次側電圧による電圧比を算出し、現時点よりも前となる過去の1次側電圧と2次側電圧による電圧比を算出し、現時点の電圧比から、過去の電圧比を減算することにより、時系列に並ぶ1次側電圧及び2次側電圧それぞれによる差分を算出する。
(【0011】以降は省略されています)
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