特許ウォッチ

公開番号2025087113
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-10
出願番号2023201539
出願日2023-11-29
発明の名称回転電機及び固定子
出願人三菱電機株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H02K 3/34 20060101AFI20250603BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】絶縁部材9の製造を容易にすることができる回転電機1及び固定子6を得る。
【解決手段】回転電機1は、回転軸、回転子、固定子コア7、巻線8及び絶縁部材9を備える。固定子コア7は、環状に形成され、内周側に回転子が配置されるバックヨーク7a、及び、バックヨーク7aの周方向に間隔を空けて配置される複数のティース7bを有する。絶縁部材9は、環状に形成され、当該周方向において隣り合うティース7bの間の空間であるスロット10に配置される。巻線8は、スロット10のうち絶縁部材9の内周側の空間である内周空間10aに配置される。絶縁部材9は、絶縁部材9がスロット10に配置されたとき固定子コア7の内周側に向かって露出する露出部9cを有する。露出部9cに、内周空間10aと絶縁部材9の外周側の空間である外周空間11とを連通する貫通部9dが形成される。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項１】
回転可能に支持された回転軸と、
前記回転軸に固定され、前記回転軸と一体に回転する回転子と、
環状に形成され、内周側に前記回転子が配置されるバックヨーク、及び、前記バックヨークから前記バックヨークの内周側に向かって突出し、前記バックヨークの周方向に間隔を空けて配置される複数のティースを有する固定子コアと、
環状に形成され、前記周方向において隣り合う前記ティースの間の空間であるスロットに配置される絶縁部材と、
前記スロットのうち前記絶縁部材の内周側の空間である内周空間に配置される巻線と、
を備え、
前記絶縁部材は、前記絶縁部材が前記スロットに配置されたとき前記固定子コアの内周側に向かって露出する露出部を有し、
前記露出部に、前記内周空間と前記絶縁部材の外周側の空間である外周空間とを連通する貫通部が形成される回転電機。
続きを表示（約 970 文字）【請求項２】
前記絶縁部材は、前記回転軸の軸方向において異なる位置に所定の間隔を空けて複数の前記貫通部が形成される請求項１に記載の回転電機。
【請求項３】
複数の前記貫通部のうち１つの前記貫通部は、前記軸方向において前記内周空間の中央より一方側の空間である第１の空間と前記外周空間とを連通し、
複数の前記貫通部のうち他の１つの前記貫通部は、前記軸方向において前記内周空間の中央より他方側の空間である第２の空間と前記外周空間とを連通する請求項２に記載の回転電機。
【請求項４】
前記絶縁部材は、前記絶縁部材が環状に形成されたとき前記絶縁部材が重なり合わない非重合部を有し、
前記非重合部に前記貫通部が形成される請求項１から３のいずれか一項に記載の回転電機。
【請求項５】
前記巻線は、前記貫通部が形成された前記露出部から空間を空けて配置される請求項１から３のいずれか一項に記載の回転電機。
【請求項６】
前記絶縁部材は、少なくとも３つの前記貫通部が形成され、
少なくとも３つの前記貫通部は、同一直線上に並ばない請求項１から３のいずれか一項に記載の回転電機。
【請求項７】
前記絶縁部材が前記スロットに配置されたとき、前記絶縁部材が前記固定子コアよりも前記回転軸の軸方向に向かって突出している請求項１から３のいずれか一項に記載の回転電機。
【請求項８】
環状に形成され、内周側に回転子が配置されるバックヨーク、及び、前記バックヨークから前記バックヨークの内周側に向かって突出し、前記バックヨークの周方向に間隔を空けて配置される複数のティースを有する固定子コアと、
環状に形成され、前記周方向において隣り合う前記ティースの間の空間であるスロットに配置される絶縁部材と、
前記スロットのうち前記絶縁部材の内周側の空間である内周空間に配置される巻線と、
を備え、
前記絶縁部材は、前記絶縁部材が前記スロットに配置されたとき前記固定子コアの内周側に向かって露出する露出部を有し、
前記露出部に、前記内周空間と前記絶縁部材の外周側の空間である外周空間とを連通する貫通部が形成される固定子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、回転電機及び固定子に関する。
続きを表示（約 1,600 文字）【背景技術】
【０００２】
従来の回転電機は、スロットに挿入される巻線と固定子コアとを絶縁させる絶縁紙を備える。絶縁紙は、複数の絶縁シートの積層体から形成される。絶縁シートは、巻線側に供給されたワニスをスロット内壁面まで浸透させる貫通孔が形成されている。貫通孔は、絶縁シートを積層させたとき、隣接する絶縁シートの貫通孔が重ならないように形成されている（例えば、特許文献１参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１５－１２２８６１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
上記した従来の回転電機の絶縁紙は、絶縁シートが積層されたとき隣接する絶縁シートの貫通孔が重ならないように貫通孔が形成される必要がある。そのため、絶縁紙等の絶縁部材の製造に手間がかかるという課題があった。
【０００５】
本開示は上記の課題を解決するためになされたものであり、絶縁部材の製造を容易にすることができる回転電機及び固定子を得ることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本開示にかかる回転電機は、回転可能に支持された回転軸と、回転軸に固定され、回転軸と一体に回転する回転子と、環状に形成され、内周側に回転子が配置されるバックヨーク、及び、バックヨークからバックヨークの内周側に向かって突出し、バックヨークの周方向に間隔を空けて配置される複数のティースを有する固定子コアと、環状に形成され、周方向において隣り合うティースの間の空間であるスロットに配置される絶縁部材と、スロットのうち絶縁部材の内周側の空間である内周空間に配置される巻線と、を備え、絶縁部材は、絶縁部材がスロットに配置されたとき固定子コアの内周側に向かって露出する露出部を有し、露出部に、内周空間と絶縁部材の外周側の空間である外周空間とを連通する貫通部が形成される。
【０００７】
本開示にかかる固定子は、環状に形成され、内周側に回転子が配置されるバックヨーク、及び、バックヨークからバックヨークの内周側に向かって突出し、バックヨークの周方向に間隔を空けて配置される複数のティースを有する固定子コアと、環状に形成され、周方向において隣り合うティースの間の空間であるスロットに配置される絶縁部材と、スロットのうち絶縁部材の内周側の空間である内周空間に配置される巻線と、を備え、絶縁部材は、絶縁部材がスロットに配置されたとき固定子コアの内周側に向かって露出する露出部を有し、露出部に、内周空間と絶縁部材の外周側の空間である外周空間とを連通する貫通部が形成される。
【発明の効果】
【０００８】
本開示にかかる回転電機及び固定子は、絶縁部材の製造を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
実施の形態１における回転電機の断面図である。
実施の形態１における回転電機のＡ－Ａ’断面図である。
実施の形態１における固定子の斜視図である。
実施の形態１における固定子の上面図である。
実施の形態１における固定子のＢ－Ｂ’断面図である。
実施の形態１における変形例を示す固定子の断面図である。
実施の形態１における変形例を示す固定子の断面図である。
実施の形態１における変形例を示す固定子の斜視図である。
実施の形態１における変形例を示す固定子の斜視図である。
実施の形態１における変形例を示す固定子の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
実施の形態１．
以下に実施の形態１にかかる回転電機１及び固定子６を詳細に説明する。なお、各図面における同一の符号は同一又は相当の構成を表している。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許