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公開番号
2025084644
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-03
出願番号
2023208882
出願日
2023-11-22
発明の名称
高電荷低電位電荷搬送体を使用する新型静電発電機
出願人
個人
代理人
主分類
H02N
1/08 20060101AFI20250527BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】静電発電機において、帯電した電荷搬送体に作用する強い後退静電力を弱めて該電荷搬送体の搬送に必要な推力を減少させ、かつ搬送中の電荷搬送体の電位を弱めて搬送可能な電荷量を増大させる。
【解決手段】電荷搬送体の電荷保持層の近傍に設けた電位制御層本体と導通している電荷制御層遠隔部を設け、これに近接する電荷吸引電極に電位制御層本体に帯電している電荷と異極性の高電圧を印加することで、電位制御層本体の電荷を電位制御層遠隔部に移動させ、電荷搬送体の電位を高くし、電荷搬送体と回収電極を導通することで、電荷の回収が安全にできた。
【選択図】図10
特許請求の範囲
【請求項1】
電荷搬送体を帯電させて回収電極まで搬送しそこで搬送電荷を回収する静電発電機において、電荷保持層の近傍に電位制御層を有する電荷搬送体を使用し、回収電極まで搬送した時、電位制御層内の電荷を、減少または移動させて電荷搬送体の電位を回収電極の電位より高くすること。
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【請求項2】
請求項1において、電荷搬送体が回収電極まで搬送されたとき、電位制御層内の電荷と異極性の電荷を電位制御層に供給して電位制御層内の電荷を減少させること。
【請求項3】
請求項1において、電荷保持層の近傍に電位制御層を有する電荷搬送体を充電させた後、回収電極まで搬送した時、電位制御層と導通している電位制御層遠隔部と近接して対抗している電荷吸引電極に電位制御層の有している電荷と逆極性の高電圧を印加し、電位制御層内の電荷を電位制御層遠隔部に移動させて電荷搬送体の電位を回収電極の電位より高くすること。
【請求項4】
請求項3において、電荷吸引電極に印加した高電圧を、電位制御層遠隔部と電荷吸引電極間にコロナ放電が発生する前に切ること。
【請求項5】
請求項3において、電位制御層遠隔部を、電位制御層遠隔部と電荷吸引電極間にコロナ放電が発生する前に電荷吸引電極を通過させること。
【請求項6】
請求項3において、電位制御層遠隔部と電荷吸引電極間の間隔を、その間に高電界が結成されてもコロナ放電が発生しない間隔とすること。
【請求項7】
請求項3において、電位制御層遠隔部と電荷吸引電極間の間隔を、10μm以下とすること。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電発電機において電荷搬送体を低電位から高電位に搬送する推力を大幅に低減し且つ搬送できる電荷量を大幅に増やすことができる新型静電電荷搬送体より搬送された電荷を回収する新規な方法に関するものである。
続きを表示(約 3,500 文字)
【背景技術】
【0002】
地球の温暖化と、環境問題を解決するために、二酸化炭素を発生しない発電方法がいろいろと実施されている。例えば、原子力発電、太陽光発電、風力発電等である。しかしながら、これらは、安全性、安定性、コスト、及び耐久性、並びに小型化等の観点で難がある。他方、静電発電機は、製造、使用、及び廃棄を通じて危険性はなく、又、天候、発電時刻に左右されず、発電量は常時安定である。更に、小型化も容易なため、蓄電器や送電線も不要で、低コストでできる電源である。
【0003】
かかる静電発電機は、低電位の電荷充電電極(以下充電電極という)で、電荷を電荷搬送体に注入し、電界においてこれに作用する静電力(以下後退静電力)に逆らって、該電荷搬送体を高電位の電荷回収電極(以下回収電極という)まで搬送し持ち上げ、そこで、搬送した電荷を回収するものである。現在もっとも有名で普及している静電発電機は、バンデグラフ型静電発電機である。その構成を図1(非特許文献1)に示す。
電荷搬送体となる絶縁性ベルト6に、その最下点で、高圧電源1により高電位が付与されたコロナ放電電極2により正電荷が帯電される。絶縁性ベルト6は図示されない電気モータにより時計回りに回転され、正帯電部は上方の高圧電極4内に入る。そこで、正電荷除去用放電電極3との間にコロナ放電が発生し、搬送された正電荷は高圧電極4に回収される。高圧電極の電位は例えば100万ボルトと、下部で絶縁性ベルト6に帯電された電荷の電位よりはるかに高いので、発電されたことになる。その出力は、電位差(100万ボルト)と搬送された電荷量の積である。電位差は非常に大きいが、搬送される電荷量は非常に小さく、その出力は、電気モータの消費エネルギーより小さい。ゆえに、システム全体からみると、これは高電圧発生器ではあるが発電機とは言えない。最下点でのコロナ放電電圧をより高くして搬送電荷量を増大することは可能だが、搬送中その電荷の電位が高くなりその周囲の電界の強度がコロナ放電開始電界を越えるとその時点でコロナ放電が発生し搬送中の電荷は無くなるので搬送電荷量は増やせない。また、コロナ放電で電荷を回収する方法は、放電に伴い有害なオゾンが発生するので家庭用には不適当である。
以上の3点、すなわち、
1,帯電した絶縁性ベルト6を充電源から高電位の回収源に搬送させるのに、大きな推力が必要で、そのために、発生する電力よりも大きな電力を必要とする。
2,搬送電荷量が多量になると、搬送中にその電位が高くなりすぎて放電し、搬送電荷がなくなる。
3,搬送体の電位より回収電極の電位の方が高いため、搬送された電荷を回収するために、コロナ放電が必要であるが、この時有害なオゾンが発生する。
が、課題となって、現状のバンデグラフ型静電発電機が、一般的な発電機として普及していない
しかしながら最近上記課題1および2を同時に解決する新型電荷搬送体が発明された(特許文献1)。該新型電荷搬送体7においては、図2に示すように、搬送電荷を保持する導電性の電荷保持層71の近傍に、絶縁層72を介して、導電性の電位制御層73を設け、ここに、搬送電荷と逆極性の電荷を入れる。記号74は絶縁性支持体である。この結果、異極性の両電荷が近距離で静電的に強く結ばれるため、電荷搬送体7の外部に出る電気力線はほぼなくなり、電位は低くなり、また強電界中でも、受ける静電力は小さくなった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特願2023-179892
特開2020-150780号公報
【非特許文献】
【0005】
静電気ハンドブック静電気学会1998年版 P.962
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、電荷搬送体7を充電源で帯電させ、該電荷搬送体を回収源まで搬送しそこで電荷を回収する静電発電機において、該帯電した電荷搬送体に作用する強い後退静電力を弱めて該電荷搬送体の搬送に必要な推力を減少させ、かつ搬送中の電荷搬送体の電位を弱めて搬送可能な電荷量を増大させることができる新規構成の電荷搬送体を使用し、回収源において有害なオゾンを発生するコロナ放電を使わずに、安全に電荷を回収することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記バンデグラフ静電発電機の課題1と2は、推力を下げ搬送電位を低くするために電荷搬送体7の電荷保持層71の近傍に設けた電位制御層73内に搬送電荷と異極性の電荷を入れることで解決している(特許文献1、詳細は後述)。これに加えて、本発明は、電荷回収時に、該電位制御層73内の電荷を減らすまたは別の場所に移動させることで、残された課題3を解決した。
【発明の効果】
【0008】
帯電した電荷搬送体7の電荷保持層71近傍に電位制御層73を設け、ここに電荷保持層71の帯電電荷と異極性の電荷を入れて、該帯電電荷搬送体7に作用する静電力を小さくして、その推力を低下させ、また搬送中の電荷搬送体7の電位を低電位に維持することができる新規構成の電荷搬送体7より電荷を回収する際に、電荷搬送体7の電位を、回収電極より高くすることで、コロナ放電を使わずに搬送された電荷を回収できた。
以上のように、バンデグラフ型静電発電機の三課題はすべて解消されたので、今までは、高電圧発生器としてしか使用できなかった静電発電機が一般的に使用できるようになり、再生エネルギーとして、環境問題の解決に役立てることができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、バンデグラフ型静電発電機を説明する模式図である。
図2は、高電荷低電位電荷搬送体の構成を示す正面略図である。
図3は、バンデグラフ型静電発電機をシミュレーションを容易にするために簡略化した静電発電機の構成を示す正面略図である。
図4は、バンデグラフ型静電発電機の三課題を同時に解決できる新型電荷搬送体の立面図である。
図5は、電位制御層の有無による搬送中の電荷搬送体に作用する静電力の違いを示すグラフである。
図6は、電位制御層の有無による搬送中の電荷搬送体の電位の違いを示すグラフである。
図7は、電荷搬送体が回収電極の下に入ったときの、該両者と電荷吸引電極と電位制御層遠隔部の位置を示す模式図である。
図8は、電荷吸引電極の電圧に対する電位制御層から電位制御層遠隔部に移動した電荷量を示すグラフである。
図9は、電荷吸引電極の電圧に対する電位制御層から電位制御層遠隔部に移動した電荷の割合を示すグラフである。
図10は、電荷吸引電極の電圧に対する電荷搬送体の電位を示すグラフである。
図11は、電荷吸引電極の電圧に対する電荷保持層から回収電極に移動した電荷の割合を示すグラフである。
図12は、電荷吸引電極の電圧に対する電荷保持層から回収電極に移動した電荷の絶対量を示すグラフである。
図13は、電荷搬送体円板平面図である。
図14は、充電回収円板平面図である。
図15は、電荷搬送体円板を挟む2枚の充電回収円板で構成される静電発電機1セットの鳥観図である。
図16は、1セットを多段に重ねた静電発電機の立面図である。
【0010】
以下、上記三課題を同時に解消できる、新規構成の、高電荷低電位電荷搬送体7の構成とその効果を説明する。
静電発電機の電荷搬送体7の推力を低下させるためには、まず現状の静電発電機で、低電位から高電位まで該電荷搬送体7に作用する静電力を知る必要がある。また、搬送中の電荷搬送体7の電位を低電位にするためにはこの間の電荷搬送体7の電位を知る必要がある。もちろん、空気抵抗力や機械的な摩擦もあるが、それらは静電力に比較すると小さいので省略する。該静電力および電位は二次元差分法によりシミュレーションできる。ただし、バンデグラフ発電機の形状は複雑なので、物理的内容が同じで、もっとシンプルの構成としてシミュレーションを実施した。その静電発電機の構成を図3に示す。
(【0011】以降は省略されています)
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