TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025083730
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-02
出願番号2023197292
出願日2023-11-21
発明の名称回転電機のステータ
出願人株式会社豊田自動織機
代理人個人,個人
主分類H02K 3/46 20060101AFI20250526BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】回転電機の信頼性を向上させること。
【解決手段】ボビン50は、ティースカバー延在部54の先端部54eに開口するとともに先端部54eからヨークカバー部51に向けて延在するスリット60を有している。スリット60は、ティースカバー延在部54の先端部54eに開口するとともに先端部54eからヨーク16の径方向の外側へ延在し、且つ、ヨーク16の軸方向でコイルエンド32に対向するスリット幅狭部61と、スリット幅狭部61におけるティースカバー延在部54の先端部54eとは反対側の端部に連続するとともにコイルエンド32よりもヨーク16の径方向の外側に位置し、且つ、スリット幅狭部61よりもヨーク16の周方向の幅がスリット幅狭部61に対してヨーク16の周方向の両側で広くなるスリット幅広部62と、を有している。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
筒状のヨーク、及び前記ヨークの内周面から前記ヨークの径方向の内側へ延びる複数のティースを有し、前記ヨークの周方向で隣り合うティースの間にスロットが形成されているステータコアと、
前記スロットを通過する巻線が前記各ティースに集中巻きで巻回されることにより形成され、且つ、前記ステータコアにおける前記ヨークの軸方向に位置する端面であるコア端面から突出するコイルエンドを含むコイルと、
前記コア端面に対向して配置されるボビンと、を備え、
前記コア端面は、前記各ティースにおける前記軸方向に位置する端面であるティース端面を有し、
前記ティースは、
前記ヨークの内周面から延びるティース延在部と、
前記ティース延在部から前記ヨークの周方向の両側に突出する一対のティース鍔部と、を有し、
前記ボビンは、
前記軸方向で前記ヨークに対向する筒状のヨークカバー部と、
前記ヨークカバー部から前記径方向の内側へ延びるとともに前記軸方向で前記各ティースにそれぞれ対向する複数のティースカバー部と、を有し、
前記ティースカバー部は、
前記ヨークカバー部から延びるとともに前記軸方向で前記ティース延在部に対向するティースカバー延在部と、
前記ティースカバー延在部における前記ヨークカバー部とは反対側に位置する端部である先端部から前記周方向の両側に突出するとともに前記軸方向で前記一対のティース鍔部にそれぞれ対向する一対のティースカバー鍔部と、を有し、
前記ティースカバー部は、前記コイルエンドと前記ティース端面との間を絶縁している回転電機のステータであって、
前記ボビンは、前記ティースカバー延在部の先端部に開口するとともに前記先端部から前記ヨークカバー部に向けて延在するスリットを有し、
前記スリットは、
前記先端部に開口するとともに前記先端部から前記径方向の外側へ延在し、且つ、前記軸方向で前記コイルエンドに対向するスリット幅狭部と、
前記スリット幅狭部における前記先端部とは反対側の端部に連続するとともに前記コイルエンドよりも前記径方向の外側に位置し、且つ、前記スリット幅狭部よりも前記周方向の幅が前記スリット幅狭部に対して前記周方向の両側で広くなるスリット幅広部と、を有していることを特徴とする回転電機のステータ。
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】
前記ティースカバー延在部は、前記スリット幅狭部を形成する一対のスリット形成縁を有し、
前記一対のスリット形成縁における前記軸方向で前記コイルエンドに対向する部分は、互いに平行に延びていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機のステータ。
【請求項3】
前記ティース延在部は、前記周方向に位置するとともに前記スロットを区画するティース側面を有し、
前記ティース鍔部は、前記ティース側面から前記ティース鍔部の先端まで延びるとともに前記スロットを区画するティース鍔面を有し、
前記スロット内には、前記ティースにおける前記ティース側面と前記ティース鍔面との境界部よりも前記径方向の外側に前記コイルが配置された状態で前記コイルを支持する絶縁部材が配置され、
前記絶縁部材は、前記ティース鍔部に支持されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の回転電機のステータ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機のステータに関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に開示されているように、回転電機のステータは、ステータコアと、コイルと、ボビンと、を備えている。ステータコアは、筒状のヨーク、及び複数のティースを有している。複数のティースは、ヨークの内周面からヨークの径方向の内側へ延びている。そして、ステータコアには、ヨークの周方向で隣り合うティースの間にスロットが形成されている。コイルは、スロットを通過する巻線が各ティースに集中巻きで巻回されることにより形成されている。コイルは、ステータコアにおけるヨークの軸方向に位置する端面であるコア端面から突出するコイルエンドを含む。ボビンは、コア端面に対向して配置されている。コア端面は、各ティースにおけるヨークの軸方向に位置する端面であるティース端面を有している。ティースは、ティース延在部と、一対のティース鍔部と、を有している。ティース延在部は、ヨークの内周面から延びている。一対のティース鍔部は、ティース延在部からヨークの周方向の両側に突出している。
【0003】
ボビンは、筒状のヨークカバー部と、複数のティースカバー部と、を有している。ヨークカバー部は、ヨークの軸方向でヨークに対向している。複数のティースカバー部は、ヨークカバー部からヨークの径方向の内側へ延びるとともにヨークの軸方向で各ティースにそれぞれ対向している。ティースカバー部は、ティースカバー延在部と、一対のティースカバー鍔部と、を有している。ティースカバー延在部は、ヨークカバー部から延びるとともにヨークの軸方向でティース延在部に対向している。一対のティースカバー鍔部は、ティースカバー延在部におけるヨークカバー部とは反対側に位置する端部である先端部からヨークの周方向の両側に突出するとともにヨークの軸方向で一対のティース鍔部にそれぞれ対向している。ティースカバー部は、コイルエンドとティース端面との間を絶縁している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-64974号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、このような回転電機のステータにおいては、巻線が各ティースに集中巻きで巻回される際に、巻線から一対のティースカバー鍔部それぞれに荷重が加わる場合がある。すると、一対のティースカバー鍔部からティースカバー延在部の先端部に向けて荷重が加わる。これにより、一対のティースカバー鍔部がヨークの周方向で互いに接近するようにティースカバー部が変形しようとする。このとき、ティースカバー部が変形し難いと、ティースカバー部に割れが生じてしまう虞がある。ティースカバー部に割れが生じてしまうと、コイルエンドとティース端面との間の絶縁を確保することができなくなってしまう虞があるため、回転電機の信頼性が低下してしまう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する回転電機のステータは、筒状のヨーク、及び前記ヨークの内周面から前記ヨークの径方向の内側へ延びる複数のティースを有し、前記ヨークの周方向で隣り合うティースの間にスロットが形成されているステータコアと、前記スロットを通過する巻線が前記各ティースに集中巻きで巻回されることにより形成され、且つ、前記ステータコアにおける前記ヨークの軸方向に位置する端面であるコア端面から突出するコイルエンドを含むコイルと、前記コア端面に対向して配置されるボビンと、を備え、前記コア端面は、前記各ティースにおける前記軸方向に位置する端面であるティース端面を有し、前記ティースは、前記ヨークの内周面から延びるティース延在部と、前記ティース延在部から前記ヨークの周方向の両側に突出する一対のティース鍔部と、を有し、前記ボビンは、前記軸方向で前記ヨークに対向する筒状のヨークカバー部と、前記ヨークカバー部から前記径方向の内側へ延びるとともに前記軸方向で前記各ティースにそれぞれ対向する複数のティースカバー部と、を有し、前記ティースカバー部は、前記ヨークカバー部から延びるとともに前記軸方向で前記ティース延在部に対向するティースカバー延在部と、前記ティースカバー延在部における前記ヨークカバー部とは反対側に位置する端部である先端部から前記周方向の両側に突出するとともに前記軸方向で前記一対のティース鍔部にそれぞれ対向する一対のティースカバー鍔部と、を有し、前記ティースカバー部は、前記コイルエンドと前記ティース端面との間を絶縁している回転電機のステータであって、前記ボビンは、前記ティースカバー延在部の先端部に開口するとともに前記先端部から前記ヨークカバー部に向けて延在するスリットを有し、前記スリットは、前記先端部に開口するとともに前記先端部から前記径方向の外側へ延在し、且つ、前記軸方向で前記コイルエンドに対向するスリット幅狭部と、前記スリット幅狭部における前記先端部とは反対側の端部に連続するとともに前記コイルエンドよりも前記径方向の外側に位置し、且つ、前記スリット幅狭部よりも前記周方向の幅が前記スリット幅狭部に対して前記周方向の両側で広くなるスリット幅広部と、を有している。
【0007】
巻線が各ティースに集中巻きで巻回される際に、巻線から一対のティースカバー鍔部それぞれに荷重が加わる場合がある。すると、一対のティースカバー鍔部からティースカバー延在部の先端部に向けて荷重が加わる。このとき、スリット幅狭部が、ティースカバー延在部の先端部に開口するとともにティースカバー延在部からヨークの径方向の外側へ延在している。そして、スリット幅広部がスリット幅狭部よりもヨークの周方向の幅がスリット幅狭部に対してヨークの周方向の両側で広くなっている。これによれば、ボビンにおけるスリット幅広部の周囲の部分を基点として、一対のティースカバー鍔部がヨークの周方向で互いに接近するようにティースカバー部が変形し易くなる。具体的には、ティースカバー延在部において、ヨークの周方向でスリット幅狭部を挟んだ両側の部分が互いに接近するようにティースカバー部が変形し易い。したがって、ティースカバー部に割れが生じてしまうことを抑制することができる。
【0008】
また、スリット幅狭部は、スリット幅広部のようにヨークの周方向の幅が広くない。このため、スリットが、ヨークの軸方向でコイルエンドに対向するスリット幅狭部を有していても、ヨークの周方向でティースカバー延在部を挟んだ両側に位置する巻線とティース端面との間の絶縁が確保できなくなってしまうといったことが無い。さらに、スリット幅広部は、スリット幅狭部におけるティースカバー延在部の先端部とは反対側の端部に連続するとともにコイルエンドよりもヨークの径方向の外側に位置している。したがって、スリットが、スリット幅広部を有していても、ヨークの周方向でティースカバー延在部を挟んだ両側に位置する巻線とティース端面との間の絶縁が確保できなくなってしまうといったことが無い。このように、コイルエンドとティース端面との間の絶縁を確保しつつも、一対のティースカバー鍔部がヨークの周方向で互いに接近するようにティースカバー部を変形し易くすることができる。以上により、回転電機の信頼性を向上させることができる。
【0009】
上記回転電機のステータにおいて、前記ティースカバー延在部は、前記スリット幅狭部を形成する一対のスリット形成縁を有し、前記一対のスリット形成縁における前記軸方向で前記コイルエンドに対向する部分は、互いに平行に延びているとよい。
【0010】
このような構成は、コイルエンドとティース端面との間の絶縁を確保しつつも、一対のティースカバー鍔部がヨークの周方向で互いに接近するようにティースカバー部を変形し易くする構成として好適である。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社豊田自動織機
蓄電モジュール製造方法
今日
個人
発電機
1か月前
個人
発電システム
19日前
ニデック株式会社
モータ
1か月前
マグネデザイン株式会社
ロータ
12日前
西芝電機株式会社
回転電機
22日前
株式会社豊田自動織機
モータ冷却装置
12日前
トヨタ自動車株式会社
予測方法
6日前
日産自動車株式会社
発電機
18日前
株式会社ダイヘン
充電装置
14日前
トヨタ自動車株式会社
充電システム
21日前
トヨタ自動車株式会社
電池制御装置
1日前
住友電装株式会社
電気接続箱
19日前
住友電装株式会社
電気接続箱
7日前
住友電装株式会社
電気接続箱
7日前
住友電装株式会社
電気接続箱
19日前
ダイハツ工業株式会社
曲げ加工装置
8日前
マツダ株式会社
電力変換装置
19日前
新光電子株式会社
発振器
21日前
トヨタ自動車株式会社
ステータ
19日前
ミネベアミツミ株式会社
モータ
21日前
株式会社アイドゥス企画
負荷追従電動モータ
26日前
ダイハツ工業株式会社
モータ製造装置
25日前
株式会社ミツバ
回転電機
19日前
株式会社ダイヘン
電圧調整装置
14日前
株式会社ダイヘン
電圧調整装置
1か月前
株式会社ゲットクリーンエナジー
発電機
1か月前
トヨタ紡織株式会社
磁石挿入装置
1か月前
ミネベアミツミ株式会社
発電装置
21日前
株式会社デンソー
電気機器
21日前
株式会社アイシン
回転電機用ステータ製造方法
27日前
株式会社アイシン
回転電機用ステータ製造方法
27日前
株式会社アイドゥス企画
磁力トルクコンバータ
26日前
ミネベアミツミ株式会社
発電装置
21日前
株式会社ゲットクリーンエナジー
モーター
19日前
株式会社デンソー
携帯機
12日前
続きを見る