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公開番号2025027611
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-28
出願番号2023132522
出願日2023-08-16
発明の名称電動モータ
出願人株式会社ミツバ
代理人個人,個人,個人
主分類H02K 11/215 20160101AFI20250220BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】コイルやロータの発する熱によるセンサユニットの性能低下を抑制することができる電動モータを提供する。
【解決手段】電動モータは、ステータ10、ロータ11及びセンサユニットを備える。ロータ11は、回転軸を有する。センサユニットは回転軸の軸方向の一端側の端面に対向して配置される。ステータ10は、ステータコア34、インシュレータ32及びコイル33を備える。ステータコア34は、径方向内側に突出する複数のティース31bを有する。インシュレータ32は、ティース31bの外周部に装着される。コイル33はインシュレータ32を介して各ティース31bに巻回される。インシュレータ32のセンサユニットの配置される側と同側の軸方向の端部には、ロータ11とセンサユニットの間において、ロータ11の外周面よりも径方向内側に張り出す壁部39が設けられる。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
環状のステータと、
回転軸を有し前記ステータの径方向内側に回転可能に配置されるロータと、
前記回転軸の軸方向の一端側の端面に対向して配置されるとともに、前記回転軸の回転を検出する回転センサ、及び当該回転センサを実装するセンサ基板を有するセンサユニットと、を備え、
前記ステータは、
当該ステータの周方向に沿って配列され径方向内側に突出する複数のティースを有するステータコアと、
各前記ティースの外周部に装着されるインシュレータと、
前記インシュレータを介して各前記ティースに巻回されるコイルと、を備え、
前記インシュレータの前記センサユニットの配置される側と同側の軸方向の端部には、前記ロータと前記センサユニットの間において、前記ロータの外周面よりも径方向内側に張り出す壁部が設けられていることを特徴とする電動モータ。
続きを表示(約 850 文字)【請求項2】
前記壁部は、各前記インシュレータの軸方向の前記端部から、前記ロータの外周面よりも径方向内側に突出する突出片を含むことを特徴とする請求項1に記載の電動モータ。
【請求項3】
前記壁部は、複数の前記突出片に固定されるとともに、少なくとも一部が前記ロータの外周縁部と軸方向で重なる位置に配置される環状ブロックを備えていることを特徴する請求項2に記載の電動モータ。
【請求項4】
前記環状ブロックは、複数のバスバーが絶縁樹脂に埋設されたバスバーユニットによって構成されていることを特徴とする請求項3に記載の電動モータ。
【請求項5】
前記バスバーユニットは、前記インシュレータの各前記突出片と対向するように軸方向に突出する複数のボス部を有し、
前記インシュレータの各前記突出片には、前記バスバーユニットの対応する前記ボス部が挿入される凹部が設けられ、
各前記ボス部は、対応する前記凹部に挿入された状態において、当該凹部に充填される接着剤によって前記突出片に固定されていることを特徴とする請求項4に記載の電動モータ。
【請求項6】
前記バスバーユニットは、各前記バスバーの板厚方向が前記回転軸の軸方向を向き、かつ、複数の前記バスバーが前記軸方向に直列に並んで配列され、
各前記バスバーに接続される電源ターミナルは、前記バスバーの前記軸方向の延在領域において、前記軸方向と略直交する方向に突出していることを特徴する請求項4に記載の電動モータ。
【請求項7】
前記壁部は、軸方向視において、前記ロータに配置される永久磁石と少なくとも一部が重なる位置まで径方向内側に突出していることを特徴とする請求項1に記載の電動モータ。
【請求項8】
前記回転軸は、前記センサユニットの配置される側と逆側の軸方向の端部が回転出力部として外部に突出していることを特徴する請求項1に記載の電動モータ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の駆動源等に用いられる電動モータに関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
車両の駆動源等に用いられる電動モータとして、ロータの回転状態を、磁気抵抗素子等から成る回転センサによって検出するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載される電動モータは、ハウジング内に固定される環状のステータと、ステータの径方向内側に回転可能に配置されるロータと、ロータの回転を検出するためのセンサユニットと、を備えている。センサユニットは、磁気抵抗素子等からなる回転センサと、その回転センサを実装するセンサ基板と、を備えている。
【0004】
ステータは、磁性材料から成るステータコアと、ステータコアに装着されるインシュレータと、インシュレータを介してステータコアに巻回される複数のコイルと、各コイルに電力を供給するためのバスバーユニットと、を備えている。ステータコアは、環状のコア本体と、コア本体から径方向内側に突出する複数のティースと、を備えている。インシュレータは、絶縁性の樹脂材から成り、ステータコアの各ティースの外周部に巻回される。バスバーユニットは、U相用,V相用,W相用の略C字状の三つのバスバーを有し、これらのバスバーの一部が環状の絶縁樹脂ブロックに埋設されている。三相の各バスバーは、ティースに巻回された対応するコイルに電気的に接続されるとともに、三相の各電源ターミナルに接続されている。バスバーユニットは、複数のインシュレータの軸方向の端部に載置された状態でステータコアに固定されている。
【0005】
また、ロータは軸心部に回転軸を有し、その回転軸が軸受を介してハウジングに回転可能に支持されている。回転軸は、軸方向の一端部(以下、「基端部」と称する。)側がハウジング内に収容され、軸方向の他端部(以下、「先端部」と称する。)がハウジングから外部に突出している。回転軸の先端部は、外部に動力を出力するための回転出力部とされている。また、回転軸の基端部の端面には、センサマグネットが取り付けられている。
センサユニットは、回転軸の基端部の端面に対向するようにハウジング内に固定設置されている。センサユニットの回転センサは、ロータ(回転軸)の回転に伴うセンサマグネットの磁極の変化を検知し、その検知情報を基にしてロータの回転状態を検出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2023-6461号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この種の電動モータは、連続運転等によってステータのコイルやロータが発熱し、その熱が周囲の部材に伝達され易い。特に、特許文献1に記載の電動モータは、ハウジングの内部において、回転軸の基端部に対向するようにセンサユニット(回転センサ及びセンサ基板)が配置されているため、コイルやロータの熱がセンサユニットに伝達されることが懸念される。そして、センサユニットのセンサ基板に実装される電子部品は、高熱によって性能が低下する虞があり、コイルやロータからの熱伝達をより抑制することが望まれる。
【0008】
そこで本発明は、コイルやロータの発する熱によるセンサユニットの性能低下を抑制することができる電動モータを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様に係る電動モータは、環状のステータと、回転軸を有し前記ステータの径方向内側に回転可能に配置されるロータと、前記回転軸の軸方向の一端側の端面に対向して配置されるとともに、前記回転軸の回転を検出する回転センサ、及び当該回転センサを実装するセンサ基板を有するセンサユニットと、を備え、前記ステータは、当該ステータの周方向に沿って配列され径方向内側に突出する複数のティースを有するステータコアと、各前記ティースの外周部に装着されるインシュレータと、前記インシュレータを介して各前記ティースに巻回されるコイルと、を備え、前記インシュレータの前記センサユニットの配置される側と同側の軸方向の端部には、前記ロータと前記センサユニットの間において、前記ロータの外周面よりも径方向内側に張り出す壁部が設けられていることを特徴とする。
【0010】
上記の構成により、コイルの通電よってステータに回転磁界が生じると、ロータがその回転磁界から力を受けて所定方向に回転する。このときのロータの回転は、回転軸の一端側に配置されたセンサユニットによって検出される。こうしてコイルの通電によるロータの回転が続くと、ステータのコイルやロータが発熱し、これらの温度が上昇する。このとき、ステータのインシュレータの軸方向の一方の端部には、ロータとセンサユニットの間でロータの外周面よりも径方向内側に張り出す壁部が設けられているため、コイルやロータの熱は壁部に遮られ、センサユニットの回転センサやセンサ基板に伝達されにくくなる。
(【0011】以降は省略されています)

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