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公開番号2025032888
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-12
出願番号2023138394
出願日2023-08-28
発明の名称計器取替用無停電工具
出願人東邦電気株式会社
代理人弁理士法人西浦特許事務所
主分類G01R 11/00 20060101AFI20250305BHJP(測定;試験)
要約【課題】計器の交換作業の際に、電線間の短絡事故が発生することを防止できる計器取替用無停電工具を提供する。
【解決手段】回動カバー部材3の他端3Bに、複数本の電源側電線7A及び複数本の負荷側電線7Bの隣り合う2本の電線間に位置する複数の絶縁隔壁部6を設ける。複数の絶縁隔壁部6は、回動カバー部材3が開位置にあるときに、隣り合う2本の電線の芯線の露出先端部間を完全に仕切る形状寸法を有している。また電線押し付け部材2には、押付状態にあるときに、回動カバー部材3が閉位置から開位置に変位する際に複数の絶縁隔壁部6が通過する複数のスリット9を形成する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
計器を無停電で取り替える際に、前記計器に接続された電源側のn本の電源側電線の芯線と負荷側のn本の負荷側電線の芯線とを電気的に接続させて、前記計器の取り外しを可能にする計器取替用無停電工具であって、
前記計器を取り外す際に前記n本の電源側電線と前記n本の負荷側電線に装着される工具本体を有し、
前記工具本体は、
前記n本の電源側電線の被覆を突き破って前記芯線と機械的及び電気的に接触するn個の第1の押し切り電極と、
前記n本の負荷側電線の被覆を突き破って前記芯線と機械的及び電気的に接触するn個の第2の押し切り電極と、
前記n個の第1の押し切り電極及び前記n個の第2の押し切り電極を進退可能に保持する2n個の押し切り電極保持部とを備え、
さらに前記工具本体には電線押し付け部材及び回動カバー部材が装着されており、
前記電線押し付け部材は、前記工具本体を前記n本の電源側電線及び前記n本の負荷側電線に当接させることを許容する待機状態、前記工具本体の当接後に前記n本の電源側電線をn個の前記押し切り電極保持部に押し付け且つ前記n本の負荷側電線を残りのn個の前記押し切り電極保持部に押し付ける押付状態になるように構成され、
前記回動カバー部材は、前記工具本体に対して一端が回動可能に装着され、前記計器が存在しているときには、前記計器の一部により他端が押圧されて前記工具本体に近接した閉位置にあり、前記計器が外されて前記他端が前記工具本体から離れた開位置に変位するように構成されており、
前記回動カバー部材の前記他端には、前記n本の電源側電線及び前記n本の負荷側電線の隣り合う2本の電線間に位置する2×(n-1)個の絶縁隔壁部が設けられており、
前記2×(n-1)個の絶縁隔壁部は、前記回動カバー部材が前記開位置にあるときに、前記隣り合う前記2本の電線の芯線の露出先端部間を完全に仕切る形状寸法を有しており、
前記電線押し付け部材には、前記押付状態にあるときに、前記回動カバー部材が前記閉位置から前記開位置に変位する際に前記2×(n-1)個の絶縁隔壁部が通過する2×(n-1)個のスリットが形成されていることを特徴とする計器取替用無停電工具。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記2n個の押し切り電極保持部は、前記n本の電源側電線及び前記n本の負荷側電線の対応する電線の前記被覆が接触する接触部と該接触部の中央に設けられた押し切り電極挿入孔を備えており、
前記電線押し付け部材には、前記押付状態にあるときに、前記n本の電源側電線の前記被覆の一部及び前記n本の負荷側電線の前記被覆の一部が嵌まる2n個の凹部が形成されており、
前記電線押し付け部材が前記押付状態にあるときに、前記接触部と前記凹部との間に前記被覆が挟持される請求項1に記載の計器取替用無停電工具。
【請求項3】
前記電線押し付け部材は、前記待機状態にあるときには、前記工具本体から分離されており、前記押付状態にあるときには、前記工具本体に固定されるように構成されている請求項1に記載の計器取替用無停電工具。
【請求項4】
前記電線押し付け部材は、一端が前記工具本体にガイドピンを介して回動可能に取付けられて前記待機状態から前記押付状態になる位置に移動させられ、前記押付状態になる位置にあるときに他端が前記工具本体に固定されるように構成されている請求項1に記載の計器取替用無停電工具。
【請求項5】
前記電線押し付け部材には前記工具本体に取付けられた1以上のガイドピンが篏入される1以上のガイド孔が形成されており、
前記ガイドピンはピン部の先端に前記ピン部よりも径寸法が大きい大径部を備えており、
前記ガイド孔は前記大径部が貫通する大孔と前記ピン部が貫通する小孔が連通した形状を有しており、前記大径部が前記大孔を貫通した状態で、前記ピン部を小孔内へ移動させることにより、前記電線押し付け部材が適正位置範囲にガイドされる請求項3に記載の計器取替用無停電工具。
【請求項6】
前記1以上のガイド孔は前記電線押し付け部材の中心領域に1個設けられており、前記工具本体には、1本の前記ガイドピンが取付けられている請求項5に記載の計器取替用無停電工具。
【請求項7】
前記工具本体には、複数本の取付ネジが貫通する複数の貫通孔が形成されており、前記電線押し付け部材には、前記複数の貫通孔を貫通した前記複数の取付ネジが螺合される複数のネジ孔が形成されて、前記電線押し付け部材の取付構造が構成されている請求項4または5に記載の計器取替用無停電工具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電力量計などの計器を無停電で取り替える際に使用する計器取替用無停電工具に関し、特に取り替え作業時に電線間で生じる短絡を防止することのできる計器取替用無停電工具に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
特許第6081777号公報(特許文献1)には、計器を無停電で取り替える際に、計器に接続された電源側の3本の電源側電線の芯線と負荷側の3本の負荷側電線の芯線とを電気的に接続させて、計器の取り外しを可能にする従来の計器取替用無停電工具の一例が開示されている。この計器取替用無停電工具では、計器を取り外す際に3本の電源側電線と3本の負荷側電線に装着される工具本体を有している。そして工具本体には、3本の電源側電線の被覆を突き破って芯線と機械的及び電気的に接触する3個の押し切り電極と、3本の負荷側電線の被覆を突き破って芯線と機械的及び電気的に接触する3個の押し切り電極と、6個の押し切り電極を進退可能に保持する押し切り電極保持部を備えている。そして工具本体には、電線の移動を阻止するために、符号13が付されたピン状の電線受け部材が装着されている。
【0003】
この公報に記載の計器取替用無停電工具を製品化したものの写真が、非特許文献1に特許第6081777号の番号表示と一緒に掲載されている。本出願の図14(A)及び(B)は、非特許文献1に示された計器取替用無停電工具の写真である。これらの図に明確に示されるように、実際の製品に、回動カバー部材Cが設けられている。この回動カバー部材Cは、ほぼ透明なプラスチック材料で形成されている。回動カバー部材Cは、工具本体Aに対して一端が回動可能に装着され、計器Mが存在しているときには、計器の一部により他端が押圧されて工具本体Aに近接した閉位置[図14(A)]にあり、計器Mが外されて他端が工具本体Aから離れた開位置[図14(B)]に変位するように構成されている。回動カバー部材Cの他端には、3本の電源側電線及び3本の負荷側電線の隣り合う2本の電線の両側に位置する7個の絶縁隔壁部Dが設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6081777号公報
【非特許文献】
【0005】
https://www.keiko.co.jp/assets/pdf/product/muteiden/change120A.pdf
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
7個の隔壁部Dは、回動カバー部材Cが開位置にあるときに[図14(B)]、隣り合う2本の電線の芯線の露出先端部と部分的に対向する形状寸法を備えている。しかしながら電線の芯線は、作業者の作業の仕方によって、電線の芯線が解れてバラバラになりやすく、最悪の場合には、隔壁部Dを越えて隣接する電線の芯線どうしで短絡が発生するおそれがある。また従来の構造では、ピン状の電線受け部材(特許文献1の符号13参照)を押し込んで電線を受ける構造であるため、想定以上に電線の太さが太くなると、ピン状の電線受け部材を挿入できない問題が生じる。
【0007】
本発明の目的は、計器の交換作業の際に、電線間の短絡事故が発生することを防止できる計器取替用無停電工具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の計器取替用無停電工具の理解を容易にするために図面に示した本発明の実施の形態に付した符号を以下の説明にも付するが、これらの符号は本発明を実施の形態に限定するものではない。
【0009】
本発明は、計器を取り替える際に、計器Mに接続された電源側のn本(nは2以上の整数)の電源側電線7Aの芯線8Aと負荷側のn本の負荷側電線7Bの芯線8Bとを電気的に接続させて、計器Mの取り外しを可能にする計器取替用無停電工具を改良の対象とする。本発明の計器取替用無停電工具1は、計器Mを取り外す際にn本の電源側電線7Aとn本の負荷側電線7Bに装着される工具本体1Aを有する。工具本体1Aは、n本の電源側電線7Aの被覆を突き破って芯線8Aと機械的及び電気的に接触するn個の第1の押し切り電極4Aと、n本の負荷側電線7Bの被覆を突き破って芯線8Bと機械的及び電気的に接触するn個の第2の押し切り電極4Bと、n個の第1の押し切り電極4A及びn個の第2の押し切り電極4Bを進退可能に保持する2n個の押し切り電極保持部5とを備えている。さらに工具本体1Aには電線押し付け部材2及び回動カバー部材3が装着されている。電線押し付け部材2は、工具本体1Aをn本の電源側電線7A及びn本の負荷側電線7Bに当接させることを許容する待機状態[図7(A)]と、工具本体1Aの当接後にn本の電源側電線7Aをn個の押し切り電極保持部5に押し付け且つn本の負荷側電線7Bを残りのn個の押し切り電極保持部5に押し付ける押付状態[図1(A),図1(B)]になるように構成されている。回動カバー部材3は、工具本体1Aに対して一端3Aが回動可能に装着され、計器Mが存在しているときには、計器Mの一部により他端3Bが押圧されて工具本体1Aに近接した閉位置[図8(B)]にあり、計器Mが外されて他端3Bが工具本体1Aから離れた開位置[図1(A)]に変位するように構成されている。そして回動カバー部材3の他端3Bには、n本の電源側電線7A及びn本の負荷側電線7Bの隣り合う2本の電線間に位置する2×(n-1)個の絶縁隔壁部6が設けられている。2×(n-1)個の絶縁隔壁部6は、回動カバー部材3が開位置[図1(A)]にあるときに、隣り合う2本の電線の芯線の露出先端部間を完全に仕切る形状寸法を有している。また電線押し付け部材2には、押付状態にあるときに、回動カバー部材3が閉位置から開位置に変位する際に2×(n-1)個の絶縁隔壁部6が通過する2×(n-1)個のスリット9が形成されている。
【0010】
本発明によれば、2×(n-1)個の絶縁隔壁部6が、回動カバー部材3が開位置[図1(A)]にあるときに、隣り合う2本の電線の芯線の露出先端部間を完全に仕切る形状寸法を有しているので、電線の芯線が解れて広がっていても、短絡事故が発生することがない。また本発明では、押し切り電極保持部5の接触部5Aと電線押し付け部材2との間に電線を挟持するため、電線の太さに合わせて、電線を確実に挟持できる。さらに絶縁隔壁部6の寸法が大きくなっても、電線押し付け部材2には、回動カバー部材3が閉位置にあるときに、回動カバー部材3が閉位置から開位置に変位する際に各絶縁隔壁部6が通過する2×(n-1)個のスリット9が形成されているので、電線押し付け部材2が回動カバー部材3の回動の障害になることがない。
(【0011】以降は省略されています)

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