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公開番号
2025032480
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-12
出願番号
2023137763
出願日
2023-08-28
発明の名称
チップ抵抗器及び電子回路装置
出願人
ローム株式会社
代理人
弁理士法人深見特許事務所
主分類
H01C
1/142 20060101AFI20250305BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】向上した短時間過負荷(STOL)特性を有するチップ抵抗器を提供する。
【解決手段】チップ抵抗器1は、絶縁基板10と、抵抗体層15と、第1電極30と、第2電極40とを備える。絶縁基板10は、裏面12を有している。第1電極30は、第1裏面電極33を含む。第2電極40は、第2裏面電極43を含む。絶縁基板10の裏面12の面積に対する、第1裏面電極33の第1面積と第2裏面電極43の第2面積との和の比率は、31%以上である。第1電極30と第2電極40とが互いに離間されている方向において、第1裏面電極33の第1長さL
21
及び第2裏面電極43の第2長さL
22
は、各々、0.8mm以上である。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
おもて面と、前記おもて面とは反対側の裏面と、前記おもて面と前記裏面とに接続されている第1端面と、前記第1端面とは反対側の第2端面とを有する絶縁基板と、
前記おもて面上に配置されている抵抗体層と、
前記抵抗体層に接続されている第1電極と、
前記抵抗体層に接続されている第2電極とを備え、
前記第1端面と前記第2端面とは、前記第1電極と前記第2電極とが互いに離間されている方向において、互いに離間されており、
前記第1電極は、前記裏面上に配置されておりかつ前記抵抗体層に電気的に接続されている第1裏面電極を含み、
前記第2電極は、前記裏面上に配置されておりかつ前記抵抗体層に電気的に接続されている第2裏面電極を含み、
前記裏面の面積に対する、前記第1裏面電極の第1面積と前記第2裏面電極の第2面積との和の比率は、31%以上であり、
前記方向における前記第1裏面電極の第1長さ及び前記方向における前記第2裏面電極の第2長さは、各々、0.8mm以上である、チップ抵抗器。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記比率は、38%以上である、請求項1に記載のチップ抵抗器。
【請求項3】
前記第1長さ及び前記第2長さは、各々、1.0mm以上である、請求項1に記載のチップ抵抗器。
【請求項4】
前記抵抗体層に、トリミング溝が形成されており、
前記おもて面の平面視において、前記第1裏面電極は、前記トリミング溝に重なっている、請求項1に記載のチップ抵抗器。
【請求項5】
前記おもて面上に配置されている中間電極をさらに備え、
前記第1電極は、前記おもて面上に配置されている第1おもて面電極を含み、
前記第2電極は、前記おもて面上に配置されている第2おもて面電極を含み、
前記中間電極は、前記第1おもて面電極と前記第2おもて面電極との間に配置されており、
前記抵抗体層は、前記第1おもて面電極と前記中間電極とに接続されている第1抵抗体層部分を含み、
前記おもて面の平面視において、前記第1裏面電極は、前記方向における前記第1抵抗体層部分の中心に重なっている、請求項1に記載のチップ抵抗器。
【請求項6】
前記抵抗体層は、前記第2おもて面電極と前記中間電極とに接続されている第2抵抗体層部分を含み、
前記おもて面の前記平面視において、前記第2裏面電極は、前記方向における前記第2抵抗体層部分の中心に重なっている、請求項5に記載のチップ抵抗器。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の前記チップ抵抗器と、
第1ランドパターンと、前記第1ランドパターンから離間されている第2ランドパターンとを含む回路基板と、
第1接合部材と、
第2接合部材とを備え、
前記第1裏面電極は、前記第1接合部材を用いて前記第1ランドパターンに接合されており、
前記第2裏面電極は、前記第2接合部材を用いて前記第2ランドパターンに接合されており、
前記方向において、前記絶縁基板の中心に近位する前記第1裏面電極の第1端部は、前記絶縁基板の前記中心に近位する前記第1ランドパターンの第2端部と同じ位置にある、または、前記第2端部よりも前記絶縁基板の前記中心の近くにある、電子回路装置。
【請求項8】
前記第1端面から前記第2端面までの前記絶縁基板の長さは、3.2mmより大きい、請求項7に記載の電子回路装置。
【請求項9】
前記第1裏面電極及び前記第2裏面電極は、それぞれ、前記裏面上に配置されている絶縁樹脂層と、前記絶縁樹脂層上に配置されている導電層とを含み、
前記導電層は、バインダー樹脂と、前記バインダー樹脂中に分散されている金属粒子とを含む導電材料で形成されている、請求項7に記載の電子回路装置。
【請求項10】
前記方向において、前記第1端部は、前記第2端部よりも、0.2mm以上前記絶縁基板の前記中心の近くにある、請求項7に記載の電子回路装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、チップ抵抗器及び電子回路装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
国際公開第2020/189217号(特許文献1)は、チップ抵抗器を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2020/189217号[概要]
【0004】
本開示の目的は、向上した短時間過負荷(STOL)特性を有するチップ抵抗器を提供することである。
【0005】
本開示のチップ抵抗器は、絶縁基板と、抵抗体層と、第1電極と、第2電極とを備える。絶縁基板は、おもて面と、おもて面とは反対側の裏面と、おもて面と裏面とに接続されている第1端面と、第1端面とは反対側の第2端面とを有している。抵抗体層は、絶縁基板のおもて面上に配置されている。第1電極は、抵抗体層に接続されている。第2電極は、抵抗体層に接続されている。第1端面と第2端面とは、第1電極と第2電極とが互いに離間されている方向において、互いに離間されている。第1電極は、絶縁基板の裏面上に配置されておりかつ抵抗体層に電気的に接続されている第1裏面電極を含む。第2電極は、絶縁基板の裏面上に配置されておりかつ抵抗体層に電気的に接続されている第2裏面電極を含む。絶縁基板の裏面の面積に対する、第1裏面電極の第1面積と第2裏面電極の第2面積との和の比率は、31%以上である。上記方向における第1裏面電極の第1長さ及び上記方向における第2裏面電極の第2長さは、各々、0.8mm以上である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1は、実施の形態のチップ抵抗器の概略平面図である。
図2は、実施の形態のチップ抵抗器の、図1に示される断面線II-IIにおける概略断面図である。
図3は、実施の形態のチップ抵抗器の概略底面図である。
図4は、実施の形態のチップ抵抗器及び電子回路装置の概略断面図である。
図5は、実施の形態の変形例の電子回路装置の概略断面図である。
図6は、実施の形態のチップ抵抗器の製造方法の一工程を示す概略断面図である。
図7は、実施の形態のチップ抵抗器の製造方法における、図6に示す工程の次工程を示す概略断面図である。
図8は、実施の形態のチップ抵抗器の製造方法における、図7に示す工程の次工程を示す概略断面図である。
図9は、実施の形態のチップ抵抗器の製造方法における、図8に示す工程の次工程を示す概略断面図である。
図10は、実施の形態のチップ抵抗器の製造方法における、図9に示す工程の次工程を示す概略断面図である。
図11は、実施の形態のチップ抵抗器の製造方法における、図10に示す工程の次工程を示す概略断面図である。
図12は、実施の形態のチップ抵抗器の製造方法における、図11に示す工程の次工程を示す概略断面図である。
図13は、実施の形態のチップ抵抗器の製造方法における、図12に示す工程の次工程を示す概略断面図である。
図14は、実施の形態のチップ抵抗器の製造方法における、図13に示す工程の次工程を示す概略断面図である。
図15は、実施の形態のチップ抵抗器の製造方法における、図14に示す工程の次工程を示す概略断面図である。
図16は、比較例のチップ抵抗器及び電子回路装置の概略断面図である。
図17は、チップ抵抗器とランドパターンとの間の接合強度と裏面電極の面積との関係を表すグラフを示す図である。[詳細な説明]
【0007】
図面に基づいて本開示の実施の形態の詳細について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。以下に記載する実施の形態の少なくとも一部の構成を任意に組み合わせてもよい。
【0008】
図1から図3を参照して、実施の形態のチップ抵抗器1を説明する。チップ抵抗器1は、絶縁基板10と、抵抗体層15と、第1電極30と、第2電極40とを主に備える。チップ抵抗器1は、中間電極20と、第1絶縁保護層25と、第2絶縁保護層26とをさらに備えてもよい。図1及び図3では、便宜上、第1電極30の一部、第2電極40の一部、第1絶縁保護層25及び第2絶縁保護層26の図示が省略されている。
【0009】
絶縁基板10は、アルミナ(Al
2
O
3
)のような絶縁材料で形成されている。絶縁基板10は、おもて面11と、おもて面11とは反対側の裏面12と、第1端面13と、第1端面13とは反対側の第2端面14とを含む。
【0010】
おもて面11と裏面12とは、各々、第1方向(x方向)と、第1方向に垂直な第2方向(y方向)とに沿って延在している。第1方向(x方向)は、絶縁基板10の長手方向である。第2方向(y方向)は、絶縁基板10の短手方向である。おもて面11と裏面12とは、第1方向(x方向)及び第2方向(y方向)に垂直な第3方向(z方向)において互いに離間されている。第3方向(z方向)は、絶縁基板10の厚さ方向である。おもて面11と裏面12とは、絶縁基板10の厚さ方向の両端面である。図4に示されるように、チップ抵抗器1が回路基板50に実装される際、裏面12は回路基板50に面する。
(【0011】以降は省略されています)
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