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公開番号2025030131
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-07
出願番号2023135155
出願日2023-08-23
発明の名称運動解析システム
出願人国立大学法人岩手大学
代理人弁理士法人英知国際特許商標事務所
主分類A61B 5/11 20060101AFI20250228BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】複雑な運動を数学的に合理的な分割時間で分割し、特定の運動を解析するのに適した解析時間区間の提供。
【解決手段】表面筋電位時系列データを記憶するものであり、タイミング決定平面生成部は、表面筋電位時系列データに対して、第1の次元削減法を適用して、表面筋電位時系列データの次元数以下の予め定めた次元数に次元を削減し、得られたそれぞれの次元を一つの変数軸とし他の軸を時間軸としたタイミング決定平面を定めた次元数の数だけ作るものであり、選択部は、少なくとも一つのタイミング決定平面上の関数の形状から、形状的特徴を少なくとも一つ選択機能を備えており、解析部は、形状的特徴発生時間を基準として少なくとも一つの分割時間を定め、表面筋電位時系列データの時間軸を分割時間で分割して解析時間区間を取得し、解析時間区間に対して適宜な解析を行うことを特徴とする運動解析システム。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
表面筋電位測定電極と記憶部とタイミング決定部と解析部を備え、
前記表面筋電位測定電極は、筋肉の動きに伴い発生する表面筋電位時系列データを測定するものであり、
前記記憶部は、
運動期間に含まれる少なくとも所定の動作による前記表面筋電位時系列データを記憶するものであり、
前記タイミング決定部は、タイミング決定平面生成部と選択部を有し、
前記タイミング決定平面生成部は、前記表面筋電位時系列データに対して、第1の次元削減法を適用して、前記表面筋電位時系列データの次元数以下の予め定めた次元数に次元を削減し、得られたそれぞれの次元を一つの変数軸とし他の軸を時間軸としたタイミング決定平面を前記定めた次元数の数だけ作るものであり、
前記選択部は、少なくとも一つの前記タイミング決定平面上の関数の形状から、形状的特徴を少なくとも一つ選択することで、前記形状的特徴が起きた形状的特徴発生時間を少なくとも一つ取得する機能を備えており、
前記解析部は、選択された少なくとも一つの前記形状的特徴発生時間を基準として少なくとも一つの分割時間を定め、前記表面筋電位時系列データの時間軸を前記分割時間で分割して解析時間区間を取得し、前記解析時間区間に対して適宜な解析を行うことを特徴とする運動解析システム。
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
前記タイミング決定平面生成部は、前記表面筋電位時系列データとして整流化した時系列データに対して前記第1の次元削減法を適用する請求項1記載の運動解析システム。
【請求項3】
前記表面筋電位測定電極は、多チャンネル電極である請求項1記載の運動解析システム。
【請求項4】
前記第1の次元削減法は、非負値行列因子分解である請求項1記載の運動解析システム。
【請求項5】
前記解析部は、選択された前記形状的特徴発生時間を基準として、前記形状的特徴発生時間から所定の時間または所定の時間割合前の時間を前記分割時間と定め、前記分割時間で分割して前記解析時間区間を取得し、前記解析時間区間に対して適宜な解析を行うことを特徴とする請求項1記載の運動解析システム。
【請求項6】
前記表面筋電位測定電極は、少なくとも舌骨上筋群表面筋電位測定電極および/または舌骨下筋群表面筋電位測定電極を含む請求項1記載の運動解析システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、運動時の筋活動を表面筋電位測定電極で測定し、解析する運動解析システムに関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
嚥下は、食物を口腔から胃へと送り込む一連の運動であり、口腔期・咽頭期・食道期の3期に分けられる。嚥下のメカニズムを図1の(a)、(b)に示す。咀嚼によって形成された食塊は、舌を口蓋に押し付けることにより咽頭へと送り込まれる。その後、嚥下反射が誘発され、舌骨上筋群の収縮により舌骨と喉頭が前上方に挙上する。さらに舌骨上筋群の収縮に伴う反射運動として、舌骨下筋群(甲状舌骨筋)が収縮することで喉頭が最高位に到達する。この舌骨と喉頭の挙上に連動して、喉頭蓋が反転することで喉頭を閉鎖する。これにより、誤嚥や窒息を起こすことなく食塊が食道を通過する。これが安全に嚥下を行うメカニズムである。
【0003】
このように嚥下は、「随意運動」と「反射性の不随意運動」が共存する複雑な機構によって実現される。随意運動は主に、食物を咀嚼して形成した食塊を、舌運動により咽頭へ送り込む口腔内の運動を指し(口腔期)、不随意運動は、嚥下反射によって食塊を咽頭通過させる運動を指している(咽頭期)。嚥下反射は、延髄にある中枢パターン生成器(central pattern generator:CPG)によってプログラムされた再現性の高い、極めて緻密なパターン運動となっている。
これまで出願人は、この運動を解析する手法を特許文献1~特許文献4のように提案してきた。
【0004】
摂食嚥下は、多数の器官の協調運動に構成される複雑な動作であるが、その動作は随意運動と不随意運動の混在した運動である。
摂食嚥下は、食物を認知して口に運び、口腔内で咀嚼し、咽頭、食道を通り胃まで運ぶ一連の動作であり、その基本のメカニズムは「5期モデル」という5つのステージ(先行期、準備期、口腔期、咽頭期、食道期)で説明される。また、4つのステージ(口腔準備期、口腔送り込み期、咽頭期、食道期)で説明する「4期モデル」や、咀嚼嚥下のプロセスを4つのステージ(stage I transport,processing,stage II transport,swallowing)で説明する「プロセスモデル」などもある。
様々なモデルが提唱されているということは、摂食嚥下運動の解析の難しさを象徴している。
【0005】
従来の口腔期・咽頭期・食道期の3期に分けるモデルを例に挙げると、年齢差や個人差もあり、運動区分は、厳密性を欠いており、たとえば口腔期と咽頭期の境界を正確に区分できるとは言えず解析に支障を生じていた。特に、舌骨上筋群は、口腔期と咽頭期のどちらにも関与するため、その表面筋電位信号から口腔期と咽頭期の境界を直接的に判定することは困難であった。
【0006】
さらに「随意運動」と「反射性の不随意運動」が共存する嚥下の可否には、口腔運動の問題の有無や嚥下反射の破綻が大きく関与する。
【0007】
嚥下反射によって誘発された嚥下運動は、再現性の高い運動パターンを示すが、一回嚥下量(食物の量)や食物の物性値(粘性や硬さなど)などの違いによって、舌骨の移動距離や移動速度、喉頭閉鎖のタイミングや閉鎖時間、食道入口部の開大時間などの嚥下の運動パターン(嚥下パターン)が変化することが知られている。このように、嚥下条件に合わせて嚥下関連器官の運動を微調整し、嚥下パターンを変えられる能力は、嚥下予備能と考えられている。これは窒息や誤嚥を引き起こさないための食物に対する嚥下の対応力である。しかし、脳血管障害や神経筋疾患、加齢による筋力低下、嚥下諸器官の位置変化、嚥下反射の遅れなどが原因で、嚥下予備能は低下する。さらに全身疾患等が原因で、嚥下に何らかの問題が生じた場合には、食塊の咽頭残留、喉頭侵入、誤嚥などが生じ、結果として誤嚥性肺炎の発症や窒息のリスクが増大することになる。
このように、嚥下運動の解析は、嚥下運動の正確な区分が難しいこと、随意運動と不随意運動(嚥下反射)が同時に起きる区間があり、厳密な区分が難しいこと、食物の違いによる分析の困難性が混在していた。
従来は、解析時間区間が正確に定まらないという問題があった。
【0008】
以上の説明は、嚥下運動の解析の困難性を説明するものである。発明者は、上述のように非常に複雑な運動である嚥下運動を詳細に分析するための解析時間区間が設定できるのであれば、あらゆる運動の分析における解析時間の設定に応用できることに気が付いた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2019-208629号公報
特開2022-41316号公報
特開2021-142087号公報
特開2022-27304号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、複雑な運動を数学的に合理的な分割時間で分割し、複雑な運動に含まれる特定の運動を解析するのに適した解析時間区間を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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