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公開番号2025029090
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-05
出願番号2024209929,2022150541
出願日2024-12-03,2011-01-06
発明の名称血漿カリクレイン結合タンパク質
出願人武田薬品工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C07K 16/40 20060101AFI20250226BHJP(有機化学)
要約【課題】血漿カリクレイン結合タンパク質およびその使用方法の提供。
【解決手段】血漿カリクレイン結合タンパク質は、タンパク質(例えば、epi-Kal2)及び/又は低分子(例えば、AEBSF)と同じエピトープと結合するかあるいは結合に関してそれと競合し、かつプレ血漿カリクレインと結合しない。血漿カリクレイン結合タンパク質は、完全長(例えば、IgG、IgM、IgA、IgD及びIgE)であり得るか、又は抗原結合フラグメント(例えば、Fab、F(ab’)2又はscFvフラグメント)のみを含み得る。この結合タンパク質は、2つの重鎖免疫グロブリンと2つの軽鎖免疫グロブリンを含み得るか、又は一本鎖抗体であり得る。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
血漿カリクレイン(pKal)に結合し、プレカリクレインには結合しない、単離された抗体またはその抗原結合フラグメント。
続きを表示(約 3,600 文字)【請求項2】
血漿カリクレイン(pKal)に結合し、プレカリクレインには結合しない、単離された抗体またはその抗原結合フラグメントであって、前記単離された抗体は、
(i)PYNMYの重鎖相補性決定領域(HC CDR)1配列とSIRPSGGGTVYADSVKGのHC CDR2配列とGFIAARWYYFDYのHC CDR3配列とを含む重鎖免疫グロブリン可変ドメイン(V

)配列およびRASQSVSSSYLAの軽鎖相補性決定領域(LC CDR)1配列とGASSRATのLC CDR2配列とQQYGSSPFTのLC CDR3配列とを含む軽鎖免疫グロブリン可変ドメイン(V

)配列;
(ii)WYTMVのHC CDR1配列とRIYPSGGWTKYADSVKGのHC CDR2配列とEGLLWFGENAFDIのHC CDR3配列とを含むV

配列およびSGDQLGDKYVGのLC CDR1配列とQDTKRPSのLC CDR2配列とQAWDTSTAGのLC CDR3配列とを含むV

配列;
(iii)WYLMIのHC CDR1配列とYIYPSGGFTYYADSVKGのHC CDR2配列とTEGPLSWGYGMDVのHC CDR3配列とを含むV

配列およびSGDKLGDKYACのLC CDR1配列とQDSKRPSのLC CDR2配列とQAWDSSTGVのLC CDR3配列とを含むV

配列;
(iv)WYTMVのHC CDR1配列とRIYPSGGWTKYADSVKGのHC CDR2配列とEGLLWFGENAFDIのHC CDR3配列とを含むV

配列およびSGDQLGDKYVGのLC CDR1配列とQDTKRPSのLC CDR2配列とQAWDTSTAGのLC CDR3配列とを含むV

配列;
(v)WYEMGのHC CDR1配列とSIYSSGGGTMYADSVKGのHC CDR2配列とNPQYSGYDRSLSDGAFDIのHC CDR3配列とを含むV

配列およびSGDNLGNKYNSのLC CDR1配列とQDTKRPSのLC CDR2配列とQAWDGNVVのLC CDR3配列とを含むV

配列;
(vi)YYMMVのHC CDR1配列とYIYSSGGHTVYADSVKGのHC CDR2配列とDLFLYDFWSKGAFDIのHC CDR3配列とを含むV

配列およびSGEKLGDKYVSのLC CDR1配列とEDSRRPSのLC CDR2配列とQAWDSSTAIのLC CDR3配列とを含むV

配列;
(vii)HYRMSのHC CDR1配列とSIYPSGGRTVYADSVKGのHC CDR2配列とDKFEWRLLFRGIGNDAFDIのHC CDR3配列とを含むV

配列およびSGDKLGDKYTSのLC CDR1配列とQDIKRPSのLC CDR2配列とQAWDSPNARVのLC CDR3配列とを含むV

配列;
(viii)RYIMHのHC CDR1配列とSISPSGGLTSYADSVKGのHC CDR2配列とEFENAYHYYYYGMDVのHC CDR3配列とを含むV

配列およびRASGDIGNALGのLC CDR1配列とDASTLQSのLC CDR2配列とLQGYNYPRTのLC CDR3配列とを含むV

配列;
(ix)HYLMTのHC CDR1配列とYISPSGGHTIYADSVKGのHC CDR2配列とVARGIAARSRTSYFDYのHC CDR3配列とを含むV

配列およびRAGRSISTYVNのLC CDR1配列とAASSLQSのLC CDR2配列とQQSQSTPYTのLC CDR3配列とを含むV

配列;
(x)HYLMTのHC CDR1配列とYISPSGGHTIYADSVKGのHC CDR2配列とVARGIAARSRTSYFDYのHC CDR3配列とを含むV

配列およびRASQIVSSRYLAのLC CDR1配列とGAASRATのLC CDR2配列とQQTYSSPFTのLC CDR3配列とを含むV

配列;
(xi)HYLMTのHC CDR1配列とYISPSGGHTIYADSVKGのHC CDR2配列とVARGIAARSRTSYFDYのHC CDR3配列とを含むV

配列およびRASQSISNYLNのLC CDR1配列とAASSLQSのLC CDR2配列とQQSYTSPYTのLC CDR3配列とを含むV

配列;
(xii)HYLMTのHC CDR1配列とYISPSGGHTIYADSVKGのHC CDR2配列とVARGIAARSRTSYFDYのHC CDR3配列とを含むV

配列およびRASQIVSSNYLAのLC CDR1配列とGASNRATのLC CDR2配列とQQSFNIPYTのLC CDR3配列とを含むV

配列;
(xiii)HYLMTのHC CDR1配列とYISPSGGHTIYADSVKGのHC CDR2配列とVARGIAARSRTSYFDYのHC CDR3配列とを含むV

配列およびRTSQFVNSNYLAのLC CDR1配列とGASSRATのLC CDR2配列とQQSSRTPWTのLC CDR3配列とを含むV

配列;
(xiv)HYIMMのHC CDR1配列とGIYSSGGITVYADSVKGのHC CDR2配列とQRTGVPRRDSFNIのHC CDR3配列とを含むV

配列およびRASQSISSWLAのLC CDR1配列とKASTLESのLC CDR2配列とQQYNTYWTのLC CDR3配列とを含むV

配列;
(xv)IYSMHのHC CDR1配列とSIYPSRGMTWYADSVKGのHC CDR2配列とRRTGIPRRDAFDIのHC CDR3配列とを含むV

配列およびRASQSISSWLAのLC CDR1配列とKASTLESのLC CDR2配列とQQYNTYWTのLC CDR3配列とを含むV

配列;
(xvi)VYNMHのHC CDR1配列とSIYPSGGMTYYADSVKGのHC CDR2配列とRRTGIPRRDAFDIのHC CDR3配列とを含むV

配列およびRASQSISSWLAのLC CDR1配列とKASTLESのLC CDR2配列とQQYNTYWTのLC CDR3配列とを含むV

配列;
(xvii)HYIMMのHC CDR1配列とGIYSSGGITVYADSVKGのHC CDR2配列とRRIGVPRRDEFDIのHC CDR3配列とを含むV

【請求項3】
前記抗体が完全長の抗体である、請求項1または2に記載の単離された抗体またはその抗原結合フラグメント。
【請求項4】
前記抗体がIgG抗体である、請求項1~3のいずれか1項に記載の単離された抗体またはその抗原結合フラグメント。
【請求項5】
前記抗体が可溶性Fab(sFab)である、請求項1~4のいずれか1項に記載の単離された抗体またはその抗原結合フラグメント。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の単離された抗体またはその抗原結合フラグメントをコードする、核酸。
【請求項7】
請求項6に記載の核酸を含む、ベクター。
【請求項8】
前記ベクターが、発現ベクターである、請求項7に記載のベクター。
【請求項9】
請求項6に記載の核酸を含む、宿主細胞。
【請求項10】
前記細胞が哺乳動物細胞である、請求項9に記載の宿主細胞。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【背景技術】
【0001】
血漿カリクレインはセリンプロテアーゼの一種である。プレカリクレインは血漿カリクレインの前駆体である。
続きを表示(約 1,900 文字)【発明の概要】
【0002】
血漿カリクレインは接触系のセリンプロテアーゼ成分であり、様々な炎症性、心血管性、感染性(敗血症)および腫瘍性の疾患の潜在的な薬物標的である(Sainz I.M.ら,Thromb Haemost 98,77-83,2007)。接触系は、異物のもしくは負荷電の表面との接触時に第XIIa因子により、または内皮細胞表面上でプロリルカルボキシペプチダーゼにより活性化される(図1)(Sainz I.M.ら,Thromb Haemost 98,77-83,2007)。血漿カリクレインの活性化により、その第XII因子のフィードバック活性化を介して内因性凝固が増幅され、炎症性ノナペプチドであるブラジキニンの産生を介して炎症が増強される。血漿カリクレインは循環中の主要なキニノゲナーゼとして、主として血管系におけるブラジキニンの生成に関与する。主要な天然の血漿カリクレイン阻害剤であるC1阻害剤タンパク質(C1-INH)の遺伝的欠損により、遺伝性血管性浮腫(HAE)が引き起こされる。HAEの患者は、未知のトリガーによりしばしば誘発される有痛性浮腫の急性発作に襲われる(Zuraw B.L.ら,N Engl J Med 359,1027-1036,2008)。動物モデルにおける薬物使用または遺伝的研究から、血漿カリクレイン-キニン系(血漿KKS)が各種疾患に関与すると考えられている。
【0003】
血漿カリクレイン結合タンパク質(例えば抗体、例えば阻害性抗体)は、効力および特異性が高く、また血中滞留時間が長いため、各種の疾患および状態、例えば、血漿カリクレイン活性が関与する疾患および状態の治療剤として有用である。効力が高いということは、有効性が高く薬物用量が低いと言い換えることができ、また特異性が高いということは、関連するオフターゲットセリンプロテアーゼの阻害により副作用を減少させ得るということである。一般に、低分子セリンプロテアーゼの特異性は抗体阻害剤ほど高くはない。血中滞留時間が長ければ低頻度の投薬が可能となる。
【0004】
いくつかの態様では、本開示は、活性型の血漿カリクレイン(例えば、ヒト血漿カリクレインおよび/またはマウス血漿カリクレイン)と結合し、かつ例えば、プレ血漿カリクレイン(例えば、ヒトプレ血漿カリクレインおよび/またはマウスプレ血漿カリクレイン)と結合しない単離タンパク質(例えば抗体、例えばヒト抗体)を特徴とする。
【0005】
いくつかの実施形態では、血漿カリクレイン結合タンパク質は、本明細書に記載のカリクレイン結合タンパク質と同じエピトープと結合するか、または結合に関してそれと競合する。いくつかの実施形態では、血漿カリクレイン結合タンパク質は、本明細書に記載のタンパク質(例えば、epi-Kal2)および/または低分子(例えば、AEBSF)と同じエピトープと結合するかあるいは結合に関してそれと競合し、かつプレ血漿カリクレインと結合しない。
【0006】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のタンパク質は、M162-A04、M160-G12、M142-H08、X63-G06、X101-A01(本明細書では、DX-2922とも呼ばれる)、X81-B01、X67-D03、X67-G04、X115-B07、X115-D05、X115-E09、X115-H06、X115-A03、X115-D01、X115-F02、X115-G04、M29-D09、M145-D11、M06-D09およびM35-G04からなる群より選択される。
【0007】
いくつかの実施形態では、血漿カリクレイン結合タンパク質は、X81-B01と競合するか、またはそれと同じエピトープと結合し、かつ例えば、プレ血漿カリクレインと結合しない。
【0008】
いくつかの実施形態では、血漿カリクレイン結合タンパク質は、X67-D03と競合するか、またはそれと同じエピトープと結合し、かつ例えば、プレ血漿カリクレインと結合しない。
【0009】
いくつかの実施形態では、血漿カリクレイン結合タンパク質は、X101-A01と競合するか、またはそれと同じ部位と結合し、かつ例えば、プレ血漿カリクレインと結合しない。
【0010】
いくつかの実施形態では、血漿カリクレイン結合タンパク質は、M162-A04と競合するか、またはそれと同じ部位と結合し、かつ例えば、プレ血漿カリクレインと結合しない。
(【0011】以降は省略されています)

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