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公開番号2025027650
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-28
出願番号2023132624
出願日2023-08-16
発明の名称空気極
出願人公立大学法人公立諏訪東京理科大学,株式会社日本触媒
代理人弁理士法人WisePlus
主分類H01M 12/06 20060101AFI20250220BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】 放電反応を長期間行うことができる方法を提供する。
【解決手段】 所定の透水性試験で測定される透水速度が0.01mg/mm2/時間以上、0.2mg/mm2/時間以下である透水性調整膜と、酸素還元触媒及び結着剤を含む触媒層とを含む積層構造を有することを特徴とする空気極。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
下記透水性試験で測定される透水速度が0.01mg/mm

/時間以上、0.2mg/mm

/時間以下である透水性調整膜と、酸素還元触媒及び結着剤を含む触媒層とを含む積層構造を有することを特徴とする空気極。
透水性試験:
(1)透水性調整膜、不織布(厚み160μm)をそれぞれ直径18mmの円形状に切り出す。
(2)切り出した不織布の重さを秤量し、m

(g)とする。
(3)内径16mmの円筒形セルの下部に切り出した透水性調整膜を設置し、更に、切り出した不織布を設置する。
(4)円筒形セルの上部から6.7MKOH水溶液3gを静かに投入する。
(5)円筒形セルを25℃、常圧下で1時間放置する。
(6)不織布の重さを再度秤量し、m

(g)とする。
(7)下記式(I)、(II)から透水速度K(mg/mm

/時間)を求める。
M=m

-m

(I)
K=M/(8*8*3.14)×1000 (II)
続きを表示(約 300 文字)【請求項2】
前記透水性調整膜は、25℃でのイオン伝導度が20mS/cm以上である請求項1に記載の空気極。
【請求項3】
前記酸素還元触媒は、炭素材料を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気極。
【請求項4】
前記積層構造は、触媒層の透水性調整膜側とは反対側に、通気性をもつ撥水膜を更に含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気極。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の空気極、負極、及び、電解液を含んで構成されることを特徴とする金属空気電池。
【請求項6】
前記負極は、亜鉛負極である請求項5に記載の金属空気電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、空気極に関する。より詳しくは、金属空気電池を構成するのに用いられる空気極、及び、該空気極を含んで構成される金属空気電池に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、小型携帯機器から自動車等大型用途まで多くの産業において、電池の重要性が急速に高まっており、主にその容量、エネルギー密度や二次電池化の面において優位性を持つ新たな電池系が種々開発・改良されている。
【0003】
空気極を含んで構成される電池、例えば金属空気電池は、負極活物質として金属材料を用い、正極活物質として空気中の酸素を用いる。従って、正極活物質を充填するスペースが必要なく、その部分に負極活物質を充填できるため、高いエネルギー密度を実現できる。例えば空気亜鉛一次電池は、実用化されている電池の中で最もエネルギー密度が高い電池である。このような金属空気電池について、種々の検討がなされている(例えば、特許文献1~3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-119289号公報
特開2017-174770号公報
特開2017-182996号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
空気極の放電反応(酸素還元反応、ORR〔oxygen reduction reaction〕)では、空気極に含まれる酸素還元触媒の表面(反応界面)において、下記式に示すように、大気中の酸素と電解液中の水が反応する。


+2H

O+4e

→4OH

【0006】
空気極の放電反応には、気体(酸素)-液体(水)-固体(空気極の酸素還元触媒)の3相が共存する状態を保つ必要がある。従来の空気極は、特許文献3に記載されるように、触媒としてカーボン材料を用いたり、フッ素系結着剤を用いたりすることで、撥水性を発揮し、空気極が電解液で覆われ、沈没することをある程度防止できるが、時間の経過と共に撥水性が保てなくなり、空気極を電解液が覆うことで、反応界面への酸素の供給が不充分となり、放電反応に不具合を生じる。放電反応を長期間行うための工夫の余地があった。
【0007】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、放電反応を長期間行うことができる方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、金属空気電池において放電反応を長期間行うことができる方法について種々検討し、空気極の構成に着目した。そして、所定の透水性試験で測定される透水速度が0.01mg/mm

/時間以上、0.2mg/mm

/時間以下である透水性調整膜と、酸素還元触媒及び結着剤を含む触媒層とを含む積層構造を有する空気極とすると、酸素と水を長期間にわたって空気極の反応界面に供給でき、放電反応を長期間行うことができることを見いだし、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。
【0009】
すなわち本発明(1)は、下記透水性試験で測定される透水速度が0.01mg/mm

/時間以上、0.2mg/mm

/時間以下である透水性調整膜と、酸素還元触媒及び結着剤を含む触媒層とを含む積層構造を有することを特徴とする空気極である。
透水性試験:
(1)透水性調整膜、不織布(厚み160μm)をそれぞれ直径18mmの円形状に切り出す。
(2)切り出した不織布の重さを秤量し、m

(g)とする。
(3)内径16mmの円筒形セルの下部に切り出した透水性調整膜を設置し、更に、切り出した不織布を設置する。
(4)円筒形セルの上部から6.7MKOH水溶液3gを静かに投入する。
(5)円筒形セルを25℃、常圧下で1時間放置する。
(6)不織布の重さを再度秤量し、m

(g)とする。
(7)下記式(I)、(II)から透水速度K(mg/mm

/時間)を求める。
M=m

-m

(I)
K=M/(8*8*3.14)×1000 (II)
【0010】
本発明(2)は、上記透水性調整膜が、25℃でのイオン伝導度が20mS/cm以上である本発明(1)の空気極である。
(【0011】以降は省略されています)

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