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公開番号2025021208
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-13
出願番号2023124979
出願日2023-07-31
発明の名称光回路および光回路チップの製造方法
出願人NTTイノベーティブデバイス株式会社,日本電信電話株式会社
代理人弁理士法人谷・阿部特許事務所
主分類G02B 6/30 20060101AFI20250205BHJP(光学)
要約【課題】光ファイバアレイと光回路チップとの接続を有する光回路の接続端面からの反射戻り光を防止し、高密度に実装可能な光回路を提供する。
【解決手段】光導波路アレイが形成された光回路チップと、光導波路アレイと光ファイバアレイとを接続するためのファイバアレイブロックユニットとを含む光回路であって、光導波路が並列する方向をY軸方向、前記光導波路の光軸方向をX軸方向としたとき、光回路チップの光導波路アレイと光ファイバアレイとの接続端面は、Z軸を含む平面であり、接続端面とX軸との成す角度が垂直からZ軸を中心に0度より大きい所定の角度回転しており、光回路チップの主面と接続端面とが接する辺と、主面と接続端面とが接する辺と対向しない光回路チップの主面の辺の少なくとも1つの辺との角度が90度でないことを特徴とする光回路。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
光導波路アレイが形成された光回路チップと、前記光導波路アレイと光ファイバアレイとを接続するためのファイバアレイブロックユニットとを含む光回路であって、
前記光導波路アレイの光導波路が並列する方向をY軸方向、前記光導波路の光軸方向をX軸方向とし、X軸とY軸とZ軸がそれぞれ互いに直交しており、
前記光回路チップの前記光導波路アレイと前記光ファイバアレイとの接続端面は、前記Z軸を含む平面であり、前記接続端面と前記X軸との成す角度が垂直から前記Z軸を中心に0度より大きい所定の角度回転しており、
前記光回路チップの主面と前記接続端面とが接する辺と、前記主面と前記接続端面とが接する辺と対向しない前記主面の辺の少なくとも1つの辺との角度が90度でないことを特徴とする光回路。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記光回路チップの前記接続端面において、前記光導波路アレイは、前記光回路チップの前記主面と前記接続端面とが接する辺と対向しない前記光回路チップの前記主面の辺に平行であることを特徴とする請求項1に記載の光回路。
【請求項3】
前記光導波路アレイの各前記光導波路がスポットサイズ拡大部を含み、前記所定の角度は3度以上50度以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の光回路。
【請求項4】
前記光回路チップの前記主面の形状は台形であって、前記主面の長い方の底辺側に送信用光回路部を、短い方の底辺側に受信用光回路部を配置したことを特徴とする請求項1または2に記載の光回路。
【請求項5】
前記光回路は、さらに電気ボード基板を含み、前記光回路チップが前記電気ボード基板上にインターポーサを介して接続されていることを特徴とする請求項1または2に記載の光回路。
【請求項6】
光導波路アレイが形成され、光ファイバが前記光導波路アレイに接続される接続端面を含む光回路チップであって、
前記光導波路アレイの光導波路が並列する方向をY軸方向、前記光導波路の光軸方向をX軸方向とし、X軸とY軸とZ軸がそれぞれ互いに直交しており、
前記接続端面は、前記Z軸を含む面であり、前記接続端面と前記X軸との成す角度が垂直から前記Z軸を中心に0度より大きい所定の角度回転しており、
前記光回路チップの主面と前記接続端面とが接する辺と、前記主面と前記接続端面とが接する辺と対向しない前記主面の辺の少なくとも1つの辺との角度が90度でないことを特徴とする光回路チップ。
【請求項7】
光導波路アレイが形成され、光ファイバが前記光導波路アレイに接続される接続端面を含む光回路チップの製造方法であって、
前記光導波路アレイの光導波路が並列する方向をY軸方向、前記光導波路の光軸方向をX軸方向とし、X軸とY軸とZ軸がそれぞれ互いに直交しており、
前記接続端面は、前記Z軸を含む面であり、前記接続端面と前記X軸との成す角度が垂直から前記Z軸を中心に0度より大きい所定の角度回転しており、
前記光回路チップの主面と前記接続端面とが接する辺と、前記主面と前記接続端面とが接する辺と対向しない前記主面の辺の少なくとも1つの辺との角度が90度でない光回路チップが複数個形成されたウエハを、レーザアブレーションダイシング、またはステルスダイシングによりチップ化する工程を含む光回路チップの製造方法。
【請求項8】
前記ウエハのチップレイアウトが、前記光回路チップの前記接続端面が劈開面であるオリフラ方向と平行または垂直となるように設定されていることを特徴とする請求項7に記載の光回路チップの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバアレイとの接続を有するSiフォトニクス光波回路を含む光回路に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
IOWN((Innovative Optical and Wireless Network)構想の実現に向けて、データセンター等の今まで以上の大容量化が求められており、各デバイスについても、光電子融合実装による高密度化が求められている。そのためシリコンフォトニクス光回路チップ(以下、「SiPチップ」という。)と光ファイバアレイとを接続し、小型高密度化を目指す試みが行われている。
【0003】
特許文献1には、従来のSiPチップと光ファイバアレイとの接続を有する光回路が示されている。図1には、この特許文献1の従来技術の第1の光回路が示されている。
図1の従来技術の第1の光回路は、ボード101上でSiPチップ103の導波路と光ファイバブロック104に固定された光ファイバ106とが接続されて構成されている。ここで、SiPチップ103の光導波路は、SiPチップ103の主面(図1のXY平面)の垂線方向から見て、SiPチップの光導波路と光ファイバとの接続端面107に垂直な方向から所定角度、例えば、20度傾けられている。そして、光ファイバブロック104も、各光ファイバをSiPチップ103の主面の垂線方向から見てSiPチップ103との接続端面107に垂直な方向から同じ所定角度傾けて固定されている。この従来技術は、接続端面における光導波路と光ファイバの光軸方向を接続端面に対して斜めにしたことにより、接続端面からの反射戻り光を防止しながら、光回路の小型高密度に都合のよい構成を実現している。
【0004】
一方、近年の光送受信技術においては多チャンネル化が進んでおり、高密度光電子融合実装による高密度多チャンネルアレイ配線を用いたモジュールにおいて、この従来技術のように、光ファイバアレイを接続端面に対して斜めとした光回路は、問題点が顕在化してきている。
【0005】
図2を用いて、この従来技術の問題点について説明する。図2は、従来技術の問題点を説明するために例示した高密度光電気融合実装による高密度多アレイ並列用モジュールの第1の例の概略構成を示している。図2に示すように、モジュール200は、電気ボード基板201に、光回路チップ202
1
、202
2
、202
3
、202
4
と、各光回路チップと電気的に接続される電子回路チップ203と、各光回路チップの導波路に接続される光ファイバを固定したファイバアレイブロックユニット204
1
,204
2
,204
3
,204
4
を含むテープ状の光ファイバアレイ205
1
,205
2
,205
3
,205
4
とテープ状の光ファイバアレイを固定するゴムブーツ206
1
,206
2
,206
3
,206
4
と、光回路チップと電子回路とを接続するボード上電気配線207
1
,207
2
,207
3
,207
4
とを含んで構成されている。モジュール200は、光導波路と、光ファイバとを接続端面に対して斜め方向とした光回路チップ202
1
~202
4
が4個並列に並べて配置されている。
【0006】
図2に示したモジュール200の各光回路チップ202
1
~202
4
は、それぞれ、光ファイバと接続される12本の並行に配置された導波路を有している。導波路は、12本の光ファイバアレイと光回路チップの右側辺の接続端面において接続されている。この例のように、多数の光ファイバを用いる場合には、単芯の光ファイバでは、取り扱いが煩雑となり、また、多数の光ファイバを収容するためのスペースが必要となる。したがって、多数の光ファイバを用いる場合には、多数の光ファイバをテープ状に一体化した光ファイバアレイを用いることが望ましい。しかしながら、テープ状の光ファイバアレイであるテープファイバ(以下、「テープファイバ」という。)は、単芯の光ファイバよりも固く曲げにくく、特に幅平面の方向(図2のXY平面方向)には曲げにくい。
【0007】
各光回路チップ202
1
~202
4
からの、それぞれのテープファイバの取り出し方向は、X軸方向に対して斜め方向になっている。そのため電気ボード基板の外側の筐体とテープファイバとの接触を避けるためには、電気ボード基板のY軸方向の寸法は、光回路が配置されているY軸方向の寸法よりも大きくする必要がある。したがって、モジュールのサイズは、光回路チップや電子回路チップの配置に必要とされるサイズよりも大きくなってしまう。また電気ボード基板からもテープファイバが斜めに取り出されるため、電気ボード基板の端に光コネクタなどを設けたりすることが難しい。さらに、電気ボード基板に対して、斜めにテープファイバが取り出されるため、電気ボード基板の外側においても、図面のY軸方向に、テープファイバのためのスペースを余分に確保する必要が生じるという問題があった。
【0008】
このような問題を解決するための構成として、例えば、図3に示すようなモジュールが考えられる。図3のモジュール300は、電気ボード基板201の端に光コネクタ301
1
~301
4
を設けて、それぞれの光コネクタにテープファイバ302
1
~302
4
を接続するように構成したものである。なお、図2と同じ参照符号のものは、図2で説明したものと同じであるのでここでの説明は省略する。
【0009】
モジュール300では、電気ボード基板201からのテープファイバの取り出し方向は、電気ボード基板のX軸方向、すなわち、電気ボート基板の右辺に対して垂直方向となっている。各光回路チップ202
1
~202
4
にそれぞれ接続されるテープファイバ205
1
~205
4
を光コネクタ301
1
~301
4
に接続するためには、光回路からY軸方向に対して斜め方向に延びるテープファイバをY軸方向と垂直な方向(X軸方向)となるように曲げる必要がある。しかしながら、上述したように、テープファイバは曲げにくいため、幅平面と垂直な面における方向(図3のXZ平面における方向)の折り曲げを混ぜ合わせる必要がある。これらの結果、電気ボード基板上のZ方向のサイズが嵩張り、光回路とボード端の光コネクタとの距離を大幅に増加する必要が生じるなどという問題が生じる。また、図から明らかなように、電気ボード基板の外側の筐体とテープファイバとの接触を避けるためには、電気ボード基板のY軸方向の寸法は、光回路が配置されているY軸方向の寸法よりも大きくする必要がある。したがって、モジュールのサイズは、光回路チップや電子回路チップの配置に必要とされるサイズよりも大きくなってしまう。このように、光回路チップの導波路と光ファイバの光軸方向を接続端面に対して斜めにする従来技術は、小型化および高密度実装化の観点において、課題を有するものであった。
【0010】
一方、光回路チップの導波路と光ファイバの光軸方向を接続端面に対して垂直とした場合において、接続端面からの反射戻り光を低減するための構成として、図4に示すような従来技術の第2の光回路の構成が知られている。図4に、光回路チップ401と光ファイバアレイ404が固定されるファイバアレイブロックユニット402とを含む光回路400の概略構成を示す。図4に示した例においても、光ファイバアレイ404は、テープファイバを用いることができる。図4(a)は平面図であり、図4(b)がその側面図である。
(【0011】以降は省略されています)

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