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公開番号2025018952
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-06
出願番号2024102904
出願日2024-06-26
発明の名称回転式圧縮機及び冷凍装置
出願人ダイキン工業株式会社
代理人弁理士法人前田特許事務所
主分類F04C 29/02 20060101AFI20250130BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】駆動軸の剛性を確保して駆動軸の軸たわみを抑える。
【解決手段】第1給油通路(60)は、駆動軸(25)の回転中心から径方向に偏寄して配置され且つ貯留空間(36)から軸方向に延びる第1軸方向通路(61)と、第1軸方向通路(61)と第1摺動部材(65)の摺動面との間を接続する第1接続通路(62)と、を有する。第2給油通路(70)は、駆動軸(25)の回転中心から径方向に偏寄して配置され且つ第1軸方向通路(61)から離れた位置で貯留空間(36)から軸方向に延びる第2軸方向通路(71)と、第2軸方向通路(71)と第2摺動部材(75)の摺動面との間を接続する第2接続通路(72)と、を有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
底部に油溜まり部(18)を有するケーシング(11)と、前記ケーシング(11)に収容された圧縮機構(30)と、前記圧縮機構(30)を回転駆動する駆動軸(25)と、前記駆動軸(25)の下部に設けられた貯留空間(36)に向かって前記油溜まり部(18)から油を吸い上げる油ポンプ(35)と、を備えた回転式圧縮機であって、
前記駆動軸(25)の外周面と摺動する第1摺動部材(65)と、
前記第1摺動部材(65)に対して軸方向に間隔をあけて配置され、前記駆動軸(25)の外周面と摺動する第2摺動部材(75)と、を備え、
前記駆動軸(25)には、
前記駆動軸(25)の回転中心から径方向に偏寄して配置され且つ前記貯留空間(36)から軸方向に延びる第1軸方向通路(61)と、前記第1軸方向通路(61)と前記第1摺動部材(65)の摺動面との間を接続する第1接続通路(62)と、を有する第1給油通路(60)と、
前記駆動軸(25)の回転中心から径方向に偏寄して配置され且つ前記第1軸方向通路(61)から離れた位置で前記貯留空間(36)から軸方向に延びる第2軸方向通路(71)と、前記第2軸方向通路(71)と前記第2摺動部材(75)の摺動面との間を接続する第2接続通路(72)と、を有する第2給油通路(70)と、が設けられる
回転式圧縮機。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
請求項1の回転式圧縮機において、
前記油ポンプ(35)は、下方に開口して油を吸い込む吸込口(35a)を有し、
前記第1軸方向通路(61)及び前記第2軸方向通路(71)における前記貯留空間(36)側のそれぞれの開口部の少なくとも一部は、前記吸込口(35a)の周縁部よりも径方向外方に配置される
回転式圧縮機。
【請求項3】
請求項1又は2の回転式圧縮機において、
前記駆動軸(25)は、主軸部(26)と、前記主軸部(26)の軸心から所定量だけ偏心した偏心部(29)と、を有し、
前記主軸部(26)における前記偏心部(29)よりも上方の上部軸受面(26a)と摺動する上部軸受部材(31)と、
前記主軸部(26)における前記偏心部(29)よりも下方の下部軸受面(26b)と摺動する下部軸受部材(33)と、
前記偏心部(29)の外周面と摺動するピストン(38)と、を備え、
前記第1摺動部材(65)は、前記上部軸受部材(31)、前記下部軸受部材(33)、又は前記ピストン(38)のうち何れかの部材であり、
前記第2摺動部材(75)は、前記上部軸受部材(31)、前記下部軸受部材(33)、又は前記ピストン(38)のうち前記第1摺動部材(65)とは異なる何れかの部材であり、
前記第1給油通路(60)は、前記主軸部(26)の前記上部軸受面(26a)、前記主軸部(26)の前記下部軸受面(26b)、及び前記偏心部(29)の外周面のうち少なくとも1つに連通し、
前記第2給油通路(70)は、前記主軸部(26)の前記上部軸受面(26a)、前記主軸部(26)の前記下部軸受面(26b)、及び前記偏心部(29)の外周面のうち前記第1給油通路(60)が連通する面とは異なる面の少なくとも1つに連通する
回転式圧縮機。
【請求項4】
請求項3の回転式圧縮機において、
前記第1給油通路(60)又は前記第2給油通路(70)は、前記主軸部(26)の前記下部軸受面(26b)と、前記偏心部(29)の外周面と、に連通する
回転式圧縮機。
【請求項5】
請求項3の回転式圧縮機において、
前記第1給油通路(60)又は前記第2給油通路(70)は、前記主軸部(26)の前記上部軸受面(26a)と、前記偏心部(29)の外周面と、に連通する
回転式圧縮機。
【請求項6】
請求項3の回転式圧縮機において、
前記偏心部(29)は、第1偏心部(27)と、前記第1偏心部(27)から軸方向に離れて配置された第2偏心部(28)と、を含み、
前記ピストン(38)は、前記第1偏心部(27)の外周面と摺動する第1ピストン(45)と、前記第2偏心部(28)の外周面と摺動する第2ピストン(55)と、を含み、
前記第1給油通路(60)は、前記第1偏心部(27)の外周面に連通し、
前記第2給油通路(70)は、前記第2偏心部(28)の外周面に連通する
回転式圧縮機。
【請求項7】
請求項1又は2の回転式圧縮機において、
前記第1軸方向通路(61)の長さと、前記第2軸方向通路(71)の長さとが互いに異なる
回転式圧縮機。
【請求項8】
請求項3の回転式圧縮機において、
前記第1給油通路(60)は、前記主軸部(26)の前記上部軸受面(26a)に連通し、
前記第2給油通路(70)は、前記主軸部(26)の前記下部軸受面(26b)に連通し、
前記第1軸方向通路(61)の長さは、前記第2軸方向通路(71)の長さよりも長い
回転式圧縮機。
【請求項9】
請求項1又は2の回転式圧縮機(10)と、
前記回転式圧縮機(10)で圧縮された冷媒が流れる冷媒回路(1a)と、を備える
冷凍装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、回転式圧縮機及び冷凍装置に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、密閉容器内に配置された圧縮機構部と、圧縮機構部を駆動する駆動軸(回転軸)と、を備えた圧縮機が開示されている。駆動軸には、軸方向に延びる給油通路が設けられる。駆動軸の下端には、給油ポンプが取り付けられる。密閉容器の下部に溜められた油は、給油ポンプによって、駆動軸の給油通路を通って圧縮機構部の各摺動部に供給される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-072807号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、圧縮機構部の回転駆動に伴って駆動軸に遠心力が加わることで、駆動軸の軸たわみが大きくなるという問題がある。
【0005】
具体的に、遠心ポンプ作用によって油を吸い上げるために、遠心ポンプは、その構造上、入口側の小径部と、小径部よりも孔径の大きな出口側の大径部と、を備える必要がある。
【0006】
従来の圧縮機の場合、遠心ポンプの入口側の小径部は、遠心ポンプの下端部で先窄状に開口する吸込口に相当し、出口側の大径部は、駆動軸の中心部を軸方向に延びる円形状の軸方向通路に相当する。そのため、従来の圧縮機では、駆動軸の中心部には、比較的大径の円形状の軸方向通路が設けられることとなり、駆動軸の剛性が低下するおそれがある。
【0007】
本開示の目的は、駆動軸の剛性を確保して駆動軸の軸たわみを抑えることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の第1の態様は、底部に油溜まり部(18)を有するケーシング(11)と、前記ケーシング(11)に収容された圧縮機構(30)と、前記圧縮機構(30)を回転駆動する駆動軸(25)と、前記駆動軸(25)の下部に設けられた貯留空間(36)に向かって前記油溜まり部(18)から油を吸い上げる油ポンプ(35)と、を備えた回転式圧縮機であって、前記駆動軸(25)の外周面と摺動する第1摺動部材(65)と、前記第1摺動部材(65)に対して軸方向に間隔をあけて配置され、前記駆動軸(25)の外周面と摺動する第2摺動部材(75)と、を備え、前記駆動軸(25)には、前記駆動軸(25)の回転中心から径方向に偏寄して配置され且つ前記貯留空間(36)から軸方向に延びる第1軸方向通路(61)と、前記第1軸方向通路(61)と前記第1摺動部材(65)の摺動面との間を接続する第1接続通路(62)と、を有する第1給油通路(60)と、前記駆動軸(25)の回転中心から径方向に偏寄して配置され且つ前記第1軸方向通路(61)から離れた位置で前記貯留空間(36)から軸方向に延びる第2軸方向通路(71)と、前記第2軸方向通路(71)と前記第2摺動部材(75)の摺動面との間を接続する第2接続通路(72)と、を有する第2給油通路(70)と、が設けられる。
【0009】
第1の態様では、第1給油通路(60)及び第2給油通路(70)のそれぞれにおいて、駆
動軸(25)の回転中心から径方向に最も離れた箇所の内壁面までの距離を確保して遠心ポンプ作用を得るとともに、駆動軸(25)の剛性を向上させて軸たわみを低減することができる。
【0010】
具体的に、第1給油通路(60)及び第2給油通路(70)を駆動軸(25)の回転中心から径方向に偏寄させた構成では、駆動軸(25)の回転中心から径方向に最も離れた箇所の内壁面までの距離を、1つの円形状の軸方向通路を設けた場合の軸方向通路の半径と同等に確保して、遠心ポンプ作用を得ることができる。また、駆動軸(25)における第1給油通路(60)と第2給油通路(70)との間に中実部が存在するから、駆動軸(25)の中心部に空洞部が存在する場合に比べて、駆動軸(25)の剛性を向上させて軸たわみを低減することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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