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公開番号2025008708
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2023111112
出願日2023-07-06
発明の名称圧縮機
出願人株式会社日立産機システム
代理人弁理士法人開知
主分類F04B 39/00 20060101AFI20250109BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】重さが相違する圧縮機本体とモータとをタンクの上に長手方向に並べて配置させ、それらを筐体内に格納した圧縮機において、圧縮機本体とモータのうち軽い側で振動が大きくなってしまうことを容易に効率よく抑制できる圧縮機を提供する。
【解決手段】支持板9には、圧縮機本体4とモータ6の重さの相違による圧縮機ユニット1の重心の偏りを切欠き91及び重り92の少なくとも1つによって補正する重心補正部が設けられ、少なくとも3つの防振装置21,22,23の位置を頂点とする多角形2bの重心を支持板9に沿った平面9aに投影させた第1投影重心2cが、重心補正部によって補正された圧縮機ユニット1の重心を平面9aに投影させた第2投影重心1aに重畳する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
気体を圧縮する圧縮機本体と、動力伝達装置を介して前記圧縮機本体を作動させるモータと、前記圧縮機本体から吐出された圧縮気体を格納するとともに前記圧縮機本体と前記モータとが長手方向並んで載置されたタンクと、前記タンクを支持する支持板とを有する圧縮機ユニットと、
前記支持板の下面に設けられ前記支持板から伝達される前記圧縮機ユニットの振動を抑制する少なくとも3つの防振装置と、
前記圧縮機ユニットと前記少なくとも3つの防振装置を覆う筐体とを備え、
前記支持板には、前記圧縮機本体と前記モータの重さの相違による前記圧縮機ユニットの重心の偏りを切欠き及び重りの少なくとも1つによって補正する重心補正部が設けられ、
前記少なくとも3つの防振装置は、前記少なくとも3つの防振装置の位置を頂点とする多角形の重心を前記支持板に沿った平面に投影させた第1投影重心が、前記重心補正部によって補正された前記圧縮機ユニットの重心を前記平面に投影させた第2投影重心に重畳するように配置されていることを特徴とする圧縮機。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
請求項1に記載の圧縮機であって、
前記重心補正部は、前記圧縮機本体が前記モータより軽い場合、前記支持板における前記モータ側に設けられた切欠きと、前記支持板における前記圧縮機本体側に設けられた重りとを備えることを特徴とする圧縮機。
【請求項3】
請求項1に記載の圧縮機であって、
前記重心補正部は、前記圧縮機本体が前記モータより重い場合、前記支持板における前記モータ側に設けられた重りと、前記支持板における前記圧縮機本体側に設けられた切欠きとを備えることを特徴とする圧縮機。
【請求項4】
請求項1に記載の圧縮機であって、
前記切欠きは、前記支持板の前記タンクの長手方向における前記支持板の端部のうち、前記圧縮機本体と前記モータのうちの重い側の端部に設けられた凹状の開口であることを特徴とする圧縮機。
【請求項5】
請求項1に記載の圧縮機であって、
前記重りは、前記タンクの長手方向における2つの端部のうち前記圧縮機本体と前記モータのうち軽い側に位置する端部を第1端部とするとき、前記圧縮機ユニットを上から平面視したときに前記タンクの長手方向における前記支持板の端部を前記タンクの前記第1端部よりも外側に突出させて形成した突出部であることを特徴とする圧縮機。
【請求項6】
請求項5に記載の圧縮機であって、
前記重りは、前記突出部の先端を折り曲げた曲げ部をさらに備えることを特徴とする圧縮機。
【請求項7】
請求項5に記載の圧縮機であって、
前記重りは、前記突出部に固定された重量物をさらに備えることを特徴とする圧縮機。
【請求項8】
請求項1に記載の圧縮機であって、
前記動力伝達装置は、前記タンク上において前記タンクの短手方向の一方に位置し、
前記支持板は、前記タンクの短手方向の他方に延伸し、
前記支持板の重心の位置が、前記タンクの短手方向の他方側に偏っていることを特徴とする圧縮機。
【請求項9】
請求項1に記載の圧縮機であって、
前記モータは、前記タンク上において前記タンクの長手方向の一方側に位置し、
前記圧縮機本体は、前記タンク上において前記タンクの長手方向の他方側に位置し、
前記動力伝達装置は、前記タンク上において前記タンクの短手方向の一方側に位置し、
前記少なくとも3つの防振装置は、第1防振装置、第2防振装置、及び第3防振装置であり、
前記圧縮機ユニットを上から平面視したとき、前記第1防振装置及び前記第2防振装置は前記第2投影重心よりも前記タンクの短手方向の一方側に位置し、前記第3防振装置は前記第2投影重心よりも前記タンクの短手方向の他方側に位置し、
前記圧縮機ユニットを上から平面視したとき、前記第1防振装置は前記圧縮機本体の重心よりも前記タンクの長手方向の他方側に位置し、前記第2防振装置は前記モータの重心よりも前記タンクの長手方向の一方側に位置することを特徴とする圧縮機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮機に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
往復動式の空気圧縮機では、圧縮機本体内を往復動するピストンによる振動と、吐出される圧縮空気の圧力の脈動による振動と、ピストンを駆動するモータによる振動とが発生することが知られている。これらの振動は、圧縮機本体とモータとを支持する部材、例えば、空気タンクとベースとフレームとパッケージパネルとを疲労破壊させたり、騒音を発生させたり、制御基板といった補機類を誤動作させる虞がある。
【0003】
特許文献1では、タンクの下に配置され、フレームに設けられた複数の振動吸収部材(ばね)により圧縮機本体の振動の低減を図る圧縮機が開示されている。当該圧縮機では、圧縮機本体とモータとをタンクの上に長手方向に並べて配置させ、複数の振動吸収部材のうち長手方向両端に配置された振動吸収部材を、フレームの長手方向の端部よりも内側で、タンクの荷重を支持する支持部(タンクの足)よりも外側に配置させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2013-83179号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、タンクの上に圧縮機本体とモータをタンクの長手方向に沿って配置させ、これらタンク、圧縮機本体及びモータを含む圧縮機ユニットを筐体内に格納することで静音性の向上を図った圧縮機がある。この種の圧縮機では、各装置の配置スペースが筐体内に制約されるため、圧縮機本体とモータの重量バランスによって圧縮機ユニットの重心に偏りが生じ易い。例えば、改良により軽量化が実現した圧縮機本体をタンク上の従前と同じ位置に載置した場合には、重心位置が従前よりもモータ側に寄ってしまい、圧縮機本体側の振動が大きくなることが懸念される。そのため、場合によっては筐体内の装置レイアウトや防振設計の大幅な見直しが必要となり得る。
【0006】
この点に関し、特許文献1の技術は、圧縮機ユニットを筐体内へ格納するいわゆるパッケージ機種への適用を想定したものではなく、例えば圧縮機ユニットの重心位置に関する言及は無い。つまり、特許文献1の技術では、パッケージ機種で発生し得る圧縮機ユニットの重心の偏りに起因した振動の抑制には限界がある。
【0007】
本発明の目的は、重さが相違する圧縮機本体とモータとをタンクの上に長手方向に並べて配置させ、それらを筐体内に格納した圧縮機において、圧縮機本体とモータのうち軽い側で振動が大きくなってしまうことを容易に効率よく抑制できる圧縮機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は、気体を圧縮する圧縮機本体と動力伝達装置を介して前記圧縮機本体を作動させるモータと前記圧縮機本体から吐出された圧縮気体を格納するとともに前記圧縮機本体と前記モータとが長手方向並んで載置されたタンクと前記タンクを支持する支持板とを有する圧縮機ユニットと、前記支持板の下面に設けられ前記支持板から伝達される前記圧縮機ユニットの振動を抑制する少なくとも3つの防振装置と、前記圧縮機ユニットと前記少なくとも3つの防振装置を覆う筐体とを備え、前記支持板には前記圧縮機本体と前記モータの重さの相違による前記圧縮機ユニットの重心の偏りを切欠き及び重りの少なくとも1つによって補正する重心補正部が設けられ、前記少なくとも3つの防振装置は、前記少なくとも3つの防振装置の位置を頂点とする多角形の重心を前記支持板に沿った平面に投影させた第1投影重心が、前記重心補正部によって補正された前記圧縮機ユニットの重心を前記平面に投影させた第2投影重心に重畳するように配置されている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、重さが相違する圧縮機本体とモータとをタンクの上に長手方向に並べて配置させ、それらを筐体内に格納した圧縮機において、圧縮機本体とモータのうち軽い側で振動が大きくなってしまうことを容易に効率よく抑制できる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の第1実施形態に係る圧縮機において、内部の構成を示すため、前面パネルの一部を外した状態の圧縮機の正面図である。
本発明の第1実施形態に係る圧縮機ユニットとベースとを示す斜視図である。
本発明の第1実施形態に係る圧縮機ユニットと防振ユニットとベースとを示す正面図である。
図3のIV-IV矢視から見た支持板と防振ユニットとを示す模式図である。
図4のV-V矢視から見た支持板と防振ユニットとを示す模式図である。
1気筒の圧縮機本体を用いた圧縮機ユニットと防振ユニットとベースとを示す正面図である。
本発明の第2実施形態に係る圧縮機ユニットと、防振ユニットとベースとを示す正面図である。
本発明の第3実施形態に係る圧縮機ユニットと、防振ユニットとベースとを示す正面図である。
本発明の第3実施形態に係る支持板の下面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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