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公開番号2024166994
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-29
出願番号2023083477
出願日2023-05-19
発明の名称ポンプ装置
出願人日機装株式会社
代理人個人
主分類F04B 43/02 20060101AFI20241122BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】チャンバのシールを容易かつ確実に行うことができるとともに、別個のポンプを不要とすることができ、且つ、高精度に液体の流量制御を行わせることができるポンプ装置を提供する。
【解決手段】所定容量の液体を収容可能なチャンバ2と、チャンバ2に取り付けられた可撓性部材から成り、チャンバ2内を第1領域3及び第2領域4に区画するとともに、第1領域3及び第2領域4に交互に変位することにより、第1領域3に対する液体の吸込み及び吐出と第2領域4に対する排液の吸込み及び吐出とを行わせる隔膜5と、隔膜5に形成され、モータMの駆動によってチャンバ2内を往復動することによって隔膜5を第1領域3及び第2領域4に変位させる芯材6とを備えたポンプ装置1である。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
所定容量の液体を収容可能なチャンバと、
前記チャンバに取り付けられた可撓性部材から成り、前記チャンバ内を第1領域及び第2領域に区画する隔膜と、
前記隔膜に形成され、駆動源の駆動によって前記チャンバ内を往復動することによって前記隔膜を前記第1領域及び第2領域に変位させる芯材と、を備え、
前記隔膜は、前記第1領域及び第2領域に交互に変位することにより、前記第1領域に対する液体の吸込み及び吐出と前記第2領域に対する排液の吸込み及び吐出とを行わせる、ポンプ装置。
続きを表示(約 790 文字)【請求項2】
前記芯材は、前記隔膜内に一体化された請求項1記載のポンプ装置。
【請求項3】
前記芯材は、所定の軸部材を中心として揺動することにより前記チャンバ内で往復動し、前記隔膜を前記チャンバ内で変位させる請求項1記載のポンプ装置。
【請求項4】
前記チャンバは、前記芯材の揺動軌跡に沿った扇形の収容空間を有する請求項3記載のポンプ装置。
【請求項5】
前記隔膜は、前記第1領域及び第2領域を区画する区画部と、前記第1領域及び第2領域をそれぞれシールするシール部とが一体的に形成された請求項1~4の何れか1つに記載のポンプ装置。
【請求項6】
前記駆動源は、モータから成り、前記モータの回転力は、カム部材を介して前記芯材に伝達され、前記芯材を往復動させる請求項1記載のポンプ装置。
【請求項7】
前記第1領域に対する液体の吸込み及び吐出と前記第2領域に対する排液の吸込み及び吐出とを行わせる弁を具備したことを特徴とする請求項1記載のポンプ装置。
【請求項8】
前記隔膜を有した前記チャンバが一対設けられ、それぞれの前記チャンバの前記第1領域及び前記第2領域を接続するとともに、前記駆動源の駆動によりそれぞれの前記チャンバの前記隔膜を逆位相にて変位させて前記液体の吸い込み及び吐出をそれぞれの前記チャンバにて交互に行わせる請求項1記載のポンプ装置。
【請求項9】
前記隔膜を有した前記チャンバが一対設けられ、それぞれの前記チャンバの前記第1領域及び前記第2領域を接続するとともに、前記駆動源の駆動によりそれぞれの前記チャンバの前記隔膜を逆位相にて変位させて一方のチャンバで液体の吸い込み及び他方のチャンバで液体の吐出を行わせる請求項1記載のポンプ装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、第1領域に対する液体の吸込み及び吐出と第2領域に対する排液の吸込み及び吐出とを行わせるポンプ装置に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
血液透析治療において用いられるダイアライザ等の血液浄化器には、透析液を供給するための透析液供給ラインと、透析排液を排出するための透析液排出ラインとが接続される。これら透析液供給ライン及び透析液排出ラインは、透析装置本体から延設されて血液浄化器に接続され、透析液を血液浄化器に供給しつつ当該血液浄化器からの透析排液を排出し得るよう構成されている。
【0003】
また、透析装置本体には、透析液供給ラインと透析液排出ラインとに跨ってポンプ装置が配設されている。従来のポンプ装置(第1従来例)として、例えば特許文献1にて開示されているように、一対のポンプ室にピストンがそれぞれ取り付けられたシリンダを具備した往復動形定量ポンプが挙げられる。かかる往復動形定量ポンプによれば、電動モータ等でクランク機構を駆動させることにより、ピストンが各シリンダ内で往復動し、透析器に透析液を送液可能とされている。
【0004】
さらに、従来の他のポンプ装置(第2従来例)として、例えば特許文献2にて開示されているように、ダイアフラム等の弾性体により第1領域及び第2領域に区画されたチャンバを具備し、第1領域及び第2領域にそれぞれ接続された流路に電磁弁が配設されたものが挙げられる。かかるポンプ装置によれば、電磁弁を制御して各流路を任意タイミングで開閉させることにより、透析器に透析液を送液可能とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開昭55-167009号公報
特開昭53-142382号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、第1従来例のポンプ装置においては、ピストンとシリンダの間にシール部が形成されているものの、ピストンがシリンダ内で往復動する過程でシール部から液漏れしてしまう可能性があった。また、第2従来例のポンプ装置においては、チャンバに送液するための別個のポンプが必要であった。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、チャンバのシールを容易かつ確実に行うことができるとともに、別個のポンプを不要とすることができ、且つ、高精度に液体の流量制御を行わせることができるポンプ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る一実施形態の血液浄化装置は、所定容量の液体を収容可能なチャンバと、前記チャンバに取り付けられた可撓性部材から成り、前記チャンバ内を第1領域及び第2領域に区画する隔膜と、前記隔膜に形成され、駆動源の駆動によって前記チャンバ内を往復動することによって前記隔膜を前記第1領域及び第2領域に変位させる芯材と、を備え、前記隔膜は、前記第1領域及び第2領域に交互に変位することにより、前記第1領域に対する液体の吸込み及び吐出と前記第2領域に対する排液の吸込み及び吐出とを行わせるものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、第1領域及び第2領域に交互に変位することにより、第1領域に対する液体の吸込み及び吐出と第2領域に対する排液の吸込み及び吐出とを行わせる隔膜と、隔膜に形成され、駆動源の駆動によってチャンバ内を往復動することによって隔膜を第1領域及び第2領域に変位させる芯材とを備えたので、チャンバのシールを容易かつ確実に行うことができるとともに、別個のポンプを不要とすることができ、且つ、高精度に液体の流量制御を行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本願発明の実施形態に係るポンプ装置を示す正面側の外観斜視図
同ポンプ装置を示す背面側の外観斜視図
同ポンプ装置を示す3面図
図3におけるIV-IV線断面図であって隔膜が中間位置にある状態を示す図
図3におけるIV-IV線断面図であって隔膜が第2領域に変位した状態を示す図
図3におけるIV-IV線断面図であって隔膜が第1領域に変位した状態を示す図
図3におけるV-V線断面図
同ポンプ装置の主要部品を示す分解斜視図
同ポンプ装置における芯材が一体形成された隔膜を示す斜視図
同ポンプ装置における芯材を示す斜視図
同ポンプ装置におけるモータ近傍を示す斜視図
同ポンプ装置におけるモータ及びカム部材を示す斜視図
同ポンプ装置におけるカム受け部材及びその近傍を示す斜視図
同ポンプ装置が接続された血液透析装置の配管(透析液及び排液の流路)を示す模式図
本願発明の他の実施形態に係るポンプ装置が接続された血液透析装置の配管を示す模式図
同ポンプ装置における血液浄化器に対する透析液の供給を示すグラフ
本願発明のさらに他の実施形態に係るポンプ装置が接続された血液透析装置の配管を示す模式図
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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