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公開番号2025004818
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-16
出願番号2023104661
出願日2023-06-27
発明の名称ポンプ装置
出願人ニデックインスツルメンツ株式会社
代理人個人
主分類F04D 13/06 20060101AFI20250108BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】複数枚の羽根が形成される樹脂製の第1羽根部材と、第1羽根部材と別体で形成されるとともに複数枚の羽根が固定される樹脂製の第2羽根部材とを有する羽根車を備えるポンプ装置において、第2羽根部材の、羽根が固定される部分にウエルドが形成されるのを抑制することが可能なポンプ装置を提供する。
【解決手段】このポンプ装置では、第2羽根部材22に形成される複数のゲート跡22cのそれぞれは、ロータの周方向において隣り合う2枚の羽根の、ロータの周方向における中間位置に形成されており、ロータの周方向におけるゲート跡22cの間には偶数枚の羽根が配置されている。また、複数のゲート跡22cは、筒状に形成される磁石保持部材15の、第2羽根部材22に繋がる部分の外周面よりもロータの径方向において外側に配置されている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
ロータおよびステータを有するモータと、前記ロータと一緒に回転する羽根車とを備え、
前記ロータは、筒状の駆動用磁石と、前記駆動用磁石が外周側に取り付けられる筒状かつ樹脂製の磁石保持部材とを備え、
前記羽根車は、前記ロータの周方向に一定のピッチで配列される4枚以上の偶数枚の羽根を有する樹脂製の第1羽根部材と、前記第1羽根部材と別体で形成されるとともに前記第1羽根部材が固定される樹脂製の第2羽根部材とを備え、
筒状に形成される前記磁石保持部材の軸方向は、前記ロータの軸方向と一致しており、
前記ロータの軸方向の一方側を第1方向側とし、第1方向側の反対側を第2方向側とすると、
前記第2羽根部材は、射出成形によって前記磁石保持部材と一体で形成されるとともに前記磁石保持部材の第1方向端から前記ロータの径方向の外側に向かって広がる鍔状に形成され、
複数枚の前記羽根は、前記第2羽根部材の第1方向側に固定され、
前記第2羽根部材の第1方向側の面には、前記磁石保持部材の、前記第2羽根部材に繋がる部分の外周面よりも前記ロータの径方向において外側に配置されるとともに前記ロータの周方向に配列される複数のゲート跡が形成され、
複数の前記ゲート跡のそれぞれは、前記ロータの周方向において隣り合う2枚の前記羽根の、前記ロータの周方向における中間位置に形成され、
前記ロータの周方向における前記ゲート跡の間には、偶数枚の前記羽根が配置されていることを特徴とするポンプ装置。
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
複数の前記ゲート跡は、前記ロータの径方向において同じ位置に形成されていることを特徴とする請求項1記載のポンプ装置。
【請求項3】
複数の前記ゲート跡は、前記ロータの径方向における前記第2羽根部材の中間位置に形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のポンプ装置。
【請求項4】
複数の前記ゲート跡は、前記ロータの周方向において等ピッチで形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のポンプ装置。
【請求項5】
前記第2羽根部材には、前記第1羽根部材が有する前記羽根の枚数の半分の数の前記ゲート跡が形成されていることを特徴とする請求項4記載のポンプ装置。
【請求項6】
前記第1羽根部材は、10枚の前記羽根を備え、
前記第2羽根部材には、5個の前記ゲート跡が形成されていることを特徴とする請求項5記載のポンプ装置。
【請求項7】
前記第2羽根部材の第1方向側の面には、複数枚の前記羽根のそれぞれの第2方向側の端部が入り込む溝部が形成され、
前記羽根の第2方向側の端部は、前記ロータの径方向における前記ゲート跡よりも外側の範囲において溶着によって前記溝部に固定されていることを特徴とする請求項1または2記載のポンプ装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、羽根車と、羽根車を回転させるモータとを備えるポンプ装置に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、ポンプ室の中に配置される羽根車(インペラ)と、羽根車を回転駆動するモータとを備えるポンプ装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のポンプ装置では、モータは、ロータと、ロータの外周側に配置されるステータとを備えている。ロータは、駆動用磁石と、駆動用磁石がインサート成形によって埋設される円筒状の保持部とを備えている。羽根車は、樹脂で形成されている。羽根車は、複数枚の羽根(ブレード)と、羽根が一体で形成される蓋部と、羽根および蓋部と別体で形成される基部とを備えている。基部は、射出成形によって保持部と一体で形成されている。複数枚の羽根の基部側の端面は、超音波溶着によって基部に固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
中国特許出願公開第115833416号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願発明者は、ポンプ室の中に配置される羽根車と、羽根車を回転させるモータとを備えるポンプ装置を開発している。このポンプ装置では、ロータは、駆動用磁石が外周側に取り付けられる樹脂製の磁石保持部材を備えている。磁石保持部材は、たとえば、略円筒状に形成されている。羽根車は、複数枚の羽根を有する樹脂製の第1羽根部材と、第1羽根部材と別体で形成されるとともに第1羽根部材が固定される樹脂製の第2羽根部材とを備えている。特許文献1に記載のポンプ装置と同様に、第2羽根部材は、射出成形によって磁石保持部材と一体で形成されている。第2羽根部材は、磁石保持部材の一端からロータの径方向の外側に向かって広がる鍔状(フランジ状)に形成されている。
【0005】
本願発明者は、開発中のポンプ装置において、特許文献1に記載のポンプ装置と同様に、複数枚の羽根の第2羽根部材側の端部を第2羽根部材に溶着等によって固定することを検討している。また、本願発明者は、第2羽根部材と磁石保持部材とを一体成形で製造するための金型の、第2羽根部材側にゲートを設けることを検討している。この場合、ゲートの位置を適切に設定しないと、第2羽根部材の、羽根が固定される部分に脆弱なウエルドが形成されるおそれがある。また、第2羽根部材の、羽根が固定される部分にウエルドが形成されると、羽根と第2羽根部材との固定強度が低下する等の不具合が発生するおそれがある。
【0006】
そこで、本発明の課題は、複数枚の羽根が形成される樹脂製の第1羽根部材と、第1羽根部材と別体で形成されるとともに複数枚の羽根が固定される樹脂製の第2羽根部材とを有する羽根車を備えるポンプ装置において、第2羽根部材の、羽根が固定される部分にウエルドが形成されるのを抑制することが可能なポンプ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明のポンプ装置は、ロータおよびステータを有するモータと、ロータと一緒に回転する羽根車とを備え、ロータは、筒状の駆動用磁石と、駆動用磁石が外周側に取り付けられる筒状かつ樹脂製の磁石保持部材とを備え、羽根車は、ロータの周方向に一定のピッチで配列される4枚以上の偶数枚の羽根を有する樹脂製の第1羽根部材と、第1羽根部材と別体で形成されるとともに第1羽根部材が固定される樹脂製の第2羽根部材とを備え、筒状に形成される磁石保持部材の軸方向は、ロータの軸方向と一致しており、ロータの軸方向の一方側を第1方向側とし、第1方向側の反対側を第2方向側とすると、第2羽根部材は、射出成形によって磁石保持部材と一体で形成されるとともに磁石保持部材の第1方向端からロータの径方向の外側に向かって広がる鍔状に形成され、複数枚の羽根は、第2羽根部材の第1方向側に固定され、第2羽根部材の第1方向側の面には、磁石保持部材の、第2羽根部材に繋がる部分の外周面よりもロータの径方向において外側に配置されるとともにロータの周方向に配列される複数のゲート跡が形成され、複数のゲート跡のそれぞれは、ロータの周方向において隣り合う2枚の羽根の、ロータの周方向における中間位置に形成され、ロータの周方向におけるゲート跡の間には、偶数枚の羽根が配置されていることを特徴とする。
【0008】
本発明のポンプ装置では、第2羽根部材の第1方向側の面に形成される複数のゲート跡のそれぞれは、ロータの周方向において隣り合う2枚の羽根の、ロータの周方向における中間位置に形成されており、ロータの周方向におけるゲート跡の間に偶数枚の羽根が配置されている。そのため、本発明では、第2羽根部材の、羽根が固定される部分にウエルドが形成されるのを抑制することが可能になる。なお、本明細書において、「ロータの周方向において隣り合う2枚の羽根の、ロータの周方向における中間位置」には、ロータの周方向において隣り合う2枚の羽根の、ロータの周方向における中心位置(完全な中心位置)と、ロータの周方向において隣り合う2枚の羽根の、ロータの周方向における中心位置から若干ずれている略中心位置とが含まれている。
【0009】
また、本発明では、第2羽根部材の第1方向側の面に形成される複数のゲート跡は、磁石保持部材の、第2羽根部材に繋がる部分の外周面よりもロータの径方向において外側に配置されている。そのため、本発明では、射出成形によって磁石保持部材と第2羽根部材とを一体で製造するときに、金型のゲートから流入した直後の樹脂は、ロータの径方向のみに流れる。したがって、本発明では、第2羽根部材に形成する樹脂の流れを単純化することが可能になり、その結果、第2羽根部材に形成する樹脂の流れを制御しやすくなる。
【0010】
そのため、本発明では、射出成形によって磁石保持部材と第2羽根部材とを一体で製造するときに、第2羽根部材の、羽根が固定される部分から外れた部分にウエルドが形成されるように樹脂の流れを制御することが可能になる。したがって、本発明では、第2羽根部材の、羽根が固定される部分にウエルドが形成されるのを効果的に抑制することが可能になる。
(【0011】以降は省略されています)

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