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公開番号
2024176361
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-19
出願番号
2023094846
出願日
2023-06-08
発明の名称
遠心ポンプ
出願人
株式会社鷺宮製作所
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
F04D
29/44 20060101AFI20241212BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約
【課題】本発明は、ケースの所定方向の寸法を小さくすることが可能な遠心ポンプを提供することを目的とする。
【解決手段】遠心ポンプ1は、軸線L方向に延びる筒状のケース10と、ケース10に収容される羽根車70と、を備える。ケース10には、直交方向Xに開口する吸入開口34が設けられ、吸入開口34には、吸入継手80が接続されている。吸入継手80は、円筒状の本体部81と、吸入開口34に挿入される所定方向に扁平な筒状の扁平部83と、を備えている。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
軸線方向に延びる筒状のケースと、前記ケースに収容される羽根車と、を備える遠心ポンプであって、
前記ケースには、前記軸線方向に直交する直交方向に開口する吸入開口が設けられ、
前記吸入開口には、前記ケースの内外に連通する吸入継手が接続され、
前記吸入継手は、円筒状の本体部と、前記吸入開口に挿入される所定方向に扁平な筒状の扁平部と、を備えていることを特徴とする遠心ポンプ。
続きを表示(約 940 文字)
【請求項2】
前記軸線方向は高さ方向であり、
前記本体部と前記扁平部は、同軸の中心軸を備え、前記高さ方向に切断した断面の前記高さ方向一方側と他方側とが前記中心軸を中心として面対称の形状を有し、
前記本体部の上端部は、前記高さ方向において前記ケースの上端部と同じ位置もしくは下側に位置し、
前記扁平部の上端部は、前記本体部の上端部と前記中心軸との間に位置していることを特徴とする請求項1に記載の遠心ポンプ。
【請求項3】
前記扁平部の内径における高さ寸法L1は、前記本体部の内径D1よりも小さく、
前記扁平部の内径における前記高さ方向に交差する方向の寸法である幅寸法L2は、前記内径D1よりも大きいことを特徴とする請求項2に記載の遠心ポンプ。
【請求項4】
前記ケースには、前記直交方向に延在する天壁部と、前記天壁部から前記高さ方向外方に膨出し所定幅を備える膨出部と、前記ケース内で少なくとも一部が前記膨出部に対して前記高さ方向に対向する羽根ケースと、が設けられ、
前記膨出部と前記羽根ケースとの間には、前記吸入開口から流入した流体の流路となる流入口が形成され、
前記流入口の幅寸法Wは、前記扁平部の内径における前記幅寸法L2と同じ、または、前記幅寸法L2よりも大きいことを特徴とする請求項3に記載の遠心ポンプ。
【請求項5】
前記羽根ケースは、前記ケース内を、前記流入口と、前記羽根車を収容する収容空間と、に区画し、
前記羽根ケースには、前記流入口と前記収容空間とを連通する連通孔が設けられ、
前記連通孔の内径D2は、前記扁平部の内径における前記幅寸法L2と同じ、または、前記幅寸法L2よりも大きいことを特徴とする請求項4に記載の遠心ポンプ。
【請求項6】
前記吸入継手には、前記本体部と前記扁平部とを接続する接続部が設けられ、
前記接続部の内壁の前記所定方向一方側部分と他方側部分とは、前記本体部から前記扁平部に向かうにしたがって互いに徐々に近づくテーパ形状となっていることを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の遠心ポンプ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠心ポンプに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、筒状のケースと、ケースに収容される羽根車と、ケースに連通する吸入継手および吐出継手と、を備えた遠心ポンプが提供されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の遠心ポンプでは、吸込側継手部材(吸入継手)は、ケースの軸線方向に直交する直交方向に延びる径寸法一定の円筒状に形成され、ケースに対して直交方向に接続されている。吸込側継手部材を通ってケース内に導入された流体は、羽根車の回転力によって吐出側継手部材(吐出継手)に送られ、ケース外に吐出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5686827号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した遠心ポンプは、設置スペースの関係でケースの所定方向の寸法を小さくすることが望まれることがある。しかしながら、上述した遠心ポンプのケースでは、吸込側継手部材の取り付け部分に、吸込側継手部材取り付けのためのスペースとして吸込側継手部材の径寸法以上のスペースを確保する必要があり、その分、ケースの所定方向の寸法を小さくすることが難しい。
【0005】
本発明は、ケースの所定方向の寸法を小さくすることが可能な遠心ポンプを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決し目的を達成するために、本発明の遠心ポンプは、軸線方向に延びる筒状のケースと、前記ケースに収容される羽根車と、を備える遠心ポンプであって、前記ケースには、前記軸線方向に直交する直交方向に開口する吸入開口が設けられ、前記吸入開口には、前記ケースの内外に連通する吸入継手が接続され、前記吸入継手は、円筒状の本体部と、前記吸入開口に挿入される所定方向に扁平な筒状の扁平部と、を備えていることを特徴とする。
【0007】
このような本発明によれば、吸入継手に扁平部を設けたことで、径寸法一定の円筒状の吸入継手を用いる場合と比較して、吸入継手とケースの接続部分の所定方向の寸法を小さくすることができる。具体的には、例えば、吸入継手の本体部の一端を所定方向に潰すなどして形成した扁平部により吸入継手側の所定方向の寸法を小さくし、これに合わせて接続先の吸入開口の周辺、すなわちケース側の所定方向の寸法を小さくすることができる。そして、吸入継手とケースの接続部分の所定方向の寸法を小さくできることで、その分、ケースの所定方向の寸法を小さくすることができる。したがって、ケースの所定方向の寸法を小さくすることが可能な遠心ポンプを提供することができる。
【0008】
なお、遠心ポンプにおいては、軸線方向が高さ方向となり、その高さ方向がケースの寸法に影響を与える羽根車の回転軸方向となることがあり、ケースの高さ寸法が大きくなることがある。このため、吸入継手の扁平部は、その外形において幅寸法よりも高さ寸法が小さい扁平筒状とすることが好ましい。その場合、吸入継手とケースの接続部分の高さ寸法を小さくすることができ、その分、ケースの高さ寸法を小さくすることができる。ただし、羽根車の回転軸は、高さ方向に限らず、横向きや傾斜した所定方向に向けて配置される場合もあり、その場合には、扁平部を所定方向に扁平筒状とすることで、その方向におけるケースの寸法を短縮することができる。
【0009】
また、前記軸線方向は高さ方向であり、前記本体部と前記扁平部は、同軸の中心軸を備え、前記高さ方向に切断した断面の前記高さ方向一方側と他方側とが前記中心軸を中心として面対称の形状を有し、前記本体部の上端部は、前記高さ方向において前記ケースの上端部と同じ位置もしくは下側に位置し、前記扁平部の上端部は、前記本体部の上端部と前記中心軸との間に位置していることが好ましい。遠心ポンプは、設置スペースの関係でケースの高さ寸法を小さくすることが望まれることがあるが、このような構成によれば、例えば、径寸法一定の本体部の一端部を、所定方向の一例として高さ方向に均等に潰すように変形させる等して扁平部を容易に形成することができる。そして、扁平部の上端部は、本体部の上端部と中心軸との間に位置していることで、扁平部の上端部と本体部の上端部との間に、高さ方向のスペースが生じ、このスペースを例えばケースと扁平部とを溶接やろう付けなどで接続する際のスペースとして利用することができる。このため、ケース側で、本体部の上端部(すなわち、吸入継手の上端部)よりも上側に、上記溶接やろう付け等のための接続代を用意する必要がなく、その分、ケースの上端部を低い位置に設定することができる。そして、上記構成によれば、ケースの上端部を最大で本体部の上端部と同じ位置まで低くすることができる。これにより、ケースの高さ寸法を小さくすることができる。
【0010】
また、前記扁平部の内径における高さ寸法L1は、前記本体部の内径D1よりも小さく、前記扁平部の内径における前記高さ方向に交差する方向の寸法である幅寸法L2は、前記内径D1よりも大きいことが好ましい。遠心ポンプでは、径寸法一定の吸入継手の径寸法を全体的に小さくし、これに併せて接続先のケースの所定方向の寸法を小さくすることが考えられるが、この場合、ケース内に導入される流体の流量が著しく低減する場合があり、遠心ポンプの性能が低下する。しかしながら、本発明の構成によれば、本体部の内径D1よりも扁平部の内径における高さ寸法L1を小さくしたことに対し、扁平部の内径における幅寸法L2を内径D1よりも大きくすることで、扁平部の容積を所定の大きさで確保し、ケース内に導入される流体の流量が著しく低減することを抑制することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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