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公開番号2025090166
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-17
出願番号2023205236
出願日2023-12-05
発明の名称気体圧縮機
出願人株式会社日立産機システム
代理人弁理士法人開知
主分類F04B 39/00 20060101AFI20250610BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】ピストンリングの合口部における圧縮気体の漏洩を低減することができる気体圧縮機の提供。
【解決手段】気体圧縮機は、シリンダと、シリンダの内側で揺動しながら往復動し、圧縮室の気体を圧縮するピストンと、ピストンの外周に設けられたピストンリング149と、を備え、ピストンリング149は、ピストンリング149の外周の圧縮室側に傾斜面149jを有し、傾斜面149jは、ピストンリング149の軸心J1との成す角度である傾斜角がピストンの圧縮工程における最大揺動角度よりも大きい傾斜面領域を有する。
【選択図】図10
特許請求の範囲【請求項1】
シリンダと、
前記シリンダの内側で揺動しながら往復動し、シリンダ圧縮室の気体を圧縮するピストンと、
前記ピストンの外周に設けられたピストンリングと、を備え、
前記ピストンリングは、該ピストンリングの外周のシリンダ圧縮室側に傾斜面を有し、
前記傾斜面は、前記ピストンリングの軸心との成す角度である傾斜角が前記ピストンの圧縮工程における最大揺動角度よりも大きい傾斜面領域を有する、気体圧縮機。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
請求項1に記載の気体圧縮機において、
前記傾斜面は、前記ピストンリングの厚さ方向に関して、前記ピストンリングの合口部の重なり面である水平シール部よりもシリンダ圧縮室側に設けられている、気体圧縮機。
【請求項3】
請求項1に記載の気体圧縮機において、
前記傾斜面は、前記ピストンリングの周方向位置に関して周方向半周よりも広い範囲に設けられている、気体圧縮機。
【請求項4】
請求項1に記載の気体圧縮機において、
前記傾斜面は、前記ピストンリングの周方向位置に関して、揺動方向の一方側及び他方側のうち、前記圧縮工程において前記シリンダ圧縮室からより遠い側を含むように設けられている、気体圧縮機。
【請求項5】
請求項1に記載の気体圧縮機において、
前記ピストンリングは、前記傾斜面が設けられている周方向範囲に合口部を備える、気体圧縮機。
【請求項6】
請求項1に記載の気体圧縮機において、
前記傾斜面は、前記ピストンリングの周方向の所定範囲に形成される円錐面であり、
前記傾斜角は、前記所定範囲の中央において前記最大揺動角度よりも大きく、かつ、前記所定範囲の中央から端部に近づくほど大きく設定される、気体圧縮機。
【請求項7】
請求項1に記載の気体圧縮機において、
前記傾斜面は凸曲面であり、
前記凸曲面は、前記ピストンリングの厚さ方向に関してシリンダ圧縮室に近いほど前記傾斜角が大きい、気体圧縮機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、気体圧縮機に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
レシプロ式圧縮機は、空気圧縮機や冷凍空調用圧縮機として広く普及している。ところで、レシプロ式圧縮機において圧縮中の作動流体が作動室からクランク室へ漏洩すると、圧縮機の効率が低下してしまう。そこで、ピストンとシリンダの隙間から作動流体の漏洩を防ぐ方法として、ピストンリングをピストン外周に設け、ピストンリングをシリンダに押し付ける方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。ピストンリングは合口部を備え、合口部においてピストンリングの径を拡張してピストンに装着する構成になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2010-236523公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、揺動ピストン式レシプロ圧縮機ではピストンが揺動する。そのため、特定の揺動角においてピストンリングの合口部がシリンダ内周面に押し付けられ、合口部を介して作動室内の高圧空気がクランク室へ漏洩するという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様による気体圧縮機は、シリンダと、前記シリンダの内側で揺動しながら往復動し、シリンダ圧縮室の気体を圧縮するピストンと、前記ピストンの外周に設けられたピストンリングと、を備え、前記ピストンリングは、該ピストンリングの外周のシリンダ圧縮室側に傾斜面を有し、前記傾斜面は、前記ピストンリングの軸心との成す角度である傾斜角が前記ピストンの圧縮工程における最大揺動角度よりも大きい傾斜面領域を有する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、ピストンリングの合口部における圧縮気体の漏洩を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
気体圧縮機の構成を示す図である。
圧縮機本体の概略構成を示す図である。
ピストンおよび連接棒の構成を示す図である。
クランク角度とピストンの状態との関係を説明する図である。
クランク角度と揺動角度との関係を示す模式図である。
比較例におけるピストンの構成を示す分解斜視図である。
比較例におけるピストンリングの合口部の拡大図である。
比較例におけるピストンリングの合口隙間からの圧縮気体の漏れを説明する図である。
図8のピストンリングおよびシリンダ内周面を圧縮室側から見た図である。
実施形態におけるピストンリングの平面図である。
図10のピストンリングをx軸方向のマイナス側から見た側面図である。
実施形態におけるピストンリングの傾斜面の形状を説明する図である。
図12のピストンリングのR1断面およびR2断面を示す図である。
実施形態におけるピストンリングの合口隙間からの圧縮気体の漏れを説明する図である。
変形例を示す図である。
図15に示すピストンリングおよびシリンダ内周面の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1~図14を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、実質的に同一又は類似の構成には同一の符号を付し、説明が重複する場合には、その説明を省略する場合がある。
【0009】
図1は気体圧縮機1の構成を示す図である。気体圧縮機1は、気体(例えば、空気)を圧縮する圧縮機本体10と、それを駆動する電動機2と、圧縮機本体10が吐出する気体を貯留するタンク3と、を備える。
【0010】
圧縮機本体10および電動機2はタンク3上に設置されている。圧縮機本体10に設けられた付図示のクランクシャフトには、圧縮機プーリ4が固定されている。電動機2の回転軸には電動機プーリ5が固定されている。圧縮機プーリ4と電動機プーリ5とには伝動ベルト6が掛け回されている。電動機2が回転駆動されて電動機プーリ5が回転すると、圧縮機プーリ4が回転駆動されて圧縮機本体10のクランクシャフトが回転する。その結果、圧縮機本体10による気体圧縮動作が行われる。圧縮気体は、シリンダ110の頂部に設けられたシリンダヘッド113内の排気室から、配管7を通じてタンク3へ吐出される。
(【0011】以降は省略されています)

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