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公開番号
2025098615
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-02
出願番号
2023214865
出願日
2023-12-20
発明の名称
スクロール型圧縮機
出願人
株式会社豊田自動織機
代理人
個人
,
個人
主分類
F04C
18/02 20060101AFI20250625BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約
【課題】スクロール型圧縮機の部品点数の増大を抑えつつも、スクロール型圧縮機の動力損失を抑えること。
【解決手段】給気通路51は、旋回スクロール26に形成されるとともに、第1端が旋回渦巻壁26bの先端に開口して圧縮室27に連通可能であり、且つ、第2端が背圧室50に連通している。オイル戻し通路60は、第1通路61と、第2通路62と、を有している。第1通路61は、固定スクロール25に形成されるとともに、第1端が貯油室42に連通し、且つ、第2端が固定スクロール25における旋回基板26aに摺接可能な部位に開口している。第2通路62は、旋回スクロール26に形成されている。そして、第2通路62は、第1端が旋回基板26aにおける固定スクロール25に摺接可能な部位に開口して固定スクロール25と旋回スクロール26との間の隙間を介して第1通路61に連通可能であり、且つ、第2端が背圧室50に連通している。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ハウジングと、
前記ハウジングに回転可能に支持される回転軸と、
固定基板、及び前記固定基板から起立する固定渦巻壁を有するとともに前記ハウジングに固定される固定スクロールと、
前記固定基板に対向する旋回基板、及び前記旋回基板から前記固定基板に向けて起立するとともに前記固定渦巻壁と噛み合う旋回渦巻壁を有し、前記回転軸の回転に伴い前記固定スクロールに対して公転運動する旋回スクロールと、
オイルが含まれている冷媒ガスが吸入される吸入圧領域と、
前記固定基板、前記固定渦巻壁、前記旋回基板、及び前記旋回渦巻壁によって区画されるとともに前記吸入圧領域に吸入された冷媒ガスを圧縮する圧縮室と、
前記圧縮室で圧縮された冷媒ガスが吐出される吐出室と、
前記吐出室に吐出された冷媒ガスから分離されたオイルが貯留される貯油室と、
前記旋回スクロールを前記固定スクロールに向けて付勢するための冷媒ガスが導入される背圧室と、
前記圧縮室で圧縮された冷媒ガスの一部を前記背圧室に供給する給気通路と、
前記貯油室に貯留されているオイルを前記背圧室及び前記吸入圧領域の少なくとも一方に戻すオイル戻し通路と、を備え、
前記給気通路は、前記旋回スクロールに形成されるとともに、第1端が前記旋回渦巻壁の先端、及び前記旋回基板における前記固定渦巻壁の先端に摺接可能な部位の一方に開口して前記圧縮室に連通可能であり、且つ、第2端が前記背圧室に連通しているスクロール型圧縮機であって、
前記オイル戻し通路は、
前記固定スクロールに形成されるとともに、第1端が前記貯油室に連通し、且つ、第2端が前記固定スクロールにおける前記旋回基板に摺接可能な部位に開口する第1通路と、
前記旋回スクロールに形成されるとともに、第1端が前記旋回基板における前記固定スクロールに摺接可能な部位に開口して前記固定スクロールと前記旋回スクロールとの間の隙間を介して前記第1通路に連通可能であり、且つ、第2端が前記背圧室及び前記吸入圧領域の少なくとも一方に連通する第2通路と、を有しているか、もしくは、
前記オイル戻し通路は、
前記固定スクロールに形成されるとともに、第1端が前記貯油室に連通し、且つ、第2端が前記固定基板における前記旋回渦巻壁の先端に摺接可能な部位に開口する第1通路と、
前記旋回スクロールに形成されるとともに、第1端が前記旋回渦巻壁の先端に開口して前記固定スクロールと前記旋回スクロールとの間の隙間を介して前記第1通路に連通可能であり、且つ、第2端が前記背圧室及び前記吸入圧領域の少なくとも一方に連通する第2通路と、を有していることを特徴とするスクロール型圧縮機。
続きを表示(約 550 文字)
【請求項2】
前記回転軸の端面における前記回転軸の軸線に対して偏心した位置から前記旋回スクロールに向けて突出する偏心軸を備え、
前記背圧室内には、前記旋回スクロールを前記偏心軸と相対回転可能に支持する軸受が配置されており、
前記第2通路の第2端は、前記背圧室に連通していることを特徴とする請求項1に記載のスクロール型圧縮機。
【請求項3】
前記第2通路の第1端は、前記旋回基板における前記固定スクロールに摺接可能な部位に開口し、
前記第2通路は、前記旋回基板を前記旋回基板の厚み方向に貫通していることを特徴とする請求項2に記載のスクロール型圧縮機。
【請求項4】
前記第1通路の第2端は、前記第2通路の第1端における前記旋回スクロールの公転運動に伴う公転軌跡の中心に位置しており、
前記公転軌跡を囲む環状であるとともに前記固定スクロールと前記旋回スクロールとの間をシールするシール部材を備えていることを特徴とする請求項3に記載のスクロール型圧縮機。
【請求項5】
前記オイル戻し通路は、前記給気通路よりも前記回転軸の径方向の外側に位置していることを特徴とする請求項1~請求項4のいずれか一項に記載のスクロール型圧縮機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、スクロール型圧縮機に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)
【背景技術】
【0002】
スクロール型圧縮機は、ハウジングと、回転軸と、固定スクロールと、旋回スクロールと、を備えている。回転軸は、ハウジングに回転可能に支持されている。固定スクロールは、ハウジングに固定されている。固定スクロールは、固定基板、及び固定渦巻壁を有している。固定渦巻壁は、固定基板から起立している。旋回スクロールは、旋回基板、及び旋回渦巻壁を有している。旋回基板は、固定基板に対向している。旋回渦巻壁は、旋回基板から固定基板に向けて起立している。旋回渦巻壁は、固定渦巻壁と噛み合う。そして、旋回スクロールは、回転軸の回転に伴い固定スクロールに対して公転運動する。
【0003】
スクロール型圧縮機は、吸入圧領域を備えている。吸入圧領域には、オイルが含まれている冷媒ガスが吸入される。スクロール型圧縮機は、圧縮室と、吐出室と、貯油室と、背圧室と、を備えている。圧縮室は、固定基板、固定渦巻壁、旋回基板、及び旋回渦巻壁によって区画されている。圧縮室は、吸入圧領域に吸入された冷媒ガスを圧縮する。吐出室には、圧縮室で圧縮された冷媒ガスが吐出される。貯油室には、吐出室に吐出された冷媒ガスから分離されたオイルが貯留される。背圧室には、旋回スクロールを固定スクロールに向けて付勢するための冷媒ガスが導入される。
【0004】
このようなスクロール型圧縮機は、例えば特許文献1のような給気通路を用いて、圧縮室で圧縮された冷媒ガスの一部を圧縮室から給気通路を介して背圧室に供給している。これにより、背圧室の圧力が上昇するため、旋回スクロールが固定スクロールに向けて常時付勢される。その結果、圧縮室からの冷媒ガスの洩れが生じ難くなるため、スクロール型圧縮機の圧縮効率が向上する。
【0005】
また、スクロール型圧縮機は、例えば特許文献1のようなオイル戻し通路を用いて、貯油室に貯留されているオイルを背圧室及び吸入圧領域の少なくとも一方に戻す。これにより、背圧室内に配置されている摺動部品がオイルによって潤滑されたり、吸入圧領域内に配置されている摺動部品がオイルによって潤滑されたりするため、スクロール型圧縮機の耐久性が向上する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2011-64189号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、例えば、オイル戻し通路が固定絞りである場合、貯油室からオイル戻し通路を介して背圧室及び吸入圧領域の少なくとも一方に戻されるオイルの流量の制御が困難である。したがって、例えば、貯油室からオイル戻し通路を介して背圧室及び吸入圧領域の少なくとも一方に戻されるオイルの流量が多過ぎると、オイルが摺動部品の動きの妨げになってしまう虞がある。オイルにおける摺動部品の動きの妨げは、スクロール型圧縮機の動力損失の要因となる。
【0008】
一方で、オイル戻し通路に流量制御弁を設けることにより、貯油室からオイル戻し通路を介して背圧室及び吸入圧領域の少なくとも一方に戻されるオイルの流量の制御を行うことが考えられる。しかしながら、オイル戻し通路に流量制御弁を設けることは、スクロール型圧縮機の部品点数の増大を招くため好ましくない。したがって、スクロール型圧縮機の部品点数の増大を抑えつつも、スクロール型圧縮機の動力損失を抑えることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するスクロール型圧縮機は、ハウジングと、前記ハウジングに回転可能に支持される回転軸と、固定基板、及び前記固定基板から起立する固定渦巻壁を有するとともに前記ハウジングに固定される固定スクロールと、前記固定基板に対向する旋回基板、及び前記旋回基板から前記固定基板に向けて起立するとともに前記固定渦巻壁と噛み合う旋回渦巻壁を有し、前記回転軸の回転に伴い前記固定スクロールに対して公転運動する旋回スクロールと、オイルが含まれている冷媒ガスが吸入される吸入圧領域と、前記固定基板、前記固定渦巻壁、前記旋回基板、及び前記旋回渦巻壁によって区画されるとともに前記吸入圧領域に吸入された冷媒ガスを圧縮する圧縮室と、前記圧縮室で圧縮された冷媒ガスが吐出される吐出室と、前記吐出室に吐出された冷媒ガスから分離されたオイルが貯留される貯油室と、前記旋回スクロールを前記固定スクロールに向けて付勢するための冷媒ガスが導入される背圧室と、前記圧縮室で圧縮された冷媒ガスの一部を前記背圧室に供給する給気通路と、前記貯油室に貯留されているオイルを前記背圧室及び前記吸入圧領域の少なくとも一方に戻すオイル戻し通路と、を備え、前記給気通路は、前記旋回スクロールに形成されるとともに、第1端が前記旋回渦巻壁の先端、及び前記旋回基板における前記固定渦巻壁の先端に摺接可能な部位の一方に開口して前記圧縮室に連通可能であり、且つ、第2端が前記背圧室に連通しているスクロール型圧縮機であって、前記オイル戻し通路は、前記固定スクロールに形成されるとともに、第1端が前記貯油室に連通し、且つ、第2端が前記固定スクロールにおける前記旋回基板に摺接可能な部位に開口する第1通路と、前記旋回スクロールに形成されるとともに、第1端が前記旋回基板における前記固定スクロールに摺接可能な部位に開口して前記固定スクロールと前記旋回スクロールとの間の隙間を介して前記第1通路に連通可能であり、且つ、第2端が前記背圧室及び前記吸入圧領域の少なくとも一方に連通する第2通路と、を有しているか、もしくは、前記オイル戻し通路は、前記固定スクロールに形成されるとともに、第1端が前記貯油室に連通し、且つ、第2端が前記固定基板における前記旋回渦巻壁の先端に摺接可能な部位に開口する第1通路と、前記旋回スクロールに形成されるとともに、第1端が前記旋回渦巻壁の先端に開口して前記固定スクロールと前記旋回スクロールとの間の隙間を介して前記第1通路に連通可能であり、且つ、第2端が前記背圧室及び前記吸入圧領域の少なくとも一方に連通する第2通路と、を有している。
【0010】
これによれば、例えば、背圧室の圧力が低下すると、旋回スクロールを固定スクロールに向けて付勢する付勢力が低下することにより、旋回渦巻壁の先端、及び旋回基板における固定渦巻壁の先端に摺接可能な部位が固定スクロールから離間する。その結果、圧縮室で圧縮された冷媒ガスの一部が給気通路を介して背圧室に供給されるため、背圧室の圧力が上昇する。したがって、旋回スクロールが固定スクロールに向けて付勢されるため、圧縮室からの冷媒ガスの洩れが生じ難くなる。その結果、スクロール型圧縮機の圧縮効率が向上する。また、背圧室の圧力が低下すると、旋回基板における固定スクロールに摺接可能な部位、及び旋回渦巻壁の先端が固定スクロールから離間する。その結果、オイル戻し通路において、貯油室から第1通路を流れるオイルが、固定スクロールと旋回スクロールとの間の隙間を介して第2通路に流れ込む。そして、第2通路に流れ込んだオイルが背圧室及び吸入圧領域の少なくとも一方に戻される。このように、背圧室の圧力が低下したときに、貯油室からオイル戻し通路を介して背圧室及び吸入圧領域の少なくとも一方にオイルが戻される。したがって、貯油室からオイル戻し通路を介して背圧室及び吸入圧領域の少なくとも一方に戻されるオイルの流量が多くなり過ぎてしまうことが回避されている。よって、貯油室からオイル戻し通路を介して背圧室及び吸入圧領域の少なくとも一方に戻されるオイルの流量が多過ぎて、オイルがスクロール型圧縮機を構成する摺動部品の動きの妨げになってしまうといった問題を回避することができる。したがって、スクロール型圧縮機の動力損失を抑えることができる。このように、貯油室からオイル戻し通路を介して背圧室及び吸入圧領域の少なくとも一方に戻されるオイルの流量を制御するために、オイル戻し通路に流量制御弁を設ける必要が無い。したがって、スクロール型圧縮機の部品点数の増大を抑えることができる。以上により、スクロール型圧縮機の部品点数の増大を抑えつつも、スクロール型圧縮機の動力損失を抑えることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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