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公開番号2025018743
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-06
出願番号2023122722
出願日2023-07-27
発明の名称センサ素子
出願人株式会社豊田中央研究所
代理人弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類G01N 19/00 20060101AFI20250130BHJP(測定;試験)
要約【課題】高感度のセンサ素子を提供する。
【解決手段】センサ素子は、液体と、液体中に固定して配置されているとともに、平面状の第1の表面を備える基板と、液体中に浮遊状態で配置されているとともに、第1の表面と対向している平面状の第2の表面を備える板状部材と、を備える。第1の表面および第2の表面の少なくとも一方にグラフェンが配置されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
液体と、
前記液体中に固定して配置されているとともに、平面状の第1の表面を備える基板と、
前記液体中に浮遊状態で配置されているとともに、前記第1の表面と対向している平面状の第2の表面を備える板状部材と、
を備え、
前記第1の表面および前記第2の表面の少なくとも一方にグラフェンが配置されている、
センサ素子。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記グラフェンは、前記第1の表面および前記第2の表面の何れか一方に配置されており、
前記センサ素子は、前記第1の表面および前記第2の表面のうち前記グラフェンが配置されていない表面に配置されている第1層をさらに備えており、
前記第1層が赤外・可視光域において備える誘電率である第1誘電率は、前記液体が赤外・可視光域において備える誘電率である液体誘電率よりも小さい、請求項1に記載のセンサ素子。
【請求項3】
前記第1層の前記グラフェンと対向している面の反対側の面に、直接または中間層を介して積層されている第2層をさらに備え、
前記第2層が赤外・可視光域において備える誘電率である第2誘電率は、前記液体誘電率よりも大きい、請求項2に記載のセンサ素子。
【請求項4】
前記第1層および前記第2層は、前記板状部材に配置されており、
前記グラフェンは、前記基板の前記第1の表面に配置されており、
前記グラフェンは、任意の電圧を印加することが可能に構成されている、請求項3に記載のセンサ素子。
【請求項5】
前記グラフェンは、前記板状部材に配置されており、
前記第1層は、前記基板の前記第1の表面に配置されており、
前記センサ素子は、前記第1層よりも前記基板の内部側に配置されており、グラフェンで構成されている電極層をさらに備える、請求項3に記載のセンサ素子。
【請求項6】
前記グラフェンは、前記板状部材の前記第2の表面に配置されており、
前記センサ素子は、
前記基板の前記第1の表面に配置されている第1層と、
前記グラフェンの前記第1層と対向している面の反対側の面に、直接または中間層を介して積層されている第2層と、
をさらに備えており、
前記第1層および前記第2層が赤外・可視光域において備える誘電率である第1誘電率および第2誘電率の各々は、前記液体が赤外・可視光域において備える誘電率である液体誘電率よりも小さい、請求項1に記載のセンサ素子。
【請求項7】
前記センサ素子は、前記第1層よりも前記基板の内部側に配置されており、グラフェンで構成されている電極層をさらに備える、請求項6に記載のセンサ素子。
【請求項8】
前記グラフェンは、前記基板の前記第1の表面に配置されており、
前記センサ素子は、
前記グラフェンよりも前記基板の内部側に配置されている第1層であって、前記グラフェンの前記板状部材と対向している面の反対側の面に、直接または中間層を介して積層されている前記第1層と、
前記板状部材の前記第2の表面に配置されている第2層と、
をさらに備えており、
前記第1層および前記第2層が赤外・可視光域において備える誘電率である第1誘電率および第2誘電率の各々は、前記液体が赤外・可視光域において備える誘電率である液体誘電率よりも小さい、請求項1に記載のセンサ素子。
【請求項9】
前記グラフェンは、任意の電圧を印加することが可能に構成されている、請求項8に記載のセンサ素子。
【請求項10】
前記グラフェンは、前記第1の表面および前記第2の表面の何れか一方に配置されており、
前記グラフェンの表面と、前記第1の表面および前記第2の表面のうち前記グラフェンが配置されていない表面と、の間の距離を測定可能な装置をさらに備える、請求項1-9の何れか1項に記載のセンサ素子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書が開示する技術は、センサ素子に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
化学反応や生体現象をミクロに捉えるために、高感度な化学センサの実現が求められている。非特許文献1には、グラフェンをホールバー形状に加工して電極を付与し、測定対象となる目的ガス物質の表面吸着によるグラフェンの抵抗値変化を測定する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
F. Schedin et al., “Detection of individual gas molecules adsorbed on graphene.” Nature materials 6, 652-655 (2007).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
非特許文献1では、化学物質の表面吸着によるグラフェンの物性変化を、電気的なシグナルで検出している。しかし濃度1ppmのガス量によって生じる抵抗の変化率は数%程度に留まっており、検出感度が不十分であった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書が開示するセンサ素子の一実施形態は、液体と、液体中に固定して配置されているとともに、平面状の第1の表面を備える基板と、液体中に浮遊状態で配置されているとともに、第1の表面と対向している平面状の第2の表面を備える板状部材と、を備える。第1の表面および第2の表面の少なくとも一方にグラフェンが配置されている。
【0006】
板状部材は、様々な構成であってよい。例えば、板状部材自体がグラフェンである構成が含まれる。また基板と板状部材との位置関係は、特に限定されない。例えば、重力方向において、基板の上方に板状部材が位置してもよいし、基板の下方に板状部材が位置してもよい。
【0007】
上記の構造によると、互いに反対向きに働くカシミール力と重力とを、板状部材に印加することができる。例えば、板状部材を基板に近づける方向の重力が働くとともに、板状部材と基板との間に斥力のカシミール力が働く場合である。また例えば、板状部材を基板から遠ざける方向の重力が働くとともに、板状部材と基板との間に引力のカシミール力が働く場合である。ここで、カシミール力は、ナノメートルオーダーの近接場ではたらく力であり、板状部材と基板との距離が小さくなることに応じて急激に単純増加する力である。従って、カシミール力と重力との大きさが等しくなる平衡位置に、板状部材を収束させることができる。そしてカシミール力は、物質の反射係数に対して非常に敏感に変化するという特性を備えている。すると例えば、グラフェンに測定対象の物質が吸着した場合には、グラフェンの化学ポテンシャルが変化するため、グラフェンの光伝導度が変化する。光伝導度が変化すると、グラフェン反射係数が変化するため、反射係数によって決定されるカシミール力の大きさが変化する。その結果、カシミール力と重力および浮力の総和がゼロになる平衡位置(すなわち板状部材と基板との距離)が変化する。この距離の変化により、グラフェンへの測定対象物質の吸着状態を詳細に捉えることができる。これにより、検出感度の高いセンサ素子を実現することが可能となる。
【0008】
グラフェンは、第1の表面および第2の表面の何れか一方に配置されていてもよい。センサ素子は、第1の表面および第2の表面のうちグラフェンが配置されていない表面に配置されている第1層をさらに備えていてもよい。第1層が赤外・可視光域において備える誘電率である第1誘電率は、液体が赤外・可視光域において備える誘電率である液体誘電率よりも小さくてもよい。なお、本明細書では虚数周波数の関数としての誘電率の大小関係を論ずるものとする。
【0009】
第1層のグラフェンと対向している面の反対側の面に、直接または中間層を介して積層されている第2層をさらに備えていてもよい。第2層が赤外・可視光域において備える誘電率である第2誘電率は、液体誘電率よりも大きくてもよい。
【0010】
第1層および第2層は、板状部材に配置されていてもよい。グラフェンは、基板の第1の表面に配置されていてもよい。グラフェンは、任意の電圧を印加することが可能に構成されていてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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