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公開番号2025018304
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-06
出願番号2023121894
出願日2023-07-26
発明の名称自己炎症性疾患における炎症増悪期、及び、軽快期を予測する方法
出願人国立大学法人神戸大学
代理人弁理士法人ユニアス国際特許事務所
主分類C12Q 1/6869 20180101AFI20250130BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】自己炎症性疾患における炎症の増悪期と軽快期を予測するためのバイオマーカーおよび方法を提供する。
【解決手段】インビトロにおいて、生体試料中のIL-1βタンパク質、及び、ASCタンパク質からなる群から選択される少なくとも1つのタンパク質量、及び/又は、ASC、MASCRNA、DDT、C3、CD99、RNA28SN5、RNA28SN4、RNA28SN2、RNA28SN3、RNA28SN1、RN7SL1、EEF1A1、MIR922、MIR4775、SNORA5C、SNORD143、SNORD4B、MIR612、MIR6502、DDAH2、CXCL10、RNVU1-3、MIR5001、LOC107984935、MIR6721、RNVU1-14、MIR760、及び、SNORD19Bからなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを指標として測定する工程を含む、予測方法である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
インビトロにおいて、生体試料中のIL-1βタンパク質、及び、ASCタンパク質からなる群から選択される少なくとも1つのタンパク質量、並びに/又は、ASC、MASCRNA、DDT、C3、CD99、RNA28SN5、RNA28SN4、RNA28SN2、RNA28SN3、RNA28SN1、RN7SL1、EEF1A1、MIR922、MIR4775、SNORA5C、SNORD143、SNORD4B、MIR612、MIR6502、DDAH2、CXCL10、RNVU1-3、MIR5001、LOC107984935、MIR6721、RNVU1-14、MIR760、及び、SNORD19Bからなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを指標として測定する工程を含む、
自己炎症性疾患における炎症増悪期、及び、軽快期を予測する方法。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記指標において、以下の変動が確認された場合、自己炎症性疾患における軽快期に向かう可能性が高いと判定する、請求項1に記載の方法:
IL-1βタンパク質、及び、野生型ASCタンパク質からなる群から選択される少なくとも1つのタンパク質量の増加;並びに/又は
野生型ASC、MASCRNA、DDT、C3、CD99、RNA28SN5、RNA28SN4、RNA28SN2、RNA28SN3、RNA28SN1、RN7SL1、EEF1A1、MIR922、MIR4775、SNORA5C、SNORD143、SNORD4B、MIR612、MIR6502、DDAH2、CXCL10、RNVU1-3、MIR5001、LOC107984935、MIR6721、RNVU1-14、MIR760、及び、SNORD19Bからなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルの亢進。
【請求項3】
更に、生体試料中のrs8056505(A→G)SNPを測定する工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記生体試料が、血清、血球、唾液、又は、尿である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記自己炎症性疾患は、インフラマソームが病態形成に関わる疾患である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記インフラマソームが病態形成に関わる疾患が、回帰性リウマチ、周期性発熱症候群、地中海熱、痛風、ベーチェット病、VEXAS症候群、SAPHO症候群、掌蹠膿疱症、膿疱乾癬、多発性硬化症、アルツハイマー型認知症、パーキンソン病、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病、肥満、高血圧、喘息、アレルギー性鼻炎、炎症性腸疾患、非アルコール性脂肪性肝疾患(NASH)、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)、感染症、又は、骨髄異形成症候群である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記軽快期が、インフラマソームの抑制に伴う軽快期である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
インビトロにおいて、生体試料中のIL-1βタンパク質、及び、ASCタンパク質からなる群から選択される少なくとも1つのタンパク質量を指標として測定する手段を含む、自己炎症性疾患における炎症増悪期、及び、軽快期を予測するための検査キット。
【請求項9】
前記タンパク質量を指標として測定する手段が、前記タンパク質に特異的な抗体である、請求項8に記載の検査キット。
【請求項10】
インビトロにおいて、自己炎症性疾患患者由来細胞、及び/又は、ヒト単球由来細胞に候補物質を作用させる工程、
該細胞において、IL-1βタンパク質、及び、ASCタンパク質からなる群から選択される少なくとも1つのタンパク質量、及び/又は、ASC、MASCRNA、DDT、C3、CD99、RNA28SN5、RNA28SN4、RNA28SN2、RNA28SN3、RNA28SN1、RN7SL1、及び、EEF1A1、MIR922、MIR4775、SNORA5C、SNORD143、SNORD4B、MIR612、MIR6502、DDAH2、CXCL10、RNVU1-3、MIR5001、LOC107984935、MIR6721、RNVU1-14、MIR760、及び、SNORD19Bからなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを指標として測定する工程を含む、
前記候補物質が自己炎症性疾患の軽快剤であるか否かをスクリーニングする方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、自己炎症性疾患における炎症増悪期、及び、軽快期を予測する方法、検査キット、及び、自己炎症性疾患の軽快剤のスクリーニング方法に関するものである。
続きを表示(約 1,200 文字)【0002】
自己炎症性疾患は、原発性免疫不全症の一種に分類されており、全身性の慢性炎症が特徴であり、原因として自己免疫疾患を有しない疾患をいう。
【0003】
自己炎症性疾患では、いくつかの病態が知られているが、数時間~数週間など持続的な発熱等の炎症による症状が持続する炎症の増悪期があり、その後、当該炎症症状が治まる軽快期とが繰り返されることが多い。
【0004】
例えば、自己炎症性疾患の一種である家族性地中海熱では、12~72時間(約1日~3日)の周期で発熱等の炎症症状が繰り返される。発熱発作とも呼ばれる炎症症状には、定まった周期はなく不安定であり、特に誘引される理由なく生じることや、ストレス等の身体的、精神的な状態により誘引されることもある。
【0005】
また、回帰性リウマチでは、関節において炎症を伴う疼痛発作が、数時間から数日持続した後に消失する。このような疼痛発作が、不定期に複数の関節で生じる(非特許文献1)。
【0006】
さらに、自己炎症性疾患の一種であるTRAPS(TNF Receptor-Associated Periodic Syndrome)では、発熱発作が、3日~数週間持続する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
Sanmarti et al. Palindromic Rheumatism: Justa Pre-rheumatoid Stage or Something Else? Front. Med. 8:657983. doi: 10.3389/fmed.2021.657983
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記のように、それぞれの自己炎症性疾患には、炎症が持続する増悪期と、炎症が消失する軽快期とが存在するが、増悪期にある患者にとっては、どの程度の間、炎症症状が持続するのかを不安に感じ、QOL(生活の質)を低下させる一因となっている。
【0009】
しかしながら、自己炎症性疾患における炎症の増悪期と軽快期とは、定まった周期はなく不規則であり、その周期を予測するためのバイオマーカーや予測するための方法は未だに報告されていない。例えば、自己炎症性疾患における炎症の増悪期を予測可能なバイオマーカーが見出されれば、炎症増悪期の開始前や初期において適切な治療を開始することができるため有用である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題に鑑み、鋭意検討を行った結果、本発明者は、生体試料中の特定のタンパク質量や、特定の遺伝子の発現レベルを指標として評価することで、自己炎症性疾患における炎症増悪期、及び、軽快期を予測することが可能であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
(【0011】以降は省略されています)

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